普通の「この候補者に一票」ってのをあきらめるかわりに「この候補者の一票を削ってくれ」って意味のマイナス一票の投票を認める選挙。追放にしたい政治家を投票して決め、実際に追放にした大昔のギリシャの「オストラキムス」ににてるかも。デマと陰謀がうずまく政治状況の原因になったって故事がある。なんでも「良薬は口に苦し」タイプの良心的現実的政治家が多数追放になってしまい、口から出まかせで大衆扇動家のデマゴーグの支配する状況になってしまったとか。

　でも今の日本に必要なのは組織票で守られた利権政治家の政界追放。大掃除。ここからしか始まらない。お子ちゃま政治になろうと何だろうと腐れ縁の大掃除をすまさなけりゃ前に進まない。日本の政党組織は現在のところ百害あって一利なし状態だ。民主党にしろ自民党にしろ利権屋の選挙対策互助会でしかない。こういうのは本当は「政党」と呼べる代物ではない。国際情勢は厳しいからお子ちゃま政治じゃ通用しない。そうかもしれないけど、じゃあ利権屋談合政治ならなんとかなるとでも？

　明治政府も維新当初はお子ちゃま政治で「万機公論に付す」気運があったんだけど結局は天皇制官僚組織を確立する方向に向かう。脱お子ちゃま政治だ。幕末ー明治の状況にあって江戸幕府のままじゃ到底ことは前に進まなかったろう。既存の腐れ利権政治をこわすなら一度はお子ちゃま政治を通らないといけない。お子ちゃまを通過しないで大人にゃならんのだ。そこで勘違いしちゃいけないのが利権屋談合政治は大人の政治でお子ちゃま政治よりましだったんじゃないか？って思うことだ。利権屋談合政治は大人というより老人だ。老人だからまあお子ちゃまより多少分別は有るかもしれない。でもそれは確実な衰弱死に繋がってる。最悪の場合痴呆になって醜悪を晒すかもしれない。お子ちゃまは分別ないし我儘だし仕事できない。当たり前だ。お子ちゃまだから。それに大概期待通りには育たない。民主的な気立てのいい優男にゃならない。きっと荒波にもまれて我儘で鼻持ちならないこずるい大人になるだろう。そりゃそういうもんさ。でも未来は老人じゃなくって子供に託すもんだろう。