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Re: 東電勝俣会長が原発損害賠償での経営破たん示唆−植草氏の東電批判を批判する。
http://www.asyura2.com/11/senkyo112/msg/136.html
投稿者 一隅より 日時 2011 年 4 月 22 日 21:18:17: PnbUj1IYwR18o
 

(回答先: 東電勝俣会長が原発損害賠償での経営破たん示唆 (植草一秀の『知られざる真実』) 投稿者 祈り 日時 2011 年 4 月 22 日 09:08:28)

植草氏の論は、結果的に原発存続論につながるものです。

第一に、「損害賠償の責任はまず、東京電力が負わねばならない」、とする点において、です。


植草氏の前提によれば、>「政府の過失は東電とまったく変わりがない」。
それでどうして、>「損害賠償の責任はまず、東京電力が負わねばならない」、という結論になるのか。
少なくとも、賠償責任は政府と東電とで、「まったく変わりがない」となるのではないのか。

(なお私はこれと違って、過失も責任も東電よりも政府のほうが大きい、と思いますし、政治的にも、東電よりも政府の責任を追及するほうがはるかに意味が大きい、と考えます。)


では、第一に東電を追究すべきだという植草氏の主張は、政治的には意味あるものでしょうか。
つまり、「原子力事業に経済的合理性がないことを示し」、「事故を起こせば、会社が飛ぶとの厳しい現実を踏まえ」させれば、「安易に原子力事業に突き進むという選択肢は自ずと消滅する」からなのでしょうか。

しかし私は、そのようなことには・まっ・た・く・ならないと思います。
原子力事業ははじめから、経済合理性の上に成り立ったものではないと思われるからです。
官政業学の経済的利益(利権)は大きいですが、このメカニズム(国内利権やアメリカのエネルギー支配の)は経済原理の外ではたらくものだからです。

官政業学は、自らの利権を手ばなさないためには、必ず次のような論理で、再びまた同じことをやってくるでしょう。
つまり、「事故を起こせば会社が飛ぶ」=それなら民間でなくやる、なぜなら原発は必要だから、電気は足りないから、という論理で。

(以前には、こんなふうにやりました。)
 ↓
1952 電源開発株式会社(電源開発促進法による政府出資設立、2003 民営化)
1956 原子燃料公社設立(のち動燃、現・独立行政法人日本原子力研究開発機構)
1957 日本原子力発電株式会社(発足時、電源開発の出資比率20%、現在5%)

--------------------


第二に、植草氏が、「電力事業者の過失の有無が損害賠償責任帰属の決定要因になる」ところ、「今回福島原発を襲った規模の津波が、想定できなかったのかと言うと、それは違う」、だから東電の免責はみとめられない、とする点において、です。

別にこれに反対はしません。東電の賠償責任がみとめられようが免責されようが、政府が十分に補償するならどちらでも構いませんから。

ただこの論では、では(東電に責任を取らせてのち)あらためて、起こりうる地震・津波にさらなる備えをして、また原発やりましょう、今度はヘマはしません、ということになりませんか。

だから、植草氏の論(に限らず他の論も)は、東電の責任を追及する限り、それも、国よりも東電の責任を第一にして追究する限りは、結果的に原発存続論につながるものなのです。


(東電にまさる国の責任を示す例。国の責任は免れないと思います。)
  ↓
「このような事態は考えていた」という原子力安全委員長の国会答弁(永田町異聞)
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/701.html
投稿者 otoppi 日時 2011 年 4 月 22 日
(元記事 新恭 http://news.livedoor.com/article/detail/5507346/

--------------------


起こりうる地震・津波について、あらためて備えをして今度はヘマをしないようなことができるのか。
その論立てはこうなります。われわれはこのどれかを選択しなければなりません。
  ↓

地震・津波はありうる。すべてに備えはできない。そんなことを考えていたら原発なんか造れない(斑目委員長の論理)。

そんなことを考えたら原発なんか造れない、はさらに3つのパターンに分かれます。

まず、
そんなことを考えたら経済的にペイしない、だから不備だろうが構わず、原発続けよう。

多分、これまでの実際はこれで動いてきた。
これに対して植草氏の論は、地震・津波で事故があったら(それ以上に)経済的にアウトだ、だから原発やめよう、というものでした。
(論立てそのものはそのとおりですが、実際にはそうはならないだろうことは、上に述べました。)

つぎに、
そんなことを考えたら技術的に不可能、でも原発は必要、だから原発を続ける、という論理です。


しかし、最後に、地震・津波はありうる、すべてに備えることは経済的にも科学技術的にも不可能だ、だから原発やめよう、という論の立てかたがあるはずです。

この場合には、原発なしではやれないかどうかは、また別の問題として論じなければなりません。


(植草氏記事へのコメントとして書きました。回答先記事コメント欄の皆さまのご意見を伺いたいのですが、長くなったので、独立したフォローアップ投稿にしました。)  
 

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コメント
 
01. 2011年4月22日 22:54:15: TEsdEQp0Zw
こういう理性的な批判なら植草氏も歓迎するのではないでしょうか。

02. 2011年4月23日 00:11:50: iuBVUGRGaI
原発その他の危険構築物は、彗星とか隕石の落下、ポールシフトとかまで考慮する必要があるのですか?

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