【新聞チェック】セシウムビーフが流通した真相は？　「想定外だった」東電そっくりの言い訳をする農水省
http://news.livedoor.com/article/detail/5715612/
2011年07月17日18時13分　BLOGOS編集部

　高濃度の放射性セシウムを体内に含んだ肉牛が全国に出荷されたことが判明し、大問題になっている。

　福島県は16日、郡山市と喜多方市、相馬市の農家計5戸が放射性セシウムに汚染された稲わらを餌として肉牛に与えていたと発表。これらの農家から3月末以降、実に84頭が計5都県の食肉処理場に出荷されていたことが分かった。すでに南相馬市から6頭、浅川町から42頭が出荷され、市場に流通していることが判明しているため、問題となった肉牛は132頭に達している。

　このようにセシウム汚染牛の流通の様子が次々と明らかになっているが、福島第一原発の事故から時間があったのに、国はなぜ未然に防ぐことができなかったのか。17日付け読売新聞の記事から、監督するはずだった農水省の呆れた実態が見えてきた。（安藤健二・BLOGOS編集部）

■稲わら汚染　想定せず

　朝刊3面に掲載された「稲わら汚染　想定せず」という記事には、こう書かれている。

「我が省の大失態。稲わらが汚染源になるとは想定外だった」。農林水産省の職員はうなだれた。

原発事故から約1週間後の3月19日、農水省は家畜に与える餌について、「牧草は事故発生前に刈り取り、事故後は屋内保管したものだけを与える」と自治体を通じて畜産農家に文書で通知した。しかし、そこに「稲わら」は含まれていなかった。4月下旬には飼料の規制値（1キログラム当たり300ベクレル）も儲けたが、この時も稲わらを生産する稲作農家に指導しなかった。

稲わらはビタミンAをほとんど含まず、主食とはならないが、食べさせると肉に白い「サシ」が入るため、出荷の数か月前から与える農家が多い。ただ秋に刈り取るため、「冬前には倉庫に保管するので放射能の影響は受けないと信じ込んでいた」（同省幹部）という。

しかし、雪の少ない地域では、「稲わらを冬に野ざらしにして感想させる農家があるのは常識」（福島県の畜産関係者）という。
　
「牧草に放射性物質が付着するなら、稲わらにも当然つくだろう。ちょっと考えればわかるはず」。石川県白山市の精肉店の男性店主（33）はあきれ顔だ。

　稲わらは、牛肉を霜降りにして高級感を出すためにエサとして使われていたようだ。農水省は「想定外だった」と説明しているが、明らかに勉強不足だろう。原発事故が起きた際には、東京電力が「想定外だった」と弁明を繰り返していたが、農水省まで真似する結果になった。

■「心配する必要はない」と専門家
　
　ただし、読売新聞では同じく3面に「すべては体内蓄積せず」と、人体への影響は軽微だとする記事を合わせて載せており、パニックになるのをいさめている。

　浅川町から都内に出荷された牛肉の放射性セシウムの数値が、1キログラムあたり650ベクレルだったと説明した上で、環境科学技術研究所・特別顧問の大桃洋一郎氏の次のようなコメントを掲載している。

大桃氏は「仮に1キロ・グラム当たり650ベクレルの牛肉を、1日200グラム、1年間食べ続けたとしても人体への被曝は0.6ミリシーベルトにとどまる。一般人の年間限度1ミリシーベルトにも届かず、数回食べたくらいで心配する必要はない」と指摘している。

　農水省のずさんな指導のせいで、どうなることかと思ったが、とりあえずは一安心だ。

参考記事

・セシウム汚染牛：福島県内から新たに８４頭を５都県に出荷 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110717k0000m040091000c.html

・１３２頭 ３１都道府県で消費か - NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110717/t10014264631000.html
　

