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防護服の意味
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/278.html
投稿者 taked4700 日時 2011 年 3 月 16 日 22:20:42: 9XFNe/BiX575U
 

防護服の意味

 自衛隊が防護服を着て、原発現場で作業をすればいいと言う意見がある。しかし、防護服は放射線に対して、何ら遮蔽効果を持たない。放射線を防げないのになぜ防護服を着るかと言ったら、放射性微粒子が皮ふに付いたり、体のいろいろな部分から体内へ取り込むことを防ぐためだ。つまり、防護服を着て、もしガスマスクをしなかったり、耳を大気中に出していたりしていたら、呼吸で放射性物質を肺に取り込んでしまうし、耳から放射性物質が体内へ取り込まれてしまう。だから、放射能汚染のひどい地域では、頭の先からつま先まで、まったく大気へ露出することがないようなガスマスク一体型防護服を着ることになる。

 あまり汚染がひどくない場合は、皮ふに付くのは後で除染(シャワーを浴びたりする)することで済まし、呼吸で肺の内部へ取り込んだり、食物や飲み物として胃の内部へ取り込んだりしないようにする。この場合は同じ防護服でも顔などは覆わないことが多い。もちろんこの場合もガスマスクをつける。

 X線を防ぐには、X線技師が身に着けるような鉛製の覆いを使うしかない。X線撮影の時はX線の出てくるところが一か所しかないし、その場所がはっきりわかっている。しかし、原発事故のような場合は、環境中のどこでもが放射能汚染されているから、それこそ体中を鉛でおおわなければいけない。もちろんこんなことは不可能だ。それに、X線だけが出るわけではない。一度ひどい放射能汚染されたら、自然にその場所の放射能が弱まるまでその場所へは誰も立ち入ることが出来なくなる。

 放射線にはアルファ線、ベータ線、ガンマ線、そして中性子線、陽子線、X線などがある。透過性の最も強いものは中性子線で、これを防ぐことは原則としてできない。水やコンクリートの厚い壁に含まれる水素原子によってやっと遮蔽できる。つまり、水やコンクリートの層が数メートルないと遮蔽できないのだ。

 使用済み燃料プールに水が張ってあるのは冷却のためだけではなく、中性子が燃料から漏れ出るのを防ぎ、人が近づいて様子を観察することが出来るようにすると言う意味もある。もちろん、水が張ってあるから、燃料から出る中性子が減少し、核分裂反応が弱められ、熱の発生が抑えられると言う意味もある。

 中性子が多く出ている燃料が入ったプールの水が無くなった場合、そこへ近づくことは不可能だ。

*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<411>>
 

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コメント
 
01. 2011年3月16日 22:32:27: HP81ETgaSg
自衛隊の防護服って中央特殊武器防護隊のこと?
これって生物化学兵器用でしょ?放射線は無理なのでは?

02. 2011年3月16日 22:51:30: 64Wk1PmEL2
防護服なるものが良く分かりました。

ところで、よく「胸のX線撮影の被曝量が50マイクロシーベルト、それと比較して云々」という表現を見ますが、その比較は妥当なんでしょうか?
X線と、今回福島原発から放出された放射性物質からのいわゆる放射能とは、同じシーベルト数でも影響が違うのではないかという疑問です。

どなたか分かる方、レス頂けるとありがたいです。


03. 2011年3月16日 22:58:17: Acu4hLmN8g
>>02 これを読めばわかるかも

動画中継 福島原発に関する原子力資料情報室の記者会見〜自然放射線量をごまかす御用学者
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/275.html


04. 2011年3月16日 23:07:22: XwtwKvQQME
>>02
昔のノートをひっくり返して調べてみたら"シーベルト"というのは大まかには
『体に吸収されたエネルギー量』のことになります。だから、
>胸のX線撮影の被曝量が50マイクロシーベルト
というのは、写真撮影の最初から最後の間までに体に吸収されたエネルギーの
量と考えられます。一方、
>福島原発から放出された放射性物質からのいわゆる放射能
の計測表示で出てくる"シーベルト"は『単位時間に体に吸収されるエネルギー
量』ということのようです。だから、単純に考えると『いわゆる放射能』に接
している時間が長ければそれだけ体がエネルギーを吸収することになります。
もちろん、長時間浴びても体の方で対処できるので問題ない量というのもあ
るはずですが、この基準については素人なのでよくわかりません。

