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デフォルトするか否かではなく、いつするのか?
http://www.asyura2.com/11/hasan72/msg/189.html
投稿者 sci 日時 2011 年 6 月 14 日 11:56:43: 6WQSToHgoAVCQ
 

本来の契約で受け取れるはずの金額が受け取れるはずの満期に受け取れないのだから
買い手の意思に反していれば勿論、自発的にであろうが、
償還期限延長を受け入れさせた場合、デフォルト(返済猶予)とみなす
というのはECBや格付会社に限らず、普通の考えだろう

それをデフォルトとみなさないのは、都合が悪い売り手側の人間だけだな

http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/20110614_01.png
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第106回 デフォルトするか否かではなく、いつするのか?(1/3)
2011/06/14 (火) 10:18

 ギリシャのデフォルトが秒読み段階に入った。

 この状況に至ると、予想はしていたことだが「何をもってデフォルトとみなすのか」が焦点になってくる。すなわち、ギリシャ債の買い手が自ら望まない借り換えを強いられたとき、果たしてそれをデフォルト(債務不履行)とみなすのか、否か、である。

 言葉通り取ると、ギリシャ債の買い手がギリシャ政府に償還(借金返済)や利払いを要請した際に、ギリシャ側が「不可能」と宣言した場合、デフォルトとなる。ところが、今回のギリシャ問題における「デフォルト」の定義は、やや異なる。厳密に書くと、「異なる」と主張する人々が少なくないのである。

 ドイツのショイブレ財務相は、ギリシャ債を保有する民間の投資家が、償還期限を「自発的」に七年間延長することを求め、
「それは、デフォルトに当たらない」
 と主張しているのである。

 要するに、ギリシャ債のデフォルトという話になると、ユーロ圏内のみならず、世界中の金融機関にシステマティックリスクが発生しかねないため、
「投資家が自発的に債務の借入期間延長に応じたので、ギリシャ政府がデフォルトしたわけではない」
 という「主張」を、落としどころにしようとしているわけだ。


【図106−1 PIGS諸国及び日独の長期金利の推移(単位:%)】20110614_01.png
出典:ユーロスタット
※2011年6月の数値は6月10日時点


 しかし、ショイブレ財務相の主張には無理がありすぎる。

 図106−1の通り、ギリシャの長期金利は6月10日時点で16%を突破している。(一時は17%を超えていた)二年物国債に至っては、何と金利26%である。

 これほどまでに高リスクと評価されている債権について、
「償還期限を七年間延長してくれ」
 といわれ、おいそれと頷く投資家は少ないであろうし、ましてや「自発的に」などと求められても無理である。さすがに、ショイブレ財務相も「非自発的」に投資家に償還期限の延長を受け入れさせた場合は、デフォルトに該当してしまうと理解しているようだ。だからこそ「自発的に」という言葉を繰り返しているのだろうが、ショイブレ財務相のソリューション(解決策)は、肝心要のECB(欧州中央銀行)にまで「NO!」を突きつけられてしまった。

 ECBの政策委員会メンバー、ウェリンク氏(オランダ中央銀行総裁)は、ギリシャの財政問題解決に際し、民間投資家の償還期限延長は「完全に自発的である必要がある」と発言している。同時に、ウェリンク氏は償還期限延長が「非自発的な貢献によって実現した場合、デフォルト状態に繋がるとわれわれは指摘する」と語った。

 すなわち、EUやドイツなどが民間投資家に「非自発的」に償還期限延長を受け入れさせた場合、「デフォルトである」とECBは判断するということである。

(2/3に続く)  

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コメント
 
01. 2011年6月15日 02:42:40: IqZcaaeAhk
 手形 ジャンプ

02. 2011年6月15日 06:47:31: 2uOv2R3MRs
モラトリアム

03. 2011年6月16日 01:04:34: vW5Mg5Bo3g
てっきりアメリカのことかと思ったよ
で、アメリカはいつデフォルトすると思う?

