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地下鉄神経ガス事件の謎   西岡昌紀
http://www.asyura2.com/11/nihon30/msg/180.html
投稿者 西岡昌紀 日時 2012 年 3 月 20 日 16:16:50: of0poCGGoydL.
 

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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1113776155&owner_id=6445842
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/5317164.html


(以下の文章は、2009年03月20日に西岡昌紀がミクシイ日記で公開した文章を再録した物です。(阿修羅未発表))


オウム真理教による地下鉄神経ガス事件から14年が経ちました。犠牲と成った方々の御冥福をお祈りするとと共に、今も後遺症に苦しむ被害者の方たち、犠牲と成った方たちの御遺族に心からのお見舞いを申し上げます。

この事件には、今も未解明の問題が多数残されて居ます。


* * * * * * *


私の友人で、14年前のあの日、都内の病院で、被害に遭はれた方たちの救命医療に携はった医師が居ます。

数年前、その医師が、この地下鉄神経ガス事件の際、自分の病院に搬送された患者さんの一人を目にした時の事を私に語ってくれました。

「物凄い縮瞳だった。それから、皮膚が鮮紅色で、最初は、一酸化炭素中毒なのかと思った。」

私は、彼のこの言葉に強い印象を受けました。そして、考え続けて居る事が有るのですが、今も答えは得られません。

この医師の言葉が、強い印象に残った私は、彼のこの言葉を聞いた後、私なりに神経ガス(nerve gas)に関する文献を探してみました。彼が言った「皮膚が鮮紅色で、最初は、一酸化炭素中毒なのかと思った」と言ふ言葉が気に掛かったからです。


当然ですが、サリンやタブン、VXガスなどの言はゆる神経ガス中毒に関する臨床面からの論文は少なく、サリン、タブン、VXガスのそれぞれの中毒を臨床症状から或る程度でも鑑別する事が可能かどうかと言ふ私の疑問に答えてくれる文献、単行本を見つける事は出来ませんでした。

ところで、何故、それが気に成るかと言ふと、こう言ふ疑問が生じたからです。−−撒かれたガスがサリンであったのなら、何故、被害に遭はれた方の皮膚が、一酸化炭素中毒かと思はれる程の鮮紅色を呈したのか?−−私の乏しい知識では、この点が理解出来無かったからです。

一酸化炭素中毒、それに青酸中毒では、ヘモグロビンにCO基、CN基が結合する結果、中毒に際、皮膚が鮮紅色に成る訳ですが、もし、サリン中毒の場合に、同様の皮膚変化が起きるとしたら、その理由は何なのか、私の様な一介の内科医には、分からなかったし、今も、それが分かりません。

神経ガスは化学的には有機リンと言ふ物質に分類されて居ます。しかし、私が教科書レベルの医学書で調べた限り、その神経ガスの中毒に際して、皮膚にそうした色調が見られると書いてある本は見当たらないのです。(もちろん、英語です)視診と言ふ物には、観察者の主観による曖昧さが伴ふ物なので、こう言ふ事は書いてないのか、或いは、単に、神経ガス中毒の臨床報告などこの事件以前には為されて居なかったからなのか?私の様な門外漢には分かりません。しかし、それにしても、友人の医師が語ったこの皮膚の色調の事は、気に成ります。

神経ガスには、サリンの他にもタブン、VXガスなどが有りますが、タブンは、その分子の中にCN基を持って居ます。(サリンにはCN基は有りません)ですから、もしかしたら、タブンであれば、縮瞳だけでなく、青酸中毒の場合の様に、被害者の皮膚を「一酸化炭素の様に」鮮紅色に変化させる事も有るのではないか?−−私は、そんな疑問を持つのです。

あの日、地下鉄に撒かれた神経ガスは、本当にサリンだけだったのでしょうか?

2009年3月20日(金)


地下鉄神経ガス事件から14年目の日に

              西岡昌紀


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地下鉄サリン14年 犠牲者悼む
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=784003&media_id=4

「事件風化させない」=被害者の集いも開催−地下鉄サリン14年・東京
(時事通信社 - 03月20日 12:11)


 12人が死亡した地下鉄サリン事件は20日、発生から14年を迎えた。東京都千代田区の東京メトロ霞ケ関駅などには遺族らが献花に訪れ、犠牲者を悼んだ。


 日比谷線霞ケ関駅では午前8時から駅員24人が黙とう。上野昇駅長(55)が、同駅助役だった高橋一正さん=当時(50)=と代々木電車区助役だった菱沼恒夫さん=同(51)=が犠牲になった千代田線霞ケ関駅の事務所で献花した。