コメント
01. 2011年7月17日 21:10:51: 3mDpyfjGuY 武田教授によれば人間は、食物や水だけではなく様々なものから放射線の影響を受けているそうだ。そうだとすると、空間や土壌の汚染の比較的高い地域にいる人が食物で被曝するのと、低い地域にいる人が同じく食物で被曝するのとでは、意味合いが違うはずだ。国によるこういう点からの配慮が少なすぎる。 http://takedanet.com/2011/07/post_0f5e.html
02. 2011年7月17日 22:29:16: vYaTE3dzKU 政府連中お得意の想定外ワラ
03. 2011年7月17日 22:39:01: Mb4DcXILmI 国の放射能汚染を阻止する断固たる姿勢があれば防げたでしょうね。 でも、皆無。 しかし、国の対応だけに問題があるのでしょうか？ 酪農家は、生産する食の安全の意識が欠け、自ら放射能汚染に配慮する気も無く言われなかったから・・・と自己弁護。　これだけの情報の世の中、探せば答えは見つけられます。又、知っていて、問題になる前に売り抜けようとした人も存在するでしょう。 消費者は、何をもって安全と認識していたのか？　言われなかったから知らなかった。安全と政府やテレビが言ったから・・・。　 全く同じです。　自分の頭では考えないのでしょうか？　不思議です。 それが、大多数の日本国民の現状でしょうか・・？　夫々が被害者意識だけです。 そんな中、生産者も消費者も、自分で考え判断する人は存在します。　自衛しています。　これもまた、格差社会の一部でしょうか・・・？
04. 2011年7月17日 22:46:17: rZQqvybzkk 牛肉の汚染は３月の時点で予想されたはずのこと。なぜ今さら牛肉で騒ぐ？ アメさんか、豪さんから肉を買う取引でもしてた？で、これもＴＰＰがらみの前処置？それとも、すーぐボケる日本人への目覚ましねらいかな？ 魚と海草の汚染でも、もっと騒ごうよ。漁師さんも農民も、もっと怒ろうよ。 時々、原発事故が九州で起きていたらどうなったかと思う。みんなで、旗もって官公庁を取り巻いていたかも。そのとき、山下先生はなんと言っていたかな？下手したら殴られそうだ・・
05. 2011年7月17日 23:13:27: 6YaHKmG30A 内部被ばく馬鹿にしてはなりません。 許容線量などないのです。 なぜ、チェルノブイリに学ぼうとしない。。。
06. 2011年7月18日 01:31:19: FgqtWBVaqk 【以前の基準ぴったりのセシウムを含んだ場合】 ご飯(150g)(10ベクレル/kg)=0.0195 μSv オカズ(150g)(10ベクレル/kg)=0.0195 μSv くだもの(100g)(10ベクレル/kg)=0.013 μSv これを一日３食とすれば(0.0195+0.0195+0.013)*3=0.156 μSv 一日に飲む水(2リットル)(10ベクレル/kg)=0.26 μSv 一日の体内被曝の合計＝0.416μSv これだけで、年間被曝量が151.84μSvとなり、年間0.15ミリシーベルト。 以前の基準値限界まで摂取して、米、おかず、デザートを三食食し、１日大体２リットルの水分を飲んだとして、それを年間継続して、0.15ミリシーベルト。 今回のセシウム牛を１日一回、650ベクレルキロのものを200グラム摂取して、年間約0.6ミリシーベルト。 しかし以前の基準値限界の食事を三食＋水分を年間を通して飲む方よりも、セシウム牛を１日一回摂取するほうが、約４倍も余分に被曝するわけで、これが本当に問題の無い値なのか？ ・・・・・・ そもそも、お前ら国や役人が、暫定基準を決めたわけだが、それを国サイトで、大丈夫と、暫定基準値そのものを蔑ろにするような発言をすることは、延いては、野菜、果実、畜産、漁業の生産者たちが、「国が暫定基準を超しても大丈夫って言っているわけで、越しているからと、取引できないってのは、風評被害だ」と言う事になり、巷には放射能汚染されまくりの、食品であふれかえることになるし、自ら言ったことを破る国の言う事は、誰も聞かないだろう。
07. 2011年7月18日 01:31:51: c0FbhHZ2vo 農水省のせいにするのがおかしい。被爆牧草が危険なのは常識。外部に放置の稲わらも危険なのは同じこと。役所のせいにするな。
08. 2011年7月18日 02:04:32: E2YReWLDxc バカ小田急。普段から、危機意識がないから、こういう仕入れをするんだ。他の食品も怪しい。問題が起きる前に、対策を打っておけよ。国の基準なんか盲信しているから、ダメなんだよ。大手企業は軒並みダメだ。 --------------- セシウム牛肉、小田急百貨店で１００キロ販売 読売新聞 7月17日(日)21時17分配信 　福島県浅川町の畜産農家が出荷した牛の肉から高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、小田急百貨店は１７日、新宿、町田、藤沢の３店舗で、当該の農家が出荷した牛肉を販売したと発表した。 　販売した牛肉は合計で約１００キロ・グラムに上る。今後、購入者から申告があれば返金などに応じるという。 　発表によると、いずれも食品売り場で販売。新宿店では６月１４日〜７月１５日に量り売りで計約４６キロ・グラム、町田店は７月８日か９日に２８キロ・グラム、藤沢店は５月６〜８日に約１４キロ・グラム、同１５〜１７日に約１３キロ・グラムをそれぞれ販売した。
09. 2011年7月18日 04:47:28: 3mDpyfjGuY 以前、政府はガイガーカウンターに出荷規制をかけていたようだが、今はどうなっているのか？放射能汚染に関して自主判断を尊重するというスタンスならば、こうした規制を行うこと自体間違っているはずだが。 http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/309.html
10. 2011年7月18日 05:58:54: wS3qCGFWAM 一昨日から、滋賀県に嫁に行った娘が1歳半の孫を連れて帰省している。 牛肉の問題で、「藁が高濃度に汚染されているなら、その時に近くにいた人は、放射能を吸っているのでは。藁だけでなく水も空気も、さらにその周辺一帯も汚染されているのでは？なぜこれらのことを騒がれないのか不思議」と言っていた。滋賀県はもんじゅに近い。何かあったら、と心配していた。

