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法人税をほとんど払わなくなった米企業 米国は国力衰退としっかり向き合え 保護主義に走る米国のリスク
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/670.html
投稿者 sci 日時 2011 年 10 月 19 日 02:05:04: 6WQSToHgoAVCQ
 


逃げ足の速いグローバル企業から法人税を取るには1国だけでは難しい
世界的な規制と監視が必要だな

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/25847
USA
法人税をほとんど払わなくなった米企業
コーポレートランドの実像:ロビー活動が利益を生み出す

2011.10.19(水)
堀田 佳男
 

先月末、本サイトで「コーポレートランドの衝撃:もはや国家は企業を支配できない」を書いた後、コメントをたくさん頂いた。

 今回はその続編として、米企業が世界中に出ていって縦横無尽に勇躍するトリックの1つを記したいと思う。すでに専門家に指摘されていることだが、注視したい問題である。それは大企業がいかにして法人税を回避するかの手口である。
1兆円の利益を上げながら法人税を払わないGE
GEが税還付金32億ドルを政府に寄付?偽リリース報道される

米コネティカット州フェアフィールドのGE本社〔AFPBB News〕

 今年3月、電気・金融大手ゼネラル・エレクトリック(GE)が2010年度、140億ドル(約1兆円)の利益がありながら、法人税を全く納めていない事実が判明して関係者を驚かせた。

 バラク・オバマ大統領は当然のように法人税改革を口にしたが、それから半年くらいでは何も変わっていない。

 GEだけではない。グーグルも2007年から2010年にかけて、国外の営業活動で31億ドル(約2350億円)もの税金を節約していたことが分かっている。

 いったいどういった手口を使うのか。グーグルが利用したのは「ダッチサンドイッチ」と呼ばれる手法で、米国財界ではよく知られている。近年は是正される動きがあるが、現在でも多くの企業がグーグルと同じ手口で節税の恩恵にあずかっている。

 それは米国の多国籍企業の税収を眺めれば一目瞭然である。2004年の米国財務省の資料によれば、彼らの国外での総利益は7000億ドル(約53兆円)に達していたにもかかわらず、米国政府に支払われた税額は160億ドル(約1兆2000億円)に過ぎなかった。

 税率はたった2.3%である。ほとんど脱税の世界である。

 米企業2000社の平均法人税率(実際に支払われた税率)は28.3%であった。ちなみに米国の法人税の実効税率は35%、ドイツは約30%で日本は先進国では最も高い約40%である。

 それではグーグルが利用した「ダッチサンドイッチ」のカラクリをご説明したい。簡単に述べると、諸外国で稼いだ資金を一度ダッチ(Dutch=オランダ)に移して法人税を回避するというものだ。

 オランダは日本やヨーロッパ連合(EU)などと租税条約を結んでいるため、配当と利子に対する源泉徴収税をゼロにしている。大手企業はそこに目をつけたのだ。


利益の99.8%をバミューダに送っているグーグル
フランスで「グーグル税」提案、大手オンライン広告へ課税

米カリフォルニア州マウンテンビューにあるグーグル本社〔AFPBB News〕

 コーポレートランド(多国籍企業)はまずオランダにペーパー会社を設立する。

 グーグルの場合、まずアイルランドの子会社に利益を集め、その後オランダのペーパー会社であるグーグル・ネザーランズ・ホールティングスを経由して、利益の99.8%を大西洋に浮かぶバミューダに送金していた。

 世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)であるフェイスブックも同様の手法を使っている。バミューダやカリブ海のケイマン諸島はいわゆるタックスヘイブン(租税回避地)である。

 グーグルの場合、他企業と比較すると外国での利益率が高かったことでニュースになったが、国際的な税務上の手続きとして、多くのコーポレートランドは同様のことを行っている。

 企業側にしてみると、違法行為として罰されない限り、当然のビジネス慣行として捉えている。一方、彼らの税収を当てにする米国政府にしてみると大打撃だ。オバマ大統領は「ダッチサンドイッチ」是正は必須と考えており、次のように発言している。

 「米国の一般市民は政府に税金を納めるのは当然という納税者の意識を持っている。だが、大企業は半ば壊れた税制によって、その義務を回避している。そうした税制は企業や利益団体がバックになったロビイストたちによって作られたものである。政府というより、企業のための税制であり、今や抜け穴だらけだ」

