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福島第1原発:子育て世代、不安大きく…避難指示圏外も(毎日新聞) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/473.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 6 月 08 日 22:55:10: igsppGRN/E9PQ
 

福島第1原発:子育て世代、不安大きく…避難指示圏外も
http://mainichi.jp/select/today/news/20110609k0000m040102000c.html
2011年6月8日 22時29分 毎日新聞

 東京電力福島第1原発の事故から間もなく3カ月。福島県内では国の避難指示が出ていない地域で、放射線量が高い「ホットスポット」が相次いで見つかっている。「住み続けていいのか」。子供の被ばくを恐れ、若い世代が集落を離れようとしている。【山本将克】

 ◇福島県相馬・伊達

 第1原発の北西約50キロ、阿武隈山地の景勝地・霊山(りょうぜん)のふもとに相馬市玉野地区がある。終戦直後に開拓民が山を切り開き、今年も水をたたえた田が広がる。

 「頭の中が原発でいっぱい。どうしても心の底から笑えないんです」。夕食時、農家の居間で子供をあやしていた大橋亜希さん(30)の目から突然、涙がこぼれた。健康診断で、心療内科の受診を強く勧められているという。

 3月12日の1号機爆発後、亜希さんは夫の正広さん(30)と一緒に5歳の長男、11カ月の長女を連れて福島市の実家へ避難した。ところが福島市内も放射線量が上昇。「仕事もある。これ以上遠くには逃げられない」と玉野に戻った。

 約1カ月後の4月22日、政府は玉野地区と隣接する飯舘村を年間累積放射線量が20ミリシーベルトを超えると予測される「計画的避難区域」に指定。5月末までの全村避難を要請した。

 「相馬市は何もしないのか」との住民の訴えを受けて開かれた説明会で、市側は「大丈夫」と繰り返した。3日後、ようやく市から玉野地区に線量計が届いた。集落の中心にある小・中学校と幼稚園で測定を始めたところ、校庭で最大毎時3・3マイクロシーベルト、体育館の雨どい下の地表は100マイクロシーベルトを超えた。

 5月下旬。亜希さんは大学教授の講演会に参加した母親仲間に「子供は避難させた方がいいんだって」と聞かされた。

 「やっぱり。もうだめだ」

 農業や畜産業を営む高齢者の中には「放射能なんて話題にするな」と風評被害を懸念する声もある。しかし子育て世代の不安は一気に強まった。市は急きょ地区の住民への仮設住宅あっせんを始め、大橋さん一家も入居を申し込んだ。

 学校を中心に結束していた集落から、子供たちが去っていく。小学校近くに住む木幡由享さん(71)がため息をつく。「みんなの楽しみだった運動会や盆踊りも、今年は中止だろう。このままじゃ、寂しい山間地になるよ」

         ◆

 同じ不安は玉野地区の西隣にある伊達市霊山町の石田地区にも広がっている。地区内には累積20ミリシーベルトを超える地点があることが4月10日に発表された。

 2カ月が過ぎた今月5日。国の原子力災害対策本部は住民説明会を開き、「20ミリシーベルトは緊急時の国際的な防護基準(20〜100ミリシーベルト)の中で最も安全な値」と強調した。住民は納得しなかった。「20ミリシーベルトを超えても避難区域にはしない。何が危ねえのか教えてくれよ」。田代隆義さん(27)も声を上げた。「妊婦は大丈夫なんですか」

 田代さん一家は半年前に長女に恵まれ、妻彩乃さん(26)のおなかには今、新しい命が宿っている。

 市内の放射線量の低い地域でアパートを探したが、空室が見つからなかった。5月下旬にようやく市の避難意向調査が始まり、6月下旬に公営住宅への入居が決まった。「もっと早く越したかった。どのくらい被ばくしたのか。娘は、おなかの子は、無事に育ってくれるのか」

        ◆

 文部科学省は今月3日、計画的避難区域以外で年間累積放射線量の予想が20ミリシーベルトを超える地点が計4カ所あると発表した。相馬市玉野地区では累積線量が算出されていない。

 行政の対応が遅れた理由について、相馬市の幹部は「国や県の避難指示がない中で、市が積極的に避難をすすめるような言い方ができなかった」と打ち明ける。国の原子力災害対策本部は「計画的避難区域を追加する必要があるかどうか、地元の自治体と検討したい」という。

 ◇あいまい区域指定 早急に見直しが必要

 政府の避難区域指定から外れたエリアで年間累積放射線量が20ミリシーベルト超と予想される「ホットスポット」が観測される一方で、指定された区域内には比較的線量の低い所がある。第1原発から約25キロの福島県南相馬市役所周辺は「緊急時避難準備区域」で子供や入院患者が避難を求められているが、累積線量は10ミリシーベルト未満。住民からは「線量の高さに応じた指定になっていない」と不満が出ている。

 笠井篤・元日本原子力研究所室長は「事故直後なら距離に応じた避難も仕方ないが、もう3カ月たつ。チェルノブイリ原発事故でも100キロ以上離れた所で線量の高い場所が確認されており、ホットスポットの出現は予測できたはずだ」と指摘する。

 文科省はようやく今月から県全域の土壌を調べ線量分布マップの作製を始めるが、「サンプル数が膨大で集計に時間がかかる」として公表は8月初旬の予定。事故から3カ月後の調査になったことについては「関係機関との調整に時間がかかった」という。笠井氏は「線量のレベルに応じた区域の見直しが早急に必要」と提言する。【池田知広、青島顕】
 

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コメント
 
01. 2011年6月09日 00:03:39: z3JPTJSWDM
 本来喜びである妊娠、出産が不安となり、無事生まれても、不安は子育て中にも続いていく。なんという不幸であろう。
 放射能についての予備知識など一般の人にはほとんどなく、市町村役場レベルでも無理。専門のスタッフなどいないのだから。最低県が調査、評価、指導する以外にないのだが、県も国の通達や指導の下で動くようになっているに違いない。その意味で国、政府の責任は大きいが、その国、政府もパニックになっていたのだから、いかんともしがたい。
 もう不安は打ち消せない。不安だけではない。やがて健康被害の事実が露呈してくる。国、政府はせめてそれに誠意を持って対応して欲しいが、それにはまず初動の失敗を素直に認め、国民に謝ることから始めるべきだろう。言い訳はいらないのだ。

02. 2011年6月09日 00:56:33: 6PjF3RL2Xs
ともあれ、国は今後の医療費は無料を目指してほしい。
事故処理をマズっってしまった以上、それがせめてもの国民への罪滅ぼしだ。
医療分野への市場原理導入など、もっての他!

03. 2011年6月09日 17:50:26: EszHBBNJY2
相馬市の幹部は「国や県の避難指示がない中で、市が積極的に避難をすすめるような言い方ができなかった」と打ち明ける。


数万人の母親が怒れば、こいつらは殺される。



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