除染実験：果樹園で梨、桃対象に　福島市、独自で年内にも
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111010k0000m040133000c.html
毎日新聞　2011年10月10日　2時30分

　福島市は主要産品の梨と桃の果樹園で、年内にも独自の除染実験を始めることを決めた。効果が確認されれば、未定だった農地の除染スケジュールを市の除染計画に盛り込む。一方で、はぎ取った表土の置き場所の選定など、課題への対応も必要になりそうだ。

　同市は寒暖の差が大きい盆地地形で、水はけの良い扇状地も広がる果樹栽培の適地。除染実験は、市町村単位の０６年統計で収穫量全国１位となった梨、２位だった桃が対象で、農協と連携し、放射線量が比較的高い果樹園を近く選定する。

　土地の傾斜など果樹園の形状や土質を調査した後、表土や樹皮のはぎ取り、落ち葉の回収などを組み合わせながら行う。田畑は既に耕作が進み土壌がかくはんされているため今回は見送った。

　一方、はぎ取った表土などの仮置き場は未定。市全域の果樹園の表土を５センチはぎ取ると１２０万立方メートル（東京ドーム１個分）の土壌が出る。市は「食の安全、安心に向けて除染は必要。風評被害を防ぐ意味でも、市民の協力を得ながら置き場の選定も進めたい」と話している。

　果樹農家らは除染に期待する一方、不安も口にする。国道１３号の通称ピーチライン沿いで「まるせい果樹園」（福島市飯坂町）を経営する佐藤清社長（６５）は約６０年前に果樹栽培を始めた父の志を継ぎ、梨や桃を栽培。中でも減農薬、有機肥料など「土作り」にこだわってきた。所有する農地は約６ヘクタール。除染は費用や人手など単独でできる規模ではない。

　佐藤社長は「畑だと表土を５センチはぎ取ると栄養分の豊富な部分がなくなる。果樹の場合は分からないが、影響を受けるかもしれない」と不安を口にする。その一方で「線量の低減などデータが示されれば風評被害を防ぐ一要素になるし、我々も前向きになれる。やれることは何でもするしかない」と語った。【清水勝】

コメント
01. 2011年10月10日 06:40:37: pZ4CHUghM2 現在の数値はわかっているだろうがどうして示さないのか。除洗後の数値もなくて何処が「風評被害を防ぐ一要素」だ。風評被害だけがあるのか。何もないならそのまま売っても違法じゃないのだろ。
02. 2011年10月10日 11:32:07: 3Jw3PZHNOg 果樹園の除染、無理です。 除染する代わりにそのお金で、新しい土地に移ってもらい、そこで心機一転、安全なおいしい果物を作ってもらう方がよい。 汚染されてしまった果樹園はそのままにしておけば、原始の森に還ってゆくでしょう。
03. 爺さん 2011年10月10日 12:42:36: pkMRoq8j2xu8g : prk9UAeuYg 福島と近隣の高汚染地域は、誰かが半ば公然と示唆しているように、汚染を拡散させないために除染するのがふさわしい。 目的を勘違いするな。 そんなところで大人気なく現実を否定してボケを語っていると、この国土の同胞に核廃棄物を食わせばら撒き恨まれるか、あるいは自分が早めに倒れて死んで世に警鐘を鳴らしたにもかかわらずバカアホとけなされるかのどちらかだ。 程度の差を考えろ、私は群馬に住んでいるが、沼田にいたとしたらすでに引っ越している。
04. 2011年10月10日 16:49:10: sgolhP60mA 除染後の風評（消費者の不安）がどうなるか、実験はできない。 すなわち、除染の効果は推定できないということ。難しいですね。 そこが住宅の除染と違う。住宅も賃貸しは似た問題がある。
05. 2011年10月10日 17:01:24: sWDtD0HhJI ３００Ｋｍ離れた静岡のお茶が汚染されて輸出できないのに、すぐそばの福島の農産物が問題ないという論理、これは理解し難い。 ハッキリいうがそんなもの全部、国費で買い取って破棄しても大した金額ではないだろう。前原クンはＴＰＰの宣伝で農業部門はたかがＧＤＰの1.5％にすぎないと言っていた。福島周囲に限れば1,5%の5％程度かな。 国費で負担できない額ではないだろう。それをケチりごまかそうとするから余計信用を失い被害が拡大するのだ。すでに外国からの信用・信頼は失墜している。 日本全体の信用が無くなっている損失を金額計算すれば恐ろしい数字になるはず。
06. 2011年10月10日 18:52:38: kqTbqCnYAI ＞市全域の果樹園の表土を５センチはぎ取ると１２０万立方メートル（東京ドーム１個分） 市内の果樹園を、なでるように軽く除染しただけで、東京ドーム規模の貯蔵施設が、必要なわけだ。 すさまじいゴミの量だ。 ＞盆地地形で、水はけの良い扇状地も広がる果樹栽培の適地 盆地・扇状地は、低レベル放射性廃棄物最終処分場の適地ですな。 いずれ、そうなるって。 残念だが、もはや、果樹栽培の適地ではない。 武田氏も言われているが、除染は市民が協力するのは筋違いというもので、東電にやらせろ。 高濃度汚染区域の果樹園の方々は、岡山あたりで、再出発して、おいしいフルーツ作りをしていただくわけには、いかないだろうか。

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