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銅相場が物語る世界の経済情勢
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投稿者 sci 日時 2011 年 9 月 27 日 01:13:55: 6WQSToHgoAVCQ
 

目先は景気後退とバブル的な買いの反動で下げても
新興国需要の拡大と供給不安から長期的にはメタル価格は底堅いという予測

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/23616
The Economist
銅相場が物語る世界の経済情勢

2011.09.27(火)
世界で最も多くの情報を伝える金属

ロンドン南部ウエストノーウッドの単調な街並みに囲まれた公立図書館の閉ざされたドアが、経済指標になるとは誰も思わないだろう。

 だが、閉館の事情――窃盗犯に屋根の銅板をはぎ取られ、館内の本に雨漏り被害が出た――を説明する物悲しい貼り紙は、世界経済の根本的な変化をほのめかしている。その変化の影響を最も直接的に受けている金属が、銅なのだ。
景気の先行指標
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銅は「赤い金」とも呼ばれるようになった〔AFPBB News〕

 ロンドンの警察当局によれば、このウエストノーウッドの一件のような窃盗犯の件数と、国際的なコモディティー(商品)市場の動向には密接な相関関係があるという。

 世界の至る所で、銅の価格上昇に伴い、銅の窃盗事件が急増した。銅線の盗難により、鉄道の遅延や通信網の補修に支障が生じるといった事態も伝えられている。

 暖房用のボイラーや配管、エアコンなどがあさられている。犯罪者は明らかに世界経済の浮き沈みに敏感だ。

 銅はその変化の先を行くものと見なされている。経済の動きを予測するその能力から「ドクター・カッパー」という通り名を得ているほどだ。銅価格の変動は、世界経済の変化の前触れとして広く認識されている。

 この理論には説得力があるように見える。銅は電気や熱の伝導性に優れているため、その用途は世界中を結ぶ銅線や銅管にとどまらない。車1台には平均して25キロ以上の銅が使用されている。パソコンから携帯電話に至るまで、電子機器では配線や接点に銅を用いている。

 このように、あらゆるところで利用されるため、銅需要の増加は、製造業や建設業の上昇をいち早く示す指標となる。例えば、信用危機の初期段階では銅価格が下落し、2008年末には株式市場の反発に数カ月先立って持ち直した。


 こうした予知能力のゆえに、銅は今、懸念材料となっている。景気の二番底への不安が高まる中、銅価格は10カ月ぶりの安値に落ち込んでいるのだ。

中国がもたらした異変

 しかし、銅は以前ほど先進国経済の浮き沈みに敏感ではなくなってきている。原因は中国にある。

 猛烈に成長する中国経済の真の重みがまだはっきりとは現れていなかった2003年当時、銅の取引価格は1トン=2000ドルを割っていた。

 ところが2011年に入り銅価格は1トン=1万ドルの高値をつけ、現在は8400ドルまで戻した(図参照)。

 中国の都市化と工業化(そのどちらも銅を大量に必要とする)の規模はあまりに巨大で、その結果、2010年に全世界で1600万トン生産された銅のうち、少なくとも40%(一部の推計では50%)が中国で消費された。世界の銅需要は2020年までに40%以上増加して2700万トンに達すると見られる。

 中国の旺盛な需要の影響を受けている商品は銅だけではない。しかし銅は、供給面においても試金石のような存在となっている。中国が資源を買い漁るようになってから約10年が過ぎた今、大手鉱業会社のトップは、あらゆる種類の鉱物の採掘に問題が起きつつあると指摘し始めている。こうした企業が直面する問題を最も分かりやすい形で示しているのが銅だ。

 北米や南米、オーストラリアといった銅採掘の中心地では、ある程度以上の規模を持つ新しい鉱脈は少ない。世界最大の規模を誇るチリのエスコンディーダ銅鉱山の年間生産量は、2007年の約150万トンをピークに頭打ち状態だ。

 この規模に近いと言える唯一の新規鉱山は、リオ・ティントがモンゴルで準備中のオユトルゴイ鉱山で、こちらは2013年に商業生産を開始する予定だが、その最大生産量はエスコンディーダ鉱山の約半分と見られている。

 新たな銅の生産地としては、今後ますます、地下深く、低品質の鉱石しかとれない、より小規模の鉱山に依存することになる。バークレイズ・キャピタルのゲイル・ベリー氏が指摘するように、これらの鉱山はザンビアからコンゴ民主共和国にまたがって広がるアフリカのカッパーベルトなど、主に世界でもリスク要因の多い地域に分布する。

 中国資本はアフガニスタンに銅鉱山を所有している。このような地域では道路や鉄道、電力や水道といった主要インフラが整っておらず、さらには採掘許可を得るまでの手続きも遅々として進まないため、新たな鉱山の開発には今よりも多くのコストがかかるだろう。

将来の供給に暗雲

 こうした問題は将来的な銅供給に暗雲を投げかけている。以前は4〜5年だった新規プロジェクトのリードタイムは、今では7〜8年に延びている。既存の鉱山からさらに多くの銅を絞り出すのにも、新規開発とは別の困難がある。

 鉱山では、まず質の良い部分から先に採掘が始まる。昔からある鉱山では、深く掘り進められるに従い、鉱石の品質が下がり、銅の採掘コストが上昇する。HSBCのアンドリュー・キーン氏によれば、ディスラプション率(見込みに対し、実際には精錬できなかった銅の割合)は5年前には約2%だったが、今では8%にまで上昇しているという。
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大手企業の間では、銅よりも鉄鉱石や石炭への投資を優先させる動きもある〔AFPBB News〕

 このような問題に加え、銅よりも採掘がはるかに容易な鉄鉱石および石炭の価格の上昇も手伝って、幅広い種類の鉱物資源を採掘する世界の大手企業では、鉄鉱石や石炭への投資を優先する動きが起きている。

 銅には有力な代替素材がないため、その価格はこれからも高値が続きそうだ。例えば冒頭で触れたウエストノーウッドの図書館では、銅に代わる適切な代替素材を巡って議論が起きたため、屋根の修理が進んでいない。

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのマイケル・ウィドマー氏は、現在の価格水準は、代替素材を真剣に検討するのに十分な高値であろうとの見方を示している。

 しかし簡単に代替可能な部分は既にほとんどが他の素材に置き換わっている。世界中の配管は、可能な箇所についてはプラスチック製のパイプに転換を終えている。銅よりもかさばるものの、アルミニウム製の熱交換器を採用した空調装置も、中国の技術者により開発された。

 アルミニウムは電線にも使えるが、銅と同じ性能を得るにははるかに多くの量が必要だ。小型化が進む電子機器には適さない。

 しかも銅とは比べ物にならないほど接触が悪い。1970年代には米国の家庭200万戸をアルミニウム製電線で配線するという動きがあったが、接触不良による火花で複数の住宅が火災で全焼した。

 現在では、建築規則により屋内配線の大部分についてはアルミニウムの使用が禁じられている。電力会社も、技術者全員の再教育が必要となるため、使用配線の変更には関心を示していない。

高値は続く

 短期的には、米欧の成長鈍化により銅価格は下落に向かう可能性がある。しかしこれまでの高価格の時期に中国は在庫を放出しており、目減りした分の在庫はいずれ補充される必要がある。長期的に見れば、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)から言って高値で安定するだろうというのが、多くのアナリストの見解だ。

 ドクター・カッパーは、西側経済の体温測定においては以前ほど優秀ではないかもしれない。しかし中国が世界に及ぼす影響については、実に多くを語っているのである。  

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