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マイナスの国債利回りの合理性・・手負いの投資家が選択する[独国債]と[金]
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/628.html
投稿者 尚林寺 日時 2012 年 1 月 11 日 09:39:31: JaTjL5JPya4go
 

http://blogos.com/article/28764/?axis=p:2

もうご存知だと思うのですが、ドイツの国債、といっても6か月物の短期国債ですが、それを入札にかけたところマイナスの利回りになったのだ、とか。

もう少し細かく言うと、1月9日にドイツ連邦銀行が、6か月物のゼロクーポンの短期国債を入札にかけて売り出したところ、応募金額が額面を上回り、その結果、当該短期国債の平均利回りが、マイナス0.0122%になったのだ、と。

で、こういうニュースが流れると、視聴者の反応は大変にいいのですが、大多数の方は、何故マイナス金利が発生するか、その理由が分からず大変混乱してしまうのです。

何故、マイナス金利が発生するのか?何故、ドイツ政府に半年間お金を貸した上に、投資家は 0.0122%の金利を支払わなければならないのか?

もちろん、0.0122%の金利を支払うと言っても、現実に投資家が0.0122%の金利を支払う訳ではないのですが、国債の購入に対して額面金額以上のものを払い込み、その一方で、償還時には額面額しか償還されないので、結果として投資家が金利を支払ったことになるのです。

もし、貴方が余裕資金を億円単位、或いは数十億円単位で有していたとして、マイナス金利の付く案件にお金を投資することがあり得るのか?

この場合には、恐らくそうした案件へ投資することはないでしょう。何故なら、そうした投資に応ずれば必ず損をすることが明らかであるからです。今のまま金庫に現金を保有しておけば、元本が減ることはないのに、マイナス金利の国債に投資すれば、必ず元本が減るからです。

では、何故、今回、ドイツの短期国債に関してマイナスの利回りが発生したのか?
まあ、この手の話は、お金持ちだったら案外理解しやすいことなのです。ということは、今回のマイナス金利のニュースを聞いてきょとんとしている人は、お金持ちではないのかもしれません。或いは、お金持ちであっても、タンス預金が好きな人であったりして‥

もし、貴方が大変なお金持ちであり、しかし、安全を第一として、余裕資金の数十億円分をユーロ建ての短期のドイツ国債で運用していたと仮定しましょう。短期国債ですから、例えば10年物の長期国債ほどではないにしても、僅かばかりの利息がこれまでも稼げていた筈なのです。

では、そうした短期国債の満期が来たら?
貴方の口座には償還資金として数十億円分のユーロが振り込まれることになるでしょう。

で、次に、償還資金を受け取った貴方は、どのような行動に出るでしょう?
もし、貴方がユーロは危ないと感じて、例えば、米国債や日本国債に乗り換えるとすれば、今回のようにマイナス金利が発生することはなかったでしょう。

しかし、もし、貴方が、ある程度ユーロ建て資産を保有することが適当であると判断したら‥?
その場合には、ドイツ国債か、フランス国債か、イタリア国債か‥いろんな国債のなかから選択する必要があるでしょうが‥そして、例えばイタリア国債などは長期債であれば、利回りは7%を超えて、ある意味で魅力的にも見える訳ですが、それはリスクが高いことの裏返しでもあるのです。リスクが高いということは、何時なんどき、ギリシャ国債のように元本が帳消しになってしまうかも分からないということであるのです。

まあ、そんなことを考えると、償還資金を再び短期のドイツ国債で運用することを第一に考えることでしょう。で、そのような投資家が増えるとなれば、当該国債の利回りはどんどん下がり続け、ついにはゼロになってしまうのです。

まあ、そこまでのところは理解できるでしょう。問題は、何故ゼロを下回ってマイナスになることを投資家たちは受け入れるかです。現金で保有しておけば、少なくても元本が減ることはないからです。

問題は、どうやって数十億円もの現金を保有するかであるのです。それだけのお金を自宅においておくとなれば頑丈な金庫も必要であり、盗難も懸念されるので、セキュリティ会社に防犯対策をお願いする必要もある、と。もちろん、機関投資家の運用規模は桁が違うので、さらに大きな金庫と、現金を保管するための経費が必要となるのです。

新たに巨額の現金を直接保管することには、大変な経費がかかるのです。つまり、多額のお金を運用している投資家にとっては、現金を保有するにも経費がかかるために、だったら、少々のマイナス金利であれば、それを受け入れた方が得になることもあるということです。

