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除染を急げば大幅に放射線量は減少する 市民の健康を守れるのは自治体
http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/599.html
投稿者 sci 日時 2011 年 7 月 01 日 04:24:29: 6WQSToHgoAVCQ
 


http://diamond.jp/articles/-/12919 
【第182回】 2011年7月1日 坪井賢一 [ダイヤモンド社論説委員]
除染を急げば大幅に放射線量は減少する 市民の健康を守れるのは自治体
福島原発震災 チェルノブイリの教訓(11)

 除染は早く進めたほうがいい。とはいうものの、政府は動かず、自治体は政府の指示を待つ、という拘束された状況が続いている。福島県は県内 でかなり詳細な放射線量の計測を進めており、その結果を待って除染対策を進めるようだ。すでに福島市内の小学校と通学路で除染の実証実験を行なっていて、 大きな効果が確認されている(★注@)。
 200km離れた首都圏も同じだ。首都圏でも福島県の一部と同様の放射能汚染地域があることは前回報告したとおりである。もちろん、福島市と比べれば一桁低い放射線量だが、通常より5倍から10倍高い地域は前回の汚染地図でわかるだろう。
 首都圏の自治体や市民でもすぐにできることはある。たとえば側溝、吹き溜まり、雑草が繁茂しているところ、雨どいの下などにマイクロ・ホットス ポットがあることは福島県の実証実験でもわかっている。そのようなポイントを発見して掃除(除染)すれば放射線量は確実に下がる。
 首都圏の各区役所や市役所でも放射線量の計測を継続しているが、マイクロ・ホットスポットの発見ができていないように思う。福島県の経験を役立てよう。
 それにしてもどうすればいいかわからない、という市民や自治体のために、京都精華大学の山田国広教授、細川弘明教授らが、だれでもできる除染のマニュアルを作成中だ。これを「放射能除染・回復プロジェクト」と名づけて準備中だそうだ。
 水で洗い流すのではなく、粘着テープや洗濯ノリで剥ぎ取るもので、詳細をマニュアル化して7月中旬に福島市で発表すると報じられた(「京都新聞」 2011年6月24日付)。先週、テレビのニュースで見た読者も多いだろう。山田教授は環境汚染と回復の専門家としてよく知られている。大いに期待しよ う。
 セシウム137の半減期は30年、と聞いただけでうんざりし、意欲がなくなりそうだが、土壌に沈着した放射性物質はセシウム137とセシウム 134が多いが、どうやらこの二つの放射性セシウムの量の比は1:1のようである。すると、全体の半減期は30年よりはるかに短いと考えられる。なぜなら ば、セシウム134の半減期は2.06年だからである。
次のページ>>チェルノブイリ事故との違い
 筑波大学アイソトープ総合センターが公表した土壌汚染の地図によると、セシウム137と134の沈着量は同じに見える。
セシウム137(左)とセシウム134の土壌表面密度 出典:筑波大学アイソトープ総合センター
 三重大学生物資源学部の勝川俊雄准教授は、水産物のセシウムの量のデータから、セシウム137と134の比を割り出している。このグラフをご覧いただきたい。放出されたセシウム137と134の量が1:1であることがわかる。以下、勝川准教授の了解を得て図を転載する。
http://diamond.jp/mwimgs/3/1/550/img_318ccaf0292aa1f035bd4a15e5034df74528.png
http://diamond.jp/mwimgs/8/c/550/img_8cde9ba205af392d1ad6c60116b992958648.png
セシウム137とセシウム134の比。三重大学生物資源学部・勝川俊雄氏による
 勝川准教授は、半減期の異なるセシウム137と134の量が1:1であることを前提に、全体の減少速度を計算している。次の図をご覧いただきたい。
http://diamond.jp/mwimgs/3/1/550/img_318ccaf0292aa1f035bd4a15e5034df74528.png
セシウム137とセシウム134の減少推移予測。三重大学生物資源学部・勝川俊雄氏による

 半減期2.06年のセシウム134は急速に減少し、1年で全体の十数%が消え、3年で3割近く減る。両セシウム総量の半減期は6年ということになる。
 つまり、今、除染を進めれば、急速に局所的な高放射線量は減少することになる。30年という途方もない時間ではなく、みるみる効果をあげるだろう。連載第9回で報告したように、チェルノブイリ事故で飛散したセシウム137と134の量の比は1.8:1であり、半減期30年のセシウム137のほうが1.8倍も多かったのである。
次のページ>>ストロンチウム90の調査が進んでいないのは問題
 以上の情報について、くわしくは勝川准教授のホームページをお読みいただきたい。海洋汚染や魚類汚染の実態、シミュレーション、水産学者としての見解など、市民生活に役立つ科学知識が豊富に掲載されている。
 除染の作業は市民ができるとしても、線量計の準備や内部被曝を避ける手順など、専門家の手引きが必要で、その段取りは自治体にしかできない。自治体がすぐに除染の専門家に依頼することも難しいかもしれない。山田教授によるマニュアルの完成に期待したい。
 ただし、問題は残る。飛散した放射性物質のなかでも、とりわけ危険で量が多いと思われるストロンチウム90(半減期29.12年)の調査が進んでいないことだ。
 そして、チェルノブイリから教訓を得るとすれば、除去した汚染物質をどのように管理するかが大問題だ。以下、メドヴェジェフの『チェルノブイリの遺産』(★注A)から除染の様子を抜書きしてみる。
 チェルノブイリ周辺は未舗装の道路が多かった。というより広大な湿地と森林に町村が点在する 地域である。したがって、除染作業も大規模だった。広大な地域の住宅を洗浄し、道路や広場をアスファルトで舗装したのである。また、公園、庭園、校庭など の表土を10cmから20cmの深さで削り取った。
 こうした除染作業は、放射線量が緊急時許容レベルを超えそうな町村で実施された。福島でいえば、年間20ミリシーベルトを超える「計画的避難区 域」である。チェルノブイリ事故では8ヵ月後の1986年12月までに約500の町村、1987年中に100町村の除染が行なわれている。
 こうして除去された汚染物質は約50万㎥だったという。全体から見ればわずかな量だが膨大ではある。町村の建物全体を洗浄する様子は、当時の記録映画で見ることができる(★注B)。
 これらの放射性廃棄物をどのように処分したのか、実はよくわからないのだが、チェルノブイリ原子力発電所の敷地内に埋設した量が多いようだ。汚染 物質が地下水を経由して川に流失しないように、障壁をつくったのである。福島でも「地下ダム」として議論されている方法である。
注@6月26日付で共同通信が伝えている。
注A ジョレス・メドヴェジェフ『チェルノブイリの遺産』p100-p111(吉本晋一郎訳、みすず書房、1992)
注B 「チェルノブイリ・クライシス」(ソ連、1986)、「チェルノブイリ黙示録」(ソ連、1990)など

