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国全体の金融資産が一定額を超えると、借りた側の借金も一定額を超えて、いずれ利払いと返済ができなくなる
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/347.html
投稿者 TORA 日時 2011 年 9 月 23 日 15:27:20: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu248.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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国全体の金融資産が一定額を超えると、借りた側の借金も一定額
を超えて、一定額を超えれば、いずれ利払いと返済ができなくなる

2011年9月23日 金曜日

◆緊急テーマ: いよいよソブリン・リスクへ 8月14日 吉田繁治
http://archive.mag2.com/0000048497/20110814092724000.html

緊急号、<いよいよ、ソブリン・リスクへ>をお送りします。 今、金融は、白煙を出す液体窒素のような、冷温沸騰です。 今回は、国債リスク(ソブリン・リスク)の勃発ではない。8月の第2週に、約14%暴落したのは世界の株である。日本と米国の国債 は「安全資産」として買われ、金利も一層下がっているという向き もあるでしょう。

事実、マスコミは、この解釈と報じ方をしています。確かに、米国 の国債は、「歴史上初めての格下げ」にもかかわらず、表面上は上 げて、米国の長期金利(10年物国債の金利)は2%台という最低水準に下がっています。日本の10年債は、国債が買われているため、 1%に下がって、これ以上はない極低金利です。

【8月第二週】 8月第二週の月曜・火曜の、一瞬、底なしのパニック売りに思えた 株価下落で、最初、大きく下げたのは、ドイツとフランスの銀行株 でした。両者とも、世界の市場平均の、約2倍(30%付近)も下げています。 欧州の銀行株の急落を起点に、欧州株全体、米国株、日本株、イン ド、中国とマイナスの津波のように波及しました。(注)津波を例 えに使うのは、不遜のそしりをうけますが、数時間をおかず伝わったマネー収縮の勢いは、似ていました。

CNNとBBCのキャスターは、欧州と米国市場に向かい「Don't  Panic」と、呼びかけていました。底なしの売りへの恐怖からです。 株価の暴落は、その信用収縮が大きいと、経済恐慌を生みます。日本はその点、のんびりしていました。

【原因】 ドイツとフランスの銀行株が下げた理由は、両国の大手銀行が、 ユーロ成立以来、南欧のPIIGS国債を多く買っているためです(ポ ルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシア、スペインの国債)。 PIIGS国債の下落、言い換えれば、「PIIGSは、公的支援にもかかわ らず、財政は悪化している。近々、国債をデフォルトし財政破産に むかうのではないか」という懸念からの売りが、フランスとドイツ の銀行を直撃しました。

ドイツ・フランスの銀行株下落は、高まるPIIGS国債のデフォルト への懸念の高まりからのものです。

▼世界の金融資産と、金融負債は、国を超えて連結している

今、世界は、金融でつながっています。例えばPIIGS債は、2007年 までは、デフォルトの恐れがなくしかも高金利(これは矛盾)とし て、
・フランス・ドイツ・英国がその国債や民間の社債を買い、
・貸しつけ(海外投資と言う)をしていました。 PIIGS債は、08年9月15日以降、まず米国、次に欧州の金融を危機に 陥れたサブプライム・ローンと住宅証券に、似ているのです。

21世紀の世界は、金融(ファイナンス)で、相互に連結しています。 このため、ある国の危機は、即日に、他国に波及します。一国で、 シールドできない。日本や中国は米国債を買い、米系ファンドは日本や中国、アジアの株を買って、アジアを含む新興国は米国債や株 を買っています。

●世界の金融資産は、$120兆(1京3000兆円:08年;マッキンゼー :当時の$1=100円換算)と推計されています。もちろんこれは、 株価や債券価格、そしてドル、円、ユーロ、元などの為替レートの変化によって、日々大きく変わる金額ですが。

【金融資産は、世界のGDPの約3倍=3年分】
集計されたのは、預金が$34兆、株が$33兆、社債$35兆、国債$ 18兆です。 目処を言えば世界のGDP($60兆)の約3倍が、世界の金融資産でしょう。日本人の世帯の金融資産(預金+生保+年金基金+株+社 債)が約1500兆円で、名目GDPは469兆円(11年3月の年率換算)で すから、3.2年分です。ここからも世界の金融資産も、GDPのほぼ 3倍付近(3年分)というのは、首肯できます。

