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「赤信号みんなで渡れば怖くない」NHKまで法律無視の無法国家(逝きし世の面影)
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/714.html
投稿者 堀川 日時 2012 年 2 月 26 日 15:16:48: YXgkZLRTFAguM
 

http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/1d16f7a53e3c62fce11976d2fcecffaf


『少年法61条の明確な違反』

第六十一条 家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容貌等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。
(記事等の掲載の禁止)
この少年法61条をどのように拡大解釈しようが何を言い訳しようが1999年に起きた光市母子殺害事件の18歳1月の少年のマスコミによる実名報道は合法とはならない。
少年時に罪を犯した本人を推知できるような記事または写真を新聞・出版物に掲載することを禁じている少年法61条に罰則規定はないが、この理由は憲法の思想信条の自由や表現の自由の侵害に繋がる公権力の介入を警戒したものとの解釈が一般的である。
今回の2月20日の最高裁判決で産経は、
『61条について日本新聞協会は「扱いの方針」(昭和33年12月)の中で、少年保護よりも社会的利益の擁護が強く優先する特殊な場合は除外例とするよう当局に要望、新聞界の慣行として確立することを明言している』
とするが、これは誘拐犯とか凶器を持って逃亡中の犯人の緊急手配の様な場合であり、一時的な緊急避難を想定したものであろう。
そもそも少年法の61条には例外規定が無いのである。
最高裁で死刑が確定したから『更正の可能性が無くなった』などは少年法61条で少年の氏名の報道禁止の法律破りの言い訳とはならないことは明らかである。

実名報道『極めて遺憾』光市事件判決で日弁連会長声明

日弁連の宇都宮健児会長は24日、山口県光市母子殺害事件で被告の元少年の死刑が確定することになった20日の最高裁判決に関し、一部の報道機関が元少年の実名や顔写真を報じたことについて『少年法に明らかに反する行為で、極めて遺憾だ』とする声明を出した。
声明は『少年の健全育成を掲げた少年法や国際的規則の理念は、成年に達した後も、死刑が言い渡されても変わらない』と指摘。
『死刑確定後も再審や恩赦の制度で社会復帰する可能性はある』とした。

『報復殺人を煽ったマスコミの「社会正義」の欺瞞』

1999年に起きた光市母子殺害事件は特異な経過を辿る。
日本は三審制が基本原則なのに映画『真昼の暗黒』で有名になった八海事件の7回(被告5人で17年間)につぐ、同一事件で5回も裁判を行っている。
事件から13年後の今2月20日年最高裁で『死刑』で結審したが、この死刑判決では異例中の異例の裁判官の反対意見が付く始末である。
世間的には裁判は終わったが、遅かれ早かれ必ず『少年法の趣旨に反する』として再審請求が早晩出されるだろうし、この話は日本国内だけには止まらず国連人権委員会なども未成年の子供の死刑判決を問題にする可能性は十分にある。
このような状態では元少年死刑囚の刑の執行を行える法務大臣は、今後一人も出ない(捺印出来ない)だろと予想され、多分実質的には仮釈放無しの終身刑が初めて日本に導入されたことになる筈である。
当ブログは『少数の例外は論じない』(論じるだけの値打ちが無い)との考え方から『死刑に反対。死刑論議にも反対』との立場で、この問題では沈黙を守ってきたのですが、社会の右傾化とか民主主義の劣化、公的な機関の法令無視の政治的問題として無視出来ない悪い影響を与えている現状を鑑み、政治ブログとしての立場から考察してみたい。
光市母子殺害事件では被害者遺族の本村洋氏が『犯人を釈放してほしい、この手で殺します』との発言を、世論形成に一番影響力がある映像メディアのテレビがセンセーショナルに報道・宣伝したことに尽きるでしょう。

