2011/06/27 10:38

この国は事実上の戦時下にあるわけです。福島原発から放出される放射性物質は日割り換算でおおよそ小型原爆1個分相当ですから、連日にわたり核爆弾が炸裂し、国民は空爆にさらされているようなものです。太平洋戦争末期と同じく報道管制が厳重にしかれ、「戦況」である放射性物質の飛散状況は完全に隠蔽された状態です。しかしながら関東はすでに高濃度汚染地域が多数点在し、今後の累積値によっては首都の存続すら危ぶまれる状況になってきました。

この国のエスタブリッシュメントが国民を殺戮しているわけです。経済産業省を頂点とする官僚機構が主導的に原発行政を推進し、電力企業関連各社に天下り、業界団体に公益法人を設立させ、さらに天下り、　莫大な不労所得と引き換えに無軌道な運用管理を是認するという、監督者と被監督者による癒着と共依存が利権の淵源となります。文科省、国家公安委員、国土交通省など大よそ主要官庁全てがこの腐敗構造に与されているわけです。政治屋など所詮は下部構造に過ぎません。つまりは、官僚機構によるジェノサイドです。

今後、国家戦時体制はさらに強化されます。統治秩序と産業秩序維持のため言論統制が必定となるからです。極めて不透明な立法過程で「コンピュータ監視法案」が可決されましたが、これは統制の布石と見るべきでしょう。放射性物質による健康被害や経済損失が顕在化するにつれ、政府批判は高まり、過激行動に出る者が続出すると容易に想定できるからです。ゆえに、「監視」が喫緊となります。9.11以降、米国は今なお戦時体制にあるわけですが、テロ抑止を名目に個人情報の集約と運用管理が合法化され、国民は恒常的な監視下にあり、裁判所の許諾なく拘束、監禁される事態となっています。

つまり、「コンピュータ監視法案」とは日本版「愛国者法」なわけです。恐らく今後の流れとしては検閲が日常化し、Back Ground　Checkが整備され、独立したサーバーで保管されている種々の個人情報は集約されデータベースとなり、公官庁と特定企業間でオンライン共有されます。検索履歴、メール、添付ファイル、DLしたファイル、アクセス記録、運営するブログやHP、投稿、書き込み、Skype、カード履歴、口座、ネットバンク、入出国履歴、職歴、学歴、賞罰、保険、カルテ、全てが一元化されるわけです。米国に倣い、就職、転職、パスポート発行、航空機利用、その都度にデータベースの照会を受け、いずれは治安維持法よろしく思想すらも取り取り締まり対象になるのかもしれません。それほどこの法理論の抽象度は深く、自由解釈性が広いわけです。

米国ではセキュリティ（監視）に携わる企業が500社を越え、総合監視技術の勃興期にあります。結局、この業界も軍事系コングロマリット、つまり軍産複合体の牙城なわけです。これらの企業群へは、チェイニー元副大統領の出自であるハリーバートンなど多くの兵站産業が資本出資を行っています。今後はセカンダリーマーケット（第二市場）を求め、10兆円規模と目される日本市場へ進出する蓋然性が極めて高いと思われます。実際、日本社会は常に米国へ帰順し、金融、IT、保険などおおよそ全ての産業分野で市場開放を行ってきました。

2003年「対日年次改革要望書」に基づき派遣労働法が改正され、経団連系企業は200兆円規模の内部留保を積み増し、その結果、米国系資本は配当として莫大なインセンティブを手にしました。キヤノン、日産、オリックス、富士フイルムなど主要企業の外資比率は50％を超えています。つまり国家統治においては、常に政界、財界、官庁、米国が共謀関係にあるということです。「コンピュータ監視法案」の可決においても、この４者間利益が確定されたものとして考えるべきでしょ。

