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恐れていたジレンマに直面するECB ギリシャ債務協議、中銀にも損失負担要請 ダボス会議、冬のリゾート地を覆う悲観論
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/745.html
投稿者 ts 日時 2012 年 1 月 26 日 03:44:13: kUFLMxTYoFY0M
 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34393?page=2
恐れていたジレンマに直面するECB ギリシャ債務協議、中銀にも損失負担要請

2012.01.26(木)
Financial Times:プロフィール


(2012年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
欧州4か国で株の空売り禁止へ

危機対応の国債購入の結果、ECBはギリシャ国債の最大保有者となっている〔AFPBB News〕

ギリシャ国債の保有者にとって、不安な日々が続いている。ギリシャ国債の最大保有者である欧州中央銀行(ECB)にとっては、特にそうだ。

 新たなギリシャ救済策の「民間部門の関与」を巡る交渉が決裂しかけている中、ECBは国際通貨基金(IMF)と金融業界から、損失を負担するよう圧力をかけられている。

 ECBは、かねて恐れていたジレンマに直面している。ECBはギリシャ国債に投じた推定350億〜400億ユーロの資金について、多額の損失を被らねばならないのか? そうなれば、ECB自身とユーロ圏に悪影響が及ぶ恐れがある。
崩れつつあるECBの目論見

 ECBは2010年5月、ユーロ圏の債務危機が最初に勃発した時にギリシャ国債を購入し始めた。ジャン・クロード・トリシェ総裁(当時)の目的は、金融市場を安定させることだった。想定されていたのは、市場価格で買い入れた国債は満期まで保有し、ECBは償還時に相当な利益を手にする、という筋書きだ。

 ウニクレディトのチーフエコノミスト、エリック・ニールセン氏は、民間部門が手を出さなかった時に対応策を講じたECBは、当然ながら、今になって代償を払わされるのはおかしいと感じていると言う。「非常時には消防隊が出動する。だが、消防隊は保護されているというのが決まりだ」

 エコノミストらは、ECBが保有するギリシャ国債の額面価格に70%の「ヘアカット(債務減免)」を課せば、200億ユーロ以上の損失が生じると試算している。相当な金額ではあるが、ECBとユーロ圏の各国中央銀行が保有する準備金の規模を考えると、破滅的な額ではない。

 だが、損失負担に対するECBの抵抗は、単に原則に基づいたものではない。損失負担に同意すれば、ECBがギリシャに金融支援を与えていると見なされかねないのだ。その場合、政府に対する中央銀行の融資を禁じた欧州連合(EU)の条約に違反することになる。

 ECB理事会が議論している可能性の1つは、見込まれている利益を断念することだ。この利益も、かなりの額に上るかもしれない。ECBが国債に払った価格と額面価格の差に関しては、エコノミストらの試算は50億ユーロから150億ユーロ超まで幅がある。ECBは金利収入も得てきた。

 もう1つの可能性は、ユーロ圏の各国中央銀行が自国のポートフォリオ内で保有するギリシャ国債について損失を負担することだ。もっとも、その合計額は大きくないかもしれない。だが、そうした措置は、ECBの内外で物議を醸すだろう。
結局は納税者負担で損失を被るしかない?

 ECBは事態の成り行きをコントロールできないかもしれない。ギリシャ政府は、扱いにくい少数派を同調させるために、集団行動条項(CAC)を遡及的に盛り込むことで債券保有者との合意を推し進める可能性を示唆している。

 ECBはそうした措置を支持するかもしれないが、ECB自身が保有する国債については、CACが盛り込まれていない国債と交換したり、EUの救済基金である欧州金融安定機関(EFSF)に移管したりして、適用対象から除外しようとするだろう。だが、危険なのは、不当な扱いを理由にその他の債券保有者から提訴されかねないことだ。

 こうした状況下にあって、ECBは結局、悪い中でも最もましな選択肢は、すんなり損失負担を受け入れることだと判断するかもしれない。中央銀行がその他の債券保有者より弁済順位が上位に置かれることに伴うリスクは、その他諸国の国債市場に対する介入の効果が弱まることだ。

 スペイン国債やイタリア国債に投資している人も、ECBに対する優遇措置を危惧するだろう。UBSの欧州担当エコノミスト、ステファン・デオ氏は「これは市場に送るメッセージとしては、非常に悪い」と指摘する。

 1つ、明白なことがある。ECBは、必要とあらば中央銀行に新たな資本を与えて費用を負担するのは、最終的にはユーロ圏の納税者だということをはっきりさせるだろう。各国政府はECBを窮地に追い込むことが招く結果を理解すべきだ、というのがECB内で強く支持されている見解だ。
By Ralph Atkins in Frankfurt


 
 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34396
ダボス会議、冬のリゾート地を覆う悲観論

2012.01.26(木)1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ダボス会議は気候変動が議題の中心に - スイス

毎年1月に世界中のエリートが集まるスイスのリゾート地ダボス〔AFPBB News〕

スイスのダボスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に向かっている代表者たちは、ショックを受けることだろう。

 2012年に入って金融市場のムードは改善しており、発表される経済指標も事前の予想を上回っているにもかかわらず、スイスの山中で開かれるこの会議で登壇する予定の専門家たちは悲観的だからだ。

