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病んだ英国経済への処方箋 蛇口を開き、締め付けを緩めよ 緊縮批判
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/473.html
投稿者 sci 日時 2011 年 10 月 04 日 00:36:38: 6WQSToHgoAVCQ
 

先進国では、そろそろ緩和が拡大するが
財政拡張なしでは少なくとも先進国ではインフレ高騰にならないか

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/24458
病んだ英国経済への処方箋 蛇口を開き、締め付けを緩めよ

2011.10.04(火)  
病に苦しむ英国経済には金融緩和と緊縮財政の軽減が必要だ。

世界経済の展望は、2008年秋以降で最も厳しく見える。バラク・オバマ米大統領は、ユーロ圏の危機が「世界を脅かしている」と発言した。欧州大陸への輸出に大きく依存する英国企業は苦しんでいる。

 英国でも最大級の企業であるBAEシステムズは、欧米諸国で防衛費が削られていることを理由に国内で3000人規模の人員整理を計画している。英国経済はこの1年、ごくわずかに成長したが、その小さな勢いさえも失われつつある。失業手当の受給者数は、不安なほど急増している。

 この暗雲を振り払うために、英国の政策立案者にできることはあるだろうか?
赤字削減計画に影を落とす景気減速

 救いがあるとすれば、ユーロ圏の不安定な地域から慌てて逃げ出している債券投資家たちが、英国は財政再建に向けて正しい対策を講じていると確信しているように見えることだ。10年物英国債の利回りは2.5%まで下がっている。これはフランスを含む大多数のユーロ圏諸国よりも、倹約的なドイツの水準に近い数字だ。
英、0.5%利下げ ECBは据え置き

イングランド銀行は量的緩和に踏み切る構え〔AFPBB News〕

 緊縮政策を推し進める英国政府は、経済再生の任務をイングランド銀行の金融政策委員会(MPC)に委ねている。MPCは再び、紙幣を増刷して国債を買う量的緩和(QE)に踏み切る構えだ。

 こうした非伝統的な政策も、米国と比較すると議論を呼ぶことははるかに少ない。米国では量的緩和をきっかけに、米連邦準備理事会(FRB)と共和党の政治家との関係が悪化している。

 むしろ英国で政治的に困難なのは、財政政策に変更を加えることだ。

 英国のジョージ・オズボーン財務相は、今議会において構造的財政赤字を一掃するという方針を頑なに堅持しており、財務相こそが景気回復を遅らせている張本人だという批判にさらされている。加えて、ユーロ圏への増大する懸念も、財政政策を多少なりとも緩めるよう求める圧力となっている。

 ユーロ圏への懸念は、実際、英国に財政緩和の余地を与えるものでもある。ユーロ危機は世界第3位の債券市場であるイタリアまで波及した。つまり、安全だと考えられている先進国の国債の残高が劇的に縮小したということだ。英国債は安全な側にいるため、英国にはいくらかの余裕が生まれた。

 英国の財政が懸念されていたよりは多少ましなことも、助けになっている。

 英国の財政監視機関である予算責任局(OBR)の立ち上げに関わったジェフリー・ディックス氏の分析によれば、2010〜11年度の財政赤字は2年前の予想を400億ポンド(630億ドル)下回った。赤字見通しは着実に改善している(図参照)。

 税収が好調であることが大きな要因だ。

 現在はノーバス・キャピタルに所属するディックス氏によれば、今年度の当初5カ月間の実績を見る限り、財政赤字額は概ね、OBRが3月に予想した1220億ポンドまで減少する見通しだという。つまり、計画より少し早いペースで構造的な財政赤字を削減しているということだ。

 しかし、不安定な経済情勢は、間もなく税収が減少し、社会保障の受給者が増加することを意味している。オズボーン財務相が掲げる主要財政目標はこうした「自動安定化装置」の影響を考慮に入れたものだが、それでも、2011年の痛みを伴う財政緊縮に加えて、さらに翌2012年の自由裁量予算で国内総生産(GDP)の1.6%に相当する緊縮を実行する計画は、今や厳しすぎるように見える。
緊縮財政の影響を緩和する方法

 緊縮財政の影響を緩和する1つの方法は、学校の改修や道路建設などへの公共投資を増やすことだ。この方法だと、新たに投じられたカネが動くまでにある程度時間がかかるが、その一部が納税者に貯め込まれるだけになりがちな一時的な減税よりも確実な経済効果が期待できる。

 また、この方法は経済学の正統派理論とも一致する。緊縮政策が実行されている間は、経常支出を削減する一方で、経済の潜在的な力を増大させる資本支出は維持すべきという理論だ。2012年の公共投資予算が、例えば50億ポンド増えても、債券市場が動揺する可能性は低い。

