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福島第一の事故 情報広報6号 2011年6月8日(フランス放射線防護・原子力安全研究所)
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/682.html
投稿者 無段活用 日時 2011 年 6 月 13 日 16:11:41: 2iUYbJALJ4TtU
 

(投稿者より)

この投稿文は、全文の仮訳になります。必要な情報だけを手早く欲しいという方は、要約をすでに他の方が投稿なさっていますので、そちらの方が便利だと思います。

(「福島県周辺地域における土壌と食品の汚染、続く」在日フランス人向け公報・IRSN(6月8日)(フランスねこのNews ):阿修羅♪掲示板)
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/611.html

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(Accident de Fukushima-Dai-Ichi Bulletin d’information n° 6 du 8 juin 2011: IRSN)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin6_08062011.pdf


福島第一の事故 情報広報6号 2011年6月8日

この広報は、日本で生活するフランス人居住者の皆様に情報を特別に提供するために、IRSNが作成しました。この広報は、IRSNのウェブサイト上で公表している、テーマ毎の総括文書を拠り所にしています。(www.irsn.fr)

海洋環境に与える影響についての情報の文書(2011年5月13日)
地域レベルでの、事故による計測線量と環境への影響についての、文書と報告(2011年5月23日)
福島第一の事故によって発生した、日本の環境の放射能汚染について、利用可能な情報による総括(2011年5月25日)
福島第一の用地内の施設の状態について、2011年5月31日現在の状況の要点
(状況の要点は、6月10日に更新されています:投稿者)

福島第一原発で、環境に影響を及ぼすような重大な事態が起きない限り、今後、この広報は更新いたしません。

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福島第一原発の事故によって生じた放射性排出物のために、主に福島・茨城・栃木・宮城の各県で、陸地と海洋の一部で放射能汚染が発生しました。この広報で提供される情報と勧告は、この持続的な環境汚染による被曝を、できる限り食い止める手助けとなることを目的としています。

空中に排出された放射性物質は、福島原発からの放出がおそらく続いていますが、これにより、人々に影響するような被曝を受けることはありません。 3月12〜23日の間に大気中に排出された放射性物質が拡散した後は、短期的な被曝のリスクは、主に、大気中から降下した放射性物質や、海に直接排出された放射性物質に汚染された食品を摂取することによって生じるものです。陸上環境では、このような汚染に最も敏感に反応するのは、葉物野菜(お茶の葉も同様です)・野菜を原料とする全製品・汚染した草や飼料をエサとする動物の乳です。現在では、このような食料品への放射能汚染は全体的に減少していますが(特にヨウ素131による放射能)、引き続き監視が必要です。海洋環境では、放射能汚染は拡散中であり、海中で被曝した海洋動植物の汚染を引き起こしています。そのため、福島第一原発の南に位置する港で水揚げされた魚類の一部には(イカナゴなど)、摂取許容上限値の25倍に達する、放射性核種の濃縮が見られました。

さらに、発電所の周囲20キロメートルの緊急避難区域の外側の、福島県内の一部区域では、地面に大量に積もった放射性物質が確認されていますが、そこに長く滞在を続けた場合、高線量の外部被曝を受ける可能性があります。

当然ですが、後で述べる勧告は、日本当局が決定した措置に従うを妨げるものではありません。日本当局は定期的に措置を見直しており、それらは厚生労働省サイトの下記のページで閲覧できます。

http://www.mhlw.go.jp/english/topics/2011eq/index.html.


