★阿修羅♪ > 経世済民71 > 810.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
GSがドルの見通し引き下げ、米経済成長の不振で─対円で3カ月後82円
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/810.html
投稿者 sci 日時 2011 年 5 月 19 日 21:57:35: 6WQSToHgoAVCQ
 

GSは円安予想で騙した前科があるから、例によってインチキ・ポジトークの確率は大だが
FRBの口先介入も怪しいから、暫くドル円はあまり大きく動かないかも
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_238705
GSがドルの見通し引き下げ、米経済成長の不振で─対円で3カ月後82円
2011年 5月 19日 21:08 JST
 
 【ロンドン】ゴールドマン・サックスは19日、ドルの為替レート予想を引き下げた。米国の経済成長見通しが、ほかの多くの国に見劣りすることを理由に挙げた。

110519_MARKETS-FOREX.JPG REUTERS

 ゴールドマンは、ユーロ・ドル相場の3カ月後のレートを1ユーロ=1.45ドルと予想。従来の1.40ドルから引き上げた。また、半年後と1年後については1.50ドル、1.55ドルとし、それぞれ1.45ドル、1.50ドルから引き上げた。現在は1.42ドル。

 ゴールドマンは顧客あてのノートで「米国の財政政策が徐々にタイトになるなか、ドルの下落の勢いは強まるだろう」との見方を示した。また、国内の経済不均衡や、増え続ける巨額の財政赤字、さらにそれに伴う国外での資金調達圧力の上昇もドル売りにつながるとした。

 また「依然高い失業率や迫りくる財政再建、不動産セクターの弱含みの継続により、米国の経済成長見通しはほかの多くに国に見劣りする」と指摘した。

 一方、 ゴールドマンは欧州についてはポジティブな見方を維持している。欧州ソブリン債の問題から派生する不透明感は相場に織り込まれており、外国人投資家の信頼感を損なっているギリシャ危機のリスクも限られる、としている。

 ゴールドマンは ドル・円相場の為替レートも引き下げ、3カ月後のレートを1ドル=82.00円と予想。従来は84.00円だった。また1年後のレートを86.00円とし、90.00円から引き下げた。現在は82.00円をわずかに下回る水準で取引されている。

 ゴールドマンは、米国の金融政策が長期にわたり、ほかの主要国よりも緩和された状態になる、と予想。「連邦準備理事会(FRB)の最初の利上げは2013年になるとわれわれはみている」とした。

 ゴールドマンは豪ドル・米ドル相場の見通しを引き上げた。3カ月後のレートを1豪ドル=1.05米ドルと予想。従来の1.00米ドルから引き上げた。また、半年後と1年後については1.06米ドル、1.06米ドルとし、それぞれ1.02米ドル、1.02米ドルから引き上げた。現在は1.06米ドル。

 ゴールドマンはポンド・ドル相場の3カ月後のレートを1ポンド=1.61ドルと予想。従来の1.67ドルから引き下げた。また、半年後と1年後については1.67ドル、1.85ドルとした。従来の予想はそれぞれ1.73ドル、1.79ドルだった。現在は1.61ドル前後で取引されている。

記者: EVA SZALAY  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年5月19日 23:10:07: ibwFfuuFfU
投資銀行関係者というのは食道と肛門が直結している異常体質の人々なのである。だから口から放屁するという困った性癖を持っている。彼らの発する音声は実は声ではなく放屁なのであって、無論一切耳を傾ける意味はない。

02. 2011年5月23日 22:02:04: Pj82T22SRI
増谷栄一のアメリカ経済情勢ファイル トップ |
米4月中古住宅販売、0.8%減=新規取得増加でも
2011/05/20 (金) 22:39