実際は、マッキンゼーの集計より多く、08年9月からの世界金融危 機(株価と債券価格が大きく下落)の前(2008年)は、$180兆付 近(1京4400兆円)だったでしょう。世界の株価だけでも、暴落前は$56兆5900億(WFE:11年6月末:4530兆円)だったからです。

この株価総時価が、2日間で$8兆(640兆円)下げ、下落率は14% でした。2日で640兆円も消えた。その含み損の、今後への衝撃は巨 大です。株の保有者(銀行、ヘッジファンド、企業、個人投資家)が、640兆円の含み損をしているということです。追い証(追加の 証拠金)を迫られ、2日で破産した人は、世界に多いに違いない。

【重要:金融資産は、別の人にとっては金融負債】
この金融資産は、別の人、別の国の金融負債です。例えばあなたの 預金(個人金融資産)は、銀行が借りて、それを誰かへの貸し付け か、国債(政府の借金)を買って運用されてます。

●このため、金融資産の価値は、借りた人、企業、そして国家が、 利払いをし、返済できるかどうかにかかっているのです。世界の、 あるいは日本人の金融資産が、GDPの3年分あるということは、世界の国、企業、個人が、GDPの3年分を借りているということです。

金融資産がある一定ラインを超えると、借りたところの借金も一定 ラインを超えて、利払いや返済が困難になって行きます。借りた側 が利払いや返済ができないことは、昨年からのPIIGS国債のように、その国債の持ち手の資産に、大きな損を与えます。 金融資産は、別の人の金融負債であるという基本構造を、理解して おかねばならないのです。

●国全体の金融資産が一定額を超えると、借りた側の借金も一定額 を超えて、一定額を超えれば、いずれ利払いと返済ができなくなる ので、金融資産の価値縮小が起こります。

(注)誰かの金融負債でない金融資産は、ゴールド現物です。金の 価格は、誰の負債でもない。ただし価格変動はあります。残念です が、恒常的に価値を保つ財は、ない。

<いよいよソブリン・リスクへ>のテーマに移ります。最初は、国 家のデフォルトとは何か。それは、どうやって起こるのか、です。 国が国債の利払いと返済ができなくなることですが、それは、どうやって起こるのか、です (後略)


(私のコメント)


アメリカの株価がまた急落していますが、一時527ドルも下げています。アメリカ政府も、米国債の信用維持の為には株価を下げさせて債権を買わせる様にしてゼロ金利を維持しなければなりません。金利が上がれば国債の利払い金も増えてしまう。景気が良ければ金利が上がっても税収も伸びるから心配はありませんが、税収が伸びない時は金利が上がれば命取りになる。

日本も国債の残高が950兆円もあり、金利が上がれば利払いも出来なくなる可能性があります。にも拘らず銀行などは1%そこそこの利息の国債を買いまくっています。預金を現金のまま置いておいても利息が付かないから国債を買って利息を稼いでいます。リスクの高い投資先ならいくらでもあるのでしょうが、銀行はリスクに敏感になり危ないところには貸さない。

FRBが日銀化したと言う記事は良く見かけますが、金利がゼロ金利に張り付いたままの状態を長期間維持しなければならなくなるのかもしれません。バーナンキFRB議長はヘリコプターからドルをばら撒けば景気や雇用は回復すると言う持論の持ち主でしたが、金融危機は回避できても景気や雇用には効かないようだ。

日本も何回もの景気対策は打たれましたが、すぐに息切れして景気はなかなか回復しなかった。景気対策として公共事業などにカネをばら撒いてもどこかに消えてしまう。これは銀行などがリスクに敏感になる事で貸しはがしや貸し渋りで信用通貨が回収されたまま国債のほうに回ってしまうためだ。これはBIS規制逃れの意味もあるのですが、欧米からの圧力でBIS規制が敷かれた。しかし今度は欧米の金融機関もBIS規制に苦しむようになって来た。

昨日のニュースでも土地価格が20年も下がり続けていると言うニュースがありましたが、これも銀行の貸し渋りと貸しはがしによるものであり、借りた借金を土地などの売却で返済している流れが続いているためだ。企業のリストラでも工場の跡地などを売却しているから土地の価格は一部を除いて下げ続けている。

アメリカのFRBは紙切れ同然になった不動産担保証券などを80兆円も買いこんで金融機関を救いましたが、一時しのぎであり不良債権が増えればまた信用不安が再発する。安全だと思われていたPIIGS諸国の国債が危なくなってきてドイツやフランスの銀行に信用不安が生じていますが、ユーロも暴落してユーロ建て債の価値も減価する。