 米国会計検査院(GAO)によれば、米国の多国籍企業トップ100社の中で、実に83社がこうした税金逃れの目的で、ペーパー会社を設立していた。

 しかも驚くべきことは、ペーパー会社の数が1社や2社ではなく、金融機関は1社で数百社も支社を設置している事実である。

 2007年の段階で、シティグループは427社、モルガン・スタンレーは273社、バンク・オブ・アメリカ115社といった具合である。

 これがどれほど米国財政に響いているかは、法人税収の割合を見れば分かる。こうした手法が使われるようになって、法人税の割合が格段に減っているのだ。
米財政収入のうち法人税の割合は7.2%までに下落

 行政予算局(OMB)によれば、1950年代、法人税の占める米国財政の割合は23.2%だったが、2010年その比率は7.2%にまで落ちている。

 その割合は個人の所得税額の6分の1以下にまでなり、企業は儲けるだけ儲けて税金を回避し、その分役員の高額な報酬に回されているという図式が浮かび上がっている。社会格差がますます拡大する原因にもなっている。

 オバマ政権は是正に動き始めているが、企業側も死活問題と捉え、国外のタックスヘイブンを死守するために全力を挙げている。

 それはロビイングという形で、億円単位の資金を割いて規制法案を潰しにかかる。そうしてグーグルだけでなく、ゴールドマン・サックス、マイクロソフト、プロクター&ギャンブルといった優良企業はタックスヘイブンを頼りにして国外での収益を伸ばし続けている。

実は日本企業も同じ手法を使ってきた。海外で多額の利益を上げている企業は、オランダにまずペーパー会社を設立し、営業利益として本来であれば租税対象になるカネを、「その他所得」というカテゴリーに分類して課税を逃れるのである。
業績回復の裏にある税金逃れ

 けれども、そうしたループホールは塞がれ始めている。

 とはいえ、そのためにはまず確固とした法整備と行政力が必要になる。納税をなんとか回避するという企業活動を一切廃止する。

 さらに米国国内に本社や経営の中枢を残しながらペーパー会社によって利益を残す手法も禁ずる。また法人税を回避するためにタックスヘイブンを利用している政府関連企業には、厳重な罰則を科すなどの措置を講じるべきだろう。

 いずれにしても、これがコーポレートランドの内情の一部である。米国の大企業の多くが2011年になって収益を回復させている理由は、こうしたカラクリがいまだに生きているからなのである。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26182
Financial Times
米国は国力衰退としっかり向き合え
議論を拒めば、衰退が加速する恐れ

2011.10.19(水)
Financial Times 

(2011年10月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

筆者は最近、引退した英国人外交官に会った。この人物は、1945年以降の英国外交政策の主たる任務を表現するのに「衰退の管理」という言葉を生み出したのは自分だと誇らしげに語り、「批判されたが、我々の任務を表す正確な表現だと思うし、我々はこの任務をかなりうまくやり遂げたと思う」と話していた。

 現代の米国人外交官、もとより政治家は決して、同じような発言をするリスクを冒せないだろう。それは残念なことだ。米国が公に自国の世界的な精力の衰退を認めることができれば、衰退にどう対処すべきか理性的に議論するのがずっと容易になるからだ。現実の否認は戦略ではない。
衰退を認めない米国
オバマ大統領、4470億ドルの雇用対策発表

オバマ大統領はナンバーワンの座を維持すると述べているが・・・〔AFPBB News〕

 バラク・オバマ大統領は、自身の目標は米国がナンバーワンであり続けることを確実にすることだと述べている。それでも大統領は、反対勢力から「衰退主義」を非難されてきた。

 保守派コラムニストのチャールズ・クラウトハマー氏は、オバマ大統領は米国の弱さを容認していると批判し、「衰退は条件ではない。衰退は選択するものだ」と断じた。

 「衰退主義」を断固拒む姿勢は、過激な右派に限ったことではない。ハーバード大学教授で、米国の外交政策の分析にかけては第一人者であるジョセフ・ナイ氏は、米国の衰退を巡る議論は識者の間の一過性のブームであり、米国が日本に追い抜かれるというかつてのパラノイアと同じようなものだと考えている。

 ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト、トーマス・フリードマン氏は、「米国は何を誤ったのか、どうしたら復活できるのか」という副題の新著を上梓したばかりだ。

 主流派の議論で決して許容されないのは、「復活」する日は来ないかもしれず、米国の勢力の衰退は一過性の流行でもなければ選択でもなく、事実だということを示唆することだ。

 確かに、米国の相対的な衰退は恐らく、英国が1945年以降に経験した没落よりはずっと緩やかなものになるだろう。米国はまだ世界最大の経済大国であり、軍事、外交面で他を優に圧倒する大国だ。しかし、中国が世界最大の経済大国になる日は視野に入っており、2010年代の終わりに逆転が起きる可能性が高そうだ。


 もちろん、中国自身が重大な政治・経済問題を抱えているのは事実だ。だが、中国人の数が米国人の約4倍に上ることは、中国の成長の急減速を考慮したとしても、いつか中国が「ナンバーワン」になることを意味している。

 米国が経済的な支配力を失った後でさえ、軍事、外交、文化、技術面での優位性のおかげで、米国は当面、世界の支配的な政治勢力であり続ける。だが、経済力と政治力は同一ではないとはいえ、確実に緊密に関係している。中国その他の国々が経済的に台頭するに従い、必然的に、米国が世界を意のままに動かす力が制約されることになる。
英国の衰退の教訓

 「相対的な衰退」が何を意味するのか、また、かなり異なるとはいえ、英国の経験が今も貴重な教訓を与えてくれるのはなぜかということについて、米国が理性的な議論をする必要があるのはこのためだ。
英副法相が停職処分、議員経費スキャンダル

英国は衰退したが、繁栄を失ったわけではない〔AFPBB News〕

 1945年以降、英国が発見したのは、国力の衰退は、一般市民の生活水準の向上および国家安全保障の維持と完全に両立可能だということだった。

 衰退は必ずしも平和と繁栄の終わりを意味しない。だが、衰退は様々な選択をし、同盟関係を築くことを意味している。巨額の財政赤字を抱え、中国が勢力を増す時代にあって、米国は自国の優先事項についてもっと真剣に考えなければならない。

 ヒラリー・クリントン米国務長官は先週、米国はアジアにおける強国であり続けると主張した。その発言は多額の軍事費を暗示している。いいだろう。だが、これは国内での支出にとって何を意味するのだろうか? その議論をする覚悟のできている政治家はほとんどいない。共和党を中心に、多くの政治家は米国の「偉大さ」に関する心地よいスローガンを拠り所にしている。

 衰退に関する議論を拒む人々は実際、衰退のプロセスを加速してしまう恐れがある。世界における米国の地位が危ういという現実的な認識は、教育改革から財政赤字に至るまで、あらゆる問題に対する断固たる措置を促すはずだ。

 ワシントンでの果てしない政治論争は、ある慢心を反映している。つまり、米国のナンバーワンの座は極めて堅固なため、デフォルト(債務不履行)寸前に陥った今夏の騒ぎのようなやりたい放題をする余裕があるという考えだ。

 相対的な衰退に関する適切な議論を持てないために、米国の世論が新たな時代に備えられない恐れもある。その結果、国内外での挫折に対する国民の反応は、冷静で決然としたものにならず、怒りに満ちた不合理なものになる可能性が高い。そして、歴史家のリチャード・ホフスタッターが「米国政治のパラノイド様式」と呼んだものを煽ることになる。

 というのは、衰退を管理するということは、政治、経済と同じくらい心理にも関係しているからだ。1945年当時、英国の任務は第2次世界大戦の勝利の余韻によってかなり容易になった。また、英国の調整は、世界の新たな覇権国が米国――言語、血縁、そして共通の政治思想によって英国と結びついた国――だという事実にも助けられた。

 米国が中国に支配権を譲るのはもっと難しいだろうが、一方では、移譲は英国の経験よりはずっと穏便なものにもなるだろう。
失敗を満喫する英国人

 英国人は最近、失敗をほとんど満喫することを学んだ。英国人は『大失敗の本』といったタイトルの書籍を大量に買っている。負けている英国サッカーチームのサポーターたちが、「俺たちは最低だ、それは分かっている」と叫ぶのも、よく見る光景だ。

