★阿修羅♪ > 経世済民74 > 421.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
EU首脳合意、評価分かれる 英の孤立に懸念の声
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/421.html
投稿者 あっしら 日時 2011 年 12 月 12 日 02:49:52: Mo7ApAlflbQ6s
 

EU首脳合意、評価分かれる 英の孤立に懸念の声

 9日に閉幕した欧州連合(EU)首脳会議が打ち出した債務危機総合対策を巡り、域内外でメディアなどによる評価が分かれている。ドイツを筆頭に財政規律強化の合意が歓迎される一方、短期の市場安定策については不十分との指摘も多い。

独「歴史的合意」

 「数週間前まで空想の世界といわれた欧州の財政連合、安定連合に一歩を刻んだ」(独公共テレビ局ZDF)。ドイツメディアの間では、メルケル首相が財政規律強化を譲らず、サルコジ仏大統領と結束して「歴史的合意」を引き出したと評価する論評が目立つ。

 英国への批判も多い。独大衆紙ビルトは「EUのほぼ全ての国は英国よりもユーロの方が大切だ」と突き放した。保守系有力紙のフランクフルター・アルゲマイネは「今後の金融規制を巡る欧州の議論で英国は影響力を失う」と指摘した。

 イタリアの主要紙ラ・レプブリカは「主権に固執する英国が三くだり半を突きつけた」と指摘した。同国のモンティ首相は「英国なしでも新条約は機能する」と発言。来年1月中旬、ローマでの独仏との3カ国首脳会談開催を明らかにした。

 一方、フランスのメディアでは域内対立の露見が市場に与える影響を懸念する論評が目立った。フィガロ紙は「欧州は一体性を失うだろう」、ルモンド紙も「(EUには)あいまいさや両義性が残った」と指摘。経済紙トリビューヌは「金融市場の信頼回復のため、指導者らはEUの一体性をとりもどさなければならない」などと解説した。

 英国では金融街シティーを抱えるロンドン市長のボリス・ジョンソン氏がキャメロン首相のEU条約改正拒否を「ファインプレー」と表現。フィナンシャル・タイムズ(FT)紙も「首相はシティーを守る立場を選んだ」と理解を示しながら、「1つの市場(の欧州)で英の影響力を再構築する方法を探さなくてはならない」と呼びかけた。

 一方、野党労働党のエド・ミリバンド党首は「今後、英国に影響する重要な経済決定に参加できなくなる」と影響力の低下を懸念。インディペンデント紙は社説で「国会議員のわずか15%でしかないユーロ懐疑派に奉仕した」と批判した。

米「努力不十分」

 市場の不安払拭には、慎重な見方が目立つ。独地方紙ライン新聞は「これで債務危機を克服したわけではない。各国が新たな国債を大量に出す来年1月までに市場で正念場が訪れる」と予告。FT紙も、クリスマス前に周辺国の国債が「市場の攻撃を受けるリスクが残る」とみる。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は「投資家が強く迫っている大胆な努力に欠ける。欧州の債務危機を止めるには不十分だ」と指摘。中国国営の新華社通信も「正しい方向への第一歩だが、効果が表れるかどうかは微妙だ。債務危機解決にはさらに多くの措置が必要になる」とする論評を配信した。

(ベルリン=菅野幹雄、パリ=古谷茂久)

[日経新聞12月11日朝刊P.5]
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年12月12日 04:03:20: Pijo5v1olc
ユーロ圏の盟主であるドイツの国民が債権として貯蓄した富を吐き出したくないだろうが、必ず起こる現実はドイツの富は南欧の債務と相殺される運命だ。ドイツはサンクコストの呪縛から逃れるためにはユーロ各国に緊縮財政を強いるしかないのだ。英国は我が道をゆけばいい。財政の追い風がない世界経済は縮小均衡に向かっている。

02. 2011年12月12日 05:42:09: 2TqybxDASA
 現在欧州で銃器を振り回して云々というのは旧セルビア諸国あたりだけだろう。
しかし、第一次大戦がここから始まったことはみなの頭にシッカリ入力されてる。
同じ形での紛争勃発はない。
 旧ドイツのバルト海沿岸領土も居住ドイツ人が追っ払われて久しい。
これも問題ない。チェコ、スロバキアのドイツ人って言ってもEUのパスポートがあれば別に住んでりゃいい。それだけ。

だとすると、しばらくの間欧州で戦争がなくなる。
それでは、いざという時に逃げ込み先として欧州に君臨していた英国の地位がなくなる。

 しかも、個別の国に厳しい財政規律を求めると、金余りのところに人が殺到する、それがイヤならEU内でばら撒く。ということになる。いっそう戦争が遠ざかる。

 もっと凄いことが起こる。中東で何か事ある場合、今回のアラブの春とかいかにもいいことじみた名づけの出来事も結局は民主主義(説教)強盗だったように、ヨーロッパがアメリカと共に石油利権を得る、あるいはイスラエルの利益を守るために戦争するときヨーロッパの旗頭は必ず英国だった。

 今回欧州各国が経済的にまとまるということが完成すると、欧州はアメリカの金融機関を儲けさせる為に、或いはアメリカのヘッジファンドがまとめた借金証文に書かれた借金を返すために、中東での戦争に首を突っ込めなくなるという英国にとっての悪夢がやってくる。

 これから来る金融恐慌は確かに耐え難い苦痛だ。しかし、欧州は数値化共通化できる社会資本の水準を揃えるなどにカネをつぎ込むことをするだろう。そしてその地道な努力は必ず花開く。前世紀の2度の戦争という馬鹿真似に戻ることはないのだ。
 


03. 2011年12月12日 15:44:15: BZZjZAt60A
政治統合なしの経済統合(新自由主義経済政策)は、結局のところ資本と技術蓄積の大きい強い国(すなわちドイツとフランスの一部)の一人勝ちとなり、歴史的に弱い国々の一層の隷属を深めることとなる。経済競争に負けた国は、社会政策で自国民を救おうとすれば一層財政難に陥る。各国に経済ナショナリズム政策の余地が少ない体制だ。結局域内格差是正政策(共生政策)が必要だが、経済競争を規制するのは政治の問題だ。
ユーロ圏は、米英の攻撃だけでなく内部から崩壊する要因があると思う。

04. あっしら 2011年12月13日 19:25:26: Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

英首相「新条約、英国に危険」 議会で演説 副首相は欠席


 【ロンドン=松崎雄典】英キャメロン首相は12日、英国議会で演説し、欧州連合(EU)加盟国の財政規律を強化する条約改正への参加を拒否した背景を「国益を守る条件が担保されない条約改正は英国に危険」と説明した。EUと距離を置く決定になったことには、連立政権内にも強い批判があり、政権運営にしこりを残している。

 首相は議会で「EUの一員であることは今後も変わらない」とする一方、「柔軟なEU」を求めた。首脳会議では条約改正を認める条件に、英国がEUの金融規制を一部留保できるような条件を求めたが、「英国に特別な地位を求めたわけではない」と適切な要求だったとの見方を示した。

 出身母体である保守党にはEUと距離を置く独自路線を主張する議員が多い一方、連立政権を組む自由民主党は親欧州政策を掲げており、党首のクレッグ副首相は11日、英BBC放送で、「孤立し取り残される」と発言。12日の議会は欠席した。

[日経新聞12月13日朝刊P.9]



  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民74掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民74掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