トヨタの日本国内の赤字は相当な金額に達しているとされており、具体的に申し述べられないが、平均的な店舗に搬入される新車の台数が激減している事実がある。かつて国内販売競争の原動力となった、GMに見習った膨大な車種を取り揃えると言う戦略が全く通用しなくなった。パッソ・セッテなど投入した新型車がメーカーの思惑とは逆に売れず、生産中止したはずのシエンタを再登板させなくてはならなくなった事実。このようなことは今まで見たことがない。

昔と違ってユーザーがメーカーの思惑(扇動)に左右されなくなったどころか、拒否するようになった。これで売れているのがマツダ・デミオ。街中を見ても急速に増えている。かつてのトヨタなら、マツダなんて買うと下取りが安いからとネガティブキャンペーンを打てば、ユーザーは一発で騙せたものだ。ところが今や、ユーザーがトヨタに反発している。軽自動車など乗っていると、女性に持てませんよなどと、さりげなく言って自社の小型車に誘導していた手法が通用しない。「そんなことを言うトヨタなんて買わない。」昔と違うのである。

トヨタは今や日本以外のアジア市場で黒字を出す状態だ。中でも成長市場の中国大陸に力を入れている。だが、中国大陸市場のトップはフォルクスワーゲン。次いでGM、続いて現代自動車。トヨタはやっと4位に顔を出す程度だ。しかも5位のルノー・日産が猛烈に追い上げている。これに危機感を持っているようだ。このため、ハイブリッド車を中国大陸で現地生産することにしたのだろう。日本から輸出していては、円高でどうにもならない。

だが複雑な動力制御の必要なハイブリッド技術を使ったところで、中国のディーラーの手に負えるのか疑問だし、日本では必要がないとされるインバーターの交換が必要かもしれない。中国は黄砂が発生するから、細かい砂の粒子が電子部品に入り込んで思わぬトラブルを出すことも考えられる。かつて1937年からの日中戦争で、中国に展開した日本陸軍の重爆撃機部隊が、黄砂で航空機エンジンをやられて酷い目に遭ったことを聞いたことがある。エアクリーナーを備えていなかったことから、研磨剤入りの空気を吸い込んでしまい、ピストンリングがすぐ磨耗してオイル下がり、オイル上がりになってしまったという。

中国では、苛酷な自然環境を克服できる頑丈な製品が好まれる。それは部品供給も確実に行なわれなくてはならないし、また修理しやすいメカニズムが必須だ。トヨタのハイブリッドは、これらの条件に全く適合していない。中国は市場は大きいが、先進国ではない。まだまだ発展途上国だ。そんなところに複雑な電子制御を必要とする自動車を持ち込んでどうする。それに中国の国民性を見よ。クレームをつけられると、どうにもならなくなるぞ。かつて三菱ふそうや三菱パジェロで、この中国人の気ままなクレームにどれだけ苦しめられたか、トヨタには分からないようだな。

ハイブリッドなど、先進技術の好きなマニアが趣味で乗るのにはいいが、機械を何も知らない、単なる成金が買ったら最後、何かトラブルがあれば地獄の底までクレーム対策につき合わされるぞ。あいつら、平気で新車交換なんて言ってくるからな。下手したら黒社会を呼んでくるぞ。社会規範とか意識が全くない連中だからな。グーグルですら撤退しているんだ。ろくな国じゃないことくらい、分かるだろ。

中国に首突っ込んだら、最後は会社の命まで取られるぞ。それが中国と言う国だ。あの満州重工業や南満州鉄道がどうなったか、トヨタ経営陣はよく勉強しておくことだな。