−住宅価格、−5.0%=格安物件、依然高水準で−

【2011年5月20日(金)】 NAR(全米不動産業協会)が19日発表した4月の米中古住宅販売件数は、前月比0.8%減の年率換算505万戸と、前月(3月)の同3.5%増から減少に転じた。4月の新規雇用者数が3カ月連続で20万人を超えたほか、先行指標の3月の中古住宅販売保留指数も2カ月連続の上昇、住宅ローン金利も低水準と、住宅販売にとっては追い風の環境にもかかわらず、中古住宅販売が減少したことは市場にとってサプライズと受け止められている。

 もともと、前月(3月)はプライベートエクイティ(PE)ファンドなど投資グループによる格安なフォークロージャー(住宅不動産の差し押さえ=競売)物件や、ショートセールズ(フォークロージャー前に債務者と債権者が協議して住宅を任意売却)物件といった、ディストレスト資産への強い投資需要に支えられて増加したことから、本来の回復とは異なると見られていただけに、それを裏付けた格好だ。

 実際、市場予想の523万戸を大幅に下回ったことからもいかにサプライズだったかが分かる。今年1月は540万戸(前月比3.4%増)と、2007年8月以来3年5カ月ぶりの高水準を記録したが、それを35万戸(6.5%)下回り、また、前年比でも12.9%減と、7カ月ぶりに前年水準を上回った1月の6.1%増以降、前年割れが3カ月連続で続いている。

 長期トレンドで見ると、過去8カ月間のうち、昨年10月と今年2月を除いた6カ月は対前月比で増加を示し、昨年夏以降、中古住宅販売市場は回復基調にあるものの、このところは回復力は弱く足踏み状態が続いている。

 中古住宅の販売水準は600万戸が健全水準といわれるが、それを16%も下回っており、昨年7月の直近の景気循環サイクルの谷間(386万戸)からまだ31%しか回復していない。

 NARの主席エコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、4月の結果について、「雇用が増加し、(住宅ローン金利が過去最低に近い低水準など)かつてないほど住宅を購入しやすい環境となっていることを考えれば、住宅市場は堅調に伸びると思われるが、金融機関の融資基準の厳格化で住宅ローンの利用が困難なため、毎月、販売件数が増加するとは限らず、来年にかけて緩やか、かつ、まだら模様の回復が続く」と見ている。

■ディストレスト物件比率、低下=依然高水準

 4月が減少に転じたのは、前月(3月)に見られた投機買いの一服で減少に転じた可能性がある。今回の統計では、全体の販売件数のうち、投機対象となるディストレスト物件が占める割合は低下に転じている。

 1月は37%だったが、2月は39%、3月は40%と、上昇したが、4月は37%と、一気に3%ポイントも低下している。ただ、1年前の2010年4月の33%を上回っており、依然、高水準には変わりはない。

 また、投機対象物件が減少したことで、全額現金で住宅を購入した比率も全体の31%と、前月の35%から一気に低下している。これは前月とは反対に、投資グループによる住宅購入が収まったことを示す。実際、投資グループは、4月は全体の20%と、前月の22%から低下した。ただ、1年前の2010年4月の15%を上回っている。

 また、新たな問題として、販売契約にこぎつけたものの、契約後の住宅価格の値下がりで契約のキャンセルが増えたことも販売件数が低迷している原因と見られる。NARによると、会員企業の11%はこうしたキャンセルがあったことを報告している。また、10%が契約締結の遅れ、14%も契約後に購入価格の引き下げ協議を行ったと指摘している。

■新規住宅取得比率、上昇に転じるも不十分

 明るい材料となったのは、住宅市場の回復の原動力となる住宅ローンを使って初めて住宅を購入する層の割合が、前月の33%から36%と、一気に3%ポイントも上昇したことだ。

 しかし、政府の住宅支援策(住宅取得控除)で需要が盛り上がった前年同月の44%を依然、大幅に下回っており、エコノミストが健全な水準と見ている40%も下回っており、4月の販売件数を押し上げるには不十分だった。