11. 2011年7月18日 07:25:56: sgJfU18x1A >>10.さん 滋賀県なら､当座は、もんじゅより生協のトラックの方が危ないんではないかい？ http://takedanet.com/2011/05/post_dd9a.html 武田さんのこのブログ後半に出てくる生協というのは、滋賀県の生協のことみたいですよ。 http://mytown.asahi.com/areanews/shiga/OSK201105160155.html http://mainichi.jp/life/food/nouandsyoku/archive/news/2011/04/20110429ddlk25040464000c.html
12. 2011年7月18日 09:12:12: 8LIseDRES2 バカな官僚が情報を細切れにするからこういう事になるのです。 牛肉汚染は枝野が流した「安全デマ」の被害でもあります。 当初から「死の灰が降る」と啓蒙すれば国民は個々に 「屋外に有るものの危険」を判断できたはずです。 ＳＰＥＥＤＩＩデーターを隠した行為は 国民に対する重大な犯罪だと思います。
13. 2011年7月18日 10:44:45: Wz22KWNbXY おいいいい ウチの会社ならリスク管理が出来ていないということで かなり、上司から攻めれられるレベルのミス 農林水産省はそんなこともできないのかよ 東電がわるいが　酷すぎる　農林水産省のリスク管理
14. 2011年7月18日 14:55:49: OUfUnZJ8Fc 日本食を世界無形文化遺産にしたい農水省。負の遺産指定かな。
15. 2011年7月19日 07:09:05: BDDFeQHT6I すべて枝野の責任、事故当初から放射性物質が降り積もっていると警告していれば防げた事態だ、政府通達が無いから知らなかったと言う生産者のも呆れるが放射性物質降下の危険が当初から伝えられていれば対応もちがったはずだ。

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