 筆者の見るところ、これは米国で広まるとは思えない習慣だ。衰退を管理する場合、自己卑下も選択肢の1つになるのだ。
By Gideon Rachman

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26186
対中貿易:保護主義に走る米国のリスク

2011.10.19(水)
The Economist

米国の最新の対中制裁法案は、既に解決されつつある問題に取り組むものだ。

世界経済は、腐った牡蠣をたらふく食べた人よりも重症だ。今絶対にやってはいけないのは貿易戦争である。しかし米議会上院は10月11日、「ファンダメンタルズから乖離している」すべての通貨を、相殺関税の対象となる補助金と見なす為替相場監視改革法案を可決した。上院議員の念頭にあったアジアの大国がどこかは一目瞭然だろう。

 2003年以降、これと同種の法案が何度も提出されてきたが、どれも否決されている。

対中制裁法案、これまでは否決されてきたが・・・
中央銀行、人民元変動幅は適切な時期に調整を - 中国

米上院が可決した法案は事実上の対中制裁法案と見なされている〔AFPBB News〕

 しかし、今回は違うかもしれない。何しろ、民主、共和両党で反中感情が強まっている。

 共和党指導部はこれまで下院で同様の法案を採決することに反対しており、その方針を変えるとは思えないが、もし考えを変えることがあれば、法案はほぼ確実に可決するだろう。

 米議会上院がコロンビア、韓国、パナマとの2国間貿易協定を可決したばかりだというのに、中国に対しては貿易障壁を設けると脅かしているのは、矛盾しているように思えるかもしれない。

 しかし、これらの2国間協定が最初に調印されたのは4〜5年前のことだ。米国ではこの10年間、中間層の製造業の雇用が減少するに従って、自由貿易に対する世論の支持が減退してきている。

 米国製造業の雇用が減っている主な原因は、工場が以前より少ない労働者でより多くのモノを生産できるようになる「生産性向上」だ。だが、中国からの安い輸入品も、その一因だ。

 中国に対して米国が抱える不満は、中国経済が急成長する一方で、米国経済が失速するにつれて大きくなった。バラク・オバマ大統領は、景気回復の望みを輸出倍増に託しているが、差別的な政府調達から過小評価された人民元に至るまで、中国の多くの貿易障壁がその目標を邪魔している。

 米国が抱く不満には正当な不満もあるが、この法案は問題に対処する間違った方法だ。法的に不完全で、経済的に危険なうえに、不必要だからだ。もしこの法案がオバマ大統領の机に届くようなことがあれば、大統領は拒否権を行使すべきである。
中国のニュース配信規制を各国が非難、WTO

米国が法案通りに関税を課せば、中国はWTOに提訴して勝てる可能性が高い〔AFPBB News〕

 まず、法的欠陥から見てみよう。世界貿易機関(WTO)の規則は一般に、過小評価された通貨を違法な補助金と見なさない。通貨は一国の貨幣主権の一部で、仮に対処するとしても、国際通貨基金(IMF)が取り組むべき問題だと見なされているのだ。

 もし米国がこの法案の定めるところに従って中国に関税を課せば、中国はWTOに米国を提訴して勝てる可能性が高い。

 WTOが裁定を下す頃には、中国製輸入品からの保護を訴える米国企業が数年間にわたって恩恵を受けていたことになるのは間違いない。しかし、米国の消費者が安い商品を奪われて苦しむ一方、中国はほぼ確実に報復しているはずだ。

 ここに最大の危険が潜んでいる。この法案は米中間の緊張をエスカレートさせ、貿易戦争を引き起こす恐れがあるのだ。

 また、法案は他国にも適用できるくらい広範であり、これらの国は中国に対する米国の戦術を真似る可能性がある。そうなれば、折しもグローバルな投資家が不足し、景況感が停滞している時に、両方を打ちのめすことになるだろう。
もう解決されつつある問題

 もし気を揉む政治家が、懐疑的な有権者の意見を傾けるために別の論拠を探しているのなら、これはどうだろうか? この法案が対処すると称する問題は既に解決されつつある、というものだ。

