｢3･11｣前に戻った｢原子力村｣
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2011/12/6　日刊ゲンダイ　：「日々担々」資料ブログ

｢放射性物質は東電の所有物ではない｣と除染を拒否

経産省､東京電力を中心とした｢原子力村｣は､何事もなかったかのように振る舞いだした｡日本の国民は喉もと過ぎれば熱さも忘れる､と高をくくっているかのようだ｡

というのは､8月26日に再生可能ｴﾈﾙｷﾞｰの固定価格買取法(再ｴﾈ法)が成立したが､ｶｷﾞを握る｢調達価格等算定委｣の人事を見ると､5人の委員のうち､3人が再ｴﾈ法に反対してきた人物だからだ｡
進藤孝生氏は､新日鉄副社長で経団連の役員｡一貫して再ｴﾈ法に反対してきた｡しかも新日鉄は電力多消費型産業であり､減免対象になる可能性のある企業で利益相反の疑いがある｡山内弘隆一橋大教授と､｢地球環境産業技術研究機構｣の山地憲治理事も､固定価格買い取り制度に反対してきた｡
結果は見えている｡委員会は電力会社に加担して買い取り価格を低く抑え､再生可能ｴﾈﾙｷﾞｰの普及を阻もうとするだろう｡国民の7〜8割は､脱原発をすすめ､再生可能ｴﾈﾙｷﾞｰに代わることを期待しているというのにだ｡

もうひとつ｡つい最近､福島県二本松の｢ｻﾝﾌｨｰﾙﾄﾞ二本松ｺﾞﾙﾌ倶楽部｣が､東電を相手どって放射性物質の除染と損害賠償を請求する仮処分を東京地裁に申請した｡この裁判で､東電は､なんと自分たちがまき散らした放射性物質を｢無主物｣､つまり｢東電の所有物ではない｣と主張したのだ｡裁判所も裁判所だ｡文科省が校庭の安全基準として引き上げた(そして後で撤回した)毎時3･8ﾏｲｸﾛｼｰﾍﾞﾙﾄを基準にし､基準値以下だから営業に支障はないとして請求を却下してしまった｡
この間､経産省､東電をはじめ原子力村の住民たちは誰も責任をとっていない｡東電会長は居座り､ﾔﾗｾの九電も社長､会長は辞めようともしない｡電力会社は除染も賠償もせずに､｢地域独占｣と｢総括原価方式｣を維持しようとしている｡いまの状態を数年続けたら､いずれ子供たちに健康被害がでてしまうだろう｡
日本は壊れかけている｡政権交代した民主党も公然と公約を裏切り､政党政治への不信を生んでいる｡ﾊﾞｲｴﾙﾝの地域政党だったﾅﾁｽが国政を乗っ取った日が､日本にも来るかもしれない｡

コメント
01. 2011年12月07日 19:28:49: zeqN0OW7Do ＞ﾊﾞｲｴﾙﾝの地域政党だったﾅﾁｽが国政を乗っ取った日が､日本にも来るかもしれない｡ おっしゃー！ 突撃隊結成か！？（あとで粛清されるのでやっぱやめよう） なんにしても、状況があまりにひどいので、連動して、ひどいことが起こらなければいいが・・・。
02. 2011年12月08日 20:08:38: iGRj9D7L8W こやつらを、射殺しても罪には問われない。　撃ち出された弾丸は無主物だから。 刃物で刺すのはダメ、上手に投げつけるのはＯＫ。　手を離れたら無主物だから。 ☆　こんなことを決して、決して、決して、決して…やっては、いけませんゾ。

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