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[CML 010896] バックチェック/弁護士 河内謙策
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/642.html
投稿者 gataro 日時 2011 年 7 月 22 日 23:46:16: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010764.html から転載。

[CML 010896] バックチェック
河内謙策 kenkawauchi at nifty.com
2011年 7月 22日 (金) 20:10:43 JST


 河内謙策と申します。(この情報を重複して受け取られた方は、失礼をお許しください。転送・転載は自由です。)

 玄海原発2号機、3号機の運転再開に反対する佐賀県民の闘いに支援・連帯を訴えています。

 昨夜のニュースによると、保安院の作成した、「安全評価」(ストレステスト)
の評価手法と実施計画が原子力安全委員会で了承されたとのことです。本日以降、保安院から各電力会社へ指示が出されるようです。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110722ddm008040062000c.html
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110721/trd11072120520025-n1.htm

本日のニュースは、九州電力が提出した「耐震安全性評価(バックチェック)の最終報告」で「データ入力ミス」があったことを報じています。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110722/trd11072213560029-n1.htm

これは、一見技術的な些細な問題のように見えて、実はきわめて重要な問題を含んでいる可能性があります。
 今回のストレステストのひとつの重要な問題は、何を基準にして安全を評価するか、ということです。基準が明瞭でなければ、評価ができないからです。その見地からみると、地震について、どのような規模の地震を予想するかが問題になるのです。たとえば、マグニチュード9.0を基準に日本の原発を評価すれば(すくなくとも(!)今回の福島の事故を考えれば、市民としてはこれが前提と思いますが)全部アウトに、全原発を廃炉にしなければならなくなります。したがって、保安院などの原発推進勢力は、今回のストレステストにおいて、予想される地震の基準を明記していないようです(私は、まだ実物を見ていません)。そして、実際には、マグニチュード9.0より低い、過去の「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」(2006年)を密輸入して、ストレステストの予想される地震の基準にするのではないか、といわれているのです。
 (「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」については、以下のサイトにアクセスしてください。
http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400230.php)

「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」を、2006年以前に設置された原子炉に適用して安全かどうかをチェックする作業(これを「バックチェック」といいます)が2006年以降実施され、現在も継続中です。
(バックチェックの内容と実施状況については、以下のサイトにアクセスしてください。実施の手順が、ややこしいので注意が必要です。原子力安全委員会の要請→保安院の指示→各電力会社で中間報告作成→保安院に報告→保安院で審議(実質的には、総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会で審議)→保安院が了承→保安院が原子力安全委員会に報告→原子力安全委員会が審議・了承。その後、各会社の最終報告についても同様の道筋をたどります。各電力会社の中間報告や最終報告は、一部ネットで公開されているものもありますが、基本的には電力会社のサイトで探すか、各会社に請求するしかありません。
http://www.nsc.go.jp/shinsashishin/pdf/column/backcheck.pdf#page=1
http://www.nisa.meti.go.jp/genshiryoku/doukou/taishin_anzen.html
http://www.nisa.meti.go.jp/genshiryoku/doukou/taishin_backcheck.html

 今回「不備」が発見されたというのは、玄海原子力発電所の3号機のバックチェックの「最終報告書」の審査の過程といわれています。バックチェックとストレステストが実質的に連動するとすれば(!)、大問題だといわなければなりません。また、川内原発にも波及する内容といわれているので、九州電力の相当大きなミスではないかと推測されますが、私には真相は分かりません。

 いずれにしても、今後、どのような規模の地震や津波を想定して原発の安全を評価するのか、ということが大問題になると思います。脱原発勢力は学習が必要ではないでしょうか。現在、政府や電力会社が予想している地震の規模・程度については、石橋克彦編『原発を終わらせる』(岩波新書)115頁以降、246頁を参照してください。

 私は学習が不足しているので、上記の説明に不十分な点のある可能性を否定できません。上記の説明に不十分な点があれば、私より勉強しておられる方にご指摘いただければありがたいと思います。

 最後に、これまで、単発のメールで玄海原発の運転再開反対等を訴えてきましたが、原発の運転再開が全国的な問題になってきましたので、今後は「IK原発重要情報」のシリーズの中で訴えを継続していきたいと思います。なにとぞ、よろしくご了解お願いいたします。
―――――――――――――――――――――――――――――――
弁護士 河内謙策 〒112-0012東京都文京区大塚5丁目6番15-401号
保田・河内法律事務所(電話03-5978-3784、FAX03-5978-3706)
Email: kenkawauchi at nifty.com
脱原発の国民投票をめざす会
http://2010ken.la.coocan.jp/datsu-genpatsu/index.html


 

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コメント
 
01. 2011年7月23日 00:47:15: tUmLmmqu0Y
>評価結果に大きな影響はないとみられる
これでは簡単に逃げられてしまう。
一体何ガルまで耐えられるのか?
はっきりしろ
以下引用
公表されたのは最下階の地震計のデータで、2号機が想定の438ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)に対して、1.25倍の550ガルを記録。5号機で548ガル(想定452ガル)、3号機でも507ガル(同441ガル)が観測された。
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104010552.html?ref=goo

02. 2011年7月24日 16:35:40: JZ3J0fnQLo
ガルは加速度を表す単位。
地震による建屋の加速度が大きければ当然破壊される。

地震波の周期や時間、建物や原発の形状や材質なども大切な要素である。
共鳴現象や非線形現象により破損も十分考えられる。
建屋などをばねとかに置き換えたりしてモデルを作り方程式を立て数値計算をして解を求める。

モデルは実際とは違うし、複雑なモデルは計算に時間がかかりすぎるので単純な
モデル以外は無理だろう。
更にモデルを解くと、地震で徐々にゆれて倒れる解だけでなく突然パタンと倒れる
解もある。
地震の断層と同じく実際に地震がきてから建屋などの実際の強度が判明するのが現実。

福島原発一号機は地震による配管損傷が原因である可能性が強い。
一号機のガル数は想定内だったにもかかわらず。
事故原因が調査中にもかかわらずストレステストで再稼動とは理解できん。
政府はストレステストの内容を詳しく公表しろ。



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