『遺族の感情論を天まで持ち上げたマスコミ』

橋下徹VS山口二郎のTV番組の話のように知識や理性は嘲笑され、2ちゃんねる的な口から出まかせの感情論が賞賛されると言うことでしょう。
武士道だ仇討ちだと主張しながら、本人は早々と再婚しているのですよ。
法に背いてまで人殺し(仇討ち)を公言した人物の行為としては整合性が無い。
自分が弁護士でありながら『こんな弁護士が許せますか。許せないと思ったら弁護士会に懲戒請求を』(視聴者みんなで請求すべし)と正当な弁護士業務を否定して見せた橋下徹と良い勝負です。
橋下徹は、弁護士抜きでは裁判してはならないとの刑事裁判の弁護の大原則を否定しているのですよ。
だから所属弁護士会から懲戒処分を受け、その時点では本人も反省の弁を語っているが、最高裁で不当行為に対する賠償請求が退けられたら態度を180度転換して弁護士会に自分に対する処分取り消しと謝罪請求を求めるなど盗っ人猛々しくも厚かましく居直っている。
光市事件の顛末ですが、これは3・11以前の原発安全神話とそっくりな構造であり、マスコミと政治権力が一体になった世論誘導で事実を間違った方向に動かした。
我が日本国は凶悪事件、それも少年事件は戦後一貫して、劇的に減少していている。
今現在、世界的にも珍しい超安全な社会が現在出来上がっているのです。
我が国だけは思春期の男が凶悪事件を犯すとのユニバーサルカーブが崩れ、日本の若者達は人を殺さなくなった。
ところが多くの善良な人々は『日本は危険』『少年犯罪の劇的増加』とのマスコミの大宣伝に、まんまと騙されて仕舞うとは何とも不思議な腹立たしい話である。
今では例外なく『日本が危なくなった』、『少年犯罪が増えている』と全員が心底、事実を正反対に間違って信じている。
自分が騙されているとは全く気が付かないのですから情けない。
客観的な事実は、マスコミ宣伝や人々の思っている『危険』とは正反対なのです。
それなら、これは3・11大震災以前の『真っ赤な嘘』である、日本の原発は安全・安心との『原発安全神話』と類似の、『日本社会危険神話』ですね。
安全神話と同じ日本社会に害毒を流す、この禍々しい危険神話の生みの親の一人が本村氏であり、これ以上の発言は厳に謹んで欲しいものです。

『一貫性が無い』

本村氏が(A)『自分で殺したい位に怒っている』と発言したなら、これは個人の内心なので何ら問題ではないが彼は、(B)『殺します。』とはっきり断定的に言い切っている。
これは明らかな予告殺人ですよ。
犯罪の予告を、英雄視して是認するようでは社会は無茶苦茶です。
重罪なのですから、本人だけでなく家族にも大きな迷惑が降りかかります。
殺人予告が本心からの発言なら結婚には慎重にならざるを得ないが、この事実は光市事件遺族のことなら何でもかんでも仔細に細大漏らさず、しかも大袈裟に報道していたマスコミ各社は最高裁の死刑確定まで、何故か全社が沈黙を守った。
(A)であるなら例え賛成出来なくとも心情は理解出来る。
ところが(B)なら、現在の戦後民主主義を真っ向から否定することなので公的な正義を主張するマスコミ各社は、本来なら反対するしかない筈である。
ところが、何故かマスコミ全社が例外なく賛成する摩訶不思議な信じられない事が皆さんの目の前で起きていた。
凶悪犯罪の予告なのですから本村氏が(B)から(A)に心情が動いたと仮定すれば、マスコミなどを筆頭にして社会的に歓迎するべき話ですね。
ただ世間に向かっては本村氏は自分の心境の変化を微妙に隠しているか、それともマスコミが隠している。
あるいは最初からマスコミは世間に向かって公言していた『仇討ち』が本心で無いと知っていたが黙っていて、都合の良い部分だけを大宣伝した。
本村氏のテレビ発言ですが、あれはイラクやアフガンに爆弾の雨を降らして大勢を殺したブッシュ大統領の報復戦争のインチキ論理と同種の野蛮な発想そのものです。
本村氏や橋下徹は、その時の社会の悪しき潮流に乗って大活躍したのですが、この時マスコミが果たした役割は大きいでしょう。
18歳1月の元少年の実名報道ですが、他社とは違い毎日新聞と東京新聞は今でも匿名報道を続けていますが、ほんの僅かの良心が残っているのでしょうか。
マスコミは、この事件では絶対に匿名を貫くべきです。
権利と責任は一体不可分であり、一人前の権利が無い子供に対しては責任も同時に無いとの原則は大事でしょう。
今よりも厳罰主義だった江戸時代でも、成人に達していない子供は絶対に死刑にはならないとの大原則があり、当時の人々は誰も『未成年は死刑にしない』原則に異議を唱えないとの良識があった。
誰であれ『公』的な存在が、既成の法令を守るのは文明社会なら当然の原則なのである。
選挙権も無い半人前に対して大人と同等の責任追及は無理なのですが、この元少年は18歳としての能力が著しく遅れていたのは最高裁も認める明確な事実なのです。