 公共投資により、民間企業による補完的な支出が促される可能性もある。MPCの委員を務めるアダム・ポーゼン氏は、信用不足に関係した中小企業の投資不足が経済の弱さの一因だと考えている。中小企業は融資を受けるのに苦慮しているか、大手銀行を信頼していない。大手銀行は経営がうまくいかなくなった時に支援を続けてくれないと考えているのだ。

そこで、ポーゼン氏は中小企業への融資を目的とした政府系の銀行を立ち上げ、投資の不足分を補うことを提案している。同氏の見積もりでは、不足額は約300億ポンドだという。

 問題の一因は、大企業が大金を貯め込みながら、それを使うことを恐れている点にある。しかし、信用が足りない中小企業も原因の1つだ。例えば自己資本20億ポンドの銀行を立ち上げれば、200億ポンドほどの融資が可能で、不足投資額のかなりの部分を補うことができる。銀行の立ち上げにかかる費用はそれほど多くない。その大部分は資本であり、利用が予想以下ならば戻すことができる。

 すべての対策を合わせると、恐らくGDPの0.5%ほど財政赤字が増えるが、経常支出の削減分がいくらか相殺される程度だ。税収の減少を見込んでも、2012年の赤字はやはり、縮小ペースが落ちることはあっても、今年よりは小さくなるだろう。
量的緩和に踏み切るイングランド銀行

 それでも、経済に活気を取り戻す任務の主要部分は、金融政策が担うことになる。MPCが先日行った会議の議事録によれば、恐らく11月頃に新たな量的緩和が実施される可能性が高いようだ。これは決して良いタイミングではない。10月と11月に報告される月間インフレ率が5%を超える見込みであるためだ。

 ただし、インフレはこれがピークになる可能性が高い。バークレイズ・キャピタルのサイモン・ヘイズ氏は、2011年の付加価値税(VAT)増税とエネルギー価格の上昇分が年率計算から外れていくにつれ、来年はインフレ率が着実に下がり、12月までには目標の2%に落ち着くはずだと述べている。

 イングランド銀行が独自に行った分析によれば、2009〜10年に実施した最初の量的緩和では2000億ポンドの国債を買い入れ、GDPを1.5〜2%押し上げることができたという。ヘイズ氏は、次の量的緩和はこれほど効果的ではないと考えている。その大きな理由は、他国の中央銀行が同調する可能性が低いためだ。

 そのため、MPCは相当な金額を投じる決断を下し、最初に750億ポンドほど買い入れ、さらに追加するだろうと、ヘイズ氏は予想している。量的緩和によって大量の安全な債券が市場から消えれば、投資家はよりリスクの高い社債や株式に向かわざるを得なくなる。その結果、大企業の支出が増えるという流れが期待されている。

 英国の政策立案者はあらゆる手を使って経済を刺激しなければならない。しかし、最終的に英国の運命を決するのは欧州かもしれないことは、彼らも承知しているのだ。  

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コメント
 
01. 2011年10月04日 04:31:25: IOzibbQO0w
>量的緩和によって大量の安全な債券が市場から消えれば、投資家はよりリスクの高い社債や株式に向かわざるを得なくなる。その結果、大企業の支出が増える

何を言っているのか
信用不安とリスク回避が続く限り
過去の教訓では金や安全通貨・国債バブルを過熱させる


02. 2011年10月04日 12:52:35: hg7b493QFA
(罰が当たった)過去を直視できない者は未来に対しても盲目となる
度胸があるのか馬鹿なのか、おそらく後者であろう

03. 2011年10月04日 15:28:44: cOnYXdQbyY
唯一の処方箋は、「ヘリマネ」ではなくヘリマネ+負の所得税(国民手当て)。

■ヘリマネは効くが、「ヘリマネ」は効かない by Scott Sumner ベントレー大学のスコット・サムナー教授
前略。このポストのややこしいタイトルについて。
ここで「ヘリマネ」と引用符で囲むときは、負債を金融でファイナンスすることを指す。
引用符が無いときは本物のヘリコプターと本物の貨幣を表す。
エリートなマクロ経済学者は両者に違いはなく、純技術的にはそれは正しいと言うだろう。
しかし期待の観点からは両者はとてつもなく違う。
本物のヘリマネ、つまりベン(バーナンキFRB議長)がアメリカを横断して100ドル札をばら撒くやつは、
ほぼ間違いなくインフレ期待を急上昇させるだろう。
ここでもし彼がピーター・パンの衣装をまとい、
メガホンで「みんなが信じればインフレになるよ」とアナウンスし続ければなおさら。
イメージが強力に効くのだ。
実際、そうすれば本当に撒く100ドル札はほんの少しでいいだろう。
報道のカメラを呼ぶのを忘れなければ。
もっといいのは、Foxニュースの視聴者たちの無意識の関心を引き起こすために、ごく狭い区域で実行することだ。
これはもちろんクレージーだし、お勧めしているわけではない。
しかしこの思考実験が描くのは、Fedはどこへ行きたいのか、
そして我々をどうやってそこへ連れていくつもりなのかを単純に語ればもっと良かったということだ。
ワルドマンは、この唯一の正しい政策について、それはFedがやりたいことではないから最初の一歩たりえないと言う。
実際問題、Fedはそのガバナンス構造なり委託目標を変えてやらない限りはNGDPや物価水準をターゲットとにすることはないだろう。
左も右も、とりわけFedを機能不全に陥った議会の抜け穴と見たがるようなテクノクラートは矛盾に陥っている。
Fedは政治的な存在なのであって、オープンに思考を巡らすことのできるトーガを着た経済哲学者の楽園ではないのだ。
そんなものは忘れて手を汚す必要がある。
見よ、我々はすでにFedが「やりたいこと」が機能しない場合を示した。それは失敗するだろう。
我々専門家は実際に機能する政策を提案する。
もし我々の社会が自殺に向かうなら専門家にできることはない。
我々の有効であろう提案に対していちいち「それは政治的に受け入れがたい」と言われてしまうならば、
もうできることはない。あとは人々を教育し続けるだけだ。
http://econdays.net/?p=4940