 ニューヨークやロンドン、東京、北京での比較的明るい雰囲気を知らない世界クラスのエリートたちだからそうなるのか? その辺りはまだ定かでない。しかし、今年のダボスは雪こそ深いものの、ほとんど息抜きにならないことは間違いない。
大物エコノミストはほぼ悲観論一色、2012年に深刻な経済危機も

 本紙(フィナンシャル・タイムズ)は世界経済フォーラムに出席する大物エコノミストたちに声をかけ、ユーロ圏危機とこれから生じそうなその影響についてどう考えているかを尋ねた。

 応じてくれたエコノミストたちはほぼ一様に、国際通貨基金(IMF)が示した悲観論に同調した。世界の景気は弱くなりつつあり、ユーロ圏危機がエスカレートすれば別の危機が生じる恐れもあると言う。

 意見に違いが見られたのは、事態がどこまで悪化しそうかという点だった。ピーターソン国際経済研究所のシニアフェロー、カーメン・ラインハート氏は、政策立案者の間に現状を認めたがらない姿勢がまだはびこっていることを考えると、先行きは暗いと話している。

 「今年は深刻な経済危機が生じるか、あるいは昨年に続いてすべての先進国が失業率の高止まりや低成長、全般に遅い景気回復といった状況に見舞われるかのどちらかになるだろう」とラインハート氏は言う。

 コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授も、新たな危機が発生するリスクがあることを指摘している。

 政策が思うように打てない国があることや、政策を意図的に引き締めている国があることが特に懸念されるという。危機が起これば、「政府の適切な対応が十分になされないために深刻化するだろう」と話している。

 しかし、アルゼンチンの中央銀行総裁をかつて務めたマリオ・ブレヘル氏は、もしユーロ圏が危機を悪化させることなく現状を乗り切れば、2012年に危機が訪れる可能性は小さくなると見ている。

 ただ、「世界経済の成長は2012年に鈍化し、かつ欧州以外の一部の地域が小幅な景気後退に陥る」そうだ。

 世界経済にとって重要な問題はほぼすべて、ユーロ圏が域内の銀行危機やソブリン債務危機、そして競争力の危機に真正面から取り組むか否かにかかっている。この17カ国で構成される単一通貨圏が何をすべきかについては、エコノミストたちの意見はかなり一致している。
ユーロ圏17カ国に必要な緊急計画

 カーネギー国際平和財団のモイセス・ナイム氏が「最も過剰に分析されながら最も対策が取られていない」危機だと評するこの状況において、ユーロ圏は次の5点を網羅した緊急計画を必要としているというのが大方の見方だ。

■ 周縁国の緊縮財政と経済改革

■ リスクを共有する財政統合(ユーロ共通債の導入を含む)

■ 資金の借り入れが難しくなっている国々への暫定的な流動性支援。欧州中央銀行(ECB)から強力な支援が得られるのが望ましい

■ 債務負担を大幅に軽減する、ギリシャのソブリン債務の再編

■ ユーロ圏全域における欧州系銀行の資本増強

このコンセンサスに異議を唱える大物エコノミストは、ニューヨーク大学のマイケル・スペンス教授とハーバード大学のケネス・ロゴフ教授だけである。恐らくユーロからの離脱を認めなければならない国があるというのが彼らの主張だ。
ギリシャとポルトガルがユーロ圏を離脱?
ユーロ、対ドルで1年4か月ぶり安値

ユーロ圏からの離脱を余儀なくされるのは、ギリシャだけでは済まないかもしれない・・・〔AFPBB News〕

 「ギリシャと、恐らくポルトガルは、離脱しなければならない。経済が成長する可能性がないからだ」とスペンス教授は述べている。

 ロゴフ教授はこう話している。「少なくとも2〜3の周縁国は大幅な債務減免を必要としており、ユーロへの参加をしばらく休まざるを得ないかもしれない。この事実にユーロ圏はようやく気づくのだろうか?」

 しかし、取材に応じたエコノミストたちのほとんどは、ユーロ圏の首脳がこの難問に立ち向かうことについて悲観的な見方を示している。政治的な制約があるというのがその理由だ。

 欧州政策研究センター(CEPS)のディレクター、ダニエル・グロス氏は、「ユーロが崩壊寸前に至らない限り、彼らがこれらの施策を実行に移す公算はない」と断言している。

 ロゴフ教授も、「政治の麻痺状態はすさまじい」と付け加えている。

By Chris Giles in Davos  

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コメント
 
01. 2012年1月26日 10:23:56 : A4cr8yOAHc
英フィナンシャル・タイムズ紙(JBプレス)の投げ込み寺ですか?

FTインテリジェンス=「アメユダ」の投稿員のようですが・・

むかし、似たような投稿スタイルの投稿員がいて・・最近まで見かけなかったが

再登場でしょうか??

[sci]??


02. 2012年1月26日 23:00:16 : an0GYuMR1s
欧州の予算権を統一するために何十年の時間をかけて下手な田舎芝居を打ちやがって。

お前ら欧州の白人貴族は馬鹿か。身の程をしれ。馬鹿代官が。

どれだけの大衆が破産して泣くか。

米を必死に食っても一升も食えんぞ。


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