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無視できない金本位制回帰への動き
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/117.html
投稿者 sci 日時 2011 年 6 月 05 日 21:10:37: 6WQSToHgoAVCQ
 

http://www.gci-klug.jp/tomita/2011/06/05/012915.php

富田秀夫の素朴な疑問から読み解くグローバル・マーケッツ

無視できない金本位制回帰への動き
2011/06/05 (日) 15:50

先進国通貨への信認は低下する一方で、特に量的緩和で紙幣を増刷する米国への不信は著しく高まっている。先週覗いたFXコンファレンスでも、「脱ドル化」が議論の中心。しかし、代替として期待されたユーロは債務問題で躓き、新興国も将来は有望でも、現状はドルの役割を担える力はとてもない。こうした中で、現実性がないと切り捨てられてきた金本位制への復帰の主張が徐々に力を持ち始めている。

 米ノースカロライナ州では、金貨と銀貨を法定貨幣にしようとする法案が州議会に提出された。こうした動きは同州だけにとどまらず、連邦政府の肥大化に嫌悪感を持つティーパーティ運動の支持を得て、12を越える州で内容は異なるが進行中だ。究極の目的は、ドルが一定量の貴金属の裏付けを持つ金本位制への復帰。実現可能性をエコノミストは揃って否定するが、お構いなしに金を利用しようとする動きが勢いを増している。

 金本位制支持者は、その実現で、政府が身の丈に合った規模となり、暴走する歳出に歯止めをかけ、インフレを制御できると考えている。支持者は、ティーパーティ以外にも拡大中。政府が金貨と銀貨を鋳造するユタ州では、先月から金貨と銀貨が法定通貨として認められるようになった。購入に際しては、売上税が免除される他、保有によって評価益が出た場合に課税される国のキャピタルゲイン課税を州民に対しては一部還付することも定めた。施行されても、市場価格1500ドル相当の価値を有する50ドル金貨で買い物をする人はいないが、注目すべき動き。

 背景には、米国の金融政策が一貫してドルの価値を減価させ続けた事に対する不信感がある。連邦政府に対する不信に根ざすためか、金回帰は、全国的な運動ではなく、現状は州ベースでばらばら。しかし、ティーパーティの集会で機運が高まるケースが多いので、州間の連携に発展する可能性もある。FRB廃止論者でおなじみのロン・ポール下院議員が、金を貨幣として使いやすくするためキャピタルゲイン課税の免除を提案するなど連邦議会でも動きが出てきた。州レベルの動きで米国の金融政策を変えられる訳ではないが、ドル大暴落のような事態に備えて受け皿となる代替通貨のインフラを整備しているとの評価も可能。

 大恐慌まで米国や多くの国が金本位制を採用していたが、貨幣量の制約で、有効な景気刺激策を打てずに不況が深刻化したという認識は一致している。そのため、金本位制に仮に復帰すれば、まだ脆弱な景気の回復を遅らせるとの意見が支配的。現在、米国で流通する貨幣の量は、預金などを含めると9兆ドルあるのに対し、1オンス1500ドル換算で米国が保有する金の量は4000億ドルしかない事実が、金本位制復帰を不可能だとする論拠となっている。真の金本位制を実現するには、金価格を7000ドルから9000ドル水準まで上昇させるか、流通貨幣量を激減させるか、その組み合わせしか手がない。

 しかし、金本位制支持者も純粋な金本位制への復帰が無理な事は百も承知。その上で、ドルを金の特定価格とリンクさせ、その水準からの価格変動に応じて、金融政策の引き締め、緩和を決定するという、金の保有量に縛られず、金に中央銀行へのチェック機能も果たさせる現実的な提案も出てきた。実現には緻密な議論が必要だが、ドルや紙幣全体への不安が共有される中で、輝きを失わない金を利用しようとする動きは根強く広がっていきそうだ。(了)  

