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「坂本龍一氏×河野太郎氏〜東京電力と放射能の「タブー」をすべて話そう」(週刊文春) 
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/726.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 12 月 31 日 00:29:29: igsppGRN/E9PQ
 

「坂本龍一氏×河野太郎氏〜東京電力と放射能の「タブー」をすべて話そう」(週刊文春)
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11121673468.html
2011-12-30 20:36:45 平和ボケの産物の大友涼介です。


※河野太郎氏公式ブログ http://www.taro.org/

■テレビ局に圧力、東電と経団連はグルみたいなもの

坂本:僕は二〇〇六年から「ストップ・ロッカショ」という脱原発プロジェクトをやっていて、その頃から河野さんが書いているものは読ませてもらってます。政治家には珍しく、と言っては申し訳ないんだけど、合理的で筋の通った考えをなさっていて、陰ながら応援していました。

河野:ありがとうございます。六十九年の初当選以来、エネルギー政策に関してはずっと原発の問題点を指摘してきて、最近ようやく聞いてもらえるようになってきました。

坂本:この九ヶ月間の国や東電の対応を考えると、頭に血が上ってひっくり返りそうになります。麗しき日本の国土を汚し、未来を担う子どもたちの健康を害しているものに対して、なぜ日本人はもっと怒らないのか、不思議なんです。皇室になにかあったらどうするんですか。これが幕末なら、僕は脱藩浪士になって、桜田門の変を起こしていましたよ。


■野田政権のやったインチキ

河野:恥ずかしい話ですが、事故直後僕はCNNのインタビューで「政府と東電は官僚的だから情報を出すのは遅いけれど嘘はつかない」と擁護したんです。ところが大嘘をついていたじゃないですか。

坂本:東電や原子力ムラの人たちは今でも、あまり反省しているようには見えませんね。既得権益を守ることに必死になっている。

河野:今はまだおとなしいですよ。春頃なんか露骨に動いていて、電力会社の人たちが国会議員に「東電が潰れたら大停電になります」と言い回っていましたから。

私が「JALが潰れても飛行機が飛んでいるように関係ないでしょ」と聞くと「いや、東電にもしものことがあったら、金融恐慌に繋がりかねない」と言う。「だったら金融機関に公的資金を注入しましょう。その代わり銀行の経営陣も総退陣ですね」と話すと、今度は経団連が「原発が止まったら産業が空洞化します」だって。これでは東電と経団連はグルみたいなもの。挙げ句の果てに、政府が東京電力を名指しにして「債務超過にしません」でしょ。

坂本:それは資本主義じゃない。国家社会主義みたいなものです。(笑)

河野:しかも、そう言われた会社の株が普通に売買されているんです。

菅直人さんは、再生可能エネルギー買取法案を、総理を辞める条件にして通したので、これで進むと思っていた。ところが野田総理が出した、買い取り価格を決める委員会の五人のメンバーを見ると、買い取り反対派が三人。どちらかと言えば推進派が二人。

坂本:多数決で再生可能エネルギーを押さえ込もうとしているわけね。

河野:再生可能エネルギーの推進で与野党が合意したのに、平気でこういうインチキをやってくる。野田政権は疑ってかからなければと改めて思いました。

坂本:もうあきれて物が言えない。あれほどの事故を起こしておいて、どうして原子力ムラがそんなに抵抗できるのか。

河野:二〇〇九年、自民党総裁選に出馬したとき、年金と原子力について訴えようとしました。ところが、推薦人になってくれた人から「総裁選の間は原発のゲの字も言うな。総裁になったら自由に語っていい」と言われて、「勝ったら言うか」と思ったけど負けちゃった。昔は原発について語ると、「お前は共産党か」とよく言われました。

坂本:最近はだいぶ変わってきましたが、原発事故前は世間一般では、反原発イコール左翼というイメージだった。


■国家に尽くす専門家の扉

河野:だからテレビ局もあまり取り上げてくれなかったし、以前ラジオ番組で「好きなだけ原子力の話をしてください」と頼まれたときは「ホントにいいんですか」とこちらから聞き直したくらいです。でも後日、番組のスタッフに聞いたら「大変でした。プロデューサーがあわやクビでした」と言われました。

