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東電原発事故のもたらした唯一の朗報:日本企業の現場力の強さを世界に知らしめたこと (新ベンチャー革命)
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/182.html
投稿者 五月晴郎 日時 2011 年 6 月 13 日 17:26:10: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/25041460.html

「新ベンチャー革命」2011年6月13日の掲題を下記に転載します。

 下記転載稿の執筆者はブログを拝見すると、最近政治的には、ややトンデモ系にぶれそうな、ぶれなさそうなで踏み止まっている気配を見せていて、下記転載でも半ばヤケクソ自己諧謔気味な叙述もありますが、下記「5」の指摘は、流石にこの執筆者の本職「技術経営」の観点から的確な指摘をしていると思います。 
 下記5の内部昇進システムは、所謂「戦後システム」の特徴と思います。

 上記でのトンデモ系に少し触れると、執筆者は田母神氏にシンパジーを感じているのですが、両氏に共通しているのは工学系の出身ということです。
 別に工学部でそうした思想教育をするというのではなく、逆に全く思想、歴史などに触れていないだろうということです。(防衛大学の学部過程って殆ど工学のカリキュラムでは?)

                 =転載開始=

1.日本のサラリーマン大企業はトップがお粗末でも、業績のよい企業が少なくないのはなぜ?

 本ブログ(注1)にて、東電経営者が海外の経営プロから極めてお粗末な経営者とみなされていることを指摘しました。しかしながら、福島原発事故以前の東電は業績のよい優良企業でした。それが、今回の原発事故によって、トップのお粗末さが、全国民のみならず、全世界に知れ渡ってしまいました。

 ここで、合理思考に長けた欧米人の脳裏に浮かぶ次の疑問は、日本企業はトップがお粗末でも高い業績を挙げられるのはなぜか、というものでしょう。

 筆者は、米国シンクタンク・SRIインターナショナル所属時代から、このような疑問をもつ欧米人は多いと認識していました。

 彼らの疑問へのヒントとしてよく挙げられるのが『日本企業は本社が無能でも、現場が強いのでもっている』という通説です。その通説は図らずも、今回、東電福島原発事故で証明されました(注2、注3)。

2.日本企業が評価されているのは本社ではなく、その現場の強みのみ

 日本企業は現場で持つという通説は、欧米でも日本企業の技術経営(MOT)的特長としてよく知られており、確かにその評価は高いわけです。その代表事例がTPS(トヨタ生産システム)(注4)です。この日本型強みがシックスシグマ運動となって、とりわけ米国では製造業のみならずサービス業にまで広範囲に普及しています(注5)。現在では、米国企業に刺激されてアジア企業の間でもシックスシグマ運動がブームになりつつあります。

 さて、今回の東電福島原発事故は、全世界の注目の的となっていますが、3.11大震災時、運転中であった事故機3基がメルトダウンを起こし、破局事故に至ったのに、現場は職場放棄せず、命懸けで、原子炉の水蒸気爆発防止に努めたのは確かです。この事実から、東電のトップはお粗末でも、東電の現場人材のモラルは極めて高いことも、今回、全世界に知れ渡りました。

 東電原発事故がもたらした唯一の朗報、それこそ『やはり日本企業の現場力はすごい』という海外の経営プロの評価が確立した点ではないでしょうか。

3.日本を属国支配する米国戦争屋は改めて対日脅威を高めた

 米国戦争屋配下の実行部隊・国防総省ペンタゴンのアーリントン墓地近くに、硫黄島戦勝記念公園がありますが、日米太平洋戦争末期、米軍は、決死の覚悟で硫黄島に立てこもった日本軍兵士の攻略にいかにてこずったかがわかります。米国覇権主義者エリートの対・日本人共有認識はこうです、“戦前の日本軍の指揮官は無能だったが、現場の日本人兵士の士気は高く、命知らずで怖いほど強かった”というものです。

 米戦争屋ジャパンハンドラーは、戦前日本のこの日本的なるもの(吉田松陰のいう大和魂)を完全除去するため、あの手この手で、戦後日本人に対する骨抜き教育をさんざん行ってきました。彼らからみれば、まさに、飼い犬の飼い馴らしトレーニングそのものでした。それにまんまと飼い馴らされたのが、悪徳ペンタゴン日本人(小泉・菅・竹中など)です。