05. 2011年3月17日 00:05:33: cqRnZH2CUM
>防護服は放射線に対して、何ら遮蔽効果を持たない

いや、そんなことはない
重粒子や荷電粒子は結構、防げるし、
ガンマ線もモノによっては防げる
だからX線検診のとき、防護シートをつける意味もある


>透過性の最も強いものは中性子線で、これを防ぐことは原則としてできない

あと透過性が高い放射線粒子は、反応せず通りぬけるから逆に遮蔽する必要はあまりないよ

まあ問題は、国内では協力な防護服の需要も在庫も少ないし、作業効率が低下してしまうから、現実的に使えるものを供給できないってことだろう

米国からもらえないものかね
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E9%98%B2%E8%AD%B7%E6%9C%8D


06. 2011年3月17日 00:10:37: cqRnZH2CUM
>長時間浴びても体の方で対処できるので問題ない量

内部被曝は、例えばヨウ素など比較的少量でも、特定の組織に蓄積して発がん性を持つので結構、有害だが
外部被曝の場合は、累計で500mSvくらいを一日に浴びても、
DNAには遺伝子修復機能もあるし
洗い落としたりすれば、それほど心配しなくても大丈夫

ただ生殖細胞の幹細胞がやられると、子供をもつ可能性がある人はやばい


07. 2011年3月17日 00:15:21: NZTkazzqlM
投稿主は、たいへん適宜な投稿をされましたね。今回福島原発事故に投入された中央特殊防護隊の隊員は、放射能防護服を着装しての作業を行ってないようです。

放射能防護服は、鉛プレートと仕込んだフル着装すれば20kgを超える過重なもので、とても迅速さを要求される作業には不適なものです(ほとんど爆発物処理要員が着装する防護服の類)

01コメント氏が述べているように、今回隊員達は活動の利便性から化学防護服で対応したようで、結果として放射線被曝から免れることが出来なかったと見られます。


08. 2011年3月17日 00:15:46: cqRnZH2CUM
東電の高齢高給社員や、原発推進派の引退科学者などに、こういう時こそ活躍してもらうべきだろう
(よぼよぼでは使い物にならないが。。)

09. taked4700 2011年3月17日 01:34:15: 9XFNe/BiX575U : Sd0dqzYoys
>あと透過性が高い放射線粒子は、反応せず通りぬけるから逆に遮蔽する必要はあまりないよ

これは誤解をされていると思います。

まず、中性子が燃料棒から出ている場合、かなり強い状態で出ています。そんため、普通はかなり遺伝子が傷つけられます。ですから、保管プールに近づくことは、水がない場合、かなり危険です。遺伝子異常しか起こさないので、痛みも何も感じませんが、ひどい場合は、細胞の再生が全くできず、例えば皮膚の場合、次第に皮膚が解けてなくなり筋肉が露出するようになります。


ガンマ線とかいわゆる電磁波、つまり、ラジオやテレビ放送のための電波などは、元々非常に出力そのものが弱いので健康にあまり影響がありません。しかし、そういった電磁波でさえ、出力が強ければかなりいろいろな問題が生じます。


10. taked4700 2011年3月17日 01:50:28: 9XFNe/BiX575U : vLls9VMvRs
05さんがおっしゃるように、アルファ線などは新聞紙などでも防ぐことが可能です。当然、それ用の防護服を作れば、アルファ線を防ぐものがあり得ます。

また、指摘されているように、ガンマ線もものによっては遮蔽できます。これも、特定のガンマ線向けにそれ用の材質を使う必要があります。


11. 2011年3月17日 02:54:15: cqRnZH2CUM
>まず、中性子が燃料棒から出ている場合、かなり強い状態で出ています。そんため、普通はかなり遺伝子が傷つけられます。ですから、保管プールに近づくことは、水がない場合、かなり危険です。遺伝子異常しか起こさないので、痛みも何も感じませんが、ひどい場合は、細胞の再生が全くできず、例えば皮膚の場合、次第に皮膚が解けてなくなり筋肉が露出するようになります。

