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2013/6/1 日刊ゲンダイ ：「日々担々」資料ブログ
名門企業の顧問もしていた
愛知県警の警部脅迫事件をめぐる犯人隠避容疑で､きのう(31日)逮捕された城(たち)正憲容疑者(65)は､地元じゃ知られたヤメ検弁護士だった｡
城は愛知県愛西市(旧立田村)生まれ｡中央大法学部卒業後､79年に検事に任官｡東京地検でリクルート事件に携わるなどし､92年の名古屋地検を最後に弁護士へ｡
まあ､ここまでだったら､どこにでもいるヤメ検だが､城を一躍有名にしたのが､97年の北国銀行事件だ｡背任罪に問われた元頭取の主任弁護人を務め､8年がかりで逆転無罪を勝ち取った｡
｢県内ではちょっとした名士です｡3年前に開かれた母校の県立津島高創立110周年記念講演会にも招待され､城容疑者は大丸松坂屋百貨店や大林組､中部電力､大垣共立銀行など､有名企業の法律相談に乗っていることをアピールしていました｣(地元関係者)
友人､知人のツテで顧問におさまっていたようだが､松坂屋や中部電力といえば､名古屋を代表する名門企業だ｡もっとも､中部電力の方は今年3月で契約を打ち切られている｡
｢法律相談を委嘱している弁護士は20人ほどいるので､経営スリム化の一環です｣と広報担当者は説明するが､｢ちょうど3月に､県警がこっそり城容疑者の事務所をガサ入れしていた｣(捜査事情通)｡
危機管理がしっかりしているのか､実にタイミングがいい｡
城は企業以外にも､故郷の愛西市や､津島市といった役所の顧問もやっていた｡顧問料は愛西市が年80万円､津島市が年126万円というから､悪くない｡
いずれにせよ､ヤメ検ということで､地元の信頼は厚かった｡それなのになぜ､逮捕されるような真似をしたのか｡
｢城容疑者と一緒に犯人隠避容疑で逮捕された佐藤義徳容疑者(55＝脅迫罪などで公判中)は､名古屋市を中心に展開する風俗店グループの実質経営者で､97年に脱税で起訴された時､城容疑者が弁護人を務めたんです｡そして佐藤容疑者の風俗店グループは､名古屋に本部がある指定暴力団山口組弘道会の資金源とみられている｡城容疑者は風俗店グループの顧問もしていますが､次第に“黒い交際”の深みにはまっていったのかもしれません｣(前出の捜査事情通)
城は容疑を否認しているという｡
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