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「収入は10分の1。それでも『命』を守りたかった」――山本太郎(俳優)インタビュー
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/178.html
投稿者 BRIAN ENO 日時 2011 年 12 月 08 日 14:35:17: tZW9Ar4r/Y2EU
 

福島第一原子力発電所の事故後、いち早く「脱原発」宣言をした俳優・山本太郎氏。事務所を辞めて収入は10分の1に減ったが、「人間に戻った」感覚を取り戻せたという。脱原発デモに参加するなど原発の危険性を訴え続ける山本氏に、その真意を聞いた。(聞き手・編集部=吉田広子、赤坂祥彦)

■きっかけは大震災、グリーンピースと母

――原発やエネルギー問題に興味を持たれたきっかけは何でしょうか。

山本:2011年3月11日に起こった東日本大震災です。それ以前は、原発については、発電で生成される核のゴミを地下に埋めて100万年単位で管理しなければいけないという程度の知識しか持っていませんでした。

震災以降、国際環境NGOグリーンピースのホームページなどに掲載されている情報を調べ進めていくうちに、原子力発電は持続可能なエネルギーではないと気付きました。

――グリーンピースをご存知だったということは、元から環境問題に対する高い関心があったのですね。

山本:僕の実家では寄付を行うのが当然という環境でした。お年玉のうち、いくらかは親に徴収されて、ユニセフや赤十字への寄付にまわされたのをよく覚えています。

8年前に母が「良い寄付先を見つけてきた」というので話を聞いてみました。それがグリーンピースでした。当時はグリーンピースに対しては捕鯨に反対している環境団体という程度の知識しかありませんでした。

それまでは自分の中では捕鯨反対をしている団体に過ぎなかったグリーンピースが、海洋生態系や森林の保全など多岐にわたる活動を展開していることも、企業にアプローチし、実際に状況を改善してきたことを知りました。

母は「人道的支援に対してはお金が集まるけれど、環境問題に対してはお金が集まりにくい」とよく言っていました。だからこそ、僕はグリーンピースに寄付しようと決めました。核についても8年前に出会ったグリーンピースのホームページから気付きを得ました。

ただ、当時28歳だった自分は、エネルギー問題について声を上げづらい立場にいました。自分の仕事に影響があると分かっていたからです。映画「バトルロワイヤル」を撮り終えた2年後です。仕事は順調でしたし、コマーシャルにも出演していました。社会問題に対して、声を上げるには、失うものが余りにも多いと感じていました。

■脱原発宣言することで「人間に戻れた」

――初めて「脱原発」を主張した時はどういった心境でしたか。

山本:怖かったです。勇気がいりました。発言すれば、確実に仕事がなくなるのは目に見えていましたから。食いぶちがなくなるのは一番怖いですよ。でも、いい役者になるという夢も同時にありました。そのためには10年後も生きていなきゃいけない。

日本は地震大国で、僕たちは地震活動期に生きています。それなのに原発は稼働している。国は国民の命を見捨てているとしか思えません。今後、日本人が生き延びるためには、原発を止める以外ありません。

仕事がなくなる。それでも声を上げるべきか。それができるのか。僕自身も毎日、自問自答を繰り返しました。

「お前は上げるべき声を上げずに、今の生活を守る気か。それは、原子力推進派や、自分の利益のために嘘の情報を流している人と同じじゃないか」。その問いを自分に投げ続けました。そして4月9日にツイッターで原発反対を表明しました。声を上げた瞬間、「人間に戻れた」と感じました。

――その後、事務所を辞められましたね。

山本:原発反対を表明したわけですが、ツイッターで意思表示をしたり、デモに参加したりする程度で、派手な行動は起こしていませんでした。取材陣が待ち構える中で、闘志を剥き出しにして、抗議をするようになったのは文科省前がきっかけです。

要は、被爆限度を1ミリシーベルトから20ミリシーベルトまで引き上げて、子どもたちに危険を押し付けた。子どもたちの感受性は大人と比べて3〜10倍です。子ども達に与えた毒の大きさ。平気で子どもたちの命を犠牲にするやり方に我慢ができませんでした。