 住宅ローンの頭金比率は2006年の住宅バブル時の4%から昨年には22%にまで上昇するなど貸し出し基準の厳格化で、本来、住宅市場の大半を占め、銀行借り入れを使った新規購入者のウエートが改善したものの、水準的には依然、低いのが問題で、先行き見通しは楽観できない状況だ。

 また、今回の統計では、前月(3月)のデータは、前回発表時の前月比3.7%増の510万戸から同3.5%増の509万戸に下方改定されている。昨年12月(522万戸)は、持続安定的な回復に必要とされる520万戸台に、昨年6月(526万戸)以来6カ月ぶりに戻ったあと、1月も540万戸と、増勢を維持していたが、ここにきてブレーキがかかった状態が続いている。

■保留指数、2カ月連続の上昇

 一方、NARが4月28日に発表した住宅市場の先行指標である最新の3月の中古住宅販売保留指数は、前月比5.1%上昇の94.1と、2カ月連続の上昇となり、今後、中古住宅販売件数が増加する見通しを示している。

 この結果について、NARのヤン氏は、「中古住宅販売保留指数は昨年6月の底から24%も上昇して回復傾向にある」とした上で、「今年の中古住宅市場は景気回復と雇用市場の改善、住宅を購入しやすい環境が整って、前年比5-10%増となる」と指摘している。

 しかし、4月の中古住宅販売が減少したことから、これまでの中古住宅販売保留指数が多少、見かけ高めの数値になっていた可能性がある。その理由は、販売契約を結んでも、その後、住宅価格の値下がりで契約のキャンセルが増えているためだ。

 中古住宅販売統計は、契約後の住宅の引き渡しの完了時点での販売件数を示すのに対し、同指数は、購入契約書に捺印した時点での販売件数を示すので、中古住宅市場の先行指標と見られている。同指数の上昇はその後1‐2カ月後に中古住宅販売統計に現れてくる。

■中古住宅在庫、9.2カ月分に上昇

 中古住宅市場の供給過剰感を示す4月の売れ残り住宅在庫は、前月比9.9%増の387万戸と、3カ月連続の増加となった。この結果、同月の販売ペースで換算した在庫水準も9.2カ月分と、前月の8.3カ月分を大幅に上回った。

 ただ、1999年以来11年ぶりの高水準となった昨年7月の12.5カ月分を3.3カ月下回っているものの、2009年11月の6.5カ月分を除けば、依然、過去25年間の平均値である7.1カ月分を上回っており、適正水準とされる6-7カ月分(2005年の住宅ブームのピーク時は4.5カ月分)も上回って、依然として高水準が続いている。

 また、販売の内訳は、主力の一戸建ては前月比0.5%減の年率換算442万戸と、前月の同3.7%増から減少に転じた。また、前年比も12.9%減と、3カ月連続の減少。

 一方、分譲住宅と集合住宅は合計で前月比3.1%減の63万戸と、前月の同1.6%増から減少に転じたほか、前年比も15.0%減と、3カ月連続の減少となっている。

■中古住宅価格、前月比2.4%上昇=前年比では5%低下

 また、中古住宅の販売価格の中央値(季節調整前)は、通常、10‐15%も割安なディストレスト物件の比率が37%に低下した結果、前月比は2.4%上昇の16万3700ドルと、3月に続いて2カ月連続の上昇となる。販売価格は昨年8月の17万7300ドル以降、8カ月連続で前月を下回っていた。

 しかし、前年比ではディストレスト物件比率は依然、高水準のため、5.0%低下と、マイナスが続いている。

 一戸建て販売価格の中央値は、前月比1.6%上昇(前年比5.4%低下)の16万3200ドル。分譲住宅も同8.5%上昇(同2.3%低下)の16万7300ドルと、いずれも前年水準を下回っている。

 エコノミストは、依然、低水準の中古住宅価格を深刻に受け止めている。これは、新築住宅は中古住宅、特に、ディストレスト物件との厳しい競争に直面しているため、中古住宅との対抗上、新築住宅の価格も引き下げざるを得なくなるからだ。

