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通貨戦争に勝つ新興国:喜べない勝利
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投稿者 sci 日時 2011 年 10 月 05 日 00:36:32: 6WQSToHgoAVCQ
 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/24643
通貨戦争に勝つ新興国:喜べない勝利

2011.10.05(水)
The Economist

新興諸国は通貨戦争に勝利している。だが誰も祝杯を挙げていない。

ブラジルのギド・マンテガ財務相は1年前、世界は「通貨戦争」に突入したと宣言した。マンテガ氏は、世界経済が落ち込み、十分な支出が行き渡らない状況下にあって、各国は自国通貨を安くすることで余分な需要を少しでも多く獲得しようとするのではないかと心配していた。

 例えば、ドルは2011年8月までの1年間にブラジルレアルに対して11%下落し、ブラジルの製造業者を大いに苛立たせた。ブラジルは他の新興国と同様、外国人による国内証券の購入に税金その他の規制を課すことで反撃した。

 だが、マンテガ氏をあれほど心配させた外国資本の侵略は今、無秩序な退却に変わっている。8月初め以降、資本の流出は、ほぼすべての新興国通貨の為替レートを下落させてきた(図1参照)。

 新興国の中央銀行は、この1年の大半の期間を通じて自国通貨の上昇を心配してきたが、今では自国通貨の下落ペースを落とすために市場に介入している。

 各国が相手側に対する競争力を強化しようとして戦う通貨戦争では、為替レートの下落は勝利と見なされるだろう。だが、それは「ピュロスの勝利」のようなものだ。

多大な犠牲を伴う勝利

 この言葉は、ギリシャ人に由来する。ピュロスは古代ギリシャの将軍で、味方に多大な犠牲を出してローマに勝利したのだ。

 ギリシャは、最近の為替レートの反転でも責任の一端を担っている。ギリシャ政府がデフォルト(債務不履行)の瀬戸際にあるため、投資家は他のユーロ圏諸国だけでなく、それらの国に融資している銀行の信用力にも疑いの目を向け始めた。不安が増幅する中、世界中の投資家が、不安定な新興国に関連したリスクを容認しなくなっている。

 実際、いかなる種類のリスクも容認しない投資家もいる。彼らは、金からタイの株式に至るまで、ほとんど見境なく他の資産を売って現金を積み上げている。MSCIが算出する新興国株式市場の指数は、9月27日の反発にもかかわらず、8月1日以降20%以上下落している。

今、懸念されているのは、債券がその後に続くことだ。外国人投資家は、インドネシア、韓国、マレーシア、メキシコ、ポーランド、トルコが発行する現地通貨建て債券の3分の1を保有している。UBSのバーヌ・バウェジャ氏は電話会議で、欧米での胃が痛くなるような展開を受け、これらの投資家が保有する債券を「吐き出す」ようになるかもしれないと心配していた。

 安くなったレアル、ズロチ、ルピーは、新興国が世界の支出でより大きなシェアを獲得する助けになるだろう。だが、世界の支出が減少した場合には、それは小さな慰めでしかない。

シェア拡大は小さな慰め

 オランダ経済政策分析局によると、中南米およびアジア諸国からの輸出量が危機以前のピーク水準を超えたのは、今年第1四半期になってからだ。しかも、米国経済が停滞し、「2つのスピードの欧州」が1つの遅いペースに収斂するにつれ、海外売上高は再び減少する運命にある。

 減少する輸出受注は、HSBCが先日公表した購買担当者指数(PMI)の速報値で、中国の製造業者が表明する不満の1つになっていた。この調査は、生産高が前月から減少したことを示し、各国の市場での悲観論に拍車をかけた(図2参照)。

http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/e/5/290/img_e5cc7eb0008403e3a05771a9d4be3c9617307.gif

