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「没落した中流階級の再生なしにアメリカ経済は復活しない」少数の金持ちに依存する経済は弱い
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/335.html
投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 22 日 11:00:36: 6WQSToHgoAVCQ
 

自由競争で放置しておけば、必ず、一部の超富裕層にマネーが集まり、不況になるのは自然の流れだ
だから戦争で強制的に資産をリセットした国が成長してきたのが過去の歴史

しかし、そんな愚かなことをするよりも、資産課税や累進課税強化などで再分配をきちんと行えばいい

後はいくら熾烈な自由競争で金を儲けてもらっても何も問題はない

現在は、きちんと再分配は行わず、一方では、非効率な規制で既得権者を守るという最悪の状況になっているから、経済が停滞するのは当前だ


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/19272
ニューヨークタイムズ 

「没落した中流階級の再生なしにアメリカ経済は復活しない」少数の金持ちに依存する経済は弱い

2011年09月20日(火) 

ロバート・ライシュ/カリフォルニア大バークレー校教授〔PHOTO〕gettyimages

ライシュ教授が指し示す2番底アメリカへのカルテは未曾有の国難にあえぐ日本人にこそ有効ではないか。教授の最新刊『余震』をふまえた提言でいま話題のニューヨークタイムズ記事を全文翻訳した。

                      翻訳:松村保孝(ジャーナリスト)

 最上位5%に属する高所得層アメリカ人の消費は、いまや全体の37%の割合を占める、というのがムーディーズ・アナリティックスによる最近の調査結果だ。驚くには当たらない。アメリカ社会はますます不平等を広げたのだ。

 それほど多くの所得がトップにわたる一方で、中流階級がもっと借金漬けにならなくとも経済を回していけるだけ十分な購買力をもちあわせていないとする。その結果は、すでに経験したように、ひどいことになる。

 少数者の消費に大きく依存する経済は、にわか景気と不況の交替を引き起こしがちでもある。金持ちは貯蓄が好調だと派手に消費し投資もするが、資産価値が急落すると引っ込む。これが時に大荒れの乱高下をみちびく。この点はすでに誰にも耳慣れた話だ。

 アメリカの不平等に向けたこの大きなうねりが逆転するまでは、経済がほんとうに立ち直ることはない。たとえばなにか奇跡が起こって、ベン・バーナンキ議長のFRB(連邦準備制度理事会)が金利をほぼゼロに保ったままで、オバマ大統領の第二次刺激策が(議会で)支持されることになったとしても、中流階級が消費できる態勢になければ、いずれもうまくはいかない。呼び水がうまく働くのは、そもそも井戸に十分、水があるときだけなのだ。
この100年間、大金持ちが儲けた直後に景気後退が起きている

 この100年を振りかえってみれば、あるパターンが見えてくる。1947年から1977年にいたる偉大なアメリカの繁栄期のように、大金持ちが全体の収益中のより少ない部分を家に持ち帰っていたときには、アメリカ全体は急速に成長し、賃金の中央値が急騰した。好循環が生まれたのだ。かつてなく成長した中流階級は、より多くの商品とサービスを消費する能力があるので、さらに多くのいい職(ジョブス)を生みだし、その結果、需要がかきたてられる。上げ潮は事実すべての船を押し上げたのである。

 1918年から1933年までの期間のように、あるいは1981年から現在までの大後退の時期のように、大金持ちが収益のより大きな部分を家に持ち帰った時には成長は鈍化し、賃金中央値は沈滞し、われわれは巨大な景気後退に苦しむことになる。

 この100年間で、国の総所得中からのトップ所得者たちの取り分が最大になったのは1928年と2007年であり、この二つの年はいずれも史上有数の大規模景気下降の直前に当たっていた。これは単なる偶然の一致などではけっしてない。


 1970年代後半からアメリカの中流階級は弱りはじめた。生産性は上がり経済は拡大しつづけたが賃金は1970年代に入ると横ばいとなった。コンテナ船やサテライト通信、ついにはコンピューターとインターネットといった新技術が、オートメ化を可能にし、海外でもっと(コストを)安くあげて、アメリカ人の職を削りとったせいだ。

