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復興に大規模、迅速な財政出動を (デフレを助長する愚策しか思いつかない、リーダー同士が大連立を組めば・・)
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/296.html
投稿者 稲垣勘尚 日時 2011 年 3 月 24 日 11:07:52: Je/tdYZdw47GA
 

■被害総額は30兆円以上。
東日本大震災については、震災規模などからすれば、被害総額は20兆円以上、原子力発電依存のエネルギー・インフラ体系の見直しを勘案すれば30兆円以上に達すると覚悟しなければならない。
■1995年1月17日に発生した阪神大震災後の日本経済はどうなっただろうか。阪神大震災の被害総額は約10兆円といわれる。当時は連立政権で自民、社会、新党さきがけの3党寄り合いだった。社会党の村山富市氏が首相で、首相官邸の危機管理体制はゼロだった。震災勃発当時、村山首相は危機の重大性を認識するのに手間取り、自衛隊の救援出動も遅れた。復興のための財政出動も当初はもたついたが、95年度は3度の補正予算で計3兆3800億円を投入した。
財政支出を呼び水に、企業設備投資は震災から半年後に急速に回復し、住宅投資は1年後にめざましい回復を遂げた。震災の打撃を受けた1994年度に1.5%だった日本全体の実質経済成長率は95年度2.3%、96年度2.9%と上昇していった。被災した地域や住民ばかりでなく国民全体の努力によりわずか2年間で21兆4150億円も経済規模を拡大するのに成功した。政権が頼りなくても、国会を含めた政治全体が機能し、適切な経済対策、つまり財政出動に打って出れば、すみやかな復興が可能だという教訓を阪神大震災後は示している。
■公共投資は需要呼び水。
早期の財政出動がなぜ復興の決め手になるのだろうか。
95年度に目覚ましい伸びを示したのが公共投資と民間設備投資である。公共投資は全体の2.3%の成長率のうち0.6%を、設備投資は0.5%を構成した。96年度になると、公共投資は削減され寄与度はマイナスに転じたが、民間住宅投資が急増し、寄与度は0.6%に、設備投資はさらに加速して同0.8%に達した。しっかりとした個人消費の基盤のうえで、政府による公共投資が設備投資や住宅投資の呼び水となって経済復興が進行したわけである。
しかし、97年度になると、こうした復興の成果が失われていく。全体の実質成長率はゼロで、家計消費、住宅投資、公共投資は大幅に落ち込んだ。これら下落分を補ったのが輸出増と設備投資だったが、内需不足のために物価が全体的に下がり続ける慢性デフレが始まった。デフレのきっかけは97年度の橋本龍太郎政権による消費税増税と公共投資削減など緊縮財政への転換である。他にも97年夏のアジア通貨危機やこの年11月24日の山一証券経営破綻に代表される信用不安が挙げられるが、筆者は消費税増税に伴う急激な消費減が最大の要因とみる。それまで経済成長を堅実に支えてきた家計消費が97年には一転して寄与率でマイナス0.6%に転じた。
■大連立で二次的災厄。
とすると、東日本大震災後の復興策のポイントが見えてくる。まずは、思い切った大胆で巨額の財政出動を4、5年単位で継続的に打ち出すことだ。谷垣禎一自民党総裁が菅直人首相に提起し、首相も前のめりになっている臨時増税による復興財源充当は国全体の可処分所得をますます減らし、デフレを助長する。こうした愚策しか思いつかないリーダー同士が「大連立」を組めば、それこそ二次的な大災厄に見舞われるだろう。
■財源はある。
日銀引き受けによる数十兆円規模の復興国債の発行である。勤勉な日本国民が営々と築き上げてきた膨大な貯蓄が新規に創出される日銀資金を裏付けるので、日本国債や円価値の信認を保てる。政府はこれまで国民の預貯金を100兆円借り上げて米国債を保有している。それを担保にすれば日銀は楽々と復興国債を引き受けられる。この新財源を復興基金として4、5年がかりで被災地の復興や電力インフラの再構築に充当する。こうした財政資金と公共投資が民間設備投資や住宅投資の呼び水となり、経済規模は拡大し、個人消費も回復していく。その結果、税収も増えて財政収支の悪化を食い止められる。それが日本の底力というものだ。それを引き出すのが政治決断である。
(田村秀男/SANKEI EXPRESS)