04. 2011年6月16日 19:19:47: Pj82T22SRI
 
 そもそも、ECBはショイブレ方式の「自発的な償還期限延長」に反対している。ECBのトリシェ総裁は、6月9日、ギリシャ救済に際し民間投資家 に負担(償還期限延長)を求めるショイブレ方式について、拒否するようにEU指導者に求めた。また、翌6月10日には、ECBのコンスタンシオ副総裁が、「ギリシャの債務危機を解決するのは、ECBではない」 という認識を示した。同時に、ECBはショイブレ方式でことが進んだとしても、「我々は借り換えに応じない」 と宣言したのである。ECBはすでにギリシャ債を400億ユーロ(約5兆円)買い進めており、これ以上のリスクを負担することは避けたいところだろう。
『2011年6月11日 ブルームバーグ紙「ユンケル議長:民間投資家の関与でECBの賛成必要ーインタビュー」
 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)はギリシャ救済について、投資家の「自発的」な参加が必要で あり、中央銀行の賛成を得なければならないとの認識を明らかにした。ギリシャへの新たな支援策をめぐる議論で意見の相違を縮小しようとしている。
 同議長は11日、ベルリン・ブランデンブルク放送とのインタビューで、「民間債権者の参加が必要だ」と指摘。「それは自発的でなければならない」と強調した。
 同議長はまた、「われわれはECB抜きやECBの意に反して、民間投資家の参加を押し進めることはできない」と言明した。
 ドイツのショイブレ財務相はギリシャ国債の保有者に償還期間の7年延長を求めているのに対し、ECBのトリシェ総裁は民間債権者に損失を強いることはデフォルトに等しいとして反対しており、ユンケル議長は意見の相違を埋めようとしている。』
 現実問題として、もはやギリシャのデフォルトを回避する術は尽きている。民間投資家が自発的に償還期限延長に応じることは考えられず、非自主的に応じた 場合であっても、ECBはそれを「デフォルトとみなす」と宣言しているわけである。ECBならずとも、十年物で金利16%超のギリシャ債の償還期限延長 を、投資家が求められた場合は、普通にデフォルトとして見なされるだろう。特に、ギリシャ債のCDSを購入している投資家は、確実にデフォルトと判断す る。
 大手格付け機関の一社であるフィッチ・レーティングスは、ギリシャ債の債務交換もしくはロールオーバー(償還期限延長)が行われた場合、それをデ フォルト(債務不履行)とみなすとの方針を示した。また、スタンダード・アンド・プアーズも、ギリシャ債が償還期限延長になった場合は、デフォルトとみな すとの判断を公表している。フィッチやS&Pなどの格付け機関では、ギリシャのようなケースで償還期限延長になった場合は、格付け基準としてデフォルトと 判断することを定めているため、当たり前だ。
 そもそも、ギリシャは6月にIMF(国際通貨基金)から33億ユーロの融資を受ける予定になっていたわけだが、そのためにはEU(欧州連合)、 IMF、そしてECBの三者の支持が必要とされていた。また、EUがギリシャに追加支援を検討する際にも、やはり三者(EU、IMF、ECB)の支援を条 件にしていたのである。
 上記三者は、欧州金融市場などでは「トロイカ」と呼ばれていた。トロイカの一人(一機関)でも「NO」を宣言すると、ギリシャに対する支援が全て実行不可能になってしまうわけである。
 分かりやすく書くと、EUがギリシャに支援をする際には、「IMF、ECBの支持があるから、ギリシャに支援する」 となり、IMFがギリシャに支援する際にも、 「ECB、EUの支持があるから、ギリシャに支援する」 と、互いに互いを睨みながら「お前が支援するなら、俺もする」という、極めて分かりやすい構図になっているわけだ。
 トロイカの中で最も早く「一抜けた」をする可能性が高かったIMFであるが、一応、ギリシャへの追加支援に前向きになっていた。とはいえ、ギリ シャが今後一年間の資金需要の手当てに関し、保証する合意が得られない場合は、残りのIMF供出分の融資について保留すると断言している。
 EU、ECB、IMFが、三者三様の態度で互いを牽制し合っているのが、現在のギリシャ情勢というわけだ。
 三者の中で、ギリシャがデフォルトした際に最も悪影響を受けるであろうEUは、ドイツのショイブレ財務相を中心に「投資家の自発的な償還期限延長 により、IMFが要求する資金需要に関する保証は満たせる」と、落としどころを見出そうとしている。ところが、今度はECBが「完全な自発的な償還期限延 長でなければ、デフォルトと見なさざるを得ない」と言い出す始末なのである。
 ショイブレ財務相のソリューションは、ECBが協力してくれなければ実現できない。それに対し、ECBは自らが保有するギリシャ債の償還期限延長について、明確に「NO」と言っている。
 こうなると、IMFも追加支援に躊躇せざるを得なくなり、結局のところ、ギリシャはデフォルトという最終的な破綻を避けることができそうにないわけだ。

