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「目くらまし」を見抜けぬ愚民国家 (田中良紹の「国会探検」)
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/374.html
投稿者 七転八起 日時 2011 年 5 月 17 日 22:56:02: FjY83HydhgNT2
 

http://www.the-journal.jp/contents/kokkai/2011/05/post_262.html


 
浜岡原発の停止要請は「目くらまし」だと前回書いた。ところがそれを「原子力政策の転換」と受け止める「おめでたい」論調が多いので呆れる。あのやり方はこの国の官僚が国民を支配するために使ってきた常套手段そのもので、見抜けなければ愚民と言うしかない。


 福島原発の深刻な事故は国民の反原発感情を揺さぶり、今後のエネルギー政策に大きな影響を与える事が予想された。そうした時に支配者が考える事は世論を無視して強行突破することではない。いかにも原子力政策を転換するように見せかけながら、実際には変更の幅を極力変えないようにすることである。そのため「浜岡原発」が利用された。

 官僚が「目くらまし」に使うトリックの道具は数字である。今回は「87%」という数字が使われた。「地震が起きる確立が87%」と言われると、感情でしか物事を考えない人達は「大変だ」と恐怖心が先に立つ。それでまともな思考が出来なくなる。支配する側はそれを狙っている。

 福島原発事故は地震の確率が0.1%の所で起きた。論理的に考えれば地震の確率と事故とはストレートに結びつかない。どこの原発も事故は起こる可能性がある。それをそう考えさせないために支配者は「87%」に目を向けさせ、愚民はそれに乗せられる。

 「87%」を問題にするなら、そもそもそんなところに原発を建設した事が間違いである。運転を停止しても地震が来れば放射能事故は起こる可能性があり、速やかに「廃炉」にするというのが論理的である。ところが菅総理が言った事は「安全策を講じるまでの運転停止」だった。それは「浜岡原発を継続する」と宣言したに等しい。

 なぜなら安全のために投資をしたら、投資をした後で「廃炉」という選択肢はありえないからである。防潮堤の建設などには2年ほどの時間がかかるらしいから、運転再開を決めるのは自分ではない別の人間で「俺の責任にはならない」という計算も菅総理には働いたかもしれない。

 それを本人が「歴史の評価」とか大見得を切るからチャンチャラおかしくなる。菅総理は「停止要請」によって浜岡原発の継続を宣言し、それ以外の場所にある原発事故の危険性から目をそらさせたのである。そう言われると困るから、「原子力計画をいったん白紙にする」と付け加えた。しかし「白紙」というのは「変更」ではない。自分は「白紙」にし、別の人間が極力「変更」しない形の計画にしてくれれば良いのである。

 それをニュースキャスターが「菅総理は原発の見直しに踏み込んだ」とか言っているから「おめでたい」。「何年までに原発の割合を何%減らす」とか、再生エネルギーの開発計画を発表した時に言うべき事を、論理的に考えれば考えるほど「原発を継続する」と言っている時に言うのだから始末が悪い。

 福島原発事故の教訓は「絶対の安全はない」と言うことである。どんなに想定しても想定外の事は起こる。どんなに安全対策をしても破られる事はある。だから最悪を考えて備えをしなければならない。ところが政府は「原発の安全性」を強調するあまり、不測の事態への対応をして来なかった。

 原発のメルトダウンを知りながら、住民のパニックを恐れて発表したのは事故から2ヶ月以上も経ってからである。発表していれば対応できていた事ができなかった。その被害者は周辺住民である。放射能による健康被害が現れるのは5年から10年先の事だから、これも菅政権にとっては「俺の責任ではない」と言う事になるのだろうか。

 日本が原発を54基持っているという事は、54個の核爆弾を持っているに等しい。つまり核戦争に備える思考と準備が必要なのである。敵は自然の猛威かもしれないし、テロ攻撃かもしれない。日本にミサイルで原爆を投下しなくとも、テロリストは小型スーツケースの原爆を都心で爆発させる事も出来るし、また海岸に建てられた原子力発電所を襲えば原爆投下と同様の効果が得られる。

 ところがそうした備えがない事を今回の事故は示してくれた。警視庁の放水車や消防庁の放水車が出動するのを見て私は不思議でならなかった。核戦争に備えた自衛隊の部隊はいないのかと思った。こんな事では政治は国民も国土も守る事が出来ない。いちいちアメリカを頼らなければならなくなる。

 考えてみれば日本のエネルギー自給率は4%に過ぎず、すべてはアメリカ頼みである。かつては国内の石炭に頼っていたのを1960年代に政府は無理矢理石炭産業を潰し、アメリカの石油メジャーが牛耳る中東の石油に切り替えた。ところが遠い中東の石油に頼りすぎる危険性が指摘されると、これもアメリカの主導で原子力発電を導入した。発電用濃縮ウランの大半はアメリカから輸入されている。