ユーロ債は中国やアメリカや産油国などで買われていたから影響は大きいだろう。ユーロ債はダメでドル債も危ないとなれば残るのは日本国債しかない。ドルもユーロも日に日に下落しているのだから円だけが買われる。FRBは国債を買い支わせるためには株価も下げて、不景気策をとってカネをだぶつかせて国債を買わさせなければ、金利が上昇してしまう。

FRBやECBが国債を買い支えれば可能ですが、中央銀行はいくらでも国債を買うことが出来る。しかしそんなことをすればドルやユーロが暴落してマネーが国外に逃げ出す。国債自体は利払いも償還もなされるがドルやユーロ自体の価値がなくなっている。いずれ日本もそうなるのだろうか? しかし日本の円は円高で苦しんでいるのだから、国債の買いオペしても円が暴落することは無い。

円とドルとは一日に50兆円も売買がなされていますが、日銀が4兆円のドル買い介入しても効果が長くないのは当たり前であり、円はそれだけ国際的に売買されている。為替市場は何十倍のレバレッジがかけられるから取引量も膨大であり金融取引は5京円もあり、中央銀行が介入しても意味が無いほど大きくなってしまっている。

5京円ものマネーが動くのだから、情報を操作すれば先物などで儲けられる金額は膨大だ。だから中央銀行の動きは逐一ヘッジファンドなどが監視しているから、中央銀行のほうも年中G7会議を開いて対策を練っている。しかし日本の財務大臣はバカぞろいで酔っ払った記者会見が世界中に報道されてしまう。これでは日本政府の信用にも関わるのですが、安住大臣では務まらないのは明らかだ。

いずれは5京円にも膨らんだ金融取引はクラッシュすれば何割かは消えてなくなる。多くがレバレッジがかけられた信用通貨であり、デリバティブで複雑に組み合わさっている。それがクラッシュすれば決済不能となり金融システムそのものが機能しなくなり、リーマンショックの時にそうなりかけた。FRBやECBが国債を買い支えることが無意味になりつつあり、通貨の暴落を阻止できない。

逆に日銀が金融緩和しないというアナウンスをし続ければ円がますます高くなる。為替先物取引は一日に数百兆円も取引されるから、中央銀行の動きよりも情報のほうが市場を動かす材料になる。だから為替に4兆円程度の介入はあまり意味が無く効果は数日で消える。だからスイスのような無制限の為替介入も不可能であり、やるとすれば百兆円規模でしないと意味が無い。

問題なのは日本が国債による財政がいつまで続けられるかですが、GDPの三倍の規模が目安だろう。利払い能力からしてそれが限界であり、政府日銀が一番注視しているのが金利動向だろう。だからわざと増税の情報を流して金融機関を脅かして国債を買わせているのではないかと思う。円高増税では景気回復の目処は立たないから、銀行は国債を買い続ける。

アメリカ政府も増税して歳出カットで不況にすることでマネーが国債に流れるように誘導しているのだろう。株価が下がり失業者も増え続けるから人気の出る政策ではなりませんが、そうしなければ金利をゼロにし続けることが出来ない。問題はどれだけの期間それができるかと言うことだ。日本は既に20年近くもしていますが、日本とアメリカの我慢比べが続くのだろう。しかしアメリカは多民族国家でありイギリスでも暴動が起きたように失業者の暴動が起きて破綻するか知れない。

 

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コメント
 
01. 2011年9月23日 18:36:39: Pijo5v1olc
金融資産と金融負債は両建てで増加する。正常な金融なら、所有している担保資産を超えない範囲でカネは貸し、貸せば、なせるかどうか監視する一定の規律がある。経済はカネの流れを見れば、インフレよりデフレが基本で、カネを借りて使った後で支出した金額のカネを回収する行為は経済が成長していないときは極めて困難な事業になる。担保も提供せず、監視も受けない国家がやみくもに借金できること自体がおかしい。ほとんど回収不能な支出となってしまう。国家が不良資産を作らないためには、国家の支出は税で賄うのが基本だ。国家が消費を投資に捻じ曲げる粉飾が悲劇をもたらすのだ。

02. 2011年9月23日 19:03:05: iuZAzOOIL2
http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/1196492_629.html

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