坂本:僕もFMで二ヶ月に一度番組をやってますが、後で聞いたらその番組も危なかったらしいです。営業先で「そういうことを言う奴が番組を持っている局は困る。やめさせろ」と言われたと。

河野:テレビ局でも同じ目に遭いましたよ。その番組には、電力会社がスポンサーについていないから、六ヶ所村の問題を取り上げられると思ったのですが、電力会社から「局全体から撤退するぞ」と脅されたと聞きました。

坂本:新聞も東京新聞や地方紙はガンガン頑張ってますけど、大手はやっぱり日よってますよね。

メディアだけでなく、アカデミズムの罪もある。僕らは六十年代末から七十年代にかけて大学紛争で、東大など旧帝国大学が国家に尽くすアカデミズムの犯罪性うぃ追及していました。ところがこの四十年で当時よりももっとひどくなりました。アメリカのようにお金がないと研究できないから、原子力でいえば推進派にならないと研究できないようになっている。

河野:事故直後「たいしたことありません」とか「メルトダウンなんかしていません」とか、今にしてみればよくあれだけのことを・・・。知っていて言っているのなら嘘つきだし、知らないで言っていたら、やっぱり能力がないのだろうし。

坂本:嘘を言ったら自分の身が危ない、自分の研究が危なくなるのに、どうしてああ軽はずみなことを言いますかね。

河野:事故直後から、アメリカの専門家は、「この状況でメルトダウンしていないはずがない。この状況でメルトダウンしないような原発はまだ開発されていない」と言っていた。それを政府の人間に伝えても「東電が言ってることと全然違いますね」という話で終わっちゃう。

本当のことは専門家しかわからないんです。「国民の安全を守るために、とりあえずここまでは避難してください」とハッキリ言えばいいのに、利権を守っているのか、原子力の技術を守っているのか、よくわかりませんが、国民のために発言する人が少なかった。

校庭の利用基準を年間被曝線量二十ミリシーベルトと設定したのも、それより下げると疎開させなきゃいけないからだという。だったら疎開させればいいのに、本末転倒です。

坂本:被害を受けるのは子どもたちであり、お母さんたちなのに、政府がもっと情報発信してくれればよかったけれど、まったく信頼できなかった。官房長官だった枝野幸男さんは、「直ちに影響はございません」を繰り返すばかり。「直ちに」が何ヶ月かということだよね。

河野:政府は当初、放射能の影響予測をシュミレーションするSPEEDIの情報も出さなかった。三月二十二日にアメリカの記者が僕のところへそのデータを持ってきて、「なんでこの情報を外に出さない」と言ってきた。僕はそのときはじめて見たんです。

坂本:ドイツの気象庁などが、IAEAの情報をもとに風向きを計算して放射性物質拡散のシュミレーションを出していました。日本政府は、外国の原子力機関にはデータを送っていたのに、国民には伝えなかった。

河野:それで翌日、文科省に問い合わせると、たらい回しにされた挙げ句、担当と言われた課長さんに「SPEEDIの情報をお願いします」と言ったら、「情報はスピーディーにお出しするよう心がけております」と言われ、頭に上っていた血がドーッと下がった。(笑)


■連立政権をやるべきだった

河野:次に事務次官に連絡したら、電話の後ろで秘書らしき人が「おいっ、SPEEDIってどこの担当なんだ」とデカイ声を出している。「公開の権限は誰が持っているの」と聞くと、原子力安全委員会だというので、斑目さん(春樹・原子力安全委員会)を呼び出すと「官邸に聞いてください」と言う。細野豪志首相補佐官に電話すると「斑目さんだ」という。ダメだこりゃと思いましたが、その晩になってデータが一部公開されました。

