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もう「カネ余り」は終わった。日本企業にも忍び寄るクレジットクランチの大津波。資金繰り確保が最大の課題に。[現代ビジネス]
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/388.html
投稿者 さそり座 日時 2011 年 12 月 08 日 21:02:48: skGvs8zjwBMFM
 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/29055

現代ビジネス

欧州を中心とした金融危機が一向に収まる気配を見せない。ギリシャ国債に続いて、イタリア国債の金利が急上昇し、スペイン、ハンガリー、フランスなどに飛び火しつつある。日本の報道を見ていると、国家財政の破綻に焦点が当たっているため、日本とくに企業経営者の間では、まだまだ危機感が薄い。

 ユーロ圏の景気減速による欧州売上高の減少や輸出の落ち込みを懸念している人は多いが、日本企業に迫る危機の本質は別のところにある。クレジットクランチ、つまり必要な資金が市場から調達できない危機の到来である。

 日米欧の主要中央銀行は11月30日、市場にドル資金の供給を拡大するための対応策で合意した。金融機関がドル資金を容易に調達できるようにするのが狙いで、2008年のリーマンショックの際に導入した仕組みを大幅に拡大したものだ。現在の欧州の金融危機が、リーマンショック当時のような危機に発展すると金融当局が懸念していることを示している。

 では、リーマンの時に何が起きたか。瞬間的に銀行間の短期金融市場が"消滅"し、どこの銀行も市場から資金を調達できなくなったのである。今の欧州の現状は、当時と瓜二つ。銀行間取引では短期資金が取れなくなっている。

 リーマンショックの際には日本の国際的な活動をしている大企業も資金繰りに窮した。「トヨタ銀行」とまで言われていたトヨタ自動車ですらドル資金の確保に難渋し、資金担当者はまさに世界を駆けずり回った。「あの時は胃に穴があくのではないかと思った」と振り返る。その時とそっくりの状況が再び起きようとしているのだ。

「主要取引銀行から数百億円規模のまとまったコミットメントラインを取った」とある大手非製造業の取締役は言う。コミットメントラインとは銀行との間で取り交わす契約で、あらかじめ決めた融資枠の上限までならば、審査なしで銀行が資金を提供することを保証する制度。通常2年程度の契約で、企業は融資枠の一定割合の契約料を支払う。つまり、イザという時に資金を借りる保険契約のようなものである。

 実際に銀行から資金を借りてしまうと、手元資金として置いておかねばならず、当然、バランスシート(貸借対照表)も膨れてしまう。コミットメントラインを利用することで、バランスシートのスリム化ができる。一方、銀行にとっても実際に巨額の資金を貸し付けることなく一定率の手数料収入を得られるわけで、収益の安定化につながることから、この10年ほど大企業との間で急速に契約が膨らんだ。

もちろん、金融機関はイザという時に融資しなければならないリスクを負うが、過去十年来のカネ余りで、その際の資金手当に不安を感じる金融機関などなかった。もちろん、金利上昇リスクを回避するために、金利スワップを実施したり、国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を買ったりしている。金融機関も保険をかけているわけだ。

 ここまで書けばお分かりだろう。ギリシャやイタリアで金融危機の引き金になったのはCDSである。国債が債務不履行になった場合にその損失を保証する金融派生商品(デリバティブ)である。ヘッジファンドが投機の対象として使い、ギリシャを破綻に追い込んだ「悪玉」として最近日本では報道されているが、まっとうな金融機関もリスクヘッジに使っている。

 一方で、国際金融市場では急速に資金の枯渇が始まっている。リーマンショックの原因は金融市場でのレバレッジ(信用倍率)を高めすぎたために発生した一種のバブルだという反省から、国際金融当局は、国際的に活動する金融機関への規制を強化し、レバレッジを圧縮させようとしている。レバレッジが低くなれば、当然、信用創造は減り、資金が枯渇し始める。そして資金調達力が最も弱いところから破綻が始まるわけだ。それがギリシャだったのである。

 今の段階になっても中堅企業の最高財務責任者(CFO)などからは「銀行は貸出先がなくて困っているではないか」とカネ余りが続いているという声が聞こえる。確かにバランスシート上はそうだ。銀行が集めた預金が貸し出しに回っている比率である「預貸率」は低下し続けている。だが、これはあくまでもバランスシートの話だ。その余ったカネを銀行は自行の地下金庫に積み上げてあるわけではない。多くが日本国債に投資されている。

 コミットメントラインを結んでいる企業が一斉に融資を求めたらどうなるか。バランスシート上は貸し出し余力があっても、貸すための資金(キャッシュフロー)をどこからか持ってこなければならない。銀行がかけている"保険"を頼って資金調達しようにも難しい、日本国債を売ろうにも簡単には売れないとなると、貸し出す資金そのものが不足する事態に陥りかねないのだ。資金繰り危機である。