 同じ技術は、経営革新や問題解決にその技術を使う人々には、かつてない多額の報酬を与えることとなった。中のある者は製品起業家であり、人気がウナギ登りだったのは金融商品の起業家であった。一流大学やMBA課程の卒業生は、タレントとして重役室やウォールストリートで権力の頂点を極め、その報酬は急騰した。
借金と女性の労働に支えられた中産階級の消費バブル

 その一方で、中流階級は消費し続けた。初めは労働人口に女性が加わってきたからできたことだ。(1960年代、小さな子を持つ既婚女性のわずか12%が賃労働に従事したが、1990年代末までには55%になっていた)。それでも収入が十分でないと、アメリカ人は大きな借金を抱えるようになった。1990年代末から2007年にかけて家計負債は3分の1にまでふくれあがる。住宅の価値が上がり続けるかぎり、それは補助金を手にいれる苦労のない方法に見えた。 

 もちろんのことだが、たまたまバブルがはじけた。ほとんど停滞している賃金をものともせずに消費し続ける中流階級の驚くべき能力は、そこで終わった。謎なのは、この40年間、中流階級の経済力が壊滅しないようになんとかしむけることがなぜ、ほとんど行われなかったのか、ということだ。

 経済成長からの引き続く利得によって、アメリカという国は、早期の児童教育や公立校の改善、高等教育への広範囲なアクセス、さらにはより効果的な公共交通機関によって、もっと多くの人々を、問題解決者や事業革新家にすることができたはずなのに。

 われわれは、パートタイム労働者への失業保険の適用、新しい土地への転職する者への交通費給付、あるいは大口雇用者を失った市町村への新保険制度適用によって、セーフティーネットをさらに広げ得たであろう。メディケア(医療保険)は国民全員の保険としえたはずだ。

 大企業が、クビにした労働者に退職手当を支給したり、新しい職のために訓練したりすることを(政府から)命じられることもまた可能であった。最低賃金を賃金中央値の半額に連動させることや、貿易相手国にもそれと同様の条件を要求してすべての市民が貿易からの利得をシェアできるようにすることもできたはずだ。


 金持ちへの税金を多くし、貧しいアメリカ人への課税を下げることもできたであろう。

 しかし、1970年代末から始まり、その後30年間というもの、ますます熱心に政府がやったことはそれと全く反対のことであった。規制を撤廃し民営化した。対国家経済比でのインフラ出費をカットし、公的高等教育のコストを家族に転嫁した。セーフティネットはずたずたにされた。(失業者のたった27%にだけ失業保険が適用される)そして企業には組合破りを許し、組合を組織しようとする従業員は脅迫される。労働組合に加入している民間部門の労働者は今、8%以下である。

 もっと一般的に言えば、アメリカの大企業がグローバル企業となり、GPS衛星と同様、アメリカへの忠誠心など持ち合わせなくなる事態を政府は傍観していた。

 その間、最大の所得税率は35%へと半減し、この国の多くの大富豪たちは自分たちの所得を15%以上は課税されないキャピタルゲイン(資本利得)扱いすることが許された。一番頂上の収入層1、5%に課せられる相続税はささやかなものだった。しかし同時に、いずれもあまり大きくはないわれわれの給与のかなりの分量を占めている消費税や給与税は増加した。
「グローバリゼーションには逆らえない」というのは嘘だ

 中でもきわめつきは、政府がウォールストリートの大損害には補償を与えながら、その諸規制は解いたことである。そうすることで、それまでアメリカ産業界のしもべであった金融業を主人の地位につかせ、彼らが長期的な成長でなく短期的な利益を求めてこの国の利益のかつてなく大きな部分をかき集めることを許した。

 金融会社の利益は2007年までに、アメリカ企業による総利益の10%に過ぎなかった偉大な繁栄期をはるかに超える40%を占め、報酬もまほぼ同じように大きな割合を占めた。

 ある人は、こうした退行への急傾斜は、アメリカ人が政府への信頼を失ったせいで起きたのだと言う。しかしこの議論はもっともではあるが後ろ向きである。

 1970年代末にアメリカ中をとどろかせた納税者の反乱は、政府へのイデオロギー的反乱というよりは停滞する所得へのさらなる課税への一部の反乱であって、アメリカ人は、政府のすべての業務をそれまでどおり求めていたのである。当然のことながら政府の業務は劣化し、政府の赤字は膨張した。それがまた人々の、政府のやることはどれもダメだ、という不信感を強めることになった。


