小沢「強制起訴」で急浮上した「菅は3月でクビ!」
2011年02月11日（金） FRIDAY ：現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2060

　独裁者斬りが成った途端、逆に追い詰められた!「策士」仙谷の画策に公明党も同調

　現職国会議員でありながら刑事被告人となったが、同じ境遇に陥った先人たちのように離党や議員辞職はしないと断言した小沢一郎元幹事長(68)の夜は、これまでと変わることなく忙しい。

　まさに政治資金規正法違反の罪で強制起訴された1月31日の当日、衆議院議員会館で「何一つ私自身やましいことはありません」と書かれた「1月中旬には書き終えていた」(検察関係者)A4サイズ1枚の声明をメディアにばらまいた後、東京･六本木の京料理店「和山」に意気揚々と現れた。松木謙公氏や(元秘書の)樋高剛(たけし)氏といった子飼いおよび近い議員らを集めての会食である。帰りがけには、番記者に「近づくな!」と凄んだ。

　翌2月1日は、日本棋院から囲碁のアマ六段の免状をもらった小沢氏を囲み、東京･麴町の「二葉鮨」で祝宴が設けられた。本誌を撒こうとしたのか一度店を出た小沢氏だが、ほどなく戻って宴を再開した。午後11時半過ぎに店を出た小沢氏を本誌だけがキャッチし直撃すると、同席した依田紀基(よだ･のりもと)九段が代わりに答えた。

「話題は囲碁の勝ち方について。(同席した)女性は恋愛の話もしましたっけ」

　昨年来、騒がれ続けた強制起訴だ。本誌が目にした限り、小沢氏に特にショックを受けた様子はない。

小沢氏が強制起訴された日の岡田氏。野党は小沢氏の証人喚問を要求。岡田氏は政倫審での招致議決を主張(PHOTO堀田喬)　菅直人首相(64)の耳に強制起訴の日程が入ったのは、その前の週末であった。「･･･そうか」と長く息を吐いた菅首相だが、無論、宿願の"小沢斬り"が成った安堵の溜め息であろう。

　岡田克也幹事長(57)などはもっと露骨だ。強制起訴当日の定例会見では、真面目腐った顔で会場を見渡すのが常の原理主義者が会見場に現れた早々、ニコニコと顔をほころばせ、記者団を驚かせていた。

　だが、仙谷由人党代表代行(65)にとって、小沢氏の問題など過去のテーマだ。

「そろそろ菅さんの花道を考えなければならんやろな･･･」

　仙谷氏は周囲にこう言った。皮肉なことに"小沢斬り"を果たした菅首相が追い詰められている。小沢氏も子飼い議員らと飲んだ席で「このままでは予算を成立させることはできない」と語った。二人の指摘どおり、近々、菅政権の最大の障壁となるのは予算である。全国紙政治部記者が解説する。

"小沢斬り"を果たした仙谷氏。「小沢氏を除籍処分にすべき」という党内の声に対し、「党員資格停止処分でええ」と主張しているという(PHOTO)鬼怒川毅 「小沢氏の件をはじめ野党は追及するネタに事欠きません。衆院では民主党がゴリ押しできますが、参院で再び仙谷氏の問責決議を蒸し返され、否決されます。衆院通過から30日後に予算は自然成立するので、年度内成立を確定するデッドラインは3月2日。

　だが、予算が成立しても、予算関連法案が通過しなければ、予算の一部は執行できない。3月2日までの一日一日が、菅首相退陣へのカウントダウンという現実は覆りません」

　2月6日は愛知県のトリプル選(知事選、名古屋市長選、同市議会解散の是非を問う住民投票)の投開票日だ。地方選で連戦連敗の民主党への逆風は勢いを増すだろう。菅首相には、内閣総辞職か解散するしか道がなくなる可能性が高い。

「解散すれば、4月の統一地方選とダブル選挙となります。それを嫌がっているのは創価学会を支持母体に持つ公明党です。しかし、その公明党執行部も菅首相の退陣だけでなく『解散もやむなし』と腹を括り始めました。仙谷さんが菅首相に本気で見切りをつけたと踏んだのです」(前出･政治部記者)

　政権の命脈は風前の灯火。小沢氏の行動隊長とも言われる子飼い議員は、

「やはり年末に離党して新党を立ち上げるべきだった!　あの時に決起すれば100人とは言わないが、50人は離党したのに」

　と悔しがる。小沢氏は「潔白」と主張するばかりで、「なぜ政治資金で自分が使う不動産を買い漁るのか」という問いに答えようとしない。それは、かような楽観論者の側近たちが耳に心地よいことばかり吹き込んでいるからであろう。

