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風知草:プルトニウムの反乱=山田孝男 (毎日新聞) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/298.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 12 月 13 日 10:02:44: igsppGRN/E9PQ
 

風知草:プルトニウムの反乱=山田孝男
http://mainichi.jp/select/seiji/fuchisou/
毎日新聞 2011年12月5日 東京朝刊


 なんで原発のことばかり書くのかと心配してくださる向きもあるが、これからの日本と世界を左右する決定的なテーマだと思うからである。

 原発の今後を考えるうえで示唆に富む報道が続いている。本紙(2日朝刊)によれば、02年、当時の経済産業省事務次官と東京電力の会長・社長が、「核燃料再処理事業から撤退」で合意に近づいていた。

 核燃料再処理とは、原発から出る使用済み燃料に化学処理を施し、再利用可能なウランやプルトニウムを取り出すことをいう。これがうまくいかない。うまくいく見通しもない。撤退協議は自然だった。結局、立ち消えになった(=東電のトラブル隠し発覚で首脳陣が交代し、途絶)とはいえ、この逸話は、原発政策転換が夢物語ではないことを示している。

 同じ日の本紙夕刊(統合版地域は3日朝刊)に、イギリスが核燃料再処理で蓄積したプルトニウムをもてあまし、一部を地下処分場に捨てる予定だという記事が出ていた。このニュースはさらに重要だ。

 プルトニウムは原子炉のウラン燃焼過程で生まれる。1グラムに石油1キロリットル分のエネルギーを秘める。原爆の材料にも、原発の燃料にもなる。イギリスはせっせと蓄えてきたが、平和利用の柱と目されていた高速増殖炉の開発に失敗した。

 そこでMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料にして原発で燃やすプルサーマル発電をめざしたが、MOXがつくれない(日本も同じ。現在、仏アレバ社だけが生産しているが、品質の評価は定まらない)。そうこうするうちに、イギリスは世界最大の「余剰(=利用先のない)プルトニウム」保有国になってしまった。

 イギリスは困った。プルトニウムは厳重に保管しなければならない。カネがかかるが、カネはない。とはいえ、ズサン管理でテロリストの手に渡ったら困る。そこで一部を、2040年操業開始予定の地下処分場に埋めることにした。

 一部といっても、原爆を数十発から数百発つくれる量だ。MOX開発は引き続きイバラの道だから、埋める量が増える可能性がある。しかもイギリスは今後10年かけ、核燃料の再処理をやめる。この政策の背景には、もはやプルトニウムは希望ではなく、厄介者だという根本的な認識の変化がある。これが、ロンドンから届いた会川晴之記者の特報のミソだ。

 イギリスは高速増殖炉開発を既にやめ、核燃料再処理もやめる。計画段階とはいえ、プルトニウムを含む核廃棄物の処分場のメドもついた。

 日本は処分場建設の見込みが立たない。だが、だから、もんじゅや核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)を動かせというのは本末転倒だ。

 プルトニウムは安全保障にも直結する。イギリスは核保有国だが、日本の場合、プルトニウムから離れて潜在能力を失えば、独立を脅かされないか。重要な論点だが、これさえ、プルトニウムの害毒を軽視する理由にはならないと思う。

 これらの問題について、エネルギー担当閣僚である枝野幸男経産相、細野豪志原発事故担当相や、仙谷由人・民主党政調会長代行らが、専門家から意見聴取を続けている。

 国内はもちろん、対外交渉においても、原発依存の繁栄の夢を説くだけでなく、繁栄の後始末を引き受け、乗り越える覚悟が問われている。

 

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コメント
 
01. 2011年12月13日 10:29:16: A4GQ7o9O02

http://www.tokyopressclub.com/2011/12/blog-post_859.html

2011年12月6日火曜日

東京電力が連日の毎日新聞の1面報道を誤報と断定した上で原子燃料サイクル重要宣言を発しました

東京電力によると、毎日新聞の1面は誤報だらけで、原子燃料サイクルは重要だそうです。

12月3日付毎日新聞1面「核燃再処理:電事連でも撤退主張…東電、経産省首脳」について
平成23年12月3日
東京電力株式会社

 H23.12.3付の毎日新聞において、「核燃再処理:電事連でも撤退主張…東電、経産省首脳」との記事が報じられておりますが、これは当社が発表したものではなく、またこうした事実もございません。

 電事連内での議論内容についてはお答えできませんが、再処理事業については、過去にエネルギーセキュリティやコスト等の観点から、社内や関係者との間で様々な議論を行ってきたことは事実です。

 ただし、再処理事業から撤退する方向で協議をしたことや、撤退の方向で検討することで合意したという事実はございません。

 再処理をはじめとする原子燃料サイクルは、今後ともエネルギーの安定供給やエネルギー資源の有効利用の観点から重要であるとの考えに変わりはありません。

以 上


02. 2011年12月13日 15:58:51: KVdg0zySXA
軌道エレベーターで宇宙へという漫画みたいな話が
一番最良な放射性物質の処理方法だと思えるのが何とも。

03. 恵也 2011年12月13日 16:23:38: cdRlA.6W79UEw : sMchWFSOiE
>>01 原子燃料サイクルは、今後ともエネルギーの安定供給

安定供給と原発とはまったく相反するもの。
原発のシュラウド損傷隠しで、東電管内の全部の原発が止まったり
中越沖地震でも、柏崎刈羽原発が火事になり、全部とまった。

3.11でも福島第一、第二で10機も全部動かなくなってしまった。
それで何で電気の安定供給なんて良く言えるものだ。
白を黒ともいえる東京電力くらい面の皮が厚くなくては、誰も言えんよ。


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