坂本:SPEEDIが公開されはじめて、普通の人は逃げるとか、屋内にとどまるとか、行動指針が立てられるのに、全然意味をなしていなかった。

河野:データが出ていれば、放射線量の高いところへ避難するという馬鹿げたこともなかったはず。原子力安全委員会は犯罪的です。

坂本:本来の機能を果たしていないとか、誰が責任者かわからないということが他にもたくさんある。日本はもうちょっと頭いいのかなと思っていたけど。

河野:福島第一原発のモニタリングスポット(空気中の放射線量を監視する装置)の数字も、事故から一週間経ってもずっと消えたままだった。CNNの記者から「東電は一週間で電源を復旧できないくらい能力が低いのか、嘘をついているか、どちらかではないか」と聞かれましたが、まったくその通りだと思いましたよ。日本の恥でしょう。もう腸煮えくり返る感じです。東京電力の発表って、いまだに本当のことを言っているのかという感じでしょう。

坂本:一号機では格納容器の底を侵食した燃料が、六十五センチのところで留まっていると言ってますけれど。

河野:本当かな。なにか見て来たような嘘をついている気がしますよね。

坂本:僕が不思議だったのは、政治がもっと協力できなかったのかということです。非常時なんだから与野党の垣根を越えて、優秀な人材を集めることはできなかったんですか。

河野:あのとき、臨時連立政権をやればよかったと僕は今でも思っています。外で文句言うくらいなら、中でやるべきでした。

坂本:谷垣さんが「目途がつくまでは一緒にやろう」と言っていたら、自民党の人気は絶対に上がっていたと思いますよ。

文句はつきませんが、少し希望のある話をしましょう。河野さんはこれからの日本のエネルギー政策はどうあるべきだと考えているんですか。

河野:脱原発をやらなければいかんでしょう。まず新増設は止め、最悪四十年ですべて廃炉にする。二〇五〇年には脱原発を完成しなければならないと考えています。政府は二〇五〇年までに高速増殖炉(発電しながら消費した以上の燃料を生成できる原子炉)の商業化を目指すなんてふざけたことを言ってますが、開発は失敗続きでまったく見通しが立っていない。

坂本:あれはダメですね。僕は原発の致命的な問題は放射能のゴミだと思います。高レベル放射性廃棄物は処理方法がまったくできていないから、ゴミが溜まり続けている。安全な状態になるまで十万年かかるというのですから。

河野:今、ゴミ処理の費用が原子力予算全体に占める割合はわずか5%しかない。あとは開発に回っている。開発はもういいから、九十五%は事故対応やゴミ対応に切り替えないと。

坂本:十万年前というとホモサピエンスが生まれた頃ですよ。これから十万年後に危険物がここにあると、誰にどう伝えたらいいのか。ある科学者によれば、人類の次に地球を支配するのはイカだそうですが、イカ文明にどうやって伝えればいいのか。

河野:イカが高放射線レベルの物質を掘り出したらイカ文明も終わる。(笑)

坂本:笑い話ではなく、現実にそういう危険なものがこの地球上にある。

原発問題はゴミだけじゃない。最初から最後まで危険なのです。まずウランの採掘。アメリカやオーストラリア、アフリカでも、ウラン鉱は先住民族の土地に多い。政府は彼らを移住させるんですが、採掘は彼らにやらせるので被曝してしまう。

河野:誰かの犠牲の上に、というのが前提ですからね。

坂本:もし新幹線や車を動かすのに、そんなに危険なら、誰も使わないでしょう。日本政府がそんな危険物を海外にまだ売ろうと考えているのは頭がおかしいとしか思えない。


■どう考えても電気を使いすぎ

河野:その輸出法案だって、自民党が乗るわけですから、バカじゃなかろうかと思う。

十一月にトルコのエネルギーフォーラムに参加したらやはり日本に対して厳しかったですよ。トルコは原子炉が輸入国で、ロシアや中国から買おうとしていた。そこで私が「中国とロシアは安全審査が不透明だ」と話したら、場内から「日本はどうなんだ」と厳しい声が上がった。当然ですよね。私も「日本も不透明です」と答えました。

坂本:八〇年に原発の国民投票を行ったスウェーデンだけでなく、ドイツやデンマークも自然エネルギーに力を入れている。あまり知られていませんが、スペインには見渡す限り風車が何百台も並んでいる地域があって、風力発電の生産量はドイツに次いで欧州二位なんです。

河野:日本だけですよ。エネルギー政策がガラパゴス化しているのは。電力会社と経産省あたりが意図的に歪めてきましたが、皆さんにも「おかしい」と気付いてもらえるようになった。

坂本:これだけの事故で気付かなかったら、どうしようもない。日本人やめますか、という話ですから。(笑)日本に原子力政策を導入した中曽根康弘さんでさえ、太陽光だと言い出しています。

この夏は原発が止まっていても困らなかったですね。今年の冬は足りているので、東北に回しますと言ってるくらいだし(笑)原発がなくても供給は平気なんでしょう?