繰り返しますがITの基幹となるTCP/IPはDARPA（米国防高等研究計画局）が開発した軍事技術の民間転用であり、むしろITによる世界のプラットフォーム化は、当初よりヘゲモニーをかけた米国の壮大な国家戦略だったわけです。ビル・ゲイツの「情報を制する者は世界を制する」という箴言の底には、胡乱な闇の陥穽が隠されています。

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独りファシズム
　　　「再生と覚醒」がテーマ......雑感をロックに綴ります 　

コメント
01. パルタ 2011年7月11日 01:30:49: BeExvDE2jO5d2 : fhqMEypoT6 国会や自治体の政治家の怒りが伝えられても、不安みたいなものが伝わらないんだよな。 決して放射能への生態系への不安感が原動力になってない。 マスコミや政治家の怒りの背景にあるのが永田町の従来の形式やしきたりで、 ほんまに被災者というか自分の身の回りの日本列島の環境の事は考えてない気がする。 ストレステストなんて電力会社が再開の為にさっさとやるもので、 とても政局のネタじゃないと思う。 何故皆の怒りはアレバばかり使って日本の技術が無視されている事に向かないのか？ 一体、我々は何を対立しているのか？
02. 2011年7月11日 01:46:57: Bss0bRNdXw ＞Rock　 Bottom　 Ｎｏｗ　　 民主・自民の幹部の中で東電の利権と繋がっていないのは菅直人だけである。 http://esashib.web.infoseek.co.jp/ozawa01.htm ・・・・・米国は鳩山政権に対して、きわめて無礼な態度で応じた。 鳩山前首相は首相に就任すると、米国の大統領を含む政府幹部と膝を突き合わせてさまざまな論議をすることを求めた。　 　米国は鳩山首相の要望に応じないどころか、コペンハーゲンで開催された環境会議でヒラリー・クリントンと話す機会があったが、その後にヒラリー・クリントンが日本大使を呼びつけて鳩山首相がウソをついたと非難したのである。 　 二国関係のなかでアメリカのようなふるまいは決して許されるものではない。 このような侮辱を受ければ、自国の大使を召還させることすらあるだろう。 友人であるはずの日本に対して、アメリカがこのような態度をとるなど、信じがたいとしか言いようがない。」 『誰が小沢一郎を殺すのか？ 　 画策者なき陰謀』 著者：カレル・ヴァン・ウォルフレン販売元：角川書店 家族を虐殺した殺戮の共犯日本人がいま我われの町のどこかを http://esashib.web.infoseek.co.jp/kenpo05.htm イラクやアフガンで数十万の家族が虐殺され続けている。 有事法成立後、中東に送り込まれた日本の多くの若者がその家族虐殺の共犯者となった。 米英軍の使い走り要員、作戦補助派遣員とされて、殺戮共犯の犯罪者となったのだ。 殺された家族の絶叫に耳を塞いだまま侵略強盗殺人の共犯者として日本国内に帰還したのである。 イラクやアフガンで家族を虐殺した殺戮の共犯日本人がいま我われの町のどこかを平然と歩いている。 侵略強盗殺人の共犯者に成り下がった若者が何食わぬ顔で日常に回帰しているのである。 ある日突然家族を虐殺されたイラクやアフガンの人たちがこの共犯日本人を許すはずもない、 一生、許すことはないだろう。
03. 2011年7月11日 02:13:15: 4dQl68txog ＞経済産業省を頂点とする官僚機構が主導的に原発行政を推進し〜〜 菅の施策だが、客観的に見るべきは、ストレステストで、経済産業省は今までにないくらいやられてること。 玄海は再稼働ないと思う。これは、今までを考えればもの凄いこと。
