http://blog.kajika.net/?day=20110430

　民主党内の造反よりも、小佐古敏荘・東京大大学院教授から見放された影響の方が大きい。早速、枝野官房長官は記者会見で、「そもそも基準の20ミリシーベルトとは、屋外に8時間いることを365日間継続した場合の限度として算出したもので、20ミリシーベルトまで被ばくしても構わないなどと言っているわけではなく、小佐古氏には誤解がある」と火消しに大童。

それにしても多くの有識者を周囲に集めている菅首相が、放射線安全学の専門家として内閣官房参与に最も早く起用した小佐古教授なのだから、もっとじっくりお説を拝聴すべきだったのではないか。その小佐古教授から「何を言っても無意味」と斬り捨てられたのは、有識者の意見を聞く耳を持たなかったことになる。

産経系列夕刊フジのＺＡＫＺＡＫで、「官僚を怒鳴り散らして遠ざける一方、有識者とは良好な関係と思われていた菅首相だが、“身内”からも今後、続々と離反者が出てきそうだ」と厳しく指摘されている。

＜“裸の宰相”、ついに身内にも見放された−。東京電力福島第１原発事故の“対策”として、多くの有識者を周囲に集めている菅直人首相に対し、放射線安全学の専門家として内閣官房参与に起用された小佐古敏荘・東京大大学院教授が２９日、辞表を提出した。原発事故への政府の取り組みが「その場限りの対応で、事態の収束を遅らせた」とし、菅首相には「何を言っても無意味」とバッサリ。身内が「（首相は）はだかの王様」とバラした格好だ。

首相は原発事故で外部から助言をもらうため、６人の内閣官房参与を起用した。小佐古氏は最も早い３月１６日に就任。その小佐古氏が公然と政権批判して辞任した意味は大きい。

２７日に今後の原子力対策について報告書を提出した小佐古氏は、「提言の一部は実現したが、対策が講じられていないものもある。何を言っても無意味だというなら、参与に留まる意味がない」と不満をあらわにした。

小佐古氏が特に問題としているのは、福島県内の小学校や幼稚園などの利用基準で、被曝限度を年間２０ミリシーベルトと設定していること。同氏は「２０ミリシーベルト近い被曝は約８万４０００人の原発の放射線業務事業者でもきわめて少ない。とんでもなく高い数字だ。とても許すことができない。（子供たちに）無用な被曝をさせてはいけないと官邸に何度も言った。学問上の見地からも、私のヒューマニズムからも受け入れがたい。（このままだと）私の学者としての生命が終わる」と涙ながらに首相に抗議した。

官僚を怒鳴り散らして遠ざける一方、有識者とは良好な関係と思われていた菅首相だが、“身内”からも今後、続々と離反者が出てきそうだ。（ＺＡＫＺＡＫ）＞
　

コメント
01. 2011年4月30日 23:19:11: esWafj9Wfg 小佐古敏荘教授のことを良く知りませんが、そもそも菅総理は「何でこのような人（＝御用学者）を参謀に起用したのか」という強烈な小佐古批判を目にしました。あまり評判の良くない人のようなのですが、どうなのでしょう。
02. 2011年5月01日 00:20:46: rWmc8odQao はたともこ氏 「菅総理は校庭20mSvについて、「安全委の議論に基づく助言で最終的に判断した」と答弁。助言を求められた安全委は委員会を招集せず（法令違反）、約2時間後に異論を無視して「妥当」と回答。議事録や提出資料を公開したくないから、委員会を正式に開かないのだ。斑目委員会はデタラメ委員会だ。」 https://twitter.com/#!/hatatomoko/status/64325628324876288 ・御用学者だから「それで妥当です」と言ってくれると思った。 ・ところが言ってくれなかった。 ・あわてて正式な委員会にしなかった。 何から何までデタラメなのです。
03. 2011年5月01日 00:37:34: GCLkjdiXmU 御用学者でも逃げだすほどヤバイ状況なんだろう。 公表されない情報も入手できる立場にあった人だから事態は想像以上に深刻だろうと考えてまず間違いないと思われる。 福島にいる子供は、マジで逃げた方がいい。
04. 2011年5月01日 00:44:40: nGXsrpSXZc 斑目委員会の皆様、これでも年棒1600万円いただけるんですよね？ まｔってく素晴らしい国です。
05. 2011年5月01日 02:12:49: VKlDr870YA マダラメ　デタラメ　エダマメ　全くこの政府は最低だ！ 無能感は早く退陣しろ！
06. 2011年5月01日 09:53:54: esWafj9Wfg www.atomin.go.jp/data/pdf/reference/radiation/jintai_05.pdf によると、日本人の年間被爆量の平均は 4.4mSv だそうです。大地や宇宙線以外に食料や医療も含めてだそうで、子供よりも大人主体の計算と思われます。一方実測値の方は例えば福島のある小学校では高さ1mで3.6µSv/h、高さ50cmで3.9µSv/hなどです。年間で累積するとおそらく 8mSv ていどになります (4E-6x(10*200)=8E-3)。 残念ながら http://www.nuketext.org/topics3.html によれば、ある限度以下の放射線量であれば安全という理屈は科学的にはなりたたないと最近は考えられているようです。つまり政府が急いで「安全限界」を 20mSv に高めねばならなかったのは解のない問題の解を「急いで」求められた結果ですね。子供に 20mSv は過大にも見えますが、ではこういうとき皆さんならどうしますか？ 小学校を閉鎖しますか？「屋外活動の制限」ですか？

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