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成長するばかりが人生ではないと気づいた日本/FT
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投稿者 wordblow 日時 2011 年 3 月 24 日 00:44:55: 0b5D99uguBdUI
 

成長するばかりが人生ではないと気づいた日本(デビッド・ピリング)

日本は世界で最も成功した社会なのだろうか? こんな問いかけはもうそれだけで馬鹿にされるだろうし、朝食をとりながらこれを読んでいる皆さんはププッと吹き出してしまうのだろう(まあ最初からそのつもりで聞くわけだが)。日本の社会は成功例なのか、だって? そんなのは、日本の経済停滞や財政赤字や企業の衰退について散々聞かされてきたことの正反対じゃないか。

日本をどう思うか、韓国や香港やアメリカのビジネスマンに尋ねてみれば、10人中9人が悲しげに首を振るだろう。ふだんならバングラデシュの洪水被災者に向けるような、痛ましい表情を浮かべて。

「あの国は本当に悲しいことになっている。完全に方向を失ってしまっている」 これはシンガポールのとある高名な外交官が最近、筆者に語った言葉だ。

日本の衰退を主張するのは簡単なことだ。名目国内総生産(GDP)はおよそ1991年レベルにあるのだから。日本が失ったのは10年はおろか、おそらく20年にはなるのだろうと思い知らされる、厳粛な事実だ。JPモルガンによると、1994年時点で全世界のGDPに対して日本が占めた割合は17.9%。それが昨年は8.76%に半減していた。ほぼ同じ期間に日本が世界の貿易高に占めた割合はさらに急落し、4%にまで減っていた。そして株式市場は未だに1990年水準の約4分の1でジタバタしている。デフレはアニマル・スピリットを奪うものだ。日本は「魔法」がとけてしまったのだとよく言われるし、投資家たちは、日本企業がいつの日かは株主を最優先するようになるという幻想をついに諦めた。

こういう一連の事実はもちろん何がしかのことを語っているのだが、それは実は部分的な話に過ぎない。日本について悲しげに首を振る人たちの思いの裏には、前提となる思い込みが二つある。うまく行っている経済というのは、外国企業が金儲けし易い環境のことだ――という思い込みがひとつ。その尺度で計れば確かに日本は失敗例で、戦後イラクは輝かしい成功例だ。そしてもう一つ、国家経済の目的とはほかの国との競争に勝つことだ、という思い込みもある。

別の観点に立つなら、つまり国家の役割とは自国民に奉仕することだという立場に立つなら、かなり違う光景が見えてくる。たとえ最も狭義の経済的視点から眺めたとしても。日本の本当の業績はデフレや人口停滞の裏に隠れてしまっているのだが、一人当たりの実質国民所得を見れば(国民が本当に気にしているのはここだ)、事態はそれほど暗いものではなくなる。

野村証券のチーフエコノミスト、ポール・シアード氏がまとめたデータによると、一人当たりの実質所得で計った日本は過去5年の間に年率0.3%で成長しているのだ。大した数字には聞こえないかもしれないが、アメリカの数字はもっと悪い。同期間の一人当たり実質国民所得は0.0%しか伸びていないのだ。過去10年間の日米の一人当たり成長率は共に年0.7%でずっと同じだ。アメリカの方が良かった時期を探すには20年前に遡らなくてはならない。20年前はアメリカの一人当たり成長率1.4%に対して日本は0.8%だった。日本が約20年にわたって苦しんでいる間、アメリカは富の創出においては日本を上回ったが、その差はさほどではなかった。

GDPだけが豊かさの物差しではないと、日本人もよく言いたがる。たとえば日本がどれだけ安全で清潔で、世界でも一流の料理が食べられる、社会的対立の少ない国かを、日本人自身が言うのだ。そんなことにこだわる日本人(と筆者)は、ぐずぐず煮え切らないだけだと言われないためにも、かっちりした確かなデータをいくつかお教えしよう。日本人はほかのどの大きな国の国民よりも長く生きる。平均寿命は実に82.17歳で、アメリカ人の78歳よりずっと長い。失業率5%というのは日本の水準からすると高いが、多くの欧米諸国の半分だ。日本が刑務所に収監する人数は相対的に比較するとアメリカの20分の1でしかないが、それでも日本は世界でもきわめて犯罪の少ない国だ。

昨年の『ニューヨーク・タイムズ』に文芸評論家の加藤典洋教授が興味深い記事を寄稿していた。加藤氏は日本が「ポスト成長期」に入ったのだと提案する。ポスト成長期の日本では無限の拡大という幻想は消え去り、代わりにもっと深遠で大事な価値観がもたらされたのだと言うのだ。消費行動をとらない日本の若者たちは「ダウンサイズ運動の先頭に立っている」のだと。加藤氏の主張は、ジョナサン・フランゼンの小説『Freedom(自由)』に登場する変人の物言いに少し似ている。ウォルター・バーグランドという勇気ある変人は、成熟した経済における成長 (growth)とは成熟した生命体における腫瘍(growth)と同じで、それは健康なものではなくガンなのだと主張するのだ。「日本は世界2位でなくてもいい。5位でなくても15位でなくてもいい。もっと大事なことに目を向ける時だ」と加藤教授は書いている。

日本は出遅れた国というよりはむしろモデルケースなのだという意見に、アジア専門家のパトリック・スミス氏も賛成する。「近代化のためには必然的に、急激に欧米化しなくてはならないという衝動を、日本は克服した。中国はまだこの点で遅れているので、追いつかなくてはならない」。スミス氏は、非西洋の先進国の中で独自の文化や生活習慣をもっとも守って来たのは日本だとも言う。

