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なぜ福島第一では緊急冷却装置を手動で停止する必要があったのか (中島 聡) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/768.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 7 月 26 日 18:55:30: igsppGRN/E9PQ
 

なぜ福島第一では緊急冷却装置を手動で停止する必要があったのか
http://news.livedoor.com/article/detail/5735122/
2011年07月26日09時09分 中島 聡

先月の中頃に東電が、地震の15分後に1号機の緊急冷却装置を手動で停止していたことを発表した。「実はオペレーターの操作ミスがあったのでは」との誤解をした人も多かったようだが、東電は「原子炉の圧力が急激に変化したために、炉の破損を避けるために緊急冷却装置を手動で停止した」と説明。原子力安全保安院も「マニュアル通りに停止しただけで、オペレーターのミスではない」と説明し、一件落着した感がある。
「マニュアル通りに操作したから問題なし」とはいかにもお役所的な答えだが、こんな答えで満足していては「理科系うんちく」を語ることはできない。そこで色々と調べたところ、以下の事実が明らかになった。

原子炉は運転中は300°近くで安定して動作しているが、炉の中の核燃料は緊急停止(スクラム)後もしばらくは熱を発生しつづける。万が一、その途中で水が蒸発してしまうと炉心溶融(メルトダウン)を起こしてしまうので、冷却装置を使ってすみやかに100°以下に冷却する必要がある。

1号機で使われているGEのMarkI型原子炉には、蒸気圧のみで動く(つまり外部電源なしに動く)緊急冷却装置がついていて、万が一の全電源喪失の際にも、原子炉を冷やして炉心溶融を避ける仕組みがついている。

3月11日の地震でも、原子炉の緊急停止時、この装置がちゃんと作動した。

その結果、炉の温度が一気に100°下降した。

しかし、炉の温度を一気に下げると、炉に大きな負荷がかかり、熱いコップを冷たい水に入れた時のように、炉が破損してしまう危険がある。

そんな炉の破損を避けるために、原子炉のマニュアル(手順書)には、「原子炉の緊急停止時に炉の温度が短期間に大幅に下がった場合(1時間に55°以上)、緊急冷却装置を手動で停止して、炉の破損を避けなければならない」と書いてある。

福島第一のオペレーターが地震の15分後に緊急冷却装置を手動で停止したのはこれが理由。

しかし、そのまま停止させておいたのでは、再び炉の温度が上昇して炉心溶融を起こしてしまう。そこで、オペレーターは、温度計と圧力計をにらみながら「炉を壊さない様にゆっくりと、でも炉心溶融を起こさないようにすみやかに」冷却すべく、緊急冷却装置のオン・オフを繰り返していたのである。

この手の「綱渡り的」なオペレーションは、福島第一原発以外の原発でも、地震によるスクラムがあるたびにしばしば行われていた(参考http://www.priee.org/chikyugo/pdf/334/p0205.pdf)。

原子炉は鉄で出来ているが、炉の運転で発生する中性子により鉄が年々劣化し、急激な圧力の変化に耐えられなくなる温度(脆性遷移温度)がしだいに高くなる。そのため、古い原子炉ほど「炉を壊さない様に冷やす」ことが難しくなる(参照http://www.ansn-jp.org/item_file/2005-SA-L-4.pdf)。

井野博満・東大名誉教授らが「玄海原発はもっとも危険な原発」と警告を鳴らすのはこれが理由(参照http://d.hatena.ne.jp/Vergil2010/20110703/1309693952)。

「原発の運転って、こんなに難しかったのか」というのが正直な感想だが、そんなギリギリのオペレーションをしている福島第一を襲った津波による全電源喪失。やはり、福島第一での事故は「起こるべくして起こった」のである。
点検中の原子炉の再稼働の条件となるストレステストには、ぜひともこの「地震によるスクラム後に緊急冷却する際に、炉の破損を避けながらも炉を安全なレベルにまで緊急冷却するオペレーション」のエラーマージンがどのくらいあるかをしっかりとシミュレーションしていただきたい。
 

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コメント
 
01. 2011年7月26日 20:43:21: Nuj8vJtfHs
原子力発電所には地震感知装置が設置されている。地震感知計は、連動してスクラム装置が働くように、あらかじめ適切なスクラム値が設定されている。地震計が設定されたスクラム値に達すると自動的にスクラムが働くようになっている。

ところが、東電の報告書では、1、2、3号機ともに、「揺れが収まるのを待って、運転員は通常のスクラム対応操作を開始」と書いてある。つまり、地震を感知して自動的に行われるはずだったスクラムが作動せずに、手動で行ったと言うことだ。報告書には続いて、「当直長が(スクラムを)確認」とあるが、自動停止がうまく行かなかった装置を、どのようにして確認したと言うのだろう
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110618l.pdf

奇妙なのは、英文の報告書には、地震によって自動スクラムが働いたとあることだ。どちらが本当なのだろうか?
>@automatic scrum of reactor by the earthquake
http://www.tepco.co.jp/en/press/corp-com/release/betu11_e/images/110516e12.pdf

