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「原子力帝国を倒そう」と前福島県知事の佐藤栄佐久さんが記者会見
2011年12月01日 05:45
THE INCIDENTS（寺澤有）
１１月３０日、自由報道協会が主催する前福島県知事、佐藤栄佐久さん（７２歳・写真）の記者会見が開かれた。
佐藤さんは「幾何学で補助線を引くと答えが見えてくるように、福島第１原子力発電所事故の問題でも、『原子力帝国』という補助線を引くと、本当の姿が見えてくる」と話した。
２００６年１０月２３日、現職知事だった佐藤さんは、実弟が経営する会社の土地取り引きに絡み、利益を得ていたとして、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された。１、２審で有罪判決を受けて、現在、最高裁判所に上告中だ。
佐藤さんは「電力会社と官僚が原子力帝国をつくり上げ、政治と司法も牛耳っている」と指摘する。知事時代、佐藤さんは何度も原発の安全性の確認を東京電力や経済産業省に求めてきた。そのあげくの逮捕に、「私は１人で原子力帝国に立ち向かうドン・キホーテだった」とふり返るのも、あながち大げさではない。
佐藤さんは「任意の事情聴取もなく、突然、逮捕された。関係者の事情聴取は過酷を極め、意識を失って倒れたり、自殺を図ったりする者が出た」と捜査を批判した。
「国民が連帯して、原子力帝国を倒さなければならない」と訴える佐藤さん。しかし、福島第１原発事故から８カ月以上が経過し、確実に脱原発の動きは鈍くなっている。
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