 普天間やTPP問題で分かるようにアメリカの足の裏を舐めないと存続できない菅政権は、原発見直しのフリは出来ても「転換」は簡単には出来ないのである。

 

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コメント
 
01. 2011年5月17日 23:15:34: 03bw0jfJsI
核戦争に備えた自衛隊の部隊はあります。ユーストリームで先日見たが、900名程いると、民主党の若手議員がはなしていた。

02. 2011年5月18日 02:56:46: onVdTZ00nI
でも、その大宮の化学防護隊は、JCOの臨界事故のとき出動したのだが、10km圏の外で待機していた。

住民は、350m圏のみ避難で、あとは10km圏まで屋内待避なのにだ。

まあ、よく知っているから防護服がほとんど意味も持たない中性子線はとくに怖いのかもしれないし、国家公務員はできるだけ放射線を浴びさせないようにしければならない人事院規則もあるからムリはさせられなかったのかもしれないが。


03. 2011年5月18日 19:22:11: owZvBVL61M
>>それをニュースキャスターが「菅総理は原発の見直しに踏み込んだ」とか言っているから「おめでたい」。「何年までに原発の割合を何%減らす」とか、再生エネルギーの開発計画を発表した時に言うべき事を、論理的に考えれば考えるほど「原発を継続する」と言っている時に言うのだから始末が悪い。

田中さんのおっしゃるとおりです。

原発廃炉しかありません。


04. 2011年5月19日 13:56:08: bAeNGmt5TI
せっかくですが「愚民」に言っても分からない。
福島が収拾つかなくなるまで分からない。
いや、そうなってもピンとこない。
バカは死ななきゃ直らない。

05. 2011年5月19日 14:14:16: EGaQ73B5yp
「目くらまし」とかいうなら、浜岡原発停止を持ち出す前に
フクイチを問題にしろや、政治引き回しマニアども。(苦笑)
   ↓

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【放射能】 雨の茨城で小学生が茶摘み体験→茶をてんぷらにして食うイベントが開催
beチェック

1 名前:名無しさん@涙目です。(関西地方) 2011/05/19(木) 08:12:56.68 ID:YXTAj7vi0● 2BP(0)

http://www.iwai-sakura.jp/sasimacyahureai/sasimacya-hureai.html

主催 : 茨城県茶生産者組合連合会坂東支部   
後援 : 坂東市・坂東市教育委員会       
協力 : 茨城県立農業大学校園芸部 ・ 坂東地域農業改良普及センター 
    /坂東市くらしの会      

【参加学校名】
七重小学校 弓馬田小学校 飯島小学校 神大実小学校
岩井第一小学校 岩井第二小学校 七郷小学校 中川小学校
長須小学校 生子菅小学校 逆井山小学校 沓掛小学校
内野山小学校 * * *

646 名前:名無しさん@涙目です。(宮城県) :2011/05/19(木) 13:59:21.87 ID:j30uqGZw0
チェルノブイリの10倍以上被曝してるなこりゃw
どうなるかマジで楽しみだけど俺が先に死ぬかもしれない
残念


648 名前:名無しさん@涙目です。(catv?) :2011/05/19(木) 14:00:04.92 ID:8DLf48gJ0
安全をアピールするために
地元の子供たちを利用するとか、
ひとでなし

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06. 2011年5月19日 14:57:48: SImKSU8Cjk
浜岡原発を停止して安全になったと勘違いしている国民へ、下記文章を読んで貰いたい。

「核燃料の中に蓄積されている莫大な量の放射性核分裂生成物が出す強烈な放射線の発熱のため、放っておくと核燃料が溶融する恐れがあります。溶融するとドロドロに溶けた燃料が原子炉容器やそれを収めている格納容器を溶かし、そこに、過熱した核燃料の被覆管と水の反応や、水の放射線分解で発生した大量の水素ガスが爆発したりすると、とてつもない量の放射能が施設外に放出されてきます。だから、何が何でも核燃料を冷却し続けなければなりません。その場合、核燃料が原子炉の中にあろうが、原子炉外の使用済み核燃料貯蔵プールにあろうが、事情は変わりません。」

このことを知ると、人知や人間の制御出来ない熱源方式は、この世に誕生させてはならなかったのだ。
ましてや使用済み核燃料の最終処分を決めないままの利用は、「トイレ無きマンション」と揶揄されても否定出来ない方式だ。

戦後、国策で導入された原子炉、事故で東電も被害者、自民党から引き継いだ菅内閣、責任の大半は、この菅内閣にある。

菅内閣は、福島県一県廃墟になっているのに、この方式を見直すことも出来ない政権、復興も廃炉も覚束ないであろう。

この国家にマスコミ、この国民B層、哀れ、A層はつくずく巻き込まれたくはないと思う。

小沢内閣誕生で、正規の政権、樹立されるは何時ぞ。


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