 

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コメント
 
01. 2011年3月24日 12:01:41: psK3kt05MA
>日銀引き受けによる数十兆円規模の復興国債の発行である。

賛成します。
多くの経済学者・エコノミストが同様の主張をしています。

■経済による二次災害を最小限に!―― 50兆円規模の東日本大震災特別公債を 飯田泰之(駒澤大学准教授)
(前略)このように考えると、必要な追加的な財源は50兆円を上回ると見込まれ、
2011年度において少なくともその1/5にあたる10兆円の財源が必要とされることになる。
その財源の手当はいかに行うべきだろうか。
13日の菅首相との会談で谷垣自民党総裁は復興財政のための臨時増税を示唆したとされる。
しかしながら,この提案は全くもって財政の……というよりも財務の定石を外していると言わざるを得ない。
財務の原則は「経常経費には経常財源、一時支出には一時財源」である。
毎年決まって継続的に要される支出に対しては安定的な収入をもってあてる必要がある。
その一方で、一時的で大規模な支出はそのショックを出来る限り広い規模で、
長い期間に「散らして」行わなければならない。
今回の震災は典型的な一時的で大規模なショックである。
これを増税でファイナンスするとその負担により、他地域に経済停滞という不要の負担を与えることになりかねない。
どさくさまぎれの増税は最も避けなければならない。その一方でどさくさまぎれの放漫財政も同程度に避ける必要がある。
そこで提案したいのが、1975年以降ほとんどの年に制定されてきた1年ごとの公債特例法とは別立てで制定される
「東日本大震災特例公債法」の制定である。
今後の5年間に渡って、発行限度額と償還スケジュールを定め、償還財源のための将来の徴税スケジュールを明記する。
震災対策にまつわる財政政策のフレームを提示することは、東北地区経済、
そして日本経済の先行きに一筋の光明を与えることになるだろう。
人命救助ほどではないにせよ、この財源措置と復興に向け潤沢な予算が措置されることのアナウンスは早ければ早いほどよい。
こうしているウチにも資産価格は低下し、個々の企業の資金繰りは悪化し……
震災地域と離れた地区でも経済二次災害は深刻化を続けているのだ。
具体的な数値は空欄でも良い(5年間で直接被害相当額とのアナウンスは必要だろう)ので一刻も早く与野党の協調をとって欲しい。
経済系閣僚の皆さん。
経済・金融政策に明るい(が災害問題にはそれほど詳しくない)議員の皆さん。
あなたがたにも喫緊の仕事があるんですよ!(後略)
http://synodos.livedoor.biz/archives/1708926.html
■インフレによるデフレに警戒せよ! 飯田泰之
拙速な引き締めは確かに財の価格を下げるでしょう。
しかし、一部商品の値下げの成功によって得られる賞賛と引き替えに、
日本経済はより深刻な不況に見舞われることになります。
不況による所得減少は、寄付・税収の減少を通じて結局のところは復興の足かせとなるのです。
インフレによるデフレを回避する。
そのための準備もまた、経済閣僚にとって喫緊の課題といえるでしょう。
準備を怠ってはいけません。
http://webronza.asahi.com/synodos/2011031600001.html?ref=rss
■財政法5条但書を使う怖さはそれが常態化する(と市場に思われる)ところにある.
だから僕は日銀直受にこれまで懐疑的だった.しかし今回は違う.
震災被害額を上限に復興財源として使うために議決する……
これくらい常態化懸念がないケースは珍しい.
(飯田泰之)
http://twitter.com/iida_yasuyuki/status/48241406610907136