04. 2011年7月11日 03:01:57: 4dQl68txog 8月に入って、菅が過去の原発推進政策を検証すると言いだしたら、自民党と、自民党左派よりも自民党右派と体質が似ている民主党の松下政経塾系の政治家は、政治的に立ち直り不能な打撃を受けるんじゃないかな。 日本は過去の失政の検証をしてこなかった。 失政の犠牲になった人達、例えば公害の酷い被害者あるいは戦前体制や戦時体制の酷い被害者は、その当時の国民全体では一部だから、見猿、言わ猿、聞か猿で無視されてきた。逆にデマを流され、やっぱりなと納得する国民も多かった。 国民の意を受けた皆様の行政、資本、司法、立法、マスコミがこうした国民の声に高笑いしながら2011年まできたわけだ。 今般の原発事故に端を発する放射能性物質の問題は、一部ではなく国民多数の問題だ。 多数の国民は、今回は自分の痛みとして感じている。 菅は権力欲が度外れた機会主義者だから、自分の権力基盤にとってプラスなら、過去の原発推進政策を検証すると言いだす可能性が高い。 菅がこれを言いだすことが出来るだけの最低限の権力基盤を確保するカギを握るのは仙谷と思う。 脱線するが、仙谷は、もっとえげつなくなったらフーシェやべリヤに成れるような、普通人とは違うどうしょうもない人間、つまり政治家だ。 仙谷が特別なんじゃない。菅や岸信介や小沢や田中角栄や吉田茂や鳩山と同じ政治家だ。 力のバランスの上にのった政治家というえげつのない種類の人間なのである。 仙谷は治ったと伝えられているが癌を患っていた。 案外、ここらへんが影響するんじゃないか。 菅が仙谷を蹴っ飛ばすか、政治的影響力を仙谷がふるえなくなるかが菅がこの発言をする前提だからだ。
05. 2011年7月11日 04:42:32: 1LkHlNvgkQ 神は強いものの味方なのだ。 日本はナチスのような国だ。 一度、犠牲をせよわされる 人間は。これも選ばれるのだが、 一生、安い給与でこき使われ、 しかも馬鹿にされる生活。 そして、それに反抗すると リストラ、もしくは討伐 される。奴隷と同じよ。 人のために、わが身を帰りみず、 戦った日本はどうなった。 原子爆弾を落とされたた゜ろうが。 人の世話して、命を縮めるということもある。
06. 2011年7月11日 13:14:00: 4dQl68txog 清和会と仙谷の関係を云々する方が結構いるが、清和会は森、福田の系統と、小泉の系統で分かれている。 仙谷は小泉の系統と近い。 小泉は森を清和会から追い出した。 清和会ではないが、中曽根、ナベツネとも小泉は敵対している。 魑魅魍魎の政治家の世界である。 清和会を一つのとして見ていると分からなくなる。
07. 2011年7月11日 13:30:12: 4dQl68txog Ｘ　清和会を一つのとして見ていると ○　清和会を一つとして見ていると 今は菅と仙谷（小泉）の権力闘争だ。 日本を今はＩＡＥＡが治めている。 よって、原発の代理人だった中曽根、ナベツネ、自民党に権力はなくなる。 小沢は状況を把握して自らの勢力を温存した。不信任に賛成し、選挙に打って出たら小沢勢力の若い国会議員は討ち死にした。 それと、小沢は民主党のオーナーではない。オーナーは鳩山だ。 政争は獰猛陰険な政治家同士の争いだ。 我々は当事者ではない。 状況をある程度把握してさえいたらいい。
08. 2011年7月11日 14:14:00: 4dQl68txog 原発問題とは詰まり安保の問題なのである。 核武装の問題なのである。 自主核武装を唱え原発を推進してきた勢力が、原発事故を機会に原発推進の論理を破綻させ米国から見捨てられた現在、我々の目の前にあるのは現実的には４つだ。 １．菅の考える道（ＩＡＥＡ、現オバマ政権系） ２．仙谷、小泉の考える道（米国戦争屋系） ３．小沢の考える道（中国との関係重視、米国が国連を重視していた時代の国連重視） ４．鳩山の考える道（中国との関係を重視しながら欧州との関係重視） 鳩山は親米ではないが、小沢のような一般国民寄りの政治家ではない。欧州とも関係の深い貴族的な傾向のある政治家だ。

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