　それはさておき、"策士"仙谷氏は次のテーマ"菅斬り"に向け、権力を拡大中だ。岡田氏を差し置き、各省庁に「陳情に誰が来たのかを報告しろ」と、幹事長がするべき党の窓口としての機能に手を伸ばし始めたのだ。そんな老人たちに向ける、次世代の視線は冷ややかだ。前原誠司外相(48)、野田佳彦財務相(53)らは党運営に口を出さなくなり、菅首相や仙谷氏から距離を置き始めた。

「菅―仙谷ラインに小沢を潰してもらい、仙谷さんに菅首相を潰してもらい、最後は院政を敷く仙谷氏にご退陣いただく。彼ら次世代の政治家にとっては、小沢氏の処分が民主党除籍だろうが党員資格停止だろうが、どうでもいい。狙いは一刻も早い世代交代ですから」

　そう民主党幹部はつぶやいた。"ポスト菅"という呼ばれ方など、すでに虚しい。その時、民主党が政党の体をなしているか、誰も保証できないからである。
　

コメント
01. 2011年2月11日 12:01:07: BDDFeQHT6I パパラッチ雑誌の記事まで投稿するのか、そろそろ種切れか、その内自分で号外とかばら撒いてそれを投稿する様になるのだろう。
02. 2011年2月11日 12:08:32: 66iluNhcic ＞民主党が政党の体をなしているか、誰も保証できないからである。 いや、今の内閣が総辞職して そのまま内閣人事ごと　皆　党をさって呉れればいいのでは？
03. 2011年2月11日 12:17:02: uhULwSIRwg 「小沢氏は「潔白」と主張するばかりで、「なぜ政治資金で自分が使う不動産を買い漁るのか」という問いに答えようとしない。それは、かような楽観論者の側近たちが耳に心地よいことばかり吹き込んでいるからであろう。」 　この記者はほんとにプロの記者なのか？小沢氏は、何回も「支援者から預かった貴重な浄財を、秘書の宿舎として家賃で消滅させるより、不動産にして使うほうがはるかに経済的だから」と、浄財の有効利用がその理由であると繰り返し説明しているではないか。不要になれば、処分して政治資金キャッシュフローとして再度リサイクルできる、記事は悪意に満ちた誘導である。
04. 2011年2月11日 12:55:32: tV4ZmJ03XE 政治資金で自分が使う不動産を買いあさる、は嘘。 日刊ゲンダイ2月2日の記事に不動産の売買記録がまとめられて出ている。 12のうち５件はすでに処分済み。 3件企業に売却、買値より安く売り、損。 1件は団体に譲渡（損）。 １件は買値と同額で小沢個人が私用に買い取る(金を払っている）。 計１億５千万の持ち出で、私有財産とは分けている。 記事を書く資格のないボウフライデー。
05. 2011年2月11日 13:07:51: cO7jluCzBk ０３様　 単にあなたの目にとまっていないだけのこと、というあなたご自身の問題なのではないですか。
06. 2011年2月11日 13:08:47: mT4SCMyOhs 民主党員たちには菅・仙石・岡田らの小沢氏排除路線に従っていた前原・玄葉・野田らと、その他の屑議員は党運営に口を出さなくても同罪だという気持ちは変わらないだろう。 世代交代は当然起こるだろうが、近く行われる統一地方選が決定打になることは間違いないだろう。 菅政権の閣僚たちは、どれくらい生き残れるのかも見ものだ。
07. 2011年2月11日 22:55:42: DRmOMIVOYO 仙石を裏で操っているのは野中広務です。
08. 2011年2月12日 10:48:27: hmGWze6kPI >>07 野中にそんな力はない あれば小泉に勝てないまでも一矢報いている ナベツネ〜中曽根ラインしかない 当然、仙谷も用が済めば捨てられるが それをよく理解しているのも仙谷で 犬になりきります