■東日本巨大地震の経済的影響をどう考えるか 片岡剛士(三菱UFJリサーチ&コンサルティング経済・社会政策部主任研究員)
(前略)13日の報道では、深刻な財政状況を念頭においてか、
自民党の谷垣総裁が臨時増税により財源を捻出し復興支援に当てるとの案を発表したとのことだが、
冗談ではなく本気だとしたら、震災による被害のみならずまさに人災により日本経済を崩壊させる策としか言えないだろう。
震災による復興を着実に行うには、まず震災による被害を正確に把握しつつ
その被害を食い止める財政的手当てを行うことが必要だ。
そして今後の復興をスムーズに成し遂げるには、
幸いにして震災の被害にあわなかった地域がより成長・発展することが必要なのである。
増税を行うことで幸いにも震災で被害をこうむることがなかった地域にまでダメージを与えて一体何をするつもりなのだろうか。
わが国の現状は10年超もの間デフレが続いており、かつ20兆円程度とも言われるデフレギャップが存在している状況でもある。
思い切った緩和策を行っても過大なインフレが生じるリスクは少ない。
このような状況下で生じたのが今回の震災である。
そして震災により被害を受けたインフラを復興させるためにカネを使うことは無駄金ではない。
カネを捻出するために国債を発行するのであれば、政府と日銀がアコードを締結して長期金利の安定を担保しつつ、
日銀による国債の一時的引き受けによって財政・金融政策のポリシーミックスを行うことも視野に入れても良いのではないか。
http://synodos.livedoor.biz/archives/1707508.html
■「非常時」に即応した対処策への転換を!――「人災」を避ける努力をせよ 片岡剛士
(前略)その後明らかとなった被災地の状況や、福島原発事故の深刻化を考慮すると、
見込むべき被害額は数兆円単位ではないことは明らかである。…
数十兆円規模の対策を実行する必要があることはたしかではないか。
◇「平時」から「非常時」に即応した対処策への転換を◇
なぜ「日銀国債引き受け」なのか。この点も山本議員の説明は明快である。
まずマニフェストや税制の見直しによる財源の確保は政党間のメンツもあって迅速な復興対策を打つことができない。
デフレ下での増税は可処分所得の低下から需要を減らし、デフレを深刻化させるため避けた方がよい。
そして「日銀国債引き受け」は国会の議決だけで可能で、きわめて迅速に実行可能である。
さらに震災前からデフレと円高に悩まされる日本経済にとっても最適な経済政策である。
つまりマネーストックが少なく、かつデフレギャップがあるからこそ、デフレや円高が生じているのである。
政府が発行した国債を日銀が買取ることで政府は援助や震災復興需要に応じることができ、
日銀が支払ったマネーは政府を通じて市中にマネーストックとして行き渡ることになるためデフレや円高対策にも有効なのだ。
また、マネーストックがほとんど変わらない状況で復興対策としての財政政策を行っても、
金利が上がることで民間投資が減少し、円高と輸出の低下が生じることになる。
マネーストックを増やすという金融政策と、財政政策とのポリシーミックスが最適である。…
インフレターゲットの設定(日銀法の改正)や日銀国債引き受けを決めるのは国会の議決である。
過去20年間の経済停滞の歴史を紐解けば、「嵐が過ぎ去るのを黙って待っていればいつか元に戻る」という思い込みは誤りで、
「嵐が過ぎたら何もかも変わってしまう」というのが真の姿ではなかったのか。
結局、今は平時ではなく非常事態であり、平時とは異なる対応が常道であると認識を変える必要があるのではないか。
政治のリーダシップと決断が求められているのである。(後略)
http://synodos.livedoor.biz/archives/1711266.html

■「震災増税」ではなく、「寄付金税額控除」、「復興国債の日銀直接引受」で本当の被災地復興支援を
■菅・谷垣「臨時増税」検討に異議あり
▼高橋是清の決断に学べ
では、復興策の財源といえば、もちろん国債である。しかも、日銀直接引受がいい。
というのは、今はデフレであるので、マネーが日本国内では不足している。
被災地には当然潤沢の資金供給が必要になるが、それを全国レベルで対応するためにも、
日銀が直接引受によってマネーを増やすのが正しい方向だ。
日銀直接引受の分の国債は、実質的に財政負担にならない。…
あまり知られていないが、すでに衆議院を通過した来年度予算の予算総則において、
日銀保有国債分については、「財政法第5条ただし書の規定により
政府が平成23年度において発行する公債を日本銀行に引き受けさせることができる」と書かれている。…
日銀直接引受は、昭和恐慌時高橋是清が行い、世界でもいち早く脱出できたので、世界的にも評価の高い政策だ。
超巨大地震という国難であるので、従来にない発想で政治主導が求められる正念場である。
なお、14日、15日は日銀の政策決定会合がある。
日銀自ら直接引受の用意が発言すれば、それこそ歴史に残る偉業となるだろう。
日銀も柔軟な発想が必要だ。
(元財務官・元内閣参事官 高橋洋一)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2254
■震災復興で10兆円以上のほか、
前からデフレギャップを埋めるのに
特例公債の日銀引受(政府紙幣と同じ)をいっているので、
合わせて行えば、日銀直接引受50兆円といってもいい
http://twitter.com/YoichiTakahashi/status/48358103271473152
■政府紙幣50兆円で国民50万円=社会保障保険料2年間タダをやってもまったく問題ないはず。
この程度なら今の日銀の通貨発行怠慢から今でもインフレにならない。
政府紙幣500兆円で国民一人あたり500万円にしよう
(元財務官・元内閣参事官 高橋洋一)
http://twitter.com/YoichiTakahashi/status/28820476591611904