1.IRSNがまとめた、日本当局が実施した出荷制限

下に示したいくつかの地図は、農産物を由来とする主な食品の出荷に対して、日本当局が制限措置を行った期間の推移を示しています(同じ色の地点は、それぞれの食品のデータについて、制限措置がとられた期間が同じであることを示しています。緑色の場所では、いかなる禁止措置もとられていません)。

牛乳(上左)とホウレンソウ(上右)
カブ(中左)とキャベツ(中右)
ブロッコリ(下左)とキノコ(下右)

主な食品の出荷に対する制限措置の推移(図:日付はdd/mm〜dd/mm)

(リンク先pdfファイルの2,3ページ目です。)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin6_08062011.pdf


2.在日フランス人の皆様への、好ましい食生活についての勧告

現在、日本で産出する食品には様々な管理が行われており、そのため、食品の汚染や出荷基準を超える事例は純減していますが、福島第一原発の事故で地面に降下した放射性物質によって、大きな被害を受けた県で産出された食品に対しては、監視を続けることが必要とIRSNは考えます。

そのため、IRSNは以下の勧告をいたします。

・葉物野菜(ホウレンソウ・花サワビ・カキナ・コマツナ・レタス・キク・キャベツ・ハクサイ・チンゲンサイ・セロリ・ブロッコリ・パセリ)、キノコ類、魚類(特にイカナゴ)などの生鮮食品について、3月11日以降に当局が設定した、摂取基準値を超えたことが観測された県(福島・栃木・茨城・宮城・群馬・埼玉・東京・神奈川・千葉)で産出したものは、日本の現行の規制値に適合していることを確認して下さい。

・産地や放射線の性質についての情報がない生鮮食品について、葉物野菜・キノコ類・魚類の長期にわたる摂取はできる限り避けて下さい。

・先ほど述べた各県で産出した、生のタケノコやシダ植物の若芽(コゴミ)を摂取することは避けて下さい。

・産地や放射線の性質についての情報がないお茶の葉について、事故後に葉が摘まれたものは使用は避けて下さい。

・産地や放射線の性質についての情報がない新鮮な牛乳について、 福島・宮城の各県で生産されたものは、長期にわたって子供に飲ませることは避けて下さい。


宮城・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川

食品の監視措置に関わる県(図)

(リンク先のpdfファイルをご覧下さい。4ページ目です。)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin6_08062011.pdf


食品の下ごしらえや調理のために水道水を摂取・使用することについて、いかなる制限も検討されていません。

事故の時点より前に密閉包装された(缶詰・乾製品・ロングライフ牛乳・ボトル入りのミネラルウォーター)保存食品は、危険なく摂取できます。

重要なことですが、当局が設定した基準をわずかに上回るレベルの汚染食品をたまに摂取しても、健康に大きな危険は出ないことを記しておきます。


3.地面に積もった放射性物質の影響を最も大きく受ける場所に、訪問・居住することが考えられる、フランス人居住者の皆様への勧告

福島第一原発の事故によって生じた、地面に降下した放射性物質の影響を大きく受けたのは、宮城・茨城・栃木、そして、特に福島の4県と、IRSNは考えています。この4県は、下に示した地図に赤で示されています。


レジャー・観光の活動のために訪問することがないよう、勧告している4県(赤色)(図)

(リンク先のpdfファイルをご覧下さい。5ページ目です。)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin6_08062011.pdf


一般的に、専門的な活動や個人の重要な用事のために、宮城・茨城・栃木の各県に訪問することはもはや不適当でないと、IRSNは考えます。ただし、この各県にお住まいのフランス人居住者の方々にIRSNが勧告する、後で述べる予防措置はお守り下さい。それでも、地面に積もった放射性物質からの外部被曝によって、受ける可能性のある線量がわずかであるとしても、理不尽な被曝を避けるため、レジャー・観光の活動のためには、この3県を訪問することを避けるよう、IRSNは勧告いたします。

福島県北部、特に発電所から北西にあたる40キロメートル以内の場所には、今後1年間に10ミリシーベルトを超える線量の外部被曝をもたらす怖れがある、大量の放射性物質(60万ベクレル毎平方メートル以上の放射性セシウム)が地面に積もっているため、今後も訪問しないよう強く勧告いたします。この場所にどうしても訪問しなければならない場合、滞在時間は必要最小限にとどめ、後に述べる勧告をしっかりと守り、この区域での滞在を大人に限定することが適切です。

いずれにせよ、人々に避難を求めるよう日本当局が表明した区域に関する指示を遵守することは非常に重要です。福島原発から半径20キロメートル圏内と、次の地図で示した葛尾村・浪江町・飯舘村・川俣町・南相馬市の各自治体が、この区域に該当します。


