http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3455
北朝鮮・羅先は、大連しのぐ貿易港になるか？
中国、モンゴルも注目する日本海側の要衝
2010.05.17（Mon） 　秋山 小太郎
アジア

Tweet
FEEDS
最新記事
最新記事
イノベーション
日本再生
リーダーズライフ
経営
ニュース解説
地方
海外
SHARE
Hatena::Bookmark
newsing it!
Yahoo!ブックマーク
mixi チェック
Gooブックマーク
livedoor クリップ
Google Reader
Delicious
Digg submit
Stumble It!
FriendFeedで共有
RESIZE
Small Size
Large Size
PRINT
Small Size
Large Size
upperline

中朝国境の鴨緑江（アムノッカン）〔AFPBB News〕

2010年5月3日朝。北朝鮮の最高指導者・金正日（キム・ジョンイル）労働党総書記を乗せた特別列車が鴨緑江（アムノッカン）に架かる橋を渡り、2006年1月以来4年ぶりとなる中国訪問が実現した。総書記が最初に訪ねたのが、中国東北部の貿易港・大連。北東アジア情勢に通じた者であれば、そこで頭に浮かんだのは「今回の訪中のポイントは羅先（ラソン）」（韓国の北朝鮮研究者）という考えであろう。

国境の開発促進、中朝で足並み揃える
　羅先。以前は「羅津（ラジン）・先鋒（ソンボン）」と呼ばれたこの都市は、中国、ロシアとの国境に近い北朝鮮北東部に位置する。羅津港は冬でも凍らない「不凍港」で、日本海側の交通の要衝と言える地だ。

　北朝鮮は1991年、羅津・先鋒を最初の自由経済貿易都市に指定し、いよいよ改革・開放に舵を切るのかと注目を集めた。しかし、香港資本のホテルなどが進出したものの、法制度をはじめ外国企業が投資に踏み出す条件が整備されず、開発は進展しないまま。様々な計画が浮かんでは消え、大きな進展がないまま20年近い時間が過ぎ去った。

　風向きが変わったのは2009年の末頃からだ。国営メディアの朝鮮中央通信は12月16日、金総書記が羅先の水産品加工工場などを視察し、「対外貿易発展のためには輸出計画を正しく立案し」なければならないなどと直々に指示したと報じた。続いて2010年1月、羅先を「特別市」とする一方、外資誘致を主導する国家開発銀行を設立するなど、動きを活発化させた。

4年ぶりに行われた中朝首脳会談（中国中央テレビの映像）〔AFPBB News〕

　金総書記が今回、大連を訪れたのは、大連を羅先のモデルと意識していることを示す狙いがあるのは明白だ。

　5月5〜6日に北京で開かれた中朝首脳会談では、「経済・貿易分野で協力を深めたい」と呼び掛けた胡錦濤国家主席に、金総書記が「中国企業の朝鮮への投資を歓迎する」と応じ、この問題で息の合ったところを見せた。温家宝・中国首相も「国境地域でインフラ建設を加速する」と言明。羅先をめぐり、港湾施設の拡充や、中国国境からの道路網整備が進むとの期待が高まっている。

1
2
3

⇒
⇒

Tweet

■読者コメント
会員登録がお済みの方は、ぜひ記事へのコメントを投稿願います。　　>>コメントを投稿する

■ アジア　最新記事
>>「アジア」記事一覧へ
利益率60％を超すサムスングループ最強企業　（2011.06.09）
162カ国と国交持つ狂気の国、北朝鮮　堀田佳男・北朝鮮をゆく〜その1　（2011.06.07）
フィラに続きタイトリストを買収した韓国人経営者　（2011.05.26）
金融界のサムスン電子はできるか？　2つの大型買収劇で大揺れの韓国銀行業界　（2011.05.20）
「出る杭」サムスンに大包囲網　危機感強める会長は本社に出勤　（2011.05.13）