 売れ残って在庫となっている新築住宅はすでに完成している物件なので、住宅建築業者は値下げでコスト割れを起こし、売るたびに採算の悪化は避けられない。ちなみに、NARによると、中古住宅の価格は中央値で新築住宅より45%も安くなっている。通常は、中古住宅は約15%安くなっている。

 また、地域別の販売件数は、中西部を除いたすべての地域で減少した。北東部は前月比7.5%減(前年比32.1%減)となったほか、南部も同1.0%減(9.3%減)、西部も同1.6%減(0.8%増)となったが、中西部は同5.7%増(16.4%減)となっている。

■4月フォークロージャー、9%減=手続き遅延で

 一方、米不動産調査会社リアルティトラックが12日発表した、住宅価格を押し下げる最大要因となっている4月のフォークロージャー件数(デフォルト通知や競売通知、銀行差し押さえ件数の合計)は前月比9%減(前年比34%減)の21万9258戸と、3月の同7%増から減少に転じ、40カ月ぶりの低水準となっている。

 また、フォークロージャー件数は6カ月連続で30万戸割れとなり、前年割れも7カ月連続となったが、同社のジェームズ・サカシオCEO(最高経営責任者)は、これは、いわゆる、"robo-signing"という、専門家の監査を受けずに融資担保物件を差し押さえた問題で、一部の大手金融機関がフォークロージャーの書類審査が適切だったかどうかを確認するための見直し作業に入っており、その間は、フォークロージャー手続きやデフォルト物件の売却が停止されるため、見かけ上、減少しているだけで、住宅回復による減少ではない、と指摘する。

 実際、1-3月期の銀行による住宅差し押さえ手続きの通知から完了までに要した日数は平均400日で、これは前年同期の340日より約2割も余計にかかっていることからも明らかだ。また、2007年第1四半期(1-3月)の151日の2.6倍にもなっている。特に、ニュージャージー州とニューヨーク州では900日以上と、両州の2007年当時の3倍も日数がかかっているほどだ。

 言い換えれば、フォークロージャー手続きが遅れていることを示すもので、エコノミストは、今後、中古住宅市場へのフォークロージャー物件の流入が長期化し住宅市場の回復が思ったよりも厳しくなる可能性があると見ている。 (了)


03. 2011年5月23日 23:51:16: Pj82T22SRI
リスク通貨上昇は終息か−世界経済鈍化の兆し、FRB出口戦略で(1) 

  5月23日(ブルームバーグ):2011年に入ってから最も高いパフォーマンスを見せてきた通貨の人気がしぼみつつある。世界経済が減速の兆しを示し、商品・株式が売られるさなか、米連邦準備制度理事会(FRB)が過去最大規模の金融刺激策の解除を計画していることが影響している。

  ブルームバーグのデータによると、オーストラリア・ドルやノルウェー・クローネを含む9通貨のバスケットは1−4月に対米ドルで7.3%上昇したが、5月には3.3%下落した。対米ドルでのユーロ下落をヘッジする契約の需要は年初来の高水準付近にある。

  こうした通貨下落は、投資家が世界の経済成長見通しを下方修正していることの表れだ。FRBは6月に米国債購入計画を終了する予定で、米金融システムへの資金供給を減らすことになる。日本は1−3月に2四半期連続のマイナス成長となり、欧州の債務危機は深刻化している。商品24銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のGSCI指数は今月の下落により、3月半ば以降の上昇分がすべて吹き飛んだ。世界株の指標、MSCI世界指数も配当後で3.37%下落した。

  シティグループのG10通貨戦略責任者、スティーブン・イングランダー氏(ニューヨーク在勤)は「株式や商品、通貨の評価はかなりの部分、これまでのように堅調な成長の持続が前提だということを市場は認識しつつある」とした上で、「前月よりも現在の方が不透明感は強い」と述べた。