■僕が失ったものは「収入だけ」

――「脱原発」宣言をして、仕事が無くなる不安はありませんでしたか。

実際に、仕事の量は減りました。ただ、演技は一生、続けていきます。3.11以降、日本人、特に被災者は多くのものを失いましたが、僕の失ったものはハッキリ言えば収入です。10分の1以下に減り、初任給に戻ったという感じです。

逆に言えば、失ったのは「収入だけ」です。お金を払っても手に入れられないものを沢山、手に入れました。それは生きることに対して、真正面から真剣に取り組んでいる人たち、気骨のある大人たちとの出会いです。

■政治家に原発の是非を問いたい

――デモに参加し声を上げることも大切ですが、投票などによって国を動かすことも大事だと思います。デモ以外に、政治家に働きかけることはしないのですか。

山本:今、政治家たちに対して包囲網を作ろうと、皆さんに呼びかけています。「仕事をちゃんとしなければ、落とすぞ」ということをハッキリと政治家に伝える。地元選出の国会議員に対して、電話をして下さい。秘書でも良いから、きちんとこちらの考えを伝えて下さい。

その時に伝えて欲しいことが3つあります。

1つ目は原発についての考えを聞いてください。その時に、重要なのは、長話にさせないことです。YesかNoに近い回答を求めて下さい。言い訳じみた、曖昧な答えを許さないで下さい。イエスかノーで意思表示させることが大切です。

段階的停止と答える議員には、そのスピードを問いて下さい。それと、その先のエネルギーの展望。僕は、原発停止までの間は火力発電でつなぐしかないと思っています。すぐに自然エネルギーで全てをまかなうのは現実的ではありません。研究やインフラ整備には時間が必要です。その間は、環境負荷の少ない天然ガスに頼ることになると思います。

2つ目は福島の「中通り」や茨城の北部、群馬、栃木の一部などの高線量地帯、高汚染地帯に住んでいる人たちについてどう思っているのか。その人たちを疎開させる案をちゃんと考えているのか、その案はいつ提出するのかについて尋ねて下さい。

政治家はお尻を叩かないと動きません。次の選挙を待っている間にも、刻一刻、被爆者は増えています。もし、その議員が高汚染地帯の住民に対する明確な考えを即答できないのならば、それが、その議員の人間に対するスタンスです。

最後、3つ目はガレキの拡散についてです。そして、最終処分地に関してどう思っているのかを尋ねて下さい。これについては皆、答えづらいはずです。反感を買うのはこわいですから。

僕が発言するだけでも、もの凄い数の抗議が来ますから。僕の考えでは、最終処分地は、福島の周辺20キロにとどめるべきだと思っています。こういう議論が一般の人びとの間でもっと盛んにされないといけないと思っています。そうでないと国が秘密裏にまとめあげた政策に基づいて、放射能をばら撒かれてしまう。全国に汚染されたガレキを拡散させるのは愚行以外の何物でもありません。

■子どもの人権擁護団体はなぜ原発に無関心なのか

――ドイツの記者からも、グリーンピースをはじめとする市民団体の力がドイツ政府を脱原発に向けて大きく動かしたと聞いています。

山本:フットワークが軽いですよね。3.11の時、「グリーンピースなにやってんねん」、「何も聞こえてけーへんぞ」とイラっとしていました。でも、違いました。彼らはきちんと根回しをしていたのです。

3.11以降、本当の姿をさらしたのは、国だけではありません。人もそうだし、団体もそうです。それまで、グリーンピースは誤解されていました。でも、震災をきっかけに彼らの本当の姿を見てもらうことができた。それはサポーターとしてすごく嬉しいことです。

その一方で、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチといった世界中の人権に目を光らせていたはずの団体が、福島の子どもたちの問題に関しては大きなアクションを起こしていません。その事に対して、本当に強い憤りを覚えます。

日本で起こったことに対して声を上げる事ができない団体ならば、日本に支部を置く必要はありません。僕はヒューマン・ライツ・ウォッチの土井香苗代表宛に何回かツイートを送りました。