 またある人は、グローバリゼーションと技術的変化を逆転することなど、我々にはできないことだったと言う。しかしドイツなど他国の経験は、違うことを示している。この15年間、ドイツの経済成長はアメリカより早く、その利得はもっと広くまかれた。1985年以降、アメリカの平均的時給のインフレ調整後の上昇率がたった6%だったのに対し、ドイツ人労働者の上昇率は30%であった。

 同時にトップ1%のドイツの家計は、国民総所得の11%を家に持ち帰ったに過ぎない。これは1970年とほぼ変わらない数字である。この数ヵ月間、ドイツは近隣諸国の債務危機に見舞われてはいるが、その失業率は金融危機が2007年に始まる前の水準をいまだに下まわっている。

 ドイツはそれをどう達成したのか? それは主に、レーザー装置で狙うように教育に焦点を定め(ドイツ人学生の数学の点数はアメリカ人をリードし続けている)、強い労働組合を維持することによってである。
「上げ潮」から「引き潮」の時代へと変化する

 アメリカの大きな退歩の本当の理由は政治的なものだ。収入と富がより少数の者に集中し、マリナー・エクルズ(FRB元議長)が1920年代に「巨大な経済力を持つ(中流の)人々が、経済ゲームのルール作りに過小な影響力しか持たないとき」起こる、と述べた状況に逆戻りしたのである。

 高額の選挙資金を寄付し、ロビイストや情報操作のプロ集団を動かして、アメリカの経営幹部階層(エグゼクティブクラス)は経済成長から得た利得を広く行きわたらせるための改革に抵抗する一方で、より低い税率を勝ち取ったのである。

 しかし金持ちたちは今や自らの成功にいっぱい食わされてしまった。急成長する経済のより小さなシェアのほうが、ほとんど溺死寸前の経済の大きなシェアよりは安楽であろう。

 多分、アメリカの中流階級の巨大な購買力を復興する戦略なしにアメリカ経済は現在の沈滞から抜け出せない。上位5%の大富豪たちだけの消費では、雇用機会を増やし生活水準を上げる好循環をもたらすことはできない。そのギャップを埋めるために輸出に頼ることもできない。アメリカを含めた経済大国が、(輸入額より輸出額が多い)純輸出国になることは不可能なことである。


 中流階級の復興のためには、何十年にもわたった格差拡大の傾向をわれわれが逆転させる必要がある。経営幹部階層がもつ政治的パワーにもかかわらず、これは可能である。非常に多くの人々が職を失い、収入を下落させ、住宅価値の減退に遭遇している今、アメリカ人は結集することができる。

 さらに経済は(あるプレーヤーの利益が増せば、その分だけ他のプレーヤーの損失が増える)ゼロサム・ゲームではない。経営幹部階層であっても、これまでのトレンドを逆転させることが自己利益であると十分に理解している。

 すなわち、上げ潮がすべての船(ボート)を水に浮かべるのに、引き潮は(富裕層が持つ)多くのヨットをも浜に乗り上げさせかねないのだ。問題は果たしていつ自らの政治的な意志を呼び出すのか、ということだ。かつてわれわれは、もっと荒涼たる時代にあってもそれを奮い起こしたものである。

 歴史家のジェームス T.アダムスが、大恐慌の深淵のさなかに作り出した「アメリカの夢」の定義のように、我々が求めるのは「誰にとっての人生も、より良く、より豊かで、より充実している国」なのである。

 その夢はいまだにわれわれの手の届く範囲にある。
ロバート・ライシュ
1946年、ペンシルバニア州に生まれる。ハーバード大学教授、ブランダイス大学教授などを経て、クリントン政権で労働長官を務める。『アメリカン・プロスペクト』の共同創立者兼編集者。2003年に経済・社会思想における先駆的業績によりバーツラフ・ハベル財団賞受賞。2008年5月『ウォールストリート・ジャーナル』紙で「最も影響力のある経営思想家20人」の1人に選ばれる。邦訳書多数

 

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コメント
 
01. taked4700 2011年9月22日 12:19:14: 9XFNe/BiX575U : EoVYfzA88Q
アメリカの問題は、多民族社会が階層化社会となって、しかもそれが、インチキを、だましを普遍的な戦略とみなすことになってしまったことにある。お題目は立派だが、現実には武力によって脅し、脅しが効かなければ殺しさえ辞さないアメリカの政策がそのだましを公然と行わせる力となっている。