 リーマンショック時の資金繰りを巡る問題でん、日本国内での教訓は、一斉に企業が資金を求めた時に、銀行は大企業への貸し出しを優先し、中堅企業は後回しになったことだろう。各国が協調した資金の大量供給で、クレジットクランチ状態は比較的短期に解消したため、中小企業の資金繰り破綻ラッシュは避けられた。賛否両論あるにせよ、亀井静香・元金融担当相による中小企業への資金支援も、資金繰り破綻を防ぐという意味においては一定の役割を果たした。
 

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コメント
 
01. 2011年12月08日 21:08:37: sEvVpqBKKo
日本の上場企業は200兆円の内部留保があって、
金余りの状態ではないか?

日本の銀行も企業に貸したいが借り手がないのが現実だろ。

借りてまで投資するものがないのが、
現実だろ。

この記事は危機を煽ってるのか?


02. 2011年12月08日 22:51:02: P37tBmePYc
別にへんなことは書いていないですよ。レバレッジを低くしたのだから、資金が枯渇するのは当たり前じゃないですか。
内部留保っていっても、必ずしも流動性のある通貨で持っているわけでもないし、信用収縮で失った金額に比べれば大した額ではないから。
1、のようなコメントが出る人って経済のことわかってないと思います。

03. 2011年12月09日 05:01:00: Pijo5v1olc
企業や国家や家計の大半が自己資産の範囲で誰からも借金せず資金を運用しているなら業績不振はバランス不況と呼ばず、ただの不況だ。このような資本構成でも不況は同じように起こる。

民間のバランスシートの債務超過は民間の投資の失敗にすぎない。真の貸し手の金融業界が損失を清算するのが筋である。当然の原則を順守する強固な意志をもった融界であったら、経済の先行きをもっと研究して、正しい見通しの下で行動したはずだ。

民間のバランスシート改善のため国家へのバランスシートを債務超過にして、ツケを国民全体に回すことは問題の解決策ではない。国民の損失を先延ばしにする世界規模で拡大する国家財政のバランスシート不況は経済変動を増幅させる結果しかもたらさない。こうした試みが金融システムをさらに腐敗させ、より大きな金融破局を自ら招く。

しかし、金融界や一般大衆が国債バブル崩壊の意味を理解する転換期は今まさに進行中だ。国家の債務解消のツケが回る最終地点は国民のふところだ。どう転んでも金融不信と経済不況は必然的に起こり避けようがない。


04. 2011年12月09日 08:16:04: b3amFSoHHY
現在の状況は富の偏重によって引き起こされたものでしょう。 人間の富に対する欲望には限度が無いから、富を蓄積した幸運な人達は、それを消費することよりもさらに富を求めて有利と信じられる投資に走る。 結果として富(この場合には通貨もしくわ可分所得と言うべきか)は果てしなく偏重して行くことになる。 蓄積された富が産業資本として活用される時代であれば、それが新しい産業を作り出して雇用となって分配され、一般消費の形となって経済の規模を拡大させていく。 不幸なことに現在は富が雇用機会を生み出すような投資に向かわず、循環に向かうことの無い形で積み上げられてしまっている。 雇用機会なるものもPCやネットの活用によって合理化され減少しているから、一般消費は全体としては減少する方向にある。 国家の行政機関の必要とする税収も減少せざるを得ない。 行政機関としては支出を削減させるよりも、赤字財政を続けることを当然としているから、不足財源は赤字国債の発行に頼るしかない。 溜め込んだ資金の運用に失敗して起こされた金融危機に対応する財政の救援も、赤字国債の発行による財政支出の増加しか方法が無いと思っている。 既に積み上げられた国の財政赤字補填のための国債の発行残高は、これまでの手法では解決が不可能な状態にまで巨額化してしまっている。 これが現在の姿と言えるだろう。 金融工学と呼ばれるインチキな手法によるデリバティブ・レバレッジ・CDSなどによって、破綻をきたした世界の金融秩序は殆ど破滅寸前の状態にあると思う。 N.T

05. 佐助 2011年12月09日 09:00:25: YZ1JBFFO77mpI : gHqpcm4bVU
世界信用収縮恐慌を発生させる世界基軸通貨の交代は見えないし,消費税増税・関税をゼロにし、自国の農業や中小企業を壊滅させると世界信用収縮恐慌は加速します。そしてすべての経済指数が三分の一以下になります。

80年(±3)ぶりの世界金融恐慌で借金が売上を上回るので,最新鋭の商品を開発できなかった企業は、縮小し倒産します。給与所得は平均30%減,失業者は三人に一人まで拡大するでしょう。