ただし、強弁は禁物だ。日本は自殺率が高く、女性の役割が限られている国なのだから。加えて、日本人が自分たちの幸福についてアンケートされて返す答えは、21世紀を迎えてすっかり安穏としている国民のものでは決してない。日本はもしかすると、残り少ない時間を削って過ごしている国なのかもしれない。公的債務は世界最高レベルなのだし(ただし外国への借財がほとんどないのは大事なことだが)。今の日本は巨額な預貯金の上でぐーぐー居眠りをしているのだが、給料の安い今の若者世代がそれだけの金を貯めるには、さぞ苦労することだろう。

経済の活力を内外に示すことが国家の仕事だというなら、日本国家の仕事ぶりはお粗末きわまりない。しかし、仕事がある、安全に暮らせる、経済的にもそれなりで長生きができる――という状態を国民に与えるのが国家の仕事だというならば、日本はそれほどひどいことにはなっていないのだ。

(翻訳・加藤祐子)
 

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コメント
 
01. 2011年3月24日 10:00:40: rStumQCtz6

北海道は台湾、韓国、中国の旅行者でにぎわっていたが、
原発事故で、観光地も、夜の繁華街もガラガラだ。

貯金のない人は、仕事もみつからないで死ぬしかない。
開拓時代のように、山菜とって、いも植えて、魚とって、鹿撃って、
生き延びるしかないか。本州の海産物、野菜はこわい〜
妻と、もう食べたくない物が増えると言っている。

海苔、海塩はダメだ。味噌、醤油が代用だな。
米も北海道米だな。最近は本州米よりおいしい。


02. wordblow 2011年3月24日 10:47:56: 0b5D99uguBdUI : rBQEl7PH7w
リンク張るのを忘れていました。申し訳ありません。

ここ↓↓↓

http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20110107-01.html


03. 2011年3月24日 12:36:01: cHLuO708IQ

戦後復興から、高度成長を経て、目標を示せなくなった政府、官僚
で、提唱されたのが、「戦後は終わった」、「安定経済成長路線」
テレビ、洗濯機、冷蔵庫の3種の神器で家電産業が成長し、
カラーテレビ、クーラー、自動車(カー)の新3種の神器で
高度成長を押し上げてきた。それが行き詰まり、高度成長にかげり。
オイルショックも、節約、節電で乗り切ってきた。
その後のバブルで、それまでのいろんな価値観が捨てられてきた。
高度成長で、都市集中、地方が切り捨てられてきた。

結局、バブルの崩壊で、一部の人間だけ得をして、
社会を壊しただけだ。
そのあと茫然自失か、投資も冷え込み、自民党政府も打つ手がわからず、
失われた10年。
日本の社会、経済をさらに破壊したのが、小泉政策。

この震災を経て、いままでの価値観の延長線では、日本はお仕舞いって
みんな感じ始めてるかな。

検察、マスコミの民主党、小沢氏への攻撃で、
少なからずの人が、この国の現状に気付き始めているから、

グローバリゼーションで、
サムソン栄えて、民は貧困の韓国のようにしてはならない。


04. 2011年3月24日 14:47:09: 0SGuk8Mw6E
>成熟した経済における成長 (growth)とは成熟した
>生命体における腫瘍(growth)と同じで、
>それは健康なものではなくガンなのだと主張するのだ。
>。ヨ日本は世界2位でなくてもいい。5位でなくても>>15位でなくてもいい。もっと大事なことに目を向ける時だ」
>と加藤教授は書いている。

あ〜ぁ、何処のクルクルパアなんだろうね。
この加藤センセーとやらは。

経済の成長率が借金の金利のパーセンテージを
下回ったら、財政破綻に向かうのは
ドーマー定理なんて専門用語を持ち出さなくても
分かるだろうに。バカですかこいつは?
政府の予算が組めなくなるんだよ、予算が。
ということは、再びデフレスパイラルだろうが。

さっさと氏ね低脳。


05. 2011年3月24日 15:27:29: 1e8f8KY039
>>03
韓国がIMF破綻したのは、有り余るほどの成長をしていないにも関わらず
労働者や公務員に給与を払いすぎたためです。

06. 2011年3月24日 16:36:22: ZZBsPrpjZA
>>05

>韓国がIMF破綻

'97以後のアジア通貨危機の話か。
だとすると、新説だ。どっかに発表してみろよ。
だれも相手にしてくれないかもしれないが。

菅政権に忠誠を誓うあんたの意見とは、
そんなものなんだ(笑)。


07. 2011年3月25日 17:07:03: 4WV2HM1H9Y

成長すれば豊かになるというのは、ゼロサム理論を理解してない人の妄想。

日本は、バブル前後までは、世界で唯一成功した社会主義と揶揄されたように、平準・均一的な所得分配が成されていた。

少し、昔に戻せばよいのだ。


08. 2011年3月26日 00:01:39: 1e8f8KY039
>>06
IMF前後の労働者や公務員の収入を比較すると、
IMFによる是正の内容がはっきりする。

IMF以前は韓国も社会主義者とか軍人(これは社会主義的傾向がある)支配だったので必然的に「平準・均一」とかを夢見ていて破綻したのでしょう。
(よほどうまく成長して外国に損を押しつけなければこんなばらまきは無理だった)

現在の韓国は格差が広がったとか言われていますが、BRICsを見ればわかるとおり
格差が広がったということは成長の存在している証拠でもありますし。


09. 2011年3月26日 00:17:38: 1e8f8KY039
そういえばギリシャ破綻も社会民主主義のやりすぎでしたね。

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