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「谷口プロジェクト」を支えよう 原発の作業員を助けたい
http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/282.html
投稿者 sci 日時 2011 年 5 月 01 日 12:01:33: 6WQSToHgoAVCQ
 

「谷口プロジェクト」を支えよう    ■ 松本慎一 ベイラー研究所

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 ■from MRIC
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 谷口プロジェクトつまり、「福島原発作業員のための自家末梢血幹細胞採取・保存」
を初めて聞いたときに、谷口先生の現場の人たちを助けたいという情熱と、血液内科
医の知恵に感銘を受けました。

 私が外科研修医の頃は、大きな手術前には手術中の出血量を予測して、輸血の準備
や自己血の採取を行っていました。今回の福島原発事故は、今までで最も大きな原発
の事故であり、この事故の作業員は被爆することが予測されます。作業員が被るであ
ろう被爆障害から作業員を自家末梢血幹細胞移植によって守ろうという考えは、医師
の真摯な思いに他なりません。

 このプロジェクトに議論が必要であるという連絡を頂き、当然、どうすれば安全性
を高め、効率を上げるという議論が必要であると思いました。ところが、日本学術会
議は私の想像だにしなかった見解を以下のように発表しました。

「日本学術会議は自家造血幹細胞移植が他者造血幹細胞移植に比し、適応のある急性
被ばく犠牲者に迅速かつ安全に実施できる利点を有することは理解するが、福島原発
緊急対応、復旧作業に現在従事している作業者に実施できるように事前に採血保存す
ることは不要かつ不適切と判断する。」

 この、日本学術会議のステートメントは、真摯さに欠けるように感じられ残念です
し、問題があります。先端医療を米国で実践している経験と、日本糖尿病学会から科
学的根拠に基づいた治療のステートメントを出した経験から、私個人の意見として、
今回の見解の出し方の問題点を指摘します。

【医療にエビデンスが必要という誤解】

 自家造血幹細胞移植の利点を認めながらもエビデンスが十分でないことで不適切と
結論しています。そもそも、医療にエビデンスは必ずしも必要なく、多くの医療行為
はコンセンサスつまり常識で行われています。Evidence Based Medicine(EBM) とい
う考えが導入される以前の医療は全てコンセンサスです。

 エビデンスを出すためには、対照群(コントロール)との比較実験が必要となりま
すが、コンセンサスが得られている医療がある場合、コントロールとなる医療を受け
ない群をもうけることは倫理的に問題で不可能です。つまり、コンセンサスが得られ
すでに確立されている医療に対しては、通常エビデンスは生まれないのです。

 未曾有の原発事故への対応にエビデンスのある医療なんてある訳ありません。ここ
は、知識と経験を持つ医師が真摯に最高の医療を考え、その考えに対しよりよい医療
にするための議論は必要ですが、エビデンスが不十分なためその医療行為が不必要で
不適切という考え方は正しくありません。

【「不適切という判断」は不適切】

 治療方針に対するステートメントは、コンセンサスとエビデンスの両方を考慮して
「強く勧める」「勧める」「勧めるだけの根拠が無い」「行わないことを勧める」の
4段階を用います。

 今回の不適切という判断は、「行わないことを勧める」にあたります。

 行わないことを勧めるためには、コンセンサスあるいはエビデンスが必要です。米
国で、新規医療をFood Drug Administration (FDA)に申請した場合、多くの課題や意
見を受けますが、行わないようにとは、決して言われません。これは、「行わないよ
うに」と言うことで、その医療を行うことで助かった患者さんを見殺しにしてしまう
可能性があるからです。ただし、いったん深刻な有害事象が起こると、それをエビデ
ンスにその医療行為は中断されたり中止されたりします。日本で初めての重大な原発
事故の作業員に対する医療側の準備である、自家造血幹細胞移植に、不要かつ不適切
というステートメントを出すだけの、コンセンサスやエビデンスはあり得ません。彼
らが出せるステートメントとしては、「勧めるだけの根拠が無い」が精一杯のはずで
す。

【医療を選択するのは、作業員本人】

 現在の医療では、医療関係者は、医療行為を行う際に現在考えうる全ての治療を患
者さんに提示し、患者さんに十分理解してもらう必要があります。患者さんは、説明
を受けた医療行為の中から、自分の考えで自分に最適である医療を選択します。「福
島原発緊急対応、復旧作業に現在従事している作業者に実施できるように事前に採血
保存することは不要」というコメントは、この医療行為が必要か不要かをあたかも日
本学術会議が決めることができると誤解していると思えます。医療者がすべきことは、
十分な説明であり、必要か不必要かという判断は、今回は作業員本人が決めることで
す。

【原発の作業員を助けたい】

 谷口プロジェクトをサポートする舛添要一議員が、反対の立場を取る管直人首相に
人命軽視内閣と怒っていたことが、今回の本質でしょう。原発での作業者を守りたい
という真摯な思いである谷口プロジェクトを否定する日本学術会議って、本当に真摯
に現場の作業員のことを考えているか疑わしくなります。

 谷口プロジェクトをどうすれば、現場の作業員にとって最良のものになるのかとい
う議論と迅速にプロジェクトを実行することが重要と考えます。

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JMM [Japan Mail Media]                 No.633 Extra-Edition5
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【発行】  有限会社 村上龍事務所
【編集】  村上龍
【発行部数】128,653部
【WEB】   ( http://ryumurakami.jmm.co.jp/ )  

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コメント
 
01. 2011年5月01日 19:57:52: TRpXeXR1hY
谷口氏の言う事は、至極当然だ。
何でも、科学的証拠、根拠が証明できる訳は無い。

02. 2011年5月01日 22:45:32: Ix6FWNyZqk
子供の線量基準だけではなく、作業が出来ない等で累積線量基準が上方修正されている。
これは非常にまずいことで、実際今現在作業に従事しておられる方々の健康上のリスクを
まるで考慮していないかのような数値だ。
こうした事が長く続いていると、専門家で現地で作業している、最初の事故を収束させメルトダウンという最悪の事態を抑えた、第一次作業班と
よべる人々が数影月後に健康情の問題を引き起こし必ずダウンする。

では次に現場で作業する第二次作業班と呼べる人々は直ぐに集める事ができるのか?
いまだ事故は完全に収束していない中で、今後数十年間作業を続ける必要がある中で、
プラントと原子力の専門性を同時に必要とする作業で、石棺すらまだ構築しておらず環境中に流出している中で、
数万人規模の人の動員を必要とする状況下で、
代替の利かない人間を危険に晒す結果になっているのではないか?
せめて線量計測や線量基準くらいはきちんと何とかしてほしい。こんなことで良いのか疑問です。


03. 2011年5月29日 10:41:39: pxVLSIGNCk
この活動に募金がしたいです。

(募金が充分に集まれば、国や東電は、「費用に見合う効果が得られない」という反論は出来なくなります)

窓口があれば、どなたか、教えて頂けないでしょうか?


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