このレベルの障害を引き起こす中性子を放出する状況は、
かなりの危険な状況で、線量の総量もかなりの水準になっているだろうね
だから勿論、全く無害というわけではない

ただニュートリノもそうだが、透過性が高い素粒子は
実際の放出エネルギー量ほどの危険性はないという意味だ

だから防護服の性能として、何を重視するかは、燃料がMOXかウランか
どの程度、燃えた後なのかにも依存するだろう



12. 2011年3月17日 04:50:29: cqRnZH2CUM
補足だが中性子爆弾がきれいな原爆と言われているように
波長領域によっては非常に有害な効果がある
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/kouen/im000317.PDF
3.中性子の特徴
Ø 核分裂によって発生した中性子は非常に大きなエネルギー(平均200 万電子ボルト:2MeV)
をもち、非常に高速である(光の速度の10 分の1程度)。
Ø 電荷をもたないので透過力が強く、電子とは相互作用せずに原子核と衝突し散乱される。
Ø 鉄や鉛を通過してもなかなか減衰しない(質量数1の中性子が、質量数の大きな原子核にぶつ
かっても、跳ね返ったときの速度は落ちない)。中性子を遮蔽するためには、水やポリエチレ
ンのように水素をたくさん含む物質が有効である。
Ø 何回も衝突を繰り返すうちに、中性子の速度が落ちてエネルギーが下がる。周囲の温度と平衡
状態となった中性子は熱中性子(平均速度毎秒2000m)と呼ばれ、原子核に吸収されやすく
なる。
Ø 中性子を吸収した原子核は多くの場合、放射能をもつようになる。ナトリウム(23Na)では、
23Na(陽子11、中性子12)+n → 24Na(陽子11、中性子13:半減期15 時間でベータ崩壊)
4.中性子被曝の特徴
Ø 人体の大部分は水であるため、中性子の人体への影響は、水に含まれる水素との衝突が重要と
なる。中性子によりはじき跳ばされた水素の原子核(陽子)は、周辺の分子をイオン化したり
して細胞の構成分子を破壊する。
Ø ガンマ線やベータ線に比べ、中性子被曝にともなうイオン化は、その軌跡にそって密に生じる
(高LET 放射線)。そのため、同じ被曝量(吸収線量D:グレイ)であっても、中性子被曝の
場合は影響が大きくなる(表1)。
Ø 現在導入が検討されているICRP60 勧告によると、被曝量(等価線量H:シーベルト)は:
H=wR × D wR:放射線加重係数(中性子ではエネルギーにより5〜20)
表1 中性子はガンマ線に比べどれだけ大きな影響をもたらすか(ICRP60 より)
腫瘍誘発 約3〜約200 倍
(腫瘍誘発にともなう)寿命短縮 15〜45 倍
形質転換 35〜70 倍
染色体異常など 40〜50 倍
哺乳動物の遺伝学的影響 10〜45 倍

JCO 事故による被曝の特徴は、中性子による被曝が中心だったことである。上の図に示すよう
に、2km も離れた原研那珂研究所でも中性子が検出されている。今中の計算による中性子線量:
Ø 100mで 81 ミリシーベルト
Ø 450mで 1ミリシーベルト
Ø 700mで 0.1 ミリシーベルト
Ø 1000mで 0.01 ミリシーベルト
Ø 1300mで 0.001 ミリシーベルト
一方、科学技術庁や事故調査委員会は、周辺住民の被曝については350m以内にいた人々しか
考慮に入れていない。

ja.wikipedia.org/wiki/シーベルト
シーベルトとグレイ  

物質が放射線に照射された時、物質の吸収線量を示す単位がグレイ(記号Gy。定義J/kg)である。ただし、生体(人体)が放射線を受けた場合の影響は、受けた放射線の種類(アルファ線、ガンマ線など)により異なるため、吸収線量値(単位、グレイ)に放射線の種類ごとに定められた放射線荷重係数を乗じて線量当量(シーベルト)を算出する。