⇒
⇒

■関連記事
“中国最後の”生産拠点と日本を結ぶ日本海横断航路は実現するか…　（2008.09.04） - diamond.jp
金正日、革命の地へ、最後の賭け　（2010.09.01）
切り札切った北朝鮮、手札が少ない韓国　（2010.11.25）
忘れ侮ってはいけない北朝鮮の脅威　（2011.04.29）
中朝国境をゆく〜プロローグ　（2011.02.02）
朝鮮統一という途方もない夢　（2010.05.07）
「第2次朝鮮戦争」 手負いの北朝鮮が仕掛けてきた　（2010.06.04） - gendai.ismedia.jp
金正日総書記の訪中に見る中国の二枚舌外交　（2010.05.19） - wedge.ismedia.jp
躓いた北朝鮮政権　（2010.02.17）
中国で静かに進む脱・情報統制のうねり　（2010.05.12）
powered by newziaコネクト

■関連キーワード検索
「アジア政治」
「北朝鮮」
「金正日訪中」
「外交政策」
「中朝関係」

■JBpress 本日のトップ記事
>>JBpress トップへ
■新・地方自治論増税、サービスカットの前に行政の資産売却を 　（06月09日）
■日本経済の幻想と真実菅首相が退陣しても短命政権は続く　（06月09日）
■アジア利益率60％を超すサムスングループ最強企業　（06月09日）
■国防北朝鮮が狙いを定める日本の原発　第2部：米国に学ぶ原発のテロ対策　（06月09日）
■Buzzwordで読む世界中国は菅直人と会った直後に　（06月09日）

underline
昨日のランキング
直近1時間のランキング

1位　【政治】
余命3年か？日本共産党が危ない 　 2011.06.07

2位　【Financial Times】
中国が世界最大の経済大国になる日 　 2011.06.08

3位　【The Economist】
エイズ撲滅の時が来たか？ 　 2011.06.08

4位　【国防】
福島第一原発、明らかに誤りだった初動対処 　 2011.06.07

5位　【中国】
拉致被害者の値段は1人4万ドル 　 2011.06.08

6位　【経営のためのIT活用実学】
IT業界ではなぜ「うつ病」が多いのか 　 2011.06.06

7位　【技術立国・日本論】
日産のためにならない「EVへの傾倒」 　 2011.06.07

8位　【国防】
原発のテロ対策は十分か？ 　 2011.06.08

9位　【Financial Times】
ECBはギリシャ・ショックに耐えられるか 　 2011.06.08

10位　【日本のものづくり】
睡眠は今でも1日に3時間、頭の中は朝から晩まで仕事だよ 　 2011.06.08

1位　【政治】
余命3年か？日本共産党が危ない　

2位　【Buzzwordで読む世界】
中国は菅直人と会った直後に　China’s Diplomat…

3位　【日本経済の幻想と真実】
菅首相が退陣しても短命政権は続く　頭を取り替えて生き延びる官…

4位　【国防】
北朝鮮が狙いを定める日本の原発　第2部：米国に学ぶ原発のテロ…

5位　【アジア】
利益率60％を超すサムスングループ最強企業　大株主は李健熙会…

6位　【国防】
福島第一原発、明らかに誤りだった初動対処　

7位　【新・地方自治論】
増税、サービスカットの前に行政の資産売却を 　

8位　【The Economist】
エイズ撲滅の時が来たか？　発見から30年で大きな前進

9位　【Financial Times】
中国が世界最大の経済大国になる日　

10位　【Financial Times】
険しさを増す景気回復の道のり　いかにしてスタグネーションを防… 　

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます（表示まで20秒程度時間がかかります。）
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映　通常 ｜動画・ツイッター等 ｜htmltag可（熟練者向）
（タグCheck ｜タグに'だけを使っている場合のcheck ｜checkしない）（各説明）

（←ペンネーム新規登録ならチェック）
↓ペンネーム（2023/11/26から必須）

↓パスワード（ペンネームに必須）

（ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。）
↓画像認証
（ 上画像文字を入力）
ルール確認＆失敗対策
画像の URL (任意):
　重複コメントは全部削除と投稿禁止設定 　ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。　最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

　次へ 　前へ

▲このページのＴＯＰへ　　　　　 ★阿修羅♪ > 昼休み47掲示板

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。