日本当局が指定した、緊急避難区域(20キロメートル以内)と計画的避難区域(赤色)

(リンク先のpdfファイルをご覧下さい。6ページ目です。)
http://www.irsn.fr/FR/Actualites_presse/Actualites/Documents/IRSN_Residents-Japon_Bulletin6_08062011.pdf


宮城・福島・茨城・栃木の各県にお住まいのフランス人居住者の皆様は、日本当局が公表した指示に従うことが適切です。いずれにせよ、IRSNは次のことを勧告いたします。

・乳児と小さなお子さんの食事やおやつなどでは、ボトル入りのミネラルウォーターを飲ませるよう、準備してください。

・家庭でとれた野菜や、家庭で飼育した動物の肉などは、できる限り食べないようにして下さい。

・果物や野菜はよく洗って下さい。

また、家の中に汚染が入り込むのを防ぐため、家の衛生上好ましい実践項目について、IRSNは次のように勧告いたします。

・雨の多い時期には、靴を外に置くようにしてください。

・定期的に、濡れた雑巾などで床を拭いてください。

・定期的に、家具・じゅうたん・モケットの表面に掃除機をかけてください(掃除機のゴミ袋は定期的に交換して下さい)。

口で手を触ることによる、不意の汚染を受けるリスクを防ぐために、ポンプ容器入りの液体石鹸で定期的に手を洗うことも、勧告いたします。また、同じような形で、小さな子供さんが家の外で遊んでいる時に、土や砂に付いた粒子を口に入れることがないよう、目配りをすることも必要です。

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(再び、投稿者より)

フランスのIRSNが先日、在日フランス人を対象に、生活上の留意点を勧告した文章です。この文書は、震災後から適宜更新されています。今回が6回目ですが、福島原発の事態がこのまま収束の方向に向かえば、今回が最後の広報になるとのことです。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。

要約は、他の方がブログ記事の転載という形で投稿なさっていますが、情報の取捨選択を読者ができるようにするという観点から、全訳もあった方がいいだろうと思いました。

テキストには地図が4件ありますが、そのうちの1件だけ、本文に付しました。県や市町村の位置関係だけを問題にしていることや投稿者自身の技術的な問題のために、他の地図は割愛してあります。興味がありましたら、リンク先から文書のpdfファイルをご覧下さい。

3月15日前後に放射性物質の大規模な飛散があり、東京にも大量の放射線物質が飛来したとの情報がありますが、それから3カ月経っています。半減期が8日のヨウ素131は、80日で線量が約1000分の1に減少します。IRSNが発表した他の文書などを読んでも、半減期の短い物質に関する問題は、短期的にはほぼ終わったと考えていいかもしれません。もちろん、長期的には全く終わっておらず、むしろ今後、重大な問題を引き起こす危機を孕んでいますが、それについては別の機会に論じることがあると思います。

その一方、セシウム137は半減期が30年で、このような半減期の長い物質の影響は、何世代にもわたって続きます。これらの物質は一旦取り込むと、長期にわたって体内から放射線を放ち、細胞の遺伝子を壊し続けます。一定のプロセスを踏んで体外に排泄されることもあるようですが、そのプロセスは私にはよくわかりません。

食品による内部被曝に注意する必要がありそうです。文書でも「魚類の一部には(イカナゴなど)、摂取許容上限値の25倍に達する、放射性核種の濃縮("concentrations")が見られました」と、生体濃縮の影響を示唆する記述がありました。生体濃縮は陸上の生態系でも起こります。母乳から放射性物質が検出されたとの報道があった通りです。

勧告の内容自体は、前回(4月29日発表)のものとほとんど変わらないので、ここに書かれてある内容は、今後何世代にもわたって守っていくことになる、と考えていいかも知れません。それでも、農地から放射能を除去したり、市街地の線量を下げる試みが、すでに始まっているようです。今後これらが進み、あわせて、海などを浄化することがもしできるようになれば、状況は変わるはずです。

 

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