09. 2011年2月12日 17:50:36: b0V4ITxwgY ★「非小沢」はくだらない分類＝前原外相 　「私が非小沢というのは、マスコミのくだらない分け方だ」。 前原誠司外相は５日午後、山梨県昭和町で開かれた民主党参院議員の集会で講演し、小沢一郎元代表と自らの距離を強調するマスコミの報道ぶりに苦言を呈した。　集会には、小沢氏に近い輿石東参院議員会長も出席。前原氏は「どちらかというと親小沢と言われる輿石先生を心から尊敬している」とも強調し、「党内がどちらがどうだと、そんな小さな話で割れているわけではない」と訴えた。　 　民主党では強制起訴された小沢氏の処分をめぐり「親小沢」と「反小沢」の議員が対立。これに対し、支持者からは「内閣支持率低下の要因になっている」と不満が出ており、前原氏の発言はこうした声を意識したものとみられる。 ■ソース(時事通信)（2011/02/05-16:54） http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011020500244 政治家は魑魅魍魎だねぇ。菅の花道を用意するのが仙谷なら、仙谷の花道(仙谷斬り)を用意するのは前原かもしれないねぇ。仙谷のスキルどおり前原政権となっても、前原本人が派閥脱退して派閥均衡でポスト配分することもありうる。要するに仙谷が前原に斬られることも起こりうる。 仙谷のスキルだと、 ・小沢を党員資格停止として小沢派を切り崩して議員票を増やす。 ・サポーター票は苦戦が予想されるが、相手が岡田なら同じ四人組。 統一地方選敗北の責任者なのでサポーター票は均衡するだろう。 ってな感じだが、あくまで小沢が離党しないのが大前提。 寝た子を起こすとすべて水の泡と化すが、仙谷は党員資格停止なら小沢新党はないと読んでいるのだろう。又、自らが党員資格停止でいいんじゃないか？とハードルを下げることにより菅に処分を促し、菅が結局処分できなくても野党、マスコミから攻められるのは菅、小沢であり仙谷ではないという読みだな。つまり、どっちに転んでも仙谷自身はダメージがない。ダメージを受けるのは菅なのだ。そして小沢はマスコミが徹底的に叩いてくれる。無罪濃厚であってもそんなもの関係がない。 無罪になっても黒に近いなどとして負け惜しみして嘘の報道を続けるのさ。
10. 2011年2月12日 18:42:23: b0V4ITxwgY 但し、小沢無罪濃厚の方向は想定外だった。仙谷支配を続けるには小沢追放以外の方法も用意する必要が生じた。 無罪濃厚で離党処分をすれば反動は大きく、ネルソンマンデラ化した小沢新党に内閣不信任案可決→解散総選挙→民主惨敗、自身も落選は避けられない。 そこで仙谷は弱い処分に留めて小沢に残留させる方向に舵を取ったのだろう。 仙谷支配を続けるには小沢に処分歴を残し、無罪になって復党しても検察に公訴させ長期化させ要職復帰を妨げていれば、小沢派の求心力は低下し少数派に転落するという戦略。それで長期支配を描いていた。 しかし、現況は２／３を確保する野党対策で窮し、小沢派に足元も見られている状態である。 いかに弱い処分でも小沢に大義名分を与えては小沢、鳩山派の予算案に対する造反カード、自民が提出するであろう内閣不信任案に対する造反カードを交換条件にした退陣要求には如何に仙谷でも抗しきれない。内閣総辞職すれば小沢、鳩山派の推す候補が次期総理の座を射止める。そして、小沢氏は復党し要職に迎えられ無罪判決後に小沢政権が誕生する。 破れかぶれで解散しても三つ巴の選挙となるので単独与党は生まれない。小沢、鳩山連合は内閣不信任案賛成の条件に大連立の話しをつけてから新党を設立し総選挙に望むので、総選挙後に生まれる連立与党は小鳩新党・自公政権となる。民主は惨敗し１００議席にも届かない泡沫政党と化すし、不信任の民主と連立する道理がないのだから。無論、不信任で倒閣される立場の現民主執行部と野党が連立する話し合いなど成り立つ筈がない。倒閣されるのみだ。野党もそれぐらいのことは判ってるし解散持ちかけても選挙後に現民主執行部と誰も連立は出来ない。 臭い仕事を担当させられ使い捨てカイロ状態の岡田・玄葉ラインと大臣どまりの野田Ｇが独裁赤軍化した菅、仙谷から距離を置き始めているとのこと。 総選挙を避けて予算成立、不信任案と内閣総辞職を交換条件にするなら、岡田は勿論、前原だってトロイになる可能性があるのさ。かつての菅が小沢、鳩山を裏切ったのと同じようにね。尤も、四人組からの総理は避けたほうが良いだろうが。 従って、どっちに転んでも仙谷支配は続かない。残念だったね。

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