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菅直人首相が、短命政権に終わる元凶を二院制と選挙制度というシステムに求める朝日新聞は、幼稚極まりない(板垣英憲)
http://www.asyura2.com/11/senkyo118/msg/384.html
投稿者 元引籠り 日時 2011 年 8 月 23 日 08:47:33: dkOnWN./sADdA
 

◆菅直人首相退陣に関連して、朝日新聞が8月22日付け「社説」(オピニオン面=12面)「座標軸」(13面)で、またもや幼稚でおかしな論陣を張っている。小泉純一郎政権が終わってまだ5年なのに「短命政権」ばかりが続き、6人目の首相が誕生しようとしている元凶を、いずれも「政治制度」に帰しているのである。
 ただのアジテーター、煽動家にすぎない菅直人首相が、短命政権に終わろうとしている。この根本原因は、ただ1つ、それは2010年7月11日の参院選挙で民主党を大敗させて、「衆参ねじれ」現象を招いてしまったことに尽きる。このとき、マスメディアの大半は、「衆院で300議席を超える圧倒的な数を誇る民主党の横暴を許さないと判断した」と国民有権者の絶妙な投票行動を絶賛したものだ。
 本来ならば、菅直人首相は、大敗北の責任を取って辞任べきだった。だが、利害調整の根回し上手でもなく、国対・議院運営技術のプロでもないこの極めつけの野心家が、2010年6月8日に政権に就いてまだ日が浅いので続投させるべきだという論調が大勢だった。世論調査の結果も、ほぼ同様で菅直人政権を支持していた。
 しかるに朝日新聞の「社説」は、「なぜ続く短命政権 病根は「参院」「常在戦場」」という見出しをつけて、以下のように説いている。
 「■参院での倒閣避けよ  思えば、戦前の日本も、ドイツも、恐慌などを背景に政党が足を引っ張り合い、短命政権が続いた。迷走の末に、軍部の独走、ナチスの独裁が始まる。まさか、同じことは起こるまい。でも民主主義が立ちゆかなくなるのは危うい。下り坂の時こそ、政治が機能しなければならない。国民に負担や痛みを強いる政策でも、説得と対話で実行していかねばならないからだ。日本でそれができない理由の一つは、『首相のクビ』を飛ばしやすい仕組みにある。政治制度が違うので単純には比べられないが、ドイツとの比較は興味深い。ドイツは戦後、政治の安定を重視して制度を設計した。戦後の首相は8人だけ。32人目が去る日本とはずいぶん違う。たとえば、現職首相の不信任は次の首相の選任と同時にしなければならない『建設的不信任制度』を採用している。日本に当てはめれば、6月の菅内閣不信任案のような、次の政権をともにつくる展望のない与野党議員の連携は成り立たなくなる。「つくる」ことができないのに、『おろす』ことができるのは政治を不安定にする。首相を選ぶ力のない参院が政権の命運を左右することも同様だ。自民党の安倍、福田両政権の崩壊などで実証済みであり、速やかに改善すべきだ。参院で、首相や閣僚の問責決議をしてもいい。だが、その後の審議を拒むのは行き過ぎだ。そろそろ与野党とも、お互いのために『参院による倒閣』を避ける紳士協定を結ぼう。
 ■解散めぐる政争排せ 衆院に小選挙区制度が導入され、2大政党が政権を争う時代になった。有権者が政権を選択できる「光」とともに、対立が先鋭化する『影』も生まれた。
 野党は妥協を拒み、政権を立ち往生させて解散を迫る。『選挙の顔』の価値が下がれば、首相を取り換えようと与党議員も動き出す。それが、短命政権の量産に拍車をかけている。
こんな政争に明け暮れるのは、いつでも衆院を解散でき、常に選挙に備えなければならないからでもある。再びドイツの例を引けば、解散には、首相みずから提出した信任決議案の否決といった厳しい条件があるため、戦後3例しかない。英国はいつでもできるが、キャメロン首相は5年の任期中は解散しないと確約した。日本でも『常在戦場』の現状を改める工夫は可能なはずだ。政権が仕事するには一定の期間が要る。その是非を有権者が見極めるにも時間が必要だ。めまぐるしく首相が代わると、判断材料がそろわないまま、好き嫌いで投票することにもなりかねない。こうした病根を絶つための議論を、与野党で進めてほしい。民主党代表選は、その第一歩になるはずだ」