■とりあえず定額給付金を毎月3万ぐらい入れ込む、
足りなきゃ無制限に増額していけばOK。
QT @ito_haru: 国債引き受け財源で財政政策打つとして何に使うか。
http://twitter.com/#!/kiba_r/status/114765340369616896


■負の所得税の予算と財源 −財源はある(かも)!
現実性皆無のベーシック・インカムについてあれこれ考えるのは知的遊戯としては楽しいが、
そればかりというのもなんなので、今回は現実性がありそうな負の所得税について検討してみよう。
負の所得税のモデルはいくつかあるが、ここではミルトン・フリードマンが提唱したモデルを考えてみよう。
すなわち控除額と助成率を設定するモデルである。…
ただし、フリードマンが提唱した既存福祉を置き換えるモデルではなく、
既存福祉に追加する形でのモデルを考えてみよう。
これは既存福祉のレベルを置換した場合、福祉水準を切り下げることなく負の所得税を導入することが難しいためである。
もし置換するとしたらその対象は失業保険と生活保護、ということになるだろうが、
実務上失業保険との置換は不可能(月収単位ではなく、年収単位の話だから)だし、
現在の生活保護水準と同レベルの給付(月13万〜34万円程度、2割削減したとしても月11〜27万円程度)を行うのは難しい。
もちろんフリードマンは福祉削減の急先鋒なのでそのようなモデルを推奨するのだろうが、
当ブログ主はフリードマンのそのような側面が嫌いなため、あえて福祉や援助の「ごった煮」を目指そう。
さて、そのようなモデルとベーシックインカムとを比較した場合、負の所得税のいいところは財政に優しいところにある。
救貧制度と位置づけられるので全員に配る必要がなく、給付対象となる人であっても、
給付額が所得に反比例しているので一人当りの給付額も軽くてすむ。
また、そもそもの給付額自体もBIのような「最低限の生活費」という縛りがなく自由に設定できる。…
以下負の所得税に必要な予算について本当に大雑把な計算をしてみよう。
まず支給は世帯単位で、年金との二重給付を避けるため、現役世代限定としよう。
その代わり年金制度は残すものとする。
▼控除額の設定
救貧制度であるから、対象は年収300万円以下とする。
すなわち控除額は300万円。
実際は世帯人数に応じて控除額が増減することになるだろう(独身者は低く、4人家族は高くなるはずである)が、
ここではデータの不備と計算の簡略化のため世帯人数による補正は行わない。
一律300万円としよう。
可処分所得の目安はこれの80%程度と言われているので、約240万円である。…
▼助成率の設定
300万円以下の所得に対して、2万円の所得減に対し、1万円の給付をするとしよう。
すなわち助成率は50%に設定する。
具体的には、この給付額においては、年収300万円だと0円、年収200万円で50万円、
年収ゼロだと150万円の給付が為される。…
だが年金制度を残すことを条件に、支給は現役世代に限定しよう。
したがって、ここから高齢者世帯を除かなくてはならない。
高齢者で年金制度に加入していない人はここでは考えず、別の制度でカバーするものとする。…
これを先に試算した総世帯数から差し引きすると、年収300万円以下の世帯は、
世帯年収          世帯数
200〜300万円  434万世帯
100〜200万円  357万世帯
0〜100万円    139万世帯
存在することになる。
この世帯数を給付額と掛算すると総額は、
434万×25万円+357万×75万円+139万×125万円=
5兆5000億円
となる。
▼子ども手当が実現可能ならば負の所得税も実現可能
すなわち負の所得税に必要な予算額は5.5兆円である。
奇しくもこれは、子ども手当(全額で5.3兆円)と同程度の予算ということになる。
すなわち子ども手当が実現可能であれば、負の所得税もまた実現可能である!
http://d.hatena.ne.jp/ColdFire/20100206/1265421463


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