しかしアメリカが陥っている罠は、まさしくそうやって他社を犠牲にするしか自らを正当化する道がなくなったことだ。行き着く先は、自らをも食い物にするしかない強欲だ。犠牲にする他者が、騙す相手が居なくなったとき、彼らの強欲は自らに向かうしかないからだ。

貧困層のかなりの部分を占める黒人出身のオバマ大統領が、アメリカの政策をもっとまともなものにできるかどうか、強欲さの中心にいる情報機関の人たちが現状を存続可能なものと依然として考えるかどうか、それがひとつの鍵になるのだろうと思う。


02. 五月晴郎 2011年9月22日 13:55:36: ulZUCBWYQe7Lk : NLw7uV94dI
ケインズを捨てマネタリストの理論で金融寡占資本、が巨大なマネーゲームをして自爆の図。

03. 五月晴郎 2011年9月22日 14:46:35: ulZUCBWYQe7Lk : NLw7uV94dI
へんなとこに句読点がはいっちゃった。

資本主義を操作できると思い操作して無茶苦茶にした、ということだと思う。


04. 2011年9月22日 16:05:17: mkaYVKlNb2
>>01
アメリカも日本同様、政権・与党が“ねじれ”に苦しんでいる。
野党の同意がなければ、なにもできない状況だ。

■米共和党、FRB議長に追加金融緩和策反対書簡
【ニューヨーク=岡田章裕】共和党の議会指導部が、米連邦準備制度理事会(FRB)による
追加の金融緩和策に反対する異例の書簡をバーナンキFRB議長に送付していたことが20日明らかになった。
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)が報じた。
FRBは20日から連邦公開市場委員会(FOMC)を開いて
追加の金融緩和策を検討し、21日に声明を公表する。
書簡はFRBの政治からの独立性を揺るがす行為とも言え、波紋を呼びそうだ。
マコネル上院院内総務、ベイナー下院議長ら4人の連名で送られた。
FRBが2010年11月に導入した量的緩和策について、
雇用創出や景気刺激の効果が明確でないと指摘し、
「さらなる金融緩和策が持続的な景気回復をもたらす証拠はなく、
ドルの価値を損なう」と指摘した。FRBが追加緩和に踏み切ることは、
「(米経済の抱える)問題を悪化させる」とも警告している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110921-00000538-yom-bus_all


■米大統領 3兆ドル赤字削減策発表/富裕層・大企業に負担増/野党・共和党「階級闘争」と非難
【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領は19日、ホワイトハウスで演説し、
富裕層・大企業優遇税制の見直しなどで、今後10年間で3兆ドル(230兆5000億円)規模の
赤字削減を目指す方針を発表しました。
同時に、富裕層増税のないまま、医療保険制度などの福祉施策を切り捨てる措置については、
拒否権を発動すると述べました。
オバマ氏は演説で「貧困者や中間層の負担で予算均衡を図るわけにはいかない」と強調。
「年収5万ドルの教員や建設労働者が、5000万ドルも稼ぐ富裕層より高い税率を支払うというようなことは、間違っている」
と述べ、各種控除で税率が軽減されている富裕層・大企業に負担を求める姿勢を改めて鮮明にしました。
下院で多数を占める野党・共和党は、富裕層増税に反対し、社会保障分野の大幅削減を強く主張しています。
同日も、ベイナー下院議長はオバマ氏の提案を「階級闘争だ」として、強く非難しました。
オバマ氏の提案は、(1)8月に成立した予算統制法による裁量経費削減1・2兆ドル
(2)アフガニスタンやイラクからの兵力撤退による戦費削減1・1兆ドル
(3)税制改正による税収増1・5兆ドルなどが主な内訳となっています。
税制改正では、税率の全般的引き下げをはかる一方、抜け穴の廃止、
年収100万ドル以上の富裕層の税率が中間層の税率より低くなるような各種規定の廃止などを定めています。
高齢者向け公的医療保険制度(メディケア)の費用抑制などを共和党が求めていることについては、
高齢者、障害者、低所得者に不利にならないように進めるとしています。
オバマ氏の提案には野党側が反対していることから、法制化される公算は低いと指摘されますが、
オバマ氏は全米遊説で直接、有権者に支持を呼びかける方針です。
http://news.livedoor.com/article/detail/5877798/
>ベイナー下院議長はオバマ氏の提案を「階級闘争だ」として、強く非難しました。