Sv=放射線荷重係数×Gy

放射線荷重係数WRは、放射線種によって値が異なり、X線・ガンマ線・ベータ線ではWR=1、陽子線ではWR=5、アルファ線ではWR=20、中性子線ではエネルギーによりWR=5 - 20の値をとる。

なお、SI単位系に切り替わる以前はレム (rem) が使われており、以下のように換算できる。

* 1 Sv = 1000 mSv (ミリシーベルト) = 1,000,000 μSv (マイクロシーベルト) = 100 rem = 100,000 mrem (ミリレム)

国際放射線防護委員会の勧告による放射線荷重係数 [編集]
種類 荷重係数
X線、ガンマ線などの光子 1
ベータ線、ミューオンなどの電子 1
中性子10KeV以下 5
中性子10 - 100KeV 10
中性子100 - 2000KeV 20
中性子2000 - 20000KeV 10
中性子20000KeV以上 5
反跳陽子以外の陽子でエネルギーが20000KeV以上の物 5
アルファ線 20
核分裂片 20
重原子核 20
放射線防護とシーベルト [編集]

人体が放射線にさらされる事を放射線被曝(ほうしゃせんひばく)といい、人体は年間およそ2.4ミリシーベルト(世界平均)の自然放射線に常にさらされている。ごく微量の放射線では人体に影響を与えることはないが、大量の放射線は人体に有害である。特に、放射性物質を扱う環境にある人は、自分がどの程度の放射線を受けたのかを、常に厳密に管理しなくてはならない。その際に用いられる尺度の一つがシーベルトである。

放射線を短期間に全身被曝した場合の致死線量は、5%致死線量が2シーベルト、50%致死線量 (LD50) が4シーベルト、100%致死線量が7シーベルトと言われている。200ミリシーベルト以下の被曝では、急性の臨床的症状は認められないとされるが、長期的な影響については議論があり、また、低線量の被曝についても健康被害が生じたとして訴訟が起きている[1]。
日常生活で浴びる放射線 [編集]

* ブラジル・カラバリの自然放射線 - 10mSv/年
* CTスキャン - 6.9mSv/回
* 自然放射線 - 2.4mSv/年
* 胃のX集団検診 - 0.6mSv/回
* 東京とニューヨーク間を航空機で往復 - 0.2mSv/往復
* 胸のX集団検診 - 0.05mSv/回


13. taked4700 2011年3月17日 11:21:00: 9XFNe/BiX575U : TjaI1LqeU6
>>12

とても有益な情報ですね。ありがとうございます。自分のホームページでも紹介させていただきます。


14. 2011年5月06日 19:35:15: HU5NHnHzdk
「放射線防護服」と言うのがあまりに曖昧な表現で、これを着ていれば放射線被曝から守られると思い込むのは大きな間違いです。
正確には「放射性物質汚染保護服」です。これを着ていれば「放射線被曝がない」のではなく、放射性物質が体に付着したり体内に取り込まれてしまうのをある程度抑止できるのに過ぎません。脱ぐ時に保護服に付着した目に見難い放射性物質を水などで十分洗浄しふき取ってから脱がなければ、脱ぐときに飛び散った放射性物質を口や鼻から吸い込んだり、体に付着させてしまったり、体に付けたまま管理区域外へ持ち出したりしてほかの人を被曝させてしまうことになります。ウィルスなどからの感染防護と同じ様な扱いをせねばなりません。
また、原子力発電などで利用される放射性物質は、それ自身がが放つ物を透過しようとするエネルギーが強いので、安易に鉛や鉄板などで遮蔽すると、遮蔽物にぶつかったり緩められたエネルギーで皮膚などでより吸収しやすくなった二次的な弱まった別の放射線(二次線)が発生し、これによる放射線被曝により被曝の程度が酷くなる事があるので注意が必要です。
防護素材には鉛やタングステンなどの原子番号や密度が大きい素材の外側に、高分子のプラスティック素材などで、その二次線を吸収させ二次線被曝が抑止される対策が施されています。
放射線防護服があれば放射線から守られるとか安全などと安易に考えて、専門用品を買いあさったり、怪しいネットオークションで騙されたりしない様にくれぐれもご注意ください。

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