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（転載開始）
◆東京、一部で高濃度 土壌セシウム、茨城超す 2011年5月15日 朝日新聞（朝刊）
東京都の土壌で放射性セシウムの濃度が1㌔あたり3千ベクレルを超え、東京電力福島第一原発により近い茨城県より高い地点があることが近畿大の山崎秀夫教授（環境解析学）の調査でわかった。
濃度は高い場所でも福島市の9分の1ほどだが、茨城県や埼玉県の一部の2～3倍。放射能による土壌汚染は、原発からの距離が同じでもばらつきが大きいことが指摘されてきた。東北3県と関東6県は、農林水産省の指導で水田や畑のセシウム濃度を調べているが、都は事故後の土壌調査をしていない。
山崎教授らは、4月10～20日に採取した東京都の4地点を含む首都圏の土壌試料を分析した。東京都江東区亀戸で1㌔あたり3201ベクレル、千代田区の二重橋横で同1904ベクレルだった。原発から約55㌔の福島市南部（同市光が丘）の土壌は3月19日時点で同2万7650ベクレル。都内より福島に近い茨城県神栖市は同455ベクレル、ほぼ同距離の埼玉県朝霞市は484ベクレルだった。放射性ヨウ素も同様の傾向だった。
単位面積あたりに換算して農水省などの調査とそろえると、都内の土壌の放射性セシウム濃度は稲作禁止の制限値の20分の1以下だが、1960年代の大気圏内核実験で年間に降った量の3～10倍あった。山崎教授は「放射性物質を多く含んだ雲のようなもの（プルーム）が飛来した地点では、局地的に土壌の放射能が高濃度になる。首都圏でも細かい状況調査が必要だ」と話す。
京都市である国際分析化学会議の緊急シンポジウムで24日は発表する。（鍛冶信太郎）
◆関西に首都バックアップ機能を＝官房長官に提言－関西広域連合 2011/05/17-17:19 時事ドットコム
関西広域連合の井戸敏三連合長（兵庫県知事）は１７日、首相官邸を訪れ、同連合がまとめた関西地域に首都のバックアップ機能を構築するよう求める提言を枝野幸男官房長官に提出した。提言は、関西が首都圏と同時には被災せず、各地との交通輸送手段、情報通信機能が十分なことから、首都をバックアップする機能を担う上で最適な都市圏と強調。政府が関西をバックアップエリアとして明確に位置付けた上で、国会、府省の事業継続計画（ＢＣＰ）を策定するよう求めている。
提出後、井戸氏は記者団に対し「ＢＣＰを事前に作り上げ備えておくことが大事だと申し上げた」と説明。枝野官房長官からは政府の新成長戦略会議で検討していくとの意向表明があったという。（転載終了）
３月１１日の震災直後に異変をきたしてから既に２ヶ月以上が過ぎようとしているが、福島第１原発については、一向に事態が収束する兆しが見られない。１号機については先日「メルトダウン」していることが公表され、３号機については、今月に入ってから「原子炉温度の上昇止まらない」という状況である。
そんな中、神奈川県（足柄）名産の「足柄茶」の葉から国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出され、出荷自粛という事態に陥っている。これまではあまり報道されることがなかったが、上記朝日新聞記事にあるように、首都圏における土壌汚染がかなりの程度まで進んで来ているということであろう。
その汚染度合いは、正直、個人的な想像を超えたものである。ここ最近、朝日新聞・テレ朝に”変調”の兆しが見受けられるが、今や”売国メディア”であるはずの朝日がここまで言い始めたとなると、事態は予想以上に深刻なのやも知れない。
本ブログにて何度もコメントしているように、政府や保安院（官僚）にいくら「ウソをついているんじゃないか？」「本当のことを話せ」などと言っても無駄である。国家権力は、最後まで「安全」「直ちに影響がない」としか言わないであろう。別に政府・官僚をフォローするつもりなどサラサラないが、”国家権力”とはどこへ行ってもそんなものである。
特に日本が特別なわけではなく、極端な話、地球上のどこの国に行っても、”国家権力””国の中枢部の人間”は大衆を欺くものである。したがって、我々国民が自ら情報を集め、最後は自らの意思で判断するしかないのである。
枝野官房長官の記者会見をみて「安全だ」と言っている言葉を真に受けるのではなく、その話の合間合間からみえる”本音”を読み取らなければならない。即ち、枝野某がいつも「安全で直ちに影響はない」と言いながら、「出荷停止だ」「外出は控えるように」などと言っているのは、「政府は逃げろとは言わないよ。だけど判るでしょ？」という意味である。
本エントリーを書いている途中であるが、正直、今回はなんだか筆が進まない。それは、仕事の関係で、つい２年程前まで６年半近くもの間、東京暮らしをしていたからである。
一緒に仕事をしてきた仲間や知り合いもいれば、友人・知人もたくさんいる。そんな人達の顔が浮かんでくるのである。みんな家族を抱える一方で、仕事等も抱えており、恐らくは究極のジレンマに陥っていることであろう。
しかしながら、上記の時事通信の記事にもあるように、「首都機能移転」といった話題が出てくること事態、原発事故の長期化により、首都圏が”危険水域”に入り始めていると考えざるを得ないであろう。勿論、「首都機能移転」の話など、昨日や今日始まった話ではない。しかし、敢えてこういう時期にそんな昔から言われていることを蒸し返して記事にしているからこそ、ある”意図”を感じるのである。
即ち、政府・官僚らの自己保身的な”首都圏脱出”である。今回は、体裁上、関西広域連合（井戸敏三連合長）からの提言のように書かれているが、そんな突拍子もない話を関西広域連合側から切り出すはずがない。要は、政府関係者や霞ヶ関官僚が水面下で動きはじめており、関西広域連合に”芝居”をさせて首都機能誘致を言わせているのである。
まだ、天皇・皇后が皇居にいらっしゃるということであるから、今のところ、本当の意味で差し迫った状況ではないのであろう。しかし、日々、首都圏の汚染は着実に進んでいることは確かであり、もし皇族が京都御所に移転するようなことがあれば、「事態は深刻」であると受け止めて、覚悟を決めなければならないであろう。
最近、仕事柄、東京の方々（主に資産家）が、大阪をはじめとする近畿地方や、九州から沖縄にまで行って、”移住”用不動産を買い漁っているという話が聞こえてくる。定職がなくとも十分な資産を所有していたり、不労所得で食べていける一部の金持ち連中は、既に”首都圏脱出”を始めているのである。
首都圏に関することばかりをコメントしているが、東北をはじめとする東日本も本質的に同じ話であり、細心の注意が必要なことは言わずもがなである。「何が何でも逃げろ」とも言わなければ、「具体的にこれこれした方がよい」などと言うつもりもない。ただ、「今一体何が起きているのか」を、皆さんに知っていただきたいということである。
そして個人個人が、仕事のことや家族のことを考えて、後悔のないよう、自らの判断にて行動すべきであろう。それは何も東日本の方々だけの問題ではなく、日本全国の方々も同様である。”プルトニウム爆弾”さながらである福島第１原発３号機に万一があれば、もはや東も西もないのだから。
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22
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