 午前9時半すぎには、高橋さんの妻で「地下鉄サリン事件被害者の会」代表世話人のシズヱさん(62)が献花。「丸14年は長かったが、国から給付金が出て、今年はちょっと違う命日だと思う」と話した。「事件を風化させてはいけない」とも強調し、「ただ追悼する日とはせず、啓発的なことをやり続けていきたい」と述べた。 

 

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コメント
 
01. 2012年3月23日 21:52:59 : Pj82T22SRI
>何故、被害に遭はれた方の皮膚が、一酸化炭素中毒かと思はれる程の鮮紅色を呈したのか

皮膚の収縮が関係しているのかもしれないし、合成の過程で不純物が入っていたのかもしれないが

サリンが使われたのは間違いないな

wiki/地下鉄サリン事件

警察と消防が救出活動を行っている最中、警察の捜査当局も救出活動と並行しつつ現場検証を行った。警視庁鑑識課が現場へ急行し、散布された液状サリンのある地下鉄内に入って地下鉄車両1本を丸ごと封鎖し現場検証を開始した。

警察官が発見した事件現場の残留物の一部は、警視庁科学捜査研究所へ持ち込まれた。鑑定官が検査するとその毒物が有毒神経ガス「サリン」であると判明。この情報は、午前11時の捜査一課長による緊急記者会見などを通じて関係各所へ伝達され、医療機関は対NBC兵器医療を開始した。
救命活動 [編集]
東京消防庁・病院 [編集]

東京消防庁には事件発生当初、「地下鉄車内で急病人」の通報が複数の駅から寄せられた。次いで「築地駅で爆発」という119番通報と、各駅に出動した救急隊からの「地下鉄車内に異臭」「負傷者多数、応援求む」の報告が殺到したため、司令塔である災害救急情報センターは一時的にパニック状態に陥った。

この事件では特別区(東京23区)に配備されているすべての救急車が出動した他、通常の災害時に行われている災害救急情報センターによる傷病者搬送先病院の選定が機能不全となり、現場では、救急車が来ない・救急車が来ても搬送が遅いという状況が見られた。

緊急に大量の被害者の受け入れは通常の病院施設では対応困難なものであるが、聖路加国際病院は当時の院長日野原重明の方針[15]から大量に患者が発生した際にも機能できる病院として設計されていたため、日野原の「今日の外来は中止、患者はすべて受け入れる。」との宣言のもと無制限の被害者の受け入れを実施、被害者治療の拠点となった[16]。又、済生会中央病院にも救急車で被害者が数十名搬送され、一般外来診療は直ちに中止。その後、警察から検証の為にとの理由で、被害者の救急診療に携わった病院スタッフの白衣などが押収された[17]。虎の門病院も、数名の重症被害者をICU(集中治療室)に緊急入院させ、人工呼吸管理、大量のPAM投与など高度治療を行うことで治療を成功させた。また、翌日の春分の日の休日を含め特別体制で、数百人の軽症被害者の外来診療を行った[18]。

また、聖路加国際病院から「大量のPAMが必要」と連絡を受けた薬品卸会社は、首都圏でのPAMの在庫が病院も含めほとんどなかったことから、西日本の各営業所および病院にあるPAMの在庫を東京に緊急輸送する為、東海道新幹線に社員を乗せ、停車駅ホームで在庫のPAMを受け取り、輸送する緊急措置が取られ、陸上自衛隊衛生補給処からもPAM2,800セットが送られた。またPAMを製造する住友製薬は、自社の保有していたPAMや硫酸アトロピンを関西地区から緊急空輸し羽田からはパトカー先導にて治療活動中の各病院に送達した。PAMは赤字の医薬品であったが、系列の住友化学にて有機リン系農薬を製造していたため、会社トップの決断で、有機リン薬剤を作っている責任上解毒剤も用意しておくのは同社の責任だとして毎年製造を続けていた。

有機リン系農薬中毒の治療に必要なPAMの本数は一日2本が標準であるが、サリンの治療には、2時間で2本が標準とされる。

当時サリン中毒は医師にとって未知の症状であったが、信州大学医学部附属病院第三内科(神経内科)教授の柳澤信夫がテレビで被害者の症状を知り、松本サリン事件の被害者の症状に似ていることに気付き、その対処法と治療法を東京の病院にファックスで伝えたため、適切な治療の助けとなった。一方で、「急病人」「爆発火災」「異臭」という通報で駆けつけた警察官や消防官の多くは、サリンに対してはまったくの無防備のまま、地下鉄駅構内に飛び込み、救急救命活動に当たったため、多数の負傷者を出した[14]。