富裕層・大企業 vs 貧困者・中間層の戦いか。

共和党が反対する限り、“バフェット・プラン(富裕層への増税)”の実現は困難。


05. taked4700 2011年9月22日 16:50:45: 9XFNe/BiX575U : 9psAUYN8qg
>>04

>アメリカも日本同様、政権・与党が“ねじれ”に苦しんでいる。野党の同意がなければ、なにもできない状況だ。

世論の動き次第という要素が大きいと思います。現実にアメリカ社会はあまりに格差が開きすぎている。そのことをちゃんと問い直そうという動きが出れば、世論の支持を受ける可能性は高いはずです。


06. 2011年9月22日 18:54:04: v12fXR3fS6

フリードマンのキチガイじみた新自由主義経済が作り上げたのは、皮肉にもカースト制度だ。


07. 2011年9月24日 16:50:34: TA1rBhMeqI
>>06
フリードマン提唱の負の所得税が実現していないので、
それは保守政治家の責任だな。


宮台真司氏
「元々の新自由主義と、いわゆるネオリベとは区別しなければいけません。
ネオリベ=市場原理主義は、「小さな政府」&「小さな社会」の枠組みです。
新自由主義の「小さな政府」&「大きな社会」の枠組みとは全く違います。
でも、そうした初歩的な混同は日本に限ったことではありません。
ちなみにぼく(宮台)は、元々の意味での新自由主義者です。
「大きな社会」、すなわち、経済的につまづいたりちょっと法を犯した程度では路頭に迷わずに済む
「社会的包摂」を伴った社会を、グローバル化の流れの中で、どうやってつくり、維持するのか。
むろん道徳的伝統主義のような、かえって「社会的排除」を導く枠組を、頼るわけにはいきません。
 だから、家族の包摂性、地域の包摂性、宗教の包摂性といっても、
かなり強い「社会的排除」を伴う旧来の家族や地域の宗教の、復活や維持を構想するわけにはいきません。
単なるノスタルジー(復古主義)では役立たないということです。
そこで、機能主義的な発想が要求されることになります。」
http://blog.goo.ne.jp/mildwoods/e/4613e8b57dd63f84a6e608d5192c921d

小泉や竹中、そして保守政治家は、再分配政策を軽視したが、
新自由主義者のフリードマンは、「経済的につまづいたりちょっと法を犯した程度では路頭に迷わずに済む」よう“負の所得税”(基本所得保障制度)を提唱した。
そこが小泉、竹中、そして保守政治家ともっとも異なる点。


08. 2011年9月24日 18:30:47: 6kuobrWeYc
>「小さな政府」&「大きな社会」
>。ヨ大きな社会」、すなわち、経済的につまづいたりちょっと法を犯した程度では路頭
>に迷わずに済む「社会的包摂」を伴った社会を、グローバル化の流れの中で、どう
>やってつくり、維持するのか。むろん道徳的伝統主義のような、かえって「社会的排
>除」を導く枠組を、頼るわけにはいきません。

実際は宮台の言う、伝統主義に折りいるのが関の山なのだが。
新保守主義ね。

>“負の所得税”(基本所得保障制度)を提唱した。
最底辺はなんとか救いましょう。でも、俺たちへの富の集積はこれまでどおり、ということでしょう。
その程度で再分配が可能とは思えん。


09. 2011年9月24日 23:38:19: qoX9a6ZMPw
「超格差社会アメリカの真実」小林由美 2006刊  日経BP
http://homepage.mac.com/netslave/iblog/B136738049/C2009140142/E576739184/index.html

・アメリカに住んでいると、この国は、4つの階層に分かれた社会だとつくづく思う。その階層とは、「特権階級」「プロフェショナル階級」「貧困層」「落ちこぼれ」である。p1~2