中島氏が「この手の「綱渡り的」なオペレーションは、福島第一原発以外の原発でも、地震によるスクラムがあるたびにしばしば行われていた」として参考として挙げる文書にも以下の一文がある。
>C地震直後、原子炉緊急停止(スクラム)した。
http://www.priee.org/chikyugo/pdf/334/p0205.pdf
つまり、中越地震の際にも、地震感知計と連動して(自動的に)スクラムが働いたこと示している。どこにも「揺れが収まってから手動停止した」とは書いていない。中島氏が福島原発に於ける手動停止を普通のことと思わせたいのとは反して、その異常性を示している。

制御棒が不完全な状態でメルトダウン、メルトスルーが起きた可能性が高い。


02. あっしら 2011年7月27日 02:58:36: Mo7ApAlflbQ6s : FOFJ3ucx7c

Nuj8vJtfHsさん、こんばんは。

「揺れが収まるのを待って、運転員は通常のスクラム対応操作を開始」というのは、自動スクラム後に必要な運転員の操作(主としては確認作業)を指していると思われます。
本震時における原発の動きが東電・政府の発表通りだとすれば、原子炉は自動で強制的に停止(臨界状態から未臨界状態へ)したようです。

また、本文にある1号機の「非常用復水器」の手動停止は疑わしく、実際は停止なぞなかったのだろうと思っています。

ご紹介の(http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110618l.pdf)のP.1でも、停止したとは書いておらず、2系統あるICのうちA系のみ使ったと説明しています。
私は、B系の再循環ポンプ配管が破断したためにB系が使えなくなったと考えています。それは、18:18からのIC再起動でもB系をまったく操作していないことからもうかがい知ることができます。
B系の再循環ポンプ配管が破断したために、18時過ぎに炉心全露出、20時過ぎにはメルトダウンという短時間の事故推移につながったと思っています。


03. 2011年7月27日 20:09:46: JZ3J0fnQLo
>>1さん 
以下は主に一号機についてです。
>自動的にスクラムが働く
佐賀県の原子力安全行政のホームページで6.9に国の説明と資料があります。

国の説明では「アラームタイパーの打ち出しから、原子炉自動スクラムにより
 全制御棒は挿入」。
「平均出力領域モニターなどのチャートからスクラムによる出力低下を確認」。
とあります。
この点について、動画とデータもあります。
もし、ご存知でなければ確認検討を願います。

>>2さん>>18時過ぎに炉心全露出、20時過ぎにはメルトダウン
この短時間でのメルトダウンを推定する理由を教えてください。

IAEA政府報告書。東電とJNESのシュミレーションでは、メルトダウン開始時間が
JNESが早い。原子炉水位データとは東電より一致していないが。
佐賀県への国の説明。津波到達以前に中央制御室などで放射能が検出された事実
を説明するために、東電でなく無理をしてJNESを用いている。
注目すべきは東電のIC作動仮定を変えたシュミレーションで定性的に水位データと
一致している。この点の考察を圧力データと一致しないだけで無視している。
IC条件を変えて地震による配管損傷でのシュミレーションを行う必要があると
思う。

 


04. あっしら 2011年7月28日 02:15:22: Mo7ApAlflbQ6s : FOFJ3ucx7c

JZ3J0fnQLoさん、こんばんは。

>津波到達以前に中央制御室などで放射能が検出された事実

11日夜に格納容器から放射性物質が漏出したと思われる中央制御室での高線量情報は得ていましたが、津波到達前に「中央制御室などで放射能が検出された」という話は初耳なので情報源を教えていただければ幸いです。

水位データと圧力データとの絡みで配管損傷を考えるというのは、田中さんの説明で興味を持っていますが、今のところ、そこまで踏み込んだ考察はしていません。

炉心露出と炉心溶融の時間については、過去の投稿を参照していただけば幸いです。

「1号機は津波ではなく地震による損傷でメルトダウン:再循環パイプの破損で津波前から毎時25トンの冷却水漏れ」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/584.html

「衆議院予算委員会の審議でみたグラフをもとに「1号機問題」を補足:ますます見えてくる管政権の国民軽視のエセ言動」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/625.html



05. 2011年7月29日 02:27:59: JZ3J0fnQLo
あっしらさん>>03です

ご指摘のように誤記を書いています。>>3をお詫びして訂正します。
誤記「津波到達前に中央制御室などで放射能が検出された事実」
訂正「3.11夜 建屋にて高い放射線量を検出」

ブルームバーク記事「15時29分にモニタリングポストで高い放射線
量を知らせる警報が鳴った。」津波による全交流電源喪失は15時37分。
との事実と錯綜してしまいました。

あっしらさんの過去の投稿を読ませて頂き勉強になり、ありがとうございました。
>公表資料を基に考える限り、午後8時ころには、すべての炉心が露出して前面
的なメルトダウンに向かった
この公表資料を教えてください。
よろしくお願いします。



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