 だが、HSBCの中国担当エコノミスト、屈宏斌(ク・ホンビン)氏は、今年後半はGDPがまだ年率8.5〜9%のペースで成長すると考えている。

 中国経済はかつてほど輸出に依存していない、と屈氏は指摘する。国際貿易(輸出から輸入を引いたもの)は、今年前半の中国経済の成長には全く貢献せず、むしろ若干足を引っ張った。また、輸入は好調なまま推移している。大きな痛手を受けた8月は、中国の輸入(ドル建て)が1年前より30%増加していた。

 これらの輸入には、最終的に中国の建設業界に向かう鉄鉱石その他の原料が含まれていた。建設業は経済成長の柱になったが、政策立案者にとっては頭痛の種でもある。政府は、不動産価格を抑制するため、不動産デベロッパーから資金調達の道を奪おうとしている。まず、政府は銀行貸出を規制した。今では、メニューから信託会社による資金調達を取り除こうとしている。

 だが政府は、不動産市場のトップエンドを抑制する一方で、地方当局には手頃な価格の住宅を建設するよう要請している。利益は小さくなっていても、住宅建設は続いている。住宅建設業者は株式市場で暴落しているが、住宅建設は驚くほど活況を呈している(住宅着工件数は8月までの1年間に32%増加した)。

 世界経済が急激に落ち込んだとしても、新興国には政策を緩和する余地がある。ゴールドマン・サックスのマイケル・ブキャナン氏のチームの試算では、新興アジア諸国は、金利と為替レートを危機時の最低水準まで低下させ、財政収支を2009年の水準まで悪化させることを容認すれば、最大5.1%の成長の衝撃を相殺することができるという。

 インフレ予想が低下しているイスラエルでも、低下していないブラジルでも、インフレが政府目標を超えた状態が続いているが、中央銀行が既に金利を引き下げ始めている。タイの新政府は、農家から気前よくコメを購入するなど、大規模な財政出動に乗り出した。これらの財政支出は、それが約束された時に思えたよりもいい時期に行われたと証明されるかもしれない。

刺激策を講じる余地

 だが、他の新興国は、まさに以前にも実施したことがあるという理由から、景気を刺激することには消極的だ。インドの中央銀行は、金融危機が弱まった後すぐに起きたインフレのことでまだ頭がいっぱいだ。つい先日9月16日には、18カ月間で12回目となる利上げを実施した。

 そして中国は最近になってようやく、景気刺激策として2009〜10年に行った融資拡大の期間中に地方政府が積み上げた不良債権に対処するようになっている。中国の銀行規制当局によると、2兆〜3兆元(3100億〜6300億ドル)相当の融資が既に焦げ付いているのではないかという。

 当局は今、危機時に銀行が求められた無謀な融資を理由に、銀行にお灸を据えている。中央政府は、また別の景気刺激策による猛攻が必要だと判断しても、その時は銀行がやる気をなくした歩兵になっていることに気付くかもしれない。何しろ、成功した戦いでさえ、後には犠牲者が残るのだから。
 

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コメント
 
01. 2011年10月05日 01:38:39: Pijo5v1olc
民間主導のバブル崩壊を政府主導のバブル育成で解消するやり方が何の解決にもなっていなくて、世界経済はますます泥沼にはまり込む。しかし、バブルなしでは世界経済は劇的な落ち込みを見せることになる。どちらが正解なのか?

バブル継承は間違っている。バブルを早くつぶすような経済が正しい。最終的には、国家主導の通貨増刷型のバブルだけが膨張をつづける。

バブルの運命は悲劇的だ。バブルははじけるからバブルなのだ。


02. 2011年10月05日 14:30:44: Pj82T22SRI
>>02 早分かり:通貨の過小・過大評価をどう判断するか
Real Time Economics