『事実経過(マスコミ報道)の白々しい嘘』

マスコミ(一般大衆)が最大の関心を寄せたのは元少年が私信で、『無期でも数年後には出所できる』との(客観的事実とは無縁の誤った)記述ですよ。
一般市民は私信の記述を、『事実である』と宣伝するマスコミに騙されたのである。
『事実』と勘違いして、多くの善良な一般市民が怒った。
差し戻し審では裁判官までが悪乗りして元少年の私信の記述を根拠として『反省が無い』と断定して一二審の無期判決を破棄して死刑を言い渡しているのですから無茶苦茶である。
(真っ赤な嘘の)日本には終身刑が無く、無期懲役でも20年程度で仮出所していて、少年犯ならその半分程度以下(元少年の私信では7年)でも可能だとの『都市伝説』を当時のマスコミが大宣伝していた。
このマスコミが大宣伝した話が『真実』であるなら、被害者遺族の本村氏がテレビで発言した仇討ち(予告殺人)を本当に実行出来る可能性は十分にある。
時間的に『報復殺人が出来る』ので、護憲派の死刑反対のブログまでが、『無期懲役でも少年犯なら短期で出所出来る』との客観的事実と正反対の真っ赤な嘘の都市伝説(神話)を信じて、議論していたのですから情けないですね。
短期間で凶悪な殺人犯が世間に舞い戻ってくるとの恐怖感が、元少年の死刑判決を一般大衆が支持した最大理由なのですが、これはマスコミが捏造した悪意ある真っ赤な嘘である。
今の本当の客観的な事実では、『無期懲役』では仮出所まで平均35年程度であり、『20年で出られる』は都市伝説か神話のたぐい。
現在は仮出所の判断に、事件を取り調べた検察が意見を言う○特制度が採用されて居るのです。
検察官が当該の事件がどれ程残忍であったとか凶悪であったとかを精細に説明して仮出所に反対しているのですね。
○特制度後には凶悪犯の場合には再犯での責任問題を恐れて仮出所を躊躇う、お役所特有の『事なかれ主義』が蔓延するのは、我が日本なら当然な成り行きである。
凶悪事件では仮出所無しで刑期満了までが常識になりつつあり、その結果刑務所なのか老人養護施設なのか判らないのが、今の刑務所の実体なのです。
自分が何故刑務所に収容されているのか理解出来ない超高齢な受刑者が大勢入っているのです。
今のマスコミですが、刑務所の現状は少し調べれば誰にでも判ることを、隠し続けた(間違った情報を流し続けた)挙句に世論を間違った方向に誘導した罪は大きいでしょう。


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コメント
 
01. 2012年2月26日 20:00:54 : 9U37CUv5a2
この投稿に賛同。
堀川さんはいいね。良い投稿が多い。

02. 2012年2月26日 20:42:58 : 820rdLuvVo
いや〜
感服しました
渾身の力作ですね

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