・「特権階級」(純資産10億ドル、1Billion=1200億、の超金持と、純資産1億ドル以上の特権的富裕層からなる)と「プロフェショナル階級」(純資産1000万ドル、12億円以上の富裕層と純資産200万ドル以上でかつ年間所得20万ドル以上のアッパーミドルからなる)の上位500万世帯前後、総世帯の上位5パーセント未満の層に、全米の60パーセントの富が集中している。

・アメリカ国内総世帯数は1億1000万。p1~2

・アメリカの中産階級は、70年代以降、アメリカの国力が相対的に低下する過程で、徐々に2分化してきた。その一部は専門スキルやノウハウを磨き、「プロフェショナル階級」へステップアップしたが、メーカーなどで働く中産階級の大半は「貧困層」への路を辿っている。p1~2

・富の集中や貧富の拡大は、アメリカンドリームの単なる副産物にすぎず、機会平等から生じる自然の成り行きにすぎないのだろうか?
 機会平等と富の分布は車の両輪ともいうべきもので、機会平等を選択したら、富の不平等はさけられないものなのだろうか?

 そんな単純な結論を出す前に、1980年以降、アメリカで富の集中が加速した経緯を、次の章で見てみよう。p60

・(1)レーガノミックスのトリックー貧乏人への増税によって、お金持ちへの大幅減税を実現  レーガンが就任した当時、最大の経済問題はスタグフレーション(不況下のインフレ)だった。

・ そのため当時の米連邦制度準備会(FRB)総裁ポールボルガーは、短期金利が20パーセントにも達する超高金利政策を断行して、インフレ収束をはかった。一方財政政策では、共和党の十八番小さな政府を目指して大幅減税と財政支出の削減がうたわれ、さらに経済活性化の手段として、独占禁止法の改正を筆頭に大幅な規制緩和策がとられた。p63

・ 国民の関心を集めていたもう一つの問題に、イラン革命に際して在イラン米国大使館員たちが捕虜となった「イラン捕虜問題」があった。p64

・ 選挙に勝利したレーガンは反共タカ派だったから、このイラン捕虜問題の解決を通して、軍需産業とより強固に結びつくようになった。p64
 ・・・・いつもながらのロジックが、レーガン政権のビジョンとして国民に説明された。それは、「アメリカの軍備拡大は、アメリカの安全を保障するばかりでなく、ソ連の軍拡をも同時に誘発する。ソ連が軍拡に資金を投入すればするほどソ連経済はいっそう疲弊し、ソ連事態も弱体化して、その結果自由主義圏主導の世界平和が実現する。だから、いまは我慢して、軍拡に金を当時、ソ連をやっつけよう。そうすれば将来軍事予算も不要になり、平和の配当(Peace dividens)を皆で享受できるというものだった。p65

・ レーガン政権下のアメリカでは、こうしたビジョンのもとで大幅な減税が行われ、財政支出が大幅に増大した。第二次世界大戦後のデタント(軍縮和平路線)で疲弊していた軍需産業は息を吹き返した。そして、諸外国の「人権擁護と「民主主義政権の樹立」を目指したアメリカ軍の侵攻が可能になり、今日につながるアメリカ政府の外交基本路線が敷かれた。p65

・ それでは所得税減税で税収入が減る中、財政の支出増は、どう賄われたのだろうか。p65

・ アメリカで所得税が恒久的な制度になったのは1913年、第一次世界大戦の直前だった。それ以前はというと、所得税は所得の多いひとにより大きな負担がかかり、「所得額や財産額に関わらず、万人平等の権利を持つ」というアメリカ建国の精神に反するということで、憲法で実質的に禁止されていた。だから税収はアルコールやタバコなど特定の商品にかかる贅沢税(ExciseTax)や関税が中心だった。従って恒久的な所得税は、憲法を改正した上で導入されたのである。
・ 所得税は、当初は1パーセントから7パーセントとという低い水準だったが、2回の世界大戦や大恐慌をきっかけに、税率は大幅に引き上げられた。しかし図11にあるように、個人所得税の対GDP比率は、第二次世界大戦以来10パーセント弱にとどまり、大きな変化はなかった。
・ それに変わって大幅に増えたのが、年金や老人医療用の社会保障税(SocialSecurityTax)とガソリン税である。そしてこうした制作こそが、貧乏人への税負担を増やし、一方で富裕層の大幅減税を可能にした、レーガノミックスの実態であった。p66