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コメント
 
01. 2011年6月05日 23:05:48: PPAJr6WqwQ
現在の通貨の信認は、他国の通貨との交換価値にある。

日本という円の価値も、他国の通貨と交換できるからである。
ドルはすべての通貨と交換できる。それがドルの価値である。

金本位制などに戻らない。
それは物々交換の世界に戻らないのと同じだ。

文明を知ったものは、文明のない世界には戻らない。


02. 管理人さん 2011年6月07日 00:20:07: Master
2重投稿削除に伴うコメントコピペ


■マネタリーベースと金価格の対応(やまはFX)
http://blog.goo.ne.jp/yamahafx/m/201106

米国有名ファンドのポールソンが金を買っているというのはよく知られているのだが、その根拠に、米国のマネタリーベースと金価格は比例し、その計算では金は2400ドル、さらにオーバーシュートして4000ドルになると言っているということを前に紹介した。その時は自分ではきちんと計算しなかったのであるが、今回、改めて自分で計算してみたのでご紹介したい。
 
まず、一般論として、金本位制の時代には、中央銀行は、保有する金(資産)と等しい額の貨幣(負債)を発行し、バランスシートが平衡していたということがある。金本位制が終わった今は、保有する国債等の債券(資産)と、発行する紙幣(負債)が平衡するのが原則だ。今のFRBは、膨大な紙幣(マネタリーベース)を放出するのと引き替えに、市中から国債等を買い入れてきてB/Sを保ってきたということになる。
 
さて、その膨大に発行されたマネタリーベースが、金価格との比較でどのように薄まっているかを計算する方法であるが、次のように考えるのがひとつの方法ではないか。

まず、金本位制時代の最後の頃である1960年の米国マネタリーベースは約200億ドルで、その時代の金価格はオンス35ドルである。

それで、現在の米国マネタリーベースは2兆6000億ドルで、当時の130倍となっている。したがって、もし現在が金本位制であるとすれば、それと釣り合うだけの金は2兆6000億ドルとなり、1960年当時の130倍の全体価格が必要なのだ。したがって、もし、中央銀行に保管されている金の分量が変わっていないと仮定すると、金のオンスあたり価格も130倍になっていなくてはならない。つまり、35×130で4550ドルとなる。

つまり、FRBが保管する金の量が変わっていないとして(米国の金貯蔵庫のあるフォートノックスには金が既にないという説もあるのだが、それは置いておいて)、そして、もし米国が今も金本位制ならば、金は4500ドルでなくてはならない。現状の1500ドルとの差が今後の金の暴騰を意味していることになる。

実際に、中間の1985年で見てみると、マネタリーベースが2000億ドルで10倍であり、金価格もやはり10倍の350ドル程度であり、だいたい計算はあっているのである。

ポールソンの計算の詳細はわからないが、おおよそ上の計算と似たようなことをやっているに違いない。この考えにはいくつかの仮定が含まれるが、もっとも重要なのは「もし今も金本位制なら」という部分である。つまり、ドルに信頼が十分であれば、この仮定は無意味であり、金を買う必要はない。しかし、ドルへの信頼が弱くなれば、この金本位制時代の記憶がよみがえってくるというわけだ。
 


01. 2011年6月06日 23:49:40: PPAJr6WqwQ
産業革命の後に大恐慌になる。

これは、産業革命で生まれた余剰労働力を養う産業が必要ということだ。
余剰労働力だけ経済規模が拡大しなければ、需要不足の状態が続く。
経済規模の拡大のためには、それに見合った貨幣の量を増やさなければならない。
ニワトリが先か卵が先かではないが、あたらしい産業が先かそれにともって増える貨幣量が先かである。
金本位制では、貨幣量が一定しているのでそれができない。だからデフレが続く。

現在の産業革命は、IT革命である。
IT革命で生まれた余剰労働力に見合う新しい産業が育つまでの期間が今である。
あたらしい産業が育てばその分経済規模は拡大するから貨幣量もその分拡大しなければならない。
貨幣量を十分増やしてそれで新しい産業が育つ環境を作る必要がある。
量的緩和や財政支出の増大はそのために必要なことだ。
アメリカの量的緩和は間違っていない。

世界中IT革命で余剰労働力が生まれている。
それをあたらしい産業が生まれて雇用するまで量的緩和は必要である。
金本位制など絶対に回帰してはいけないし、それと同じ考えの貨幣量の増大を阻害するような政策はしてはいけない。
財政を拡大し、それを国債の発行で賄い、経済に出回る貨幣量を増やさなければならない。
増税はその反対の行為であり、金本位制と通ずる行為である。


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