           成長率鈍化の見通し

  英バークレイズは先週のリポートで、今年の世界成長率が4.1%になるとの見通しを示した。昨年は4.9%。モルガン・スタンレーは18日のリポートで、今年は4.2%成長に鈍化すると予想した。

  質への逃避で最大の恩恵を受けている通貨の1つはドルだ。ドルは1−4月、主要16通貨で円を除くすべての通貨に対して下落したが、5月は全通貨に対して上昇している。

  スタンダード・ライフ・インベストメンツの為替投資ディレクター、ケン・ディクソン氏は「ドルがさらに上昇する可能性はかなり高い」とした上で、「市場で不人気とみられる通貨も過小評価されている」と述べた。

  先週は、主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数が0.43%低下。ドルは対ユーロで0.3%安の1ユーロ=1.4161ドル。日本経済のマイナス成長を手掛かりに、対円では1ドル=81円70銭と1.11%上昇した。

記事に関する記者への問い合わせ先:Catarina Saraiva in New York at asaraiva5@bloomberg.net;Allison Bennett in New York at abennett23@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:Dave Liedtka at dliedtka@bloomberg.net
更新日時: 2011/05/23 11:07 JST


04. 2011年5月24日 03:59:29: Pj82T22SRI
デフォルトの深淵にはまり込む米国
2011.05.24(Tue)  Financial Times 
(2011年5月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
<米中間選挙>民主党の優位継続、一部世論調査では支持率差が縮小 - 米国

このままでは、8月2日に資金が尽き、米国政府はデフォルトするのに・・・〔AFPBB News〕

今から1週間前の5月16日、米国政府の債務は法律で定められている上限の14兆3000億ドルに達した。歳出が歳入を大きく上回っている状況にあって、政府は上限を突破する事態を防ぐために「異例の措置」を取り始めた。

 財務省によると、政府は8月初めまでは、例えば連邦政府の退職者・障害者向け基金への支払いを一時停止したりして会計を操作し、第三者に対する債務の増加を食い止められる。

 だが、8月2日にはそうした選択肢が尽き、「第2案」は存在しないと政権は話している。そうなれば、政府はデフォルト(債務不履行)する。

 政府のデフォルトは恐ろしいことだと思うかもしれないが、ワシントンはこれを平然と受け止めている。5月16日の期限は何カ月も前から話題になっていたにもかかわらず、予算協議にそれと分かるような圧力をかけることはなかった。議会はそれが存在しないかのように、期限をやり過ごした。

 現在は、新たな「本当の」期限である8月2日を迎える土壇場に合意が成立すると見られている。しかし、疑いが残る。
デフォルトも悪くない?

 常に有権者に対する義務を意識する米議会の紳士、淑女たちは今、様々な種類のデフォルトを区別している。政府が満期を迎える債務の元利の支払いを続ける限り、8月2日以降に職員に対して現金の代わりに「IOU(借用書)」を支給し始めても、債券市場が気にする理由はないのではないか、と考える向きもある。

 一部の共和党議員は、その種のデフォルトは実際、むしろ良いことかもしれないと言う。そうなれば、ついに歳出を抑制せざるを得なくなる。慌ててデフォルトを無差別に非難するのはやめよう。うまくやれば、これは楽しい経験になるかもしれない――。

 こうした非常識な議論を聞いていると、なぜ米国が既にトリプルA格付けを失っていないのか不思議に思わざるを得ない。

 共和党の財政タカ派で、上院で予算に関する超党派の合意をまとめる取り組みを率いてきたトム・コバーン議員は先週、次のように語った。「私なら即刻、我々を格下げする。私が知っていることを知っている以上、格下げする」

 コバーン議員は先日、ボウルズ・シンプソン委員会(財政責任・改革委員会)が提言したような赤字削減計画に取り組んできた「6人のギャング」と呼ばれる上院議員のグループから離脱したばかり。議論が行き詰まったというのが、その理由だ。

