原子炉建屋の水素爆発、放射線物質を含んだ蒸気の放出、原子炉格納容器の損傷、使用済み燃料プールの水温上昇、食品や水の放射能汚染、原発の作業員の被爆、水道水、牛乳や野菜、海水の汚染などが起きた。

　一方で、漸く、外部電源と制御室の照明が整備された。だがタービン建屋内の水が放射能汚染し、格納容器と使用済み核燃料プールの修復工事は、先が見えない。そして汚染した水は、原子炉内の循環水・外部注水の冷却水・津波に起因するという。

　問題は、本来の冷却機能修復まで、外部注水による冷却が止められず、施設内で水の循環が保てるか否かだ。タービン建屋内のたまり水を、同じ構内の復水器に、注入が図られたが、既に満水状態だと聞く。

　外部注水量の調整で、施設内の水循環が保てなけば、他の受け皿が必要だ。水だけではない。本来の冷却機能修復まで、放射物質の拡散が懸念される。加えて水蒸気爆発や再臨界の最悪事態も、完全に回避できる保障はない。

　「福島第一原発の最悪のシナリオは、１号機から６号機がメルトダウン（全炉心溶解）を起こし、4277トンの使用済み核燃料の過熱が制御不能となるのだ。これが、人口1400万人の東京から約240キロメートルしか離れていない場所で起こる可能性がある」と言う（下記ネット情報）。

　そこで当局で検討して欲しいのが、福島第一原発の５・６号機、同第二原発内の燃料棒を、全国の原発に海上輸送で緊急疎開させることだ。そして空いた当該施設は、福島第一原発のたまり水や、放射能汚染物質の受け皿にする。また福島第一原発に隣接して、同じ機能の受け皿の構築も考えられる。

＜福島第一原発の最悪のケースを考える−コトリコフ （ブルームバーグ）＞
http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/594.html
投稿者 稲垣勘尚 日時 2011 年 3 月 23 日 08:05:56: Je/tdYZdw47GA
　 　

コメント
01. 2011年3月28日 17:21:25: QXVaulDOhs 　５号機や６号機は個々には技術的には再開可能でも、汚染のひどい構内での再開は難しく、住民感情など考えると政治的にも再開は出来ないと思われるので、放射能汚染物質の集積場として使えるかも知れない。しかし第二原発は恐らく再開を考えるのではないか、となると放射能汚染物質の受け皿としては難しいでしょう。 　大きなタンク（短時間にできなければ小さなタンクを複数でもよい）建造して放射能汚染水を蓄え、イオン交換などで十分浄化してから海に投棄することは出来ないでしょうか。
02. 2011年3月28日 18:05:51: EHE6byx6a6 今迄の最悪事故のチェルノブイリの事故レベルは7だという。 福島原発は7を超えて8又は9或いは10に達するのではないか。 チェルノブイリは1機に過ぎない、福島は4機もしくは6機だ。 史上最悪の事態になるのは間違いない。 日本本土が放射能まみれになるのは避けられないし、世界に多大な影響を与える事態だ。 もう東電の馬鹿共や馬鹿菅に任せてはおられないだろう。 世界各国に今後の対処について主導的役割を任せるべきだ。
03. 2011年3月28日 20:01:21: 07XBmwlKCE この期に及んでまだ原子炉を修復させるなど狂気の沙汰ではないか。　燃料棒を炉心から抜き取るといっても、多分破損している筈で放射能による被害は避けれそうに無い。　ボロンとか黒鉛などの中性子遮蔽材で被覆してからでなければ出来る話しではあるまい。　そんな作業が出来る環境ではないことも確か。　チェルノブイリと同じに石棺にするしか方法がないと思う。　東電が企業として存続できる筈も無い。　被災者や被害者に対する損害補償を考えれば、一旦国営化せざるを得ないだろう。　考えなければならないことは、如何にして安全に遮蔽するということではないか。　N.T

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