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【原口、川内、細野、海江田などを黒幕・小沢一郎が裏から強力にサポートする体制の方が、霞が関官僚と対決しつつ政権交代の原点に戻る政策を打ち出せるはずだ。
（岡留安則の「東京ー沖縄ーアジア」幻視行日記）】
2011.06.08
■６月某日 民主党代議士会でいったん辞任を表明したことで、内閣不信任案の可決を免れた菅総理。「一定のメド」を工程表では来年はじめに予定される福島原発原子炉の冷温停止までと匂わしたことから、自民党などの野党から、民主党内部まで総スカン状態となった。鳩山前総理との間では、復興基本法と第二次補正予算のメドがつくまでという黙約が交わされたはずだが、総理の座に固執する菅氏は少しでも長く居座ろうという魂胆だったのだろう。
しかし、いったん辞任を表明した総理の求心力は永田町や霞が関だけではなく、国際外交上も大きく失われる。策士・仙谷官房副長官が自民党の大島理森副総裁と間髪入れずに密談したことで、岡田幹事長や枝野官房長官までが菅総理の早期辞任と大連立を言い出した。最近の、日替わりともいうべき永田町の政局を見ていると、まさに「政界の一寸先は闇」である。
しかし、菅総理本人は、公債発行特例法案成立までやる腹積もりのようだ。しかし、菅総理の下では自民党が賛成するとは思えない。あるとすれば、総理退陣と引き換えで公債特例法案を通すという根回しだろう。それにしても、岡田も枝野も「黒幕」仙谷抜きでは生きていけないのだろうが、この変わり身の早さは一体なんなんだ！ しかし、策士・仙谷が大島副総裁と大連立を画策してもそう簡単にいくわけがない。
もともと二大政党制という選挙システムの中ではいずれ熾烈な選挙戦が待っているライバル同士である。大震災復興と原発事故処理に限定するならまだしも、公明党やみんなの党など他の政党の動きも無視できない。社会保障の一体改革まで踏み込むとなれば各政党内での政策の摺り合わせが必要となり、収拾がつかないのではないか。
かつて、小沢一郎と福田康夫の間で大連立の話が浮上したものの、ほとんど一夜にして消えさった過去がある。主張の違う大政党同士が連立を組めば、どんな法案も右から左へと通過できる。しかし、そこには民主主義的討論がいっさいなくなるために、消費税アップでも憲法改正でもなんでもござれ、になりかねない。大連立は戦後最大の危機ともいえる大震災復興に限って使えば有効性はあるかもしれないが、それ以外は禁じ手として封印すべきである。
それはともかく、菅総理の退陣の時期も定かではないのに、次は岡田だ、前原だ、枝野だ、野田だというポスト・菅の名前が飛び交い、中には自民党の石破だ、という声まであがっている。むろん、黒幕・仙谷も候補の一人なのかもしれない。
しかし、いずれの候補も菅総理をサポートしてきた面々であり、戦犯としての共犯容疑を免れるものではない。おまけに、前原には、偽メール事件、ＪＡＬ破綻問題、八ッ場ダム問題、外国人献金問題などのマイナスの履歴書がある。口だけはうまいが、ポリシーはない親米の口先男。岡田、枝野にいたっては民主党惨敗の選挙の責任すら取らずに、知らんぷりしてきた無責任男の代表格。比較的無傷といわれてきた野田も外国人献金問題に加えて財務官僚べったりで、政治主導の政治をやりぬく力は限りなくゼロといえる。仙谷になれば、民主党内は謀略渦巻く陰謀政党に成り下がる。スタリーン民主党だ。民主党執行部には人材がいないのだ。とりわけ、北沢防衛大臣など最低最悪の閣僚だ。沖縄県民は皆、そう思っているはずだ。
まだしも、執行部と一線を画して、政権交代の原点を追求すべきと主張する原口一博、川内博史、菅政権入りで少々味噌をつけたが細野豪志、海江田万里などを黒幕・小沢一郎が裏から強力にサポートする体制の方が、政権交代の原点に戻る政策を打ち出せるはずだ。
自民党よりタチの悪い反小沢派は一度手を引いておくれ！オズプレイ配備が強行されることが決まった沖縄を救うためにも、民主党内大刷新しかないと断言できる！むろん、とどまることを知らない放射線の垂れ流し阻止も被災対策も「国民の生活が第一」の原点にもどることでしか実現できないだろう。
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