「福島の子どもたちの命が脅かされているのに声を挙げない理由を教えて下さい」「外国での活動は素晴らしのことは認めるけれども、どうして声をあげないのですか」と。

返事はありませんでした。皆さんの寄付から成り立っているのにやるべきことをやらない団体に対しても、政治家と同様、明確な回答を求める必要があります。是非、オルタナが切り込んでください。

ただ、そういった規模の人権団体でも活動を躊躇するほど、原子力産業の闇は深いです。

*オルタナS「直撃S」から一部抜粋

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111208-00000301-alterna-soci
 

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コメント
 
01. 2011年12月08日 15:46:22: xTBLVK9vu4
拍手したいのに 最近は出来ない事が多いのですが…

山本さんを 応援しますし グリンピースも 引き続き応援します。
3・11前までは 捕鯨問題で賛同を得るのは難しかったけど 今は 海洋汚染など グリンピース頼りです。
政府の汚染レベルの発表は 信用してません。
地元議員へのアプローチも参考になりました。


02. 2011年12月08日 15:49:40: FqP8OBX8qo
小生、長文は意地でも読まない。読ませたいと思ったら要領よくまとめを書いてください。さらに知りたければ「以下をお読みください・・・」とメリハリをつけて書いてください。

03. 2011年12月08日 19:05:44: 36oG7wpNws
悪いけどこんなやつは応援もしないし、信用もしない。
だいたいグリンピースなどという米国巨大金融資本のひも付き機関を持ち出してくるところが胡散臭くて。

04. 2011年12月08日 19:39:34: zxRwWYtUnA
山本氏は立派です。反原発を叫べば彼のような職業ではどんなに不利になることか。黙っていれば収入も安定していたところを、あえてそれを危険にさらすことはなかなかできることではない。

息子には母の生き方は大きな影響を与えるものだと再確認した。オバマもそうだが、オバマは尻すぼみに終わりそうだ。

山本氏の活躍を応援している。それこそが「自立した市民」としての行動であろう。


05. 2011年12月08日 19:46:01: JrPYjVYQO2
グリーンピースは日本では捕鯨の件で評判悪いけど欧米では信頼が厚く放射能汚染の海洋調査は頼りになります。


06. 2011年12月08日 20:12:42: dpgB9MgyMc
日本国政府が、グリーンピースに感謝した事が過去に在りましたね。ソ連(未だロシアに戻っていない頃だったかと記憶しておりますが)が、確か原子力潜水艦で使用済みになった原子炉を日本海に投棄しようとしているとの情報を発信し、日本国政府の知るところとなり、同国政府がソ連に抗議したと言う事件でした。