 
 ギリシャのデフォルトに最も危機意識を持つEUは、6月14日に特別会合を開催し、状況打破の道について協議する予定になっている。EUの行政執行機関である欧州委員会のレーン委員は、現在のギリシャ情勢について、「欧州におけるリーマン・ブラザーズ級の大惨事」 と呼んでいる。
 現時点では、さすがにリーマン・ショッククラスの大惨事とはいえないが、実際にギリシャがデフォルトし、同国債権のCDSを販売して いた金融機関(保険会社など)が大損害を被ることになるだろう。リーマン・ショックの際には、リーマン・ブラザーズのCDSを販売していた保険会社AIG が支払い不能な弁済を求められ、アメリカ政府は事実上の国有化という道を選ばざるを得なかった。
  結局のところ、ギリシャの問題は二つの面からグローバリズムの終焉を示唆しているように思われる。一つ目は、「国境をなくす」というコンセプトから分かるように、典型的なグローバリズムの落とし子であった、ユーロシステムの崩壊である。
 ギリシャは国内の供給能力が乏しく、長年、経常収支の赤字を続けてきた。本来であれば、ギリシャのように貿易赤字を積み重ねている国は、為替レー トが下落し、いずれは「輸入が困難、輸出が容易」な状況に至ったはずである。外国からの輸入が減り、逆にギリシャの輸出が増えれば、同国の貿易赤字、経常 収支の赤字がここまで拡大することもなかった。同様に、ギリシャの対外純負債が、返済不能な規模にまで膨らむことはなかったはずなのである(経常収支の赤 字は対外純負債の増加になる)。
 現在のギリシャは、ユーロ加盟国ゆえに過去の破綻国とは異なり、為替レート下落による「輸出増ボーナス」を受けられない。ギリシャがデフォルト寸 前に至っているのは、まさしくユーロに加盟したためであり、同時に同国が回復への道筋を描けないのも、これまたユーロ加盟国であるためだ。
 二つ目の問題は、政府の資金調達を海外の機関投資家に依存するという、こちらはユーロのみならず、世界的に広まった金融グローバリズムの弊害であ る。ギリシャのように外国への国債販売で資金調達を続けていくと、その国の政府は最終的には「外国の金融機関」からの圧力により、自国の政策を変更せざる を得なくなってしまう。
 そもそも、外国の金融機関の声を受け、自国の政策を変更しなければならないというのは、一種の内政干渉に思えるわけだが、現在は多くの国の政府が この罠に嵌っている。ユーロ加盟国の場合は、経常収支黒字国で、政府の資金調達を充分に国内で賄えるドイツまでもが、国債の半分以上を外国で消化していた わけである。
「政府が外国で資金調達をすることで、国際金融機関からの監視を受け、財政の健全化を図る」 という発想があったものと思われるが、今にして思えば、そもそもなぜ自国の政府が国際金融機関からの監視を受けなければならないのか、という根源的な疑問が生じる。政府を監視し、圧力を掛け、政策を変更させる権限を持つのは、その国の主権者である国民だけのはずだ。
 ギリシャは近々、最終的なデフォルトに陥り、欧州の金融市場は大混乱に陥る可能性が極めて濃厚だ。そしてギリシャのデフォルトは、同国の破綻とい う意味のみならず、共通通貨ユーロや「政府のグローバルな資金調達」というシステム自体が持続不可能であることを、世界にまざまざと見せ付ける可能性が高 いのである。


05. 2011年6月16日 20:16:33: woVIAXM7zY
 公務員がのさばる国が滅びないわけない。ザルにユーロワイン注ぎ込んで助けても無駄だよ。ハヨウあきらめなされ。

06. 2011年6月16日 23:17:16: 9639EBEJrk
05
日本のことですね。分かります。

07. 2011年6月17日 00:15:03: odZsmXYewQ
>公務員がのさばる国

06さん違いますよ たとえばアメリカのことです。
日本でのさばってるのはもっぱら霞ヶ関の高級官僚であって
地方は人口比率で見ても、いわゆる先進国中最低レベルの少人員で結構頑張ってると思う。


08. 2011年6月17日 14:52:27: kq5rTUgeFU
お金って消えてなくなるわけじゃないから、損する人がいれば、得する人もいる。ここ数年アメリカ、ヨーロッパはお金をばんばん刷ってたけど、そのお金どこに行ったのか?

09. 2011年6月18日 10:57:24: DF8Tz76XFc
08>ここ数年アメリカ、ヨーロッパはお金をばんばん刷ってたけど、そのお金どこに行ったのか?

ドルは基軸通貨だから印刷しまくってもアメリカ1国でかかえてれば大インフレだけれど世界にそれを撒き散らせばよいだけで1番とばっちりは貧困の国で外貨無いと輸入品確保できず貧しいひとは食料調達すら困難となる
ヨーロッパもEUで通貨統合されてるから似たようなものか・・
ギリシャはその構成員からはじき出され解体され画策したマフィアは組織は観光地の収入源を権利ごとぶんどっちまう 
しっかり働いてアガリを持ってこないと他の国もギリシャのように国無くなるぞと!   マフィアの親分は見せしめにして脅す
カタチを変えた経済植民地化政策  こんなカラクリとちゃうか? 
IMFの元専務理事ストロスカーンがギリシャの頼みの綱だったと聞く
組員が1人で汚職してる事が発覚しエロスキャンダルで首チョんぱにされた
実はこれが真相だった・・・てのはどう?


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