なお、上記、米国戦争屋およびそのロボット・悪徳ペンタゴン日本人の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

 ところが、米戦争屋ジャパンハンドラーは戦後66年、全力を挙げて、日本人骨抜き工作に努めたはずなのに、今回の東電福島事故現場で死力を尽くす日本人(注6)が残存しているのを目撃し、あれだけ、日本人を骨抜きしたはずなのに、東電事故現場における、戦前日本人の亡霊が再来したような光景に、彼らは改めて背筋が寒くなったのではないでしょうか。

 そして、米戦争屋ジャパンハンドラーは改めて、はやり日本人は油断ならないと実感したことでしょう。

4.大和魂日本人の残存に有頂天になってはいけない

 東電事故現場の日本人がいくら戦前の大和魂をもっていたからといって、日本は救われません。日米太平洋戦争時代にも、大和魂をもった日本人兵士は大勢いたはずですが、それでも日本は結局、対米戦争に負けました。現場力がいくら強くても、現場力だけでは限界があります。

 やはり組織トップに戦略性や有事対応力が欠けていれば、局地戦には勝っても、全体戦としては負けてしまいます。

 そのとおり、東電事故現場の現場力がいくら強くても、原発破局事故を防ぐことはできなかったのです。

 東電に有能なトップがいたなら、そもそも、このような原発破局事故は起きなかったのです。

5.日本のサラリーマン大企業に欠けるのは、幹部候補生の帝王学教育

 日本の有名大企業のほとんどは、内部昇進のサラリーマン社長であり、東電もそのカテゴリーです。

 サラリーマンが内部昇進してトップに立つのは、日本の有名大企業では普通ですが、選ばれてトップに内部昇進する人間は、かつて現場にいて、現場力にすぐれる人材であることが多いのです。したがって、平時の企業経営(=オペレーション)には、抜群の威力を発揮します。しかしながら、帝王学教育を受けていないので、会社が存続危機に陥らないようなシナリオ戦略立案や想定外の危機対応には無能をさらけ出すことが多いのです。

 日本の有名大企業のサラリーマン社長の多くのは、オペレーションのプロではあっても、ハイリスク案件の意思決定力、リスクマネジメント実行力、有事の危機対応力では素人レベルのことが多いわけです。

 さまざまなリスクにさらされる大企業の経営において、そのトップにとっては、オペレーション力(現場力)より、シナリオ発想による潜在的ハイリスク事項の事前発見力やハイリスク挑戦案件への厳しい意思決定力が要求されますが、日本の大企業のサラリーマン社長はそのような訓練を受けてこないまま昇進していることが多いのです。

 そのため、グローバル日本大企業の場合は、ハイリスクの海外事業をこなしてきた人材をトップに据えることが多いのですが、それでも今のような厳しいグローバル競争時代には不十分です。

 その意味で、サラリーマン社長をトップに据える日本大企業は、ハイリスク対応力とハイリスク意思決定力に優れる幹部候補生の発掘と訓練が喫緊の課題であると思います。

注1:本ブログNo.384『東電経営者:シナリオ発想に乏しい日本人経営者の典型だった』2011年6月12日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/25020567.html

注2:本ブログNo.344『命がけで踏ん張る東電福島事故現場:世界にとって驚異であり、脅威でもある』2011年4月18日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24017890.html

注3:本ブログNo.345『東電にみる“現場は強いが本社が弱い”日本企業:有事対応人材を発掘する仕組みがない』2011年4月19日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24034252.html

注4:Toyota Production System、ウィキペディア
http://en.wikipedia.org/wiki/Toyota_Production_System

注5:Six Sigma、ウィキペディア
http://en.wikipedia.org/wiki/Six_Sigma

注6:本ブログNo.375『東電福島原発事故現場:やはり吉田昌郎所長個人の剛腕で仕切られていた』2011年5月28日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24746772.html

ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.elmstadt.com/news/techventure.html
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html

                 =転載終了=  

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