※「福島原発震災――チェルノブイリの教訓」シリーズの過去記事はこちら
(1)チェルノブイリの教訓を生かせ(2)子どもの甲状腺被曝検査の継続を(3)ソ連政府はどのように収束させたのか(4)汚染食品のデータをどう読むか(5)「クリーンエネルギー原子力推進」をだれが言い出したのか(6)学校の放射線許容量はなぜ迷走しているのか(7)菅首相の「浜岡原発停止要請」は唐突ではない(8)足柄のお茶はなぜ汚染されたか 関東平野の放射能汚染状況(9)旧ソ連政府は現在の日本政府より住民の安全サイドに立っていた(10)実態がわかってきた関東平野の放射能汚染
 

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コメント
 
01. 2011年7月01日 06:29:52: Get9aY0xRA
どうやったら放射能から「逃げられるか」ということで頭がいっぱいな連中が世の中には多いが、どうやったら放射能を「取り除けるか」ということを考え、あえて汚染地域に身を置いて行動する人間を私は信用したい。

02. 2011年7月01日 07:07:23: ynSQvzTlvk

除染は、早ければ早いほどいい。

自治体と市民が力を合わせれば、効果は高いと思います。故郷を守れます。

政府が動くのを待ってたら、化石になってしまいますよ!


03. 2011年7月01日 15:09:09: NHgj6s7RGk
除染と言うのはAの場所からBの場所に放射性物質を移しただけ。
汚泥、焼却灰をどうするのだろう。

04. 2011年7月01日 18:07:45: Get9aY0xRA
>>03
放射能をとりあえず濾しとるだけ濾しとって
(そういう技術は一応あるそうな)
集めて「低レベル放射性廃棄物」として密閉・管理する
今んところそれしかないと思うよ

05. 2011年7月01日 19:28:39: Nz7G95UYSs
除染したところで、福一が収まらないんだから、除染した次からまた新しい放射能汚染物質が降ってくるのではないですか?

06. 2011年7月02日 07:59:57: au4dKgprDA
>03Aの場所からBの場所に放射性物質を移しただけ。
>05除染した次からまた新しい放射能汚染物質が降ってくるのではないですか?

こいつらのようなマイナス思考では駄目なのである。こいつらはマイナス思考の輩はたいしたことはやっていないし出来ないクズである。

どっちにしろ雨や風で放射能は移っていくのだから人の住んでいるところは早急に除染するのが当たり前のことだ。

今はそれほど大気中には出ていないよ。かりに出ていたとしても除染し続けた方がいいに決まってるでしょう。

この手の知恵遅れは本当に嫌だね。


07. 2011年7月03日 01:23:29: h6cbKB908I
チェルノブイリでも土壌をけずったが、いくつか問題があった。

1.いつ、どこを、どういう土壌除染をしたかの記録を保持する
  管理の必要がある。(現在、除染済か否か不明の場所があちこちにある。)
2・天地返しの場合は、2度目以降は掘り起こした下側土壌が表面に出る。
3.植物を植えると根から放射性物質を吸い上げるため緑化しにくい。

土壌除染は、計画的に管理しながらすべきだ。  


08. 2011年7月19日 14:03:25: gNnwuzGsHE
郡山市民です。6月中頃と昨日と家の屋根、雨樋、壁、駐車場、側溝の順で高圧洗浄機で徐染したがガイガーカウンターが無いので、どの位の効果があったのか不明だが、まだまだやりますよ。しかし政府から何の指示も無いのはとても悲しい。

09. 2011年7月26日 20:06:26: 4imK65mghI
是非やりましょう!といっても、政府に金を出させることが先決ですね。国債発行日銀引き受けにより50兆円くらい出せば。何だってできますよ。やりたがらないのは日銀や財務省。自分たちの既得権がなくなるから。財務省や日銀を許すな!

10. 2011年8月14日 15:36:24: BuOA0R4SD6
政府を許す事ができません。国策で福島原発は建てられたのなら、国策で除染するべきだ。知らぬ振りしてなかった事にしようとしている。こんな国など逃げ出したい。こんな国に未来などない。むしろ、日本をやめて、アメリカの一つの州となれ。腐っている

11. 2011年10月23日 11:43:40: nwA4Ow70yA
テレビでは除染作業があまり進んでいないように報道されていますが、これは政府が金を出していないからなのか、除染じたいが即効性がないのあかそこはわかりません。どなたか詳しい方のご意見をください。

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