この事件は、目に見えない毒ガスが地下鉄で同時多発的に散布されるという状況の把握が非常に困難な災害であり、トリアージを含む現場での応急救護活動や負傷者の搬送、消防・救急隊員などへの二次的被害の防止といった、救急救命活動の多くの問題を浮き彫りにした。
自衛隊 [編集]

陸上自衛隊では、警察に強制捜査用の化学防護服や機材を提供していた関係上、初期報道の段階でオウムによるサリン攻撃であると直ちに判断。事件発生29分後には自衛隊中央病院などの関係部署に出動待機命令が発令され、化学科職種である第101化学防護隊、第1・第12師団司令部付隊(化学防護小隊)及び陸上自衛隊化学学校から教官数人が専門職として初めて実働派遣された。除染を行う範囲が広範囲であったため、第32普通科連隊を中心とし各化学科部隊を加えた臨時のサリン除染部隊が編成され、実際の除染活動を行った[19][20]。

また、自衛隊では警察庁の要請を受けて、自衛隊中央病院及び衛生学校から医官21名及び看護官19名が、東京警察病院・聖路加国際病院等の8病院に派遣され、硫酸アトロピンやPAMの投与や、二次被曝を抑制する除染といったプロセスを指示する『対化学兵器治療マニュアル』に基づいて、治療の助言や指導を行った[21]。

幸い自衛隊中央病院から駆けつけた医師が直前の幹部研修において化学兵器対応の講習を受けており、現場派遣時とっさに研修資料を持ち出して聖路加病院に到着し研修の内容資料と患者の様子から化学兵器によるテロと判断し、PAMや硫酸アトロピンの使用を進言したのも早期治療に繋がった。


http://sorairo-net.com/kokoro/html/sarinchuudoku.html
サリンは元に戻らない不可逆的にコリンエステラーゼと結合し、自律神経節、中枢神経系、神経筋接合部にアセチルコリンを蓄積させ、中毒症状を引き起こします。
 液体の皮膚曝露時のヒトの最小致死量は、0.01mg/kgと極めて少量です。ごく微量の滴下で、ヒトは死亡してしまいます。
 散布時のヒトの吸入半数致死濃度(LC50)は、70mg/立方メートルです。

必ず現れる瞳孔の縮瞳
イメージ画像 瞳孔が小さくなる縮瞳(しゅくどう)は、必ず起こります。軽症の場合でも、物が暗く見える、物が見えにくくなる視力低下、見えない範囲がある視野狭窄、目に何か入っている感じがする異物感、眼痛など、多彩な症状がみられます。この他、頭痛や吐き気がみられます。
 重症度に応じて、鼻汁(びじゅう)・流涎(りゅうぜん、ヨダレのこと)、気管支攣縮、分泌亢進、呼吸障害、痙攣、呼吸停止と進行していきます。
 サリンで重視すべき点は、呼吸を止める作用があるということです。
肺水腫など
 サリンは酸や酸性溶液に接触すると、フッ化水素を遊離します。
 加熱されるとフッ化物やリンの酸化物である刺激性の固体が昇華して凝結してできる微細な粒子の霧であるフュームを遊離し、肺水腫(はいすいしゅ)を引き起こすこともあります。
少量の皮膚曝露
 極めて少量の皮膚曝露時には、全身症状は現れず、汚染された部位の皮膚だけに筋線維性攣縮、発汗などがみられます。
後遺症
 サリンの被害者にどのような後遺症が残るのか、専門的な研究が実施されたのは、サリン事件を経験した日本だけです。
 後遺症には、心的外傷後ストレス障害・PTSDなどの心的な物、目がかすむ、身体がだるい、熱が出るなど軽微な物、完全に身体を動かせないほどの重度な物まであります。
 身体的な後遺症の原因は、中枢神経系や副交感神経の回復不能な損傷だと考えられています。生涯に渡る後遺症だと考えられています。

サリン中毒の診断は?
重症度を検査
イメージ画像 重症度の判定を目的として、サリンの血中濃度測定は意味がありません。
 中毒症状、血漿中、または血球中のコリンエステラーゼ値が、重症度の判断材料になります。
 赤血球コリンエステラーゼ値が70%にまで下がった場合、患者さんの約半数に全身症状が現れます。


02. 2012年3月23日 22:00:25 : Pj82T22SRI
>一酸化炭素中毒、それに青酸中毒では、ヘモグロビンにCO基、CN基が結合する結果、中毒に際、皮膚が鮮紅色

確かにシアン系の混入も疑われるね

http://www.j-poison-ic.or.jp/kagaku/diagnosis.pdf
http://shonan-mc.or.tv/html/outline/toxic_guide.pdf


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