河野:今年の夏並みに工場の休みをずらしたり、みんなが節電してくれれば、原発は必要ありません。ただ節電したとはいえ、今夏の電気使用量はバブル期並みだったんです。

坂本:どう考えても使いすぎなんですよね。『三丁目の夕日』の時代まで戻らなくても、エネルギー源は原発よりリスクの少ないものに代えていくという方向に向かえばいいだけの話。

今、日本人にとってなにが幸せなのかということを、もう一度問うことが大事なのではないですか。そのためにも原発という危険と隣りあわせで生きていきたいのかどうかを問う、国民投票をやった方がいいと思う。

河野:自民党にはまだ「ほとぼりが冷めるまで待ちましょう」という原発推進派がいる。民意をどう実現するか、というのが政治家の仕事なのに、いまさら東京電力の意を受けて動いたってしょうがないだろうって、正直思うんですけどね。掃除しなければいけない部分はありますが、頑張ります。福島だけでも避難している方が十五万人もいるのに、申し訳ないですから。(構成・飯塚真紀子記者)

 

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コメント
 
01. 2011年12月31日 10:18:04 : ZbEkMfgIXY
明白なことがある。
ある距離に住んでる人たちは確実に一定の間、避難すべきだった。
そして除染後、戻る、というようにして、一定の被曝を回避すべきだった。
それができなかった以上、ある種の病気や健康障害が一定規模出る。
政府にせよ東電にせよ、被害の賠償を迫られる、市民の役に立つ
こうした暴露話がもっと求められている。

02. 2012年1月01日 01:17:11 : ZrMDpsyito
 日本人は情けないね。弱い者には怒るけど、強い者には怒らない。
 小学校から高校生活を通して、クラスの大多数90%が怒る勇気もない生徒だったことを思い出す。
 いじめにあっている生徒を助ける勇気ある生徒など、いなかったよ。50名のクラスでただ一人だけだった。いじめられる生徒をかばって、いじめグループの目の敵にされて、集団で殴られても、一歩もひかず立ち向かっていっていた生徒は。残り48人は知らぬ顔。そうした生徒が大人になっているのだから、怒る勇気などないのが日本人の現実でしょう。

03. 2012年1月01日 07:28:26 : AiChp2veWo
日本人は情けないね。弱い者には怒るけど、強い者には怒らない・・・。
仰るように、卑怯、とか、義人、とか、矜持、とか、そんな単語をなるべく使用せず、その意味とそこにある重大な精神的なる意味を深く掘り下げさせず、あるいは、勇気、仁愛、とか、義人、責任感とか、矜持、貴いなどの意味を悪いことのように捻じ曲げて教えてきた感があります。愛国、というと、乱暴な右翼、みたいなですね。敵はなかなかのものです。物事を深く考えさせないような・・文章を読むより漫画や絵や映画映像で物を思考し、性を楽しめ快楽は良いこと、と教導し金や物に対する欲だけを刺激する・・こんな感じですね。

04. 2012年1月01日 11:02:10 : XW6dSa167E
電力会社が広告出稿の引き揚げをだしにして、メディアコントロールする。

メディアが従えば、恐喝じゃん!

メディアの一社でも、代理店からの申入れ(文書は証拠となるのでないだろう。口頭か?)の記録がないなら…空気を慮って、まあ、共犯関係、お仲間だったんだろうな。黙ってれば安泰で。

悪代官と御用商人の「伊勢屋、お主も悪やの〜」
「お代官様ほどでは、ございません」「ワッハッハ」
てか?!


05. 2012年1月01日 21:31:25 : FEC1zKK4NY
悪代官と御用商人の関係が大なり小なりであっちこっちに存在している
のが今の日本ではないか。
だから全体が日和見主義になる。

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