2011年 10月 4日 13:14 JST 

 米上院は、中国が人民元相場を「操作」し、人為的に過小評価の状態に維持しているとして、制裁を科すための法案を採決する。そこで、過小評価、過大評価の判断方法について、中国経済の将来に関する著書があるピーターソン国際経済研究所(PIIE)のアービンド・スブラマニアン氏に説明を聞いた。スブラマニアン氏は最近の議会証言で同研究所の同僚2人の研究に言及し、人民元が約15%の過小評価との考えを示している。

 ある通貨が過大評価か過小評価かを判断するには、大まかに言って2通りのアプローチがある。マクロ経済面からのアプローチと成長面からのアプローチだ。どちらも、「均衡」為替レート、つまり、ある時点の為替レートがどうあるべきかを割り出す。これを実際のレートと比べれば、過大、過小の感覚が得られる。均衡為替レートはさまざまな要因に左右される上、時間とともに変化するため正確ではない。基になる要因も、正確に測ることは不可能だ。

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イメージ
AP

 マクロ経済面からみると、均衡為替レートにより国の対外収支のバランスが保たれる。ここでバランスを保つとは、両極端を回避することだ。一方、ある為替レートで多額の経常赤字が生じる(輸出より輸入が多い)ようなら、その赤字の穴埋めを資本流入に頼るようになる。いずれこの流入が止まれば、その為替レートは過大評価ということだ。資本流入で穴埋めできる程度に経常収支を回復するには、為替レートが下がらなくてはならない。そうすれば、輸出が増えて輸入が減るために対外収支が改善する。1994年のメキシコ通貨危機と97年のアジア通貨危機は、元をたどれば自国通貨が過大評価されるようになったことが原因だ。これが、持続不可能な巨額の経常赤字につながった。危機はその後、為替レートの大幅な下落、果ては崩壊を招いた。

 一方、こうした為替レートはある国に莫大(ばくだい)な経常黒字(輸入より輸出が多い)をもたらす可能性がある。こうした状況は時間とともに外貨準備の増加として反映される。中国が一例だ。この場合、為替レートは過小評価で、そのため国際競争力は高い。為替レートが過小評価されている国には、過大評価の国と同じリスクはない。過小評価のレートは競争力向上に結びつくため輸出と長期的な成長を促す可能性がある。中国のケースと同じだ。ただ、過小評価の為替レートには2つ問題がある。その国にとって、経常黒字は消費が国内生産より少ないことを意味する。つまり黒字は消費者への罰則のようなものだ。過小評価の2つ目の問題は、他国の競争力に影響しかねないこと。人民元の過小評価で米製品の需要が減退し、失業率が高止まりする米国で生産と雇用を押し下げている。

 つまり、マクロ経済的な見方では、通貨が過小評価(多額の黒字)か過大評価(多額の赤字)かは、その国の経常収支が主な基準だ。

 通貨は、成長あるいは長期見通しから判断することもできる。ここで主になる見方は、経済学者のベラ・バラッサ、ポール・サミュエルソン両氏のものだ。生産性の伸びが勝るために他国より急速な成長を遂げている国は、賃金や物価の伸びも他国より速く、そのため他国に対する競争力が失われていく。言い換えれば、ある国の成長がほかより速ければ、その国の通貨は相対的に高くなる。この見方からすると、(1人当たり)成長が他国より平均年5〜6%速い中国は、為替レートが年間1.5〜2.0%上昇しているはずだ。しかし実際、2000年代は、人民元の実質価値(国内外のインフレ調整後ベース)が安定している時期が多い。本来であれば一貫して上昇するはずなのに、である。

 為替レートの分析は単純でなく、かなりの違いが生じる余地があるため、いくつかの方法で得た判断が一致していればいるほど、信頼できる。たとえば人民元は、マクロ経済からみても成長面からみても大幅な過小評価だ。これに対しインドのルピーは、成長面からみると過小評価だが、マクロ経済からみると適正水準に近い。

[リアルタイム・エコノミックス(Real Time Economics)では米経済、連邦準備理事会(FRB)の金融政策、経済理論などに関する独自取材ニュースや分析、論評をリポートする]

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