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なぜ電通の社長は“これまで”新聞局出身だったのか (ガジェット通信)
http://www.asyura2.com/11/senkyo108/msg/666.html
投稿者 七転八起 日時 2011 年 2 月 27 日 10:56:01: FjY83HydhgNT2
 

http://getnews.jp/archives/100829


なぜ電通の社長は“これまで”新聞局出身だったのか
電通は2月10日、4月に石井直専務執行役員が社長に昇格するという役員人事を発表しました。新聞各社は戦後初めて新聞局以外から社長に就任することを記事に盛り込んでいます。

**********
国内営業畑出身で、執行役員就任後は海外事業も担当した。新聞広告を扱う新聞部門以外の出身者が社長になるのは戦後初めて
**********
「電通が新社長発表」 2011年2月11日 『読売新聞』より引用
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/jinji/20110211-OYT8T00431.htm

これは電通の歴史を振り返ると、ある意味で画期的なことです。どのような企業にもその企業が続けてきた事業やステークホルダーとの関係にいて“トップルート”が存在しています。伝統のある企業ならなおさらでしょう。工場経験者とか、営業とか、購買部出身とか、労務畑など。トップにのぼり詰めるにあたりある部門を通過しているとすれば、その部門は企業にとって重要だということを示します。

電通でテレビは新聞の5倍以上稼いでいます(テレビ5000億円、新聞は900億円に届かず、第3四半期連結)、日本の広告費全体を見てもテレビは1兆7千億円なのに、新聞は6700億円です。にもかかわらず、なぜこれまで電通では新聞局出身者がトップになっていたのでしょうか。

電通のホームページにある「電通110年物語」*1 には、

**********
創業者・光永星郎は、日清戦争の従軍記者であった。その経験が「素早く不偏不党の報道」を志すこととなる。夢の実現のためには、まず通信社の経営基盤を強固にしなければならない。そこで、まず広告業を立ち上げ、広告とニュースを新聞社へ提供することにした。
**********
*1 :「電通110年物語」電通
※Adobe Acrobat Readerが必要です
http://www.dentsu.co.jp/profile/data/110years.pdf

と書かれています。電通とは報道を志して立ち上がった会社だったというわけです。このとき設立された“日本広告”はニュース通信社“日本電報通信社”と合併したものの、1936年国策によりニュース通信部門を同盟通信社に譲渡し、広告代理店専業となったのです。「電通110年物語」には「国策とはいえ、電通にとっては“忍びない”通信との決別であった」と書かれています。「新聞協会の設立に尽力した」とも「国際報道の敏腕記者が社長に就任」(ボーン上田賞の人。これは知らなかった)とも書かれています。ちなみに社則“鬼十則”を作った吉田秀雄氏は上田氏が公職追放を受けて社長に就任しています。

過去の経緯から電通の大株主に共同通信社(7.37% 2位)時事通信社(7.10% 3位)がいて、共同と時事の社長は社外取締役も務めています(電通のリリース参考 *2 )。広告費という市場でも、会社への収益でも大きく差があるにもかかわらず、社長になる人がテレビではなく新聞を担当する部門からでていたというのは、いかに新聞(特に通信社を構成している地方紙)と不可分な関係にあったか分かると言うものです。

*2 :「ニュースリリース」 2011年2月10日 電通
※Adobe Acrobat Readerが必要です
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2011/pdf/2011016-0210.pdf

ただ、これまでの社長ルートではない人がトップになるのは、その企業が節目を迎えてることを意味します。電通のような伝統もあり、利害関係も多い会社は、新しいトップの出身部門より、これまでの部門が外れた、ということのほうが大事であったりします。それは、日本の伝統ある企業の場合、OBも含めてステークホルダーの評判(あの人はちょっと的な)は重要な要素だからです。

新聞部門以外からトップをだせば、これまで付き合ってた新聞社から、どんな反応があるかは容易に予想できるところですが、それでも変えたのは

1)変化の必要に迫られた 2)新聞の力が弱まった 3)その両方

のうちどれかの可能性があります(単にその社長が適任であったという考えもありますが、有力部門を経験していないという理由でトップになれなかった人もいるわけで……)。

このニュース、日本のメディア、特に新聞の世界では結構な話題だと思います。なお、就職活動中の人は、希望する企業の歴史とトップの出身部門などを見るとどんな企業か分かります。東大ばかりのトップなら東大ではない人が出世できる可能性は低いと推測できますが、電通も変わる時代ですし、あまり気にしなくてもいいのかもしれませんね。

ちなみに電通と両通信社の関係を深く知りたい方には『ニュース・エージェンシー 同盟通信社の興亡』がおススメです。

『ニュース・エージェンシー 同盟通信社の興亡』里見脩 著 中央公論新社
http://www.chuko.co.jp/shinsho/2000/10/101557.html

執筆: この記事は藤代裕之さんのブログ『ガ島通信』からご寄稿いただきました。

文責: ガジェット通信
 

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コメント
 
01. 2011年2月27日 11:25:59: WTkylLMjDQ
この石井さんとか言う人が電通最後の社長になればいいですね(電通ののれんの降ろし役)。

02. 2011年2月27日 13:13:59: efeZwdKH9E

電通もメディアも、このままで存続は難しい。
ネットは、情報に「石炭」から「石油」への転換を強いた。

国賊企業の電通が解体される事は、国民利益です。


03. 2011年2月27日 16:36:04: R7svXRQBPY
電通が株式上場してからおかしくなった。もともと世界ルールを破り、日本独特のルーネのごり押しで独占してきた市場が、この段に及んで、国策を指示し、悪に加担し始めるとは、想像もできなかった。もともと派閥争いの激しい会社で、有能な頭脳の持ち主よりも、経理とか総務とか、金勘定やら、勤続年数によって出世してきた歴史がある。素材の悪い奴らが生き残る。金のあるうちに既得権で好き勝手してきたが、いよいよ断末魔の叫び声が響きだしたようだ。一社、一企業というルールを政府が法律化すれば、電通は解体できる。それが世界の常識なのである。
記者クラブと同じ形態である。世界基準の法律を作ればいいだけの事である。

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