「銀行に預ければいいのでは?」
でも、銀行に預けるといっても、銀行が倒産するかもしれないでしょ?だから、マイナス金利でも甘んじて受け入れているのです。

★それに、仮にマイナス金利の国債を保有することになったとしても、それを満期前に売却することによって場合によっては利益を出すことも予想されるので、必ず損をするとも限らないのです。つまり、今後益々マイナス金利の幅が大きくなる事態が発生すれば‥それは、国債の価格が上昇するということであるので、当該国債を売却して、売却益が出るということであるのです。(小笠原誠治)


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■独6カ月債入札利回りがマイナス金利になった問題は放置するとキケン

http://markethack.net/archives/51796095.html

1月9日のドイツ国債の入札で落札利回りが−0.0122%になった問題は放置するとキケンです。

マイナス金利ということは言葉を変えて言えば「お金を払ってでも、この国債を買わせて呉れ!」と投資家が懇願しているのと同じで、それは人気の出過ぎと形容出来ます。

なぜ人気になりすぎているのか?

ひとつには欧州の金融機関がお金を「駐車しておく」場所、つまり安全な投資先の選択肢が極端に限られているということが指摘できます。

米国の証券会社、MFグローバルがイタリア国債を買ったら、格付け機関から「それはアブナイからもっと自己資本を積み増しなさい」という注意を受け、その忠告を無視した同証券のジョン・コーザインCEOの判断が同社を破綻に追いやった記憶が未だ欧州の金融関係者の間では新しいです。

だから欧州の金融機関の担当者は(ぜったい危ない橋は渡りたくない)という考えからイタリア国債などの最近売られている国債をどんどん売却処分する決断をしました。

それらの国債を売って出来たキャッシュをどこかへ突っ込まないといけません。

でも高金利国の国債を買うと、折からの不人気がもたらす流動性の不足で一度入ったら二度と出れない、「ゴキブリホイホイ」のような投資対象に閉じ込められてしまうリスクがあります。

だからキャッシュはドイツの短期債のような絶対安全な投資対象だけに再投資されるべきだと誰もが考えたわけです。

★そのような安心できる投資対象はそうそう転がっているわけではありません。
だから他の国の国債を処分したキャッシュがドイツ国債に集中しているのです。
★このような状態を放置するといずれドイツ以外にはお金が回らなくなるリスクがあります。
★それは欧州中央銀行が量的緩和政策を含めた大胆な緩和措置をどんどんとってゆかなければいけないことを意味していると思います。(広瀬隆雄)


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■読者が選ぶ金融商品第二位に「金」・・手負いの投資家の選択

http://www.mmc.co.jp/gold/market/toshima_t/2012/1125.html

1月4日、日経電子版で発表された読者790人対象のアンケート調査、「2012年に投資したい金融商品」。
54%の“日本株”に次ぎ、第二位に“金”が入った(23%)。第三位は“投資信託(外国株で運用)”で20%。
「リスク対策として保有したい」、「有事の金」、「分散投資のため」、「日本国債の暴落に備えたい」といった意見が寄せられ、値上り益を狙うというよりは、リスク分散の一環として保有を考えるようであったとのこと。

この傾向は、筆者が投資最前線で、肌で感じていることでもある。
金購入意向を聞くと、必ずといっていいほど、50%以上の投資家が「金は紙くずにならないから」と答える。リーマン・ショック前には、「金で一儲け」を目論む投資家たちで、セミナー会場の雰囲気もムンムンしていたものだが。
★かくして、株やFXで満身創痍となった「手負いの投資家」が、「金」という「駆け込み寺」の門を叩く。

★リターン追求、リスク軽視に懲りた彼らの発想は、金で損を取り戻そうというより、ポートフォリオ全体のリスク軽減である。株を“攻め”とすれば、金は“守りの資産”と位置づけられる。質疑応答でも、「金はどこまで上がるか」という質問より、「下がるとすればどこまで下がるか」という問いが遥かに多い。「下がったら買う」という発想が顕著で、事実、昨年末から金価格が1500ドル台まで急落した局面では、それまで売り戻し一色であった店頭に、一転、大量の新規買い注文が入った。

同調査でも、金と答えた人たちのコメントとして、「殖えなくても、目減りと将来の日本国国債暴落に備えたい」、「金をリスク対策として少量を押し目買いしたい」、「将来下がりきったところで、長期投資で持ちたい」、「資産運用が安全にできる環境が2012年に整うことは無理だと思いますが、消去法で考えて選択した」などなど。

「この一年間の資産運用の成績が、ほぼトントン」と答えた人たちのコメントとして、「プラスは金の一言につきる。マイナスは、国内は震災による株価低迷。海外は欧州不安や円高」、「金価格の上昇で、長く続けてきた純金積立に救われた」という言葉が象徴的であった。(豊島逸夫 )

 

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