 ・第一次世界大戦時には(所得)税率は大幅に上がったが、最低所得税率6%が適用される対象所得が4000ドルで最高税率77%の対象所得は100万ドルだったから、最低税率と最高税率の対象所得には、250倍という差があった。日本円で考えると、100万円と2億5000万のさということになる。だから大半の人にとっては、最高税率はまるで無縁の制度だった。
・ 1930年代のアメリカは大恐慌の最中で、社会暴動を防ぐためにさまざまな救済給付が行われた。それでも景気は遅々として回復しなかった。それが第2次世界大戦が始まると、税率は上がって課税所得対象は下がり、さらに法人税も増えた。こうしてかき集められた税金はすべて軍需として消費されたので、経済はようやくフル稼働始めた。
・ 第二次世界大戦が終了してみると、アメリカは生産余力を持つ世界唯一の国になっていて、50年代から60年代にかけて、黄金時代を迎えることになる。技術革新による生産性の向上は、フル稼働中の製造業では労働者の賃金上昇にも還元され、それが消費需要を刺激してさらに生産性の増大を誘発した。30年代に導入された社会福祉政策もいっそう充実したから、ワーキングクラスの生活水準は向上して、未曾有の大衆消費社会が実現した。かつての日本人が憧れた”アメリカンライフ”はこうして誕生したのである。p68

 ・20世紀前半は・・ロシアや中国で共産党独裁政権が成立するなど、マルクス主義の影響で世界全体が左傾化した時代だった。
・ 欧州で弾圧された共産主義者はアメリカへ逃れ、共産党の本部をアメリカに置いた時期もあった。そのような時代背景の中、アメリカも共産主義革命の影響をまぬがれることはできず、所得のGini係数も、アメリカの歴史市場最も低い0.35前後で推移していた。
・ こうしたトレンドに変化が出始めたのは60年代半ばで、その時期から徐々に最高税率は下がりはじめ、代わりに最高税率が適用される所得額が大幅に引き下げられて、課税率は平準化の方向に動き出した。
・ その揺り戻しを決定的にしたのがレーガンだったわけである。レーガンは大統領に就任するやいなや税率を大幅に下げはじめ、1986年の税法大改革で、最高税率は28%にまで下がった。しかし所得税が大幅に下がる陰で大幅に上昇したの社会保障税だった。p70

・ 社会保障税大恐慌の最中、1937年に導入された税で、給与税(PayrollTax)と通称される。その名の通りすべての労働報酬が対象になり、賃金や給料の総額から、同一の税率で天引きされる。税の目的は老後の年金給付や老人医療補助、病気などで働けないひとの生活保護等に使われることになっていて、最低限の生活を保障する、最も基本的な社会的枠組みである。国民年金制度とよぶひともいるが、働けるときに貯蓄しておいて老後に使うわけではなく、いま働いているひとから徴収して、いま引退しているひとに払うわけだから、年金制度ではなく、課税制度という方が正しい。(注:給与税は、半分を労働者が、半分を雇用する側が支払い、自営業者は雇用、被雇用者文の両方を支払う形になっているが、以下実行税率として、両方をあわせた数字を使っている)p70

・ アメリカは戦後日本の憲法を作成するにあたって、最低限度の生活を保障する理念(CivileMinimum)を織り込んだが、それはアメリカでも誕生して間もない制度だった。日本の憲法はアメリカが最も左傾化して時期に作られたものだから、社会民主主義の色彩がとても強い。p70
・ 給与税の目的は最低生活を保障することだから、最高給付額もその限度内にとどまる。受け取るが額に上限があるなら支払う額にも上限があって当然、ということで、課税対象となる所得には最高限度が設定されている。だからその限度を超えた所得には、この税金はかからない。
・ 税額は税率に対象所得をかけて決まるわけだから、どちらをあげても徴税総額は増える。だから税額を増やすために、当初はまず税率から引き上げられて行った。
・ 課税の基本原則の中には、税の受益者負担という原則がある。「税金はその税金の恩恵を受ける人が負担すべきである」というロジックで、これに従えば、最低生活を保障するための税金は、最低生活の保障を必要とする貧乏人がその受益者として負担すべきである。ということになる。そのために給付総額が増えるに植えた税率は着実に上昇し、当初の2%は1960年には6%、70年には9.6%、80年には12.26%、そして90年には15.3%という現在の水準に達した。p72