2020年までは古いルールが破壊されて,新しい技術商品の市場の普及が加速します。そのために、先覚商品市場の打撃は、更に軽減される。新テクノロジーと新スタイリングの商品は、景気後退期に市場の縮小度が軽減され、成長テンポは減速するが市場は拡大する。内部留保や慣習期の商品にあぐらをかき、市場拡大のインパクトのある商品を開発できなかった企業は、縮小&倒産は避けられない。

激烈な輸入と店舗拡大競争によって成長した流通企業と不動産企業は、借金が売上を上回る。そのために、その縮小スピードを、景気の縮小速度より遅延させれば、倒産消滅は避けらない。しかし新しい技術や先覚商品の開発に成功した、個人と企業と産業は急成長する。

世界の基軸通貨の信用膨張と、各国の通貨の信用膨張は、株や土地や石油や原材料を高騰させながら、世界中にデフレを撒き散らし、国内の生産販売を縮小させる。しかし、海外貿易の拡大は、この危機を隠し、世界恐慌の迫り来るインジケータの足音を聞こえなくしてしまった。

仏典に「三災七難」という名言がある。国家の最高指導者が間抜けで最悪だと、あらゆる災難が競って襲ってくるというのである。そして国民を不幸のどん底に突き落とすのである。80年(±3)ぶりの世界金融恐慌で我々は古今未曾有のパニックを迎える。


06. 2011年12月09日 10:42:01: USY1mvsyzk
最近とみに多方面で、お雇いの「アオリ屋」が

増えている。

世界中を恐怖と不安で洗脳し経済活動を混乱させ

0.0001%程度の狂人どもに都合のいい世界をと

東奔西走している目出度くも哀れな

奴隷活動家たちが蠢いているようだ。

この後の良き世界を開いていく為には

全て、私たち一人一人の意識の向上、目覚め

そういった事が大事な要素になってくるのでは・・・


07. 2011年12月09日 12:17:42: 99GV08UN7o
安全な訳がないだろ 安全房が国家を滅ぼしてきた歴史を忘れるな カス
安全房に限って 何か起こったときに立ち尽くして何も出来ない
そして放射能汚染列島は放置されたまま先も見えない 安全房は市ね

08. 2011年12月09日 13:51:10: lqOPOFnyLE
>日本国債を売ろうにも簡単には売れないとなると

当面は日銀が買ってくれるでしょう。取越し苦労ではないか。


09. 2011年12月09日 18:21:50: zeuF4jHQoY
この記事は、
あらかじめ決めた融資枠の上限までならば、審査なしで銀行が資金を提供することを保証されているとゆうこと、バランスシート上は貸し出し余力があるということは、金融ルール上銀行はその範囲まで資金を信用創造で貸し出す資金そのものを
創りだせるが、格付け機関の格下げで銀行が保有している金融資産の目減り、
景気低迷による実物担保価値の毀損による自己資本比率の低下によって
貸し出し保障枠内の信用創造も出来ないということでありましょうか。・・・・?

とすれば、アングロサクソンが定めた金融ルールーを物理法則かの如く、真理のように変更不可避であるかのような思考から解き放たれた金融ルールに
移行すべき時が訪れたという事でありましょう。


10. 2011年12月12日 00:15:12: 8Yr4NpVmTE
金が余ってるなら使えよ自称金持ちの乞食ども。
国籍を問わず本当に貧しい人達に使えよ。
金と頭は使いよう。
銀行家も人の金を右から左に流して儲けてる場合じゃないだろうが。
通貨発行権とかどうでもいいんだよ。
本当の乞食は何処にいるんだろうね。



11. 2011年12月12日 08:33:04: 67DDST8Vi8
お金ができるメカニズムは日銀貸出による信用創造によります。
日銀が民間銀行に資金需要のニーズがあれば日銀貸出(買いオペ)の入札を行い、ベースマネー(民間銀行が日銀に保有する当座預金に振り込まれる架空のお金)を民間銀行に供給し、民間銀行の貸出による信用創造で数倍のマネーストックが生み出されるというものです。
つまり、世の中に存在するお金のもとは日銀が刷っているんです。金余りの状態とは中央銀行が大規模かつ頻繁に入札を行い民間銀行に資金供給をして、低い預金準備率によって信用創造によるマネーストックの生産を促進している経済状況を言います。
つまり、金融機関の資金繰り、融資余力は円に関して言えば問題ありません。日銀がお金をすればいいだけですから。問題はドルの資金繰りです。なぜなら、ドルを供給しているのはアメリカの中央銀行のFRBだからで、日銀は円しか刷れないからです。

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