 本誌(英エコノミスト)はかなり前から、柔軟な人民元は、中国にとっても中国の貿易相手国にとっても利益になると主張してきた。中国経済を輸出主導型から内需主導型に方向転換させ、中央銀行がもっと自由にインフレと戦えるようにし、停滞する欧米諸国に需要を回して世界経済の不均衡是正のきっかけとなるからだ。

 遅ればせながら、中国はこれを認めている。昨年6月以降、人民元はドルに対して7%上昇した。中国の方がインフレ率が高いことを考慮すると、中国の相対費用の上昇率はもっと大きい。

 景気刺激的な財政、金融政策が内需を支えていることから、2007年に国内総生産(GDP)比10%だった中国の経常黒字は3分の1に減少した。一方で米国の貿易赤字は縮小し、製造業の雇用は減少が止まった。

 これらの状況はすべて、数年前と比べると、人民元の過小評価の度合いが相当小さくなったことを意味している。
中国は自らを正せ

 決して中国に非がないわけではない。中国の関税は低いかもしれないが、同国は特定の国内企業に対し寛大な補助金を与え、特にエネルギーや運輸などの産業では、外国企業に技術供与を強制して差別し、厚かましい知的財産の盗用を容認している。

 人民元はまだ自由に変動する通貨ではなく、米国政府の怒りが沸点に達した時だけ上昇するように見える。オバマ氏は、米議会の保護主義的な衝動に抵抗すべきだ。しかし中国がオバマ大統領に、穏便な説得の方法の方が結果を出すという証拠を提示すれば、オバマ氏の仕事はもっと楽だったろう。  

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コメント
 
01. 2011年10月19日 12:21:38: Pj82T22SRI
最近の米指標は改善、QE3が必要な状況にない=アトランタ連銀総裁
2011年 10月 19日 11:08 JST
 

 10月18日、米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は、米国経済がリセッション(景気後退)に逆戻りするとは考えられず、最近の経済指標の改善は心強い、との認識を示した。昨年1月撮影(2011年 ロイター/Tami Chappell) 

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 [チャタヌーガ(米テネシー州) 18日 ロイター] 米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は18日、米国経済がリセッション(景気後退)に逆戻りするとは考えられず、最近の経済指標の改善は心強い、との認識を示した。テネシー州でのスピーチで語った。  

 量的緩和第3弾(QE3)実施の可能性については、米経済には9.1%の高水準にある失業率を押し下げるほどの力強さはないが、さらなる債券買い入れを検討するには経済状況が一段と悪化する必要があると指摘、「(QE3を実施するには)現在とは異なる状況が必要だ。それは、リセッション(景気後退)突入、デフレ圧力、失業の著しい増加などだ」と述べた。

 FRBが主要指標に関する具体的な目標設定など、より詳細な意思伝達ツールを検討すべきかとの質問に対しては、明確なインフレ目標が望ましい、と答えた。 

 ロックハート総裁は、欧州の債務危機や、米国の財政赤字問題をめぐる「超党派委員会」が赤字削減策について合意できないとの見方が、米経済にとって大きな脅威になっていると指摘。

 さらに、スペインの格付けがこの日引き下げられたことは、債務問題が解決に近づいていることは言えないことを示している、と述べた。 

 長期金利押し下げを目指したツイストオペの効果について多くのエコノミストから懐疑的な見方が出ていることに関しては、「穏やかなプラス効果があるだろう。ツイストオペは幅広い政策の一部と認識すべきだ。この政策はかなり緩和的なものだ」と述べた。

 また、米経済に対する最近の悲観的な見方は行き過ぎだと指摘、「景気の弱さが永続的に続くことや景気後退が避けられないということはない。最近の経済指標の多くは、多くのエコノミストによる低い予想を上回っている」と語った。 

 インフレ率については、依然として望ましい水準をやや上回っているが、適切な方向に向かっているとの認識を示した。

 同総裁は金融政策の見通しについて直接言及しなかったものの、弱いが「崖から落ちる」状況にはない経済の状況を考えれば、FRBが「様子見」姿勢を取っていることは望ましい、との認識を示した。

© Thomson Reuters 2011 All rights reserved.


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