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レノボＮＥＣ、国内ＰＣ３割狙う
シェア戦略 海外進出も視野
ＮＥＣと中国パソコン最大手、レノボ・グループの国内パソコン事業を統合した合弁新会社「レノボＮＥＣホールディングス」は４日、国内市場占有率（シェア）を現在の２５％から３年後をめどに３０％に引き上げる戦略を発表した。成熟化する国内パソコン市場で規模の効果を生かしながら、成長が見込まれる海外市場への進出も将来的には検討する。国内メーカーは厳しい環境を勝ち抜くため、今後も業界再編が続く可能性がある。（戸田雄、栗原健）
１日付で発足したレノボＮＥＣには、レノボが５１％、ＮＥＣが４９％出資した。傘下に両社のパソコン事業会社を置き、両社ブランドを維持する。新会社のロードリック・ラピン会長（レノボ・ジャパン社長）は記者会見で、「資材調達などのコスト削減で浮いた資金を使い、日本市場に一層対応した製品を投入する」と述べ、国内シェア１８％の富士通など２位以下の企業を突き放す考えを示した。
さらに、ラピン会長は「将来は世界展開も図りたい。ＮＥＣのクラウドコンピューティングや携帯電話などの技術を一緒に展開する可能性がある」と述べた。ただ、レノボは独自に世界戦略を加速しており、ＮＥＣが新会社で海外に活路を開けるか未知数な面もある。
２０１１年の国内パソコン販売見通しは前年比７・４％減の約１４６０万台（ＩＤＣジャパン調べ）と頭打ちだ。一方、海外市場の規模は年５〜１０％程度ずつ伸びるとみられる。
国内市場の激化を受けて、ソニーは、インドで「バイオ」ブランド専門店を約３倍に拡大するなど新興国戦略を強化し、今年度の世界販売台数を前年度の８７０万台から１０００万台に増やす目標を掲げる。
東芝は、パソコン事業と映像事業を４月に統合し、部材共通化や地域別の開発を強化する。
ただ、世界市場では、中国や台湾勢が低価格化を先導し、日本勢は競争力の確保に苦戦している。「海外勢に対抗するため、さらなる再編もあり得る」（関係者）との見方もある。
（2011年7月5日 読売新聞）
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