・ 一方、課税対象所得の上限を見ると、税率が当初の2%から4%に上昇した1954年には、限度額は当初の3000ドルから3600ドルへと20%上昇下にすぎず、税率が5倍以上の10.4になった71年には、限度額は2.6倍の7800ドルだった。70年代はインフレが加速して限度額も上がりはじめ、レーガンが就任した81年には税率が12.26%、限度額が2万5900ドルになっていた。しかしその間消費者物価指数は5.25倍になっていたから、1937年価格で見れば4938ドルで、当初の3000ドルからは実質64%上昇下にすぎなかった。p72

・ つまり受益者負担の原則に則って、貧乏人からの徴収額が増え続けていただけだった。p72 ・これに目を付けたのが、当時レーガンのエコノミックアドバイザーだった後の連邦銀行総裁アラングリンスパンだった。個人、法人両方の所得税を大幅に引き下げつつ、財政支出を増やしかつ政府借り入れを減らして金利を下げる。レーガンのこの困難な政策目標を実現し、財源不足のギャップを埋める方法としてグリーンスパンが考えだしたのは、給与税の税率も限度額も大幅に引き上げることだった。給与税を大幅に増やしても、増えた税収入と支出される給付金のさは、将来ベビーブーマーが引退したときに備えて蓄積される。だから国民は貯蓄をするだけで、税負担が増えることにはならない、というわけだ。p74

・ その結果、税全体に占める給与税の割合は、80年には5.96%だったのが、共和党政権の最後92年には7.08%へと1.2%上昇し、同期間に法人税は2.52%から1.87%へ0.65%減少、個人所得税は8.96%から7.5へと1.46%減少した。これを税額で見ると、給与税は1662億ドルから4550億ドルへ2.47倍、法人税は730億ドルから4753億ドルへ1.9倍とのびた。
・ レーガンからブッシュ・シニアと続いた共和党政権が終わり、92年の民主党政権、ビルクリントン政権になってから所得税の最高税率は個人、法人ともに若干上昇したが、給与税の税率は変わらなかった。しかも給与税の対象限度額は上昇を続けたから、2003年時点で税収総額に占める割合は、個人所得税と給与税が、それぞれ7.0%と等しく、法人所得税は1.7%となった。つまり主にワーキングクラスが負担する給与税と、主に富裕層が負担する個人所得税は、総額が等しくなったわけだ。
・ 所得の実効税率を見ると、3〜4万ドルの階層が18%で、50万ドル以上が28%だから、まともに働いているワーキングクラスのボトムから特権富裕層まで、連邦税の実効税率は10%しか違わないことがわかる。
・ なぜそうなるかというと、給与税は最低賃金にもかかるので、働いて賃金を得る限り貧困ライン以下の人でも15.3%を支払わなければならないからである。だから労働所得が、現在の対象上限額である9万ドル以下の人は、全員が同率で負担する。9万ドルを超す所得にはこの税金はかからないから、労働所得の多い人ほど、全所得に占める給与税の負担は小さくなるし、不労所得にはそもそもこの税金はかからない。逆累進課税の典型というわけだ。p76

・ 一方所得税は、給与税を支払った後の所得から住宅ローンの金利や基礎控除などを差し引き、金利、不動産収入など他の所得と合算した所得にかかり、15%(4.4万ドル以下)から39.6%(28.8万ドル以上)までの累進課税となる。だから所得税の大半は、富裕層が負担することになる。p76

・ ただし、所得が100万ドルを超えるようなトップクラスの人々は、労働所得ではなくて配当やキャピタルゲインが主要な収入源で、それらの税率は最高でも21%と労働所得よりも大幅に低い。さらにキャピタルロスは繰り越しができて、将来のキャピタルゲインと相殺できるから、給与所得と違って所得の平準化(年度間調整)もしやすい。そのため実行所得税率は、プロフェショナルとして高い給与所得をえているアッパーミドルよりも、投資収益で暮らす特権層の方が低くなる。p76

・ いささか説明が長くなったが、おわかりいただけたであろうか。このように、ワーキングクラスからの徴税を大幅に増やして、投資収入で生きるトップクラスの税負担を減らすー。それがグリーンスパンがレーガンのために考案した”減税策”だったのである。p76


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