 数日後、上院の民主党は独自の予算案を提出しないと発表した。こうして5月16日の期限が過ぎ去り、合意が成立する可能性が後退した。
期待できないバイデン委員会
「イランへの追加制裁、中国も合意へ」とバイデン米副大統領

ジョー・バイデン副大統領率いる委員会にはあまり期待できない〔AFPBB News〕

 予算協議は今、ジョー・バイデン副大統領が議長を務める委員会に集約されている。

 ある意味で、これは見込みのない委員会だ。今では主流から外れた上院の「6人のギャング」と比べると、バイデン委員会のメンバーは主な争点について激しく対立しており、妥協する気がない。

 一方で、まさに同じ理由から、委員会の目標は控えめだ。債務上限を引き上げる短期的な解決策をまとめ、長期的な歳出と税制に関する難しい決断は次の選挙が終わるまで先送りする、というものだ。

 1カ月前であれば、そうした結末は当然、失敗と見なされただろう。より大きな問題に対する解決策を先延ばしにするからだ。それが今、あからさまなデフォルトの可能性が出てくると、その種の失敗は魅力的に思えてくる。

 残念なことに、短期的な問題にはなお、長期的な問題を巡る相容れない意見の相違が影を落としている。両党は赤字削減が重要だという点で同意しているが、共和党はもっぱら歳出削減のみによって借り入れを減らしたいと考えているのに対し、民主党は増税も使って借り入れを減らしたいと考えている。
歳出削減ばかりを訴える共和党の愚

 共和党の立場を弁護するまともな理由はない。というのも、歴史的に見て、赤字を生む主な原因は低い歳入だ。将来に目を向けると、人口動態が予算の歳出サイドを圧迫するため、多少なりとも現状の所得移転と公共サービスに近いものを維持するのであれば、歳入を増やすことが必要になる。

 政治を脇に置いておけば、答えは簡単に分かる。税率を引き上げなくても、歳入は増やせる。税制を簡素化し、徴税基盤を拡大すれば、歳入の増加と税率の引き下げを同時に実現できる。これはボウルズ・シンプソン案の重要な柱だ。

 コバーン議員は反税に熱を上げる自党議員の怒りを買いながらも、これを支持していた。彼が6人のギャングから離脱したことが大きな痛手なのは、このためだ。

 もしかしたら最終的には、こうした線に沿った大合意が成立するのかもしれない。結局は、合意はほぼ間違いなく避けられないからだ。だが、目先の見通しは暗い。問題は、8月までにどんな種類の対策をまとめられるか、だ。

 解決方法は「ターゲットとトリガー」かもしれない。当初の歳出削減と先々の赤字削減目標を一体化し、歳出が目標値を超えてしまった場合、自動的に歳出削減策か増税策を講じる仕組みだ。だが、ここでも税金が障害となる。共和党は自動的に歳出を削減するトリガーを望んでいるが、自動的な増税措置には反対している。

 政権はこの難題を解決する方法として「租税支出」に言及し始めた。確かに、分析としては、これは正しい。何しろ、住宅ローン金利などの支出に対する税額控除は、税法の中に隠された補助金にほかならない。もし経済の中で政府が果たす役割を制限したいのであれば、両方のタイプの「支出」を削りたいと考えるべきだろう。
再度の短期的解決策をもって成功と呼ぶほど堕ちたワシントン

 だが、コバーン議員などの例外を除くと、共和党議員は納得しておらず、政治的に厄介だ。人々が納税額が増えたことを知れば、なぜそれが実は増税ではないのか説明するのは難しいだろう。

 となると、答えはさらなるごまかししかない。赤字削減の目標を設定する一方、自動的な措置の仕組みを極めて曖昧なものにしておいて、共和党も民主党も賛成できるようにするのだ。これは長期的な問題に対処するものではないが、即座に債務上限を巡って衝突する事態は避けられる。人はこれを成功と呼ぶだろう。ワシントンはここまで来てしまったのである。
By Clive Crook


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民71掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民71掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