07. 2011年12月08日 22:15:21: Ihk4LHcZXI
03さん
ソースおしえて下さい。
山本さんにおしえてあげなくちゃ。

08. 2011年12月08日 23:03:16: 14crGWgRJM
太郎兄さん 頑張れ

舎弟の五郎より


09. Ryukyuan.isao-pw 2011年12月08日 23:23:21: YrP2vZDuHZBQs : u5btJ5mJr2
大部分に付いては全面的に賛成します。
但し放射能汚染を福島に閉じ込める事は現実的に不可能です。
私が当初から言い続けて来たのは福島原発から放出された放射性物質の汚染拡散を防ぐ為には福島の山野に降り注いだ放射性物質を飛散しない様に万全の対策を講じる必要が有るのです。
しかし誰もが原発からの放射能漏れだけに注目して福島の環境中に有る放射性物質には無関心のままで9ヶ月もが過ぎ去りました。
何故に原発敷地内で飛散防止の為にペイント吹き付けをした様に福島の汚染地域にも飛散防止の対策を講じなかったのか?
最早、手遅れかも知れないが福島の環境中に放置された放射性物質が存在する限りセシウムの半減期30年x10=300年間に亘って首都圏を含む300km圏内への汚染拡散が続くのです。
福島を東北を封鎖するとは現実的に不可能な事です。福島の山野を空間として隔離出来ない以上、首都圏を放射能汚染から守る為には福島の山野を徹底的に除染し環境を浄化する事が必要なのです。
放射能汚染された土や瓦礫、汚染された水を単純に移動し保管するだけでは問題は解決しません。
保管場所の確保、遮蔽施設の安全管理を考えても事実上、福島を放棄するに等しいのです。
汚染物質の高度処理プラントを建設して放射能を吸着した高濃度汚染物質と除染された安全な廃棄物に分離して遮蔽施設に収容する汚染物質の総量を可能な限り圧縮減量する事が必要です。
既に大学、企業の研究者達が具体的な技術研究、実証実験を行っています。
先般は東芝がトレーラーに積載可能な高度処理プラントを試作して発表していましたが何故か新聞の記事が削除されています。
★福島原発、総力を挙げて汚染拡散防止を!
http://isao-pw.mo-blog.jp/isaopw/2011/07/post_3abf.html
★児玉龍彦教授が熱く語る福島再生への道程!
http://isao-pw.mo-blog.jp/isaopw/2011/10/post_a32d.html
★原発災害から半年、福島に未来を取り戻そう!
http://isao-pw.mo-blog.jp/isaopw/2011/09/post_5b3f.html

10. 2011年12月08日 23:26:05: CxLIbWEJgA
山本太郎は本当にものをよく考えているな
相当頭も切れるんだろう

ダンス甲子園のイメージは捨てなきゃだめだ


11. 2011年12月08日 23:29:09: GybsmGZyns
<その一方で、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチといった世界中の人権に目を光らせていたはずの団体が、福島の子どもたちの問題に関しては大きなアクションを起こしていません。その事に対して、本当に強い憤りを覚えます>。

たしかに、そうだわぁ。今気付いた。なんか、原発事故は、既存のブランドの化けの皮をはがすリトマス紙のようだ。

それにしても、山本太郎は、よく勉強しているな。

彼と同じ日本人であることに、誇りを感じるよ。


12. 2011年12月09日 00:03:37: YRaSC9Ahlg
グリンピース + アムネスティ・インターナショナル + ヒューマン・ライツ・ウォッチ = Chatham House, London

13. 2011年12月09日 02:26:20: JyXtILz3a6
確かに名だたる国際NGOからの発言が、9ヵ月経とうとするのに全くないって、どういうこと?特に医療・人権関係ね。
結局彼らの目的は「寄付金集め」。今回はっきりした。

そんな団体に寄付しても職員の高給に横流しされるだけだから、今後一切しない。その分、理不尽な東電や政府によって自腹切らされて、
ろくに補償も受けられない被害者を助けましょう!


14. 2011年12月10日 04:29:57: mUvpvtCeGk
>但し放射能汚染を福島に閉じ込める事は現実的に不可能です。
>福島を東北を封鎖するとは現実的に不可能な事です.
なぜですか?
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/09bdcec2543da6a17910fa7872a70a95


15. 2011年12月10日 11:39:47: BVeTrQmiJI
「名だたる国際NGO」のほとんどはアメリカの世界戦略の一環として機能している出先機関といってもいい。

アメリカはミサイルだけで世界を制御しようとしているのではなく、「人権機関」という表向きはだれにも反対できない「自由」や「正義」の名の下に、あらゆる階層に浸透してゆくプロ市民団体を隠れ蓑にして情報戦略をかたちづくっている。

辻元清美なんかをみればわかるだろう。

山本太郎など、どうせそういった連中にとりこまれてアウトだ。


16. 2011年12月13日 22:46:32: XJL2YLIhEs
原発関連からマスコミに桁の違う金が行っている。政治家にも桁の違う金が行っている。推進派は経団連の爺さんからネットの匿名まで、未だに『原発やめたら経済が停滞する!!』だのナンだの金を優先する。

何だか『収入は十分の一』それだけでも山本太郎を応援したくなる。
機会があったら晩飯くらいご馳走する。ビールもつけるし、家庭菜園で今ちょうどジャガイモとサトイモの収穫したばかりだから、一週間分くらいは持たせられる。


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