■客観的にいうとどう控えめにみても、現状の復興に必要な金額は20兆円超(僕は50兆円だと思う)。
しかし与謝野・谷垣・勝(事務次官)ら財務省のエージェントが主張するのは、
税金や支出削減などで10兆円いかない金額。最悪4、5兆円。
しかも時間がかかりすぎる。これだけでも客観的に見殺し採用
http://twitter.com/hidetomitanaka/status/49944341942239233
■大震災を増税の口実にするのか? 谷垣自民総裁臨時増税協議
財務省とその手先(谷垣、藤井、与謝野)は本当にひどいなあ。
「臨時」増税とは。まさに国民的な悲惨事にまぎれての増税路線の採用。
「臨時」とはいいながら後には「財源が足りない」などと詭弁をろうして恒久化するにきまってるよ。
しかしひどいペテンだ。…
復興のための資金調達は、数年間もかかるだろうその時間と規模からも、
長期国債の直接引き受けを日本銀行に国会の議決で要求し、
同時に長期的な(=復興&デフレ脱却後の)財政再建とからませたインフレ目標をセットすれば、
僕はいいと思う。規模は、数十兆ではなくもう1桁上になる可能性がある。…
(追記)報道によると、菅首相は増税を否定したという。
しかし財務省の増税路線がこの大災害においてさえも登場してくる異常さはよく理解しておいたほうがいいように思う。
財務省増税派ではなくそろそろ個人名を出して批判すべき段階かもしれない。
正直、この段階での増税の喧伝はない、ありえない。それだけ非道である。
(上武大学教授 田中秀臣)
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20110313#p3


02. 2011年3月24日 12:03:22: psK3kt05MA
早稲田大学の若田部教授は、政府通貨の発行を推奨しています。

政府通貨は見事な政策 若田部昌澄(早稲田大学教授)
政府通貨はじつに見事な政策である。
国民に購買力を直接支給する財政と金融の合わせ技であり、たんなる国債発行とは異なる。
それゆえ財源問題もない。
もちろん論理的には日銀が政府の長期国債を新規発行国債に限らず、大量に購入すればよい話ではある。
しかし日銀はこれまで長期国債の購入を渋ってきた。
日銀が危機対応に目覚めれば別だが、日銀の行動が変わらないとすれば政府通貨は十分考慮に値する。
平時では使われない政策でも、危機には望ましい政策もある。
あとは、どこまで政策担当者が腹をくくるかに懸かっている。
http://voiceplus-php.jp/archive/detail.jsp?id=128&nif=false&pageStart=20


03. しんさん 2011年5月27日 19:51:21: Ufs/Itjcyjf/o : kymzwKVEVA
2か月前の書き込みを見つけたものですから、今更ですがコメントします。

日銀に国債を肩代わりは、私の考えでは、反対です。
そんなことをしたら、確実に金融不安となり長期的に大インフレとなって日本が立ち直れなくなります。
日銀が国債を受け持つということは、何もないところからお金を印刷して配ること。お金は、人々が働き価値を上げることによって増やすしかありません。
それを、何の価値もないお金をばらまくなんて大きな経済の流れを変えてしまう恐ろしい仕組みです。

それよりも今世界経済は急激に回復しています。どんどん日本に投資したくなるような施策をした方が遥かにいいと思います。
つまり、法人税減税ですね。
期間限定で思いっきり法人税を下げたら、世界中から企業が集まり、日本は一気に復興するのではないでしょうか?


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