◆菅直人首相の失敗は、参院で民主党が過半数にわずか16議席不足しているだけの状況を軽視したことにある。参院議員3人を持っている国民新党と連立しているので、不足は13議席、この不足分を埋めるのに、自民党丸ごととの「大連立」を小手先で行おうとして、事態を大袈裟にしてしまった。
 そのうえ、政界の裏の裏に通じた小沢一郎元代表を徹底的に排除したのも大きく禍した。参考になるのは、自民党が、参院の不足を補うのに公明党を抱き込んだことであった。公明党は、小沢一郎元代表からの働きかけを想定したすでに引退していた市川雄一元書記長を呼び戻して、党常任顧問=党最高幹部に据えて待ち構えていた。また、公明党がダメでも、自民党の森喜朗元首相の別働隊と言われる「みんなの党」が参院議員11議席を、残りは2議席。これくらいなら自民党から引き抜くとか、たちあがれ日本(参院議員5人議席)と連立を組むとか、あるいは各派に属しない6議席に働きかけして、手を結ぶこともできたはずである。事実、小沢一郎元代表と関係が深い亀井静香特別首相補佐官の工作が成功して、2011年6月26日、自民党から浜田和幸参院議員を引き抜き、菅直人首相は、復興担当政務官に就任させている。
 だが、このときは、すでに時遅しであった。菅直人首相が、6月2日の菅内閣不信任決議案採決の直前に開かれた民主党代議士会で、「一定のメドがついたところで若い世代に引き継ぐ」と退陣を示唆していたからである。こうなると、たとえ少数政党といえども、連立は組めない。
 いずれにしても、衆参ねじれを解消できなかったのは、ひとえに菅直人首相に「甲斐性がなかった」ためであった。民主党の半分を「党内野党」にしてしまったのでは、党運営どころか、国政運営ができるわけがなかったのである。
 ところが、朝日新聞の若宮啓文主筆は、「座標軸」欄で、「二院制と選挙制度 劣化極まる政治 根本改革を」という見出しをつけて、以下のように、ひどい論陣を張っている。

 「最大のネックは小選挙区を中心にした衆院の選挙制度に違いない。各党が一つの議席をめぐって生死を争うのだが、大政党からは大半の選挙区に候補者が立つ。いわば、東西の横綱が白黒つけるように土俵が用意されているのだ。いまの制度は細川政権のもと1994年に与野党が合意した『政治改革』で導入された。目に余る自民党の派閥争いや腐敗をなくすために中選挙区制をやめたもので、政権交代ができる二大政党時代への期待も込められた。新設された政党交付金もあいまって確かにそうした効果はあったのだが、半面、多くのマイナスも目についてきた。『人より党』の選挙だから有権者は人物を選びにくく、時のムードで中身の乏しい議員が生まれては消える。冷戦時代と違って大政党の基本理念に大差がないのに、衆参ねじれとの相乗効果で国会の合意形成が難しくなり、国民の耳に痛い政策は先送りされる。派閥争いはといえば、最近の民主党を見る限り党の主導権をめぐる抗争が激しくなった。
 さまざまな選択肢 かつての政治改革から17年。いま深刻なのは政治腐敗よりも政治の劣化と機能まひだ。政治家や政党の自覚で克服できるなら別だが、それが厳しい以上、いよいよ『第2の政治改革』で二院制のあり方と選挙制度を見直す時ではないか。参院の性格を大きく変えるには憲法改正がいるが、その前に法改正や各党合意ができることも多い。衆院選は中選挙区制のほか、複数候補者に投票できる大選挙区制、小選挙区より比例代表を優先する併用制など、さまざまな道が考えられる。もとより大連立より中規模の連立や与野党の協調が望ましいのだが、それならなおのこと制度の見直しが欠かせまい。混沌の中の民主党がますます力の未知な首相を選ぼうといういま、そこにだけ関心を向けるわけにはいかないのだ」

 かつての政治改革で、衆院の中選挙区制を金権腐敗を生む「悪の土壌」と決め付けて、中選挙区制維持論者の中曽根康弘元首相が提唱していた英国流の腐敗防止法制定に反対して、小選挙区比例代表制の導入に賛成し、大きく貢献したのは、政府の選挙制度調査会の委員として加わっていた朝日新聞をはじめとする全国紙の論説委員たちであった。現場の政治部記者たちも、この路線で記事を書いていたはずである。若宮啓文主筆もこのなかの1人であったろう。にもかかわらず、「多くのマイナスも目についてきた。『人より党』の選挙だから有権者は人物を選びにくく、時のムードで中身の乏しい議員が生まれては消える」と嘆いている。
 だが、嘆きながら、今度は、「第2の政治改革」を唱えて、「衆院選は中選挙区制のほか、複数候補者に投票できる大選挙区制、小選挙区より比例代表を優先する併用制など、さまざまな道が考えられる」などと奇妙奇天烈な提案をしているのだ。「比例代表」として選ばれる政治家は、顔と名前が一致しにくく、国民有権者の選挙離れ、投票離れを生みやすいことは、衆院の比例代表と参院の比例代表とが、すでに実証済みにもかかわらず、これを拡大しようとしている。一体、何が言いたいのか、具体的にどんな制度を志向しているのか、さっぱり分からないのである。

http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/2d5941ac3532ae200f228242d48d48a0  

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コメント
 
01. 2011年8月23日 10:07:32: FUviF2HWlS
実は小沢一郎先生も、衆参ねじれ政治の安定化を阻む原因として、参議院制度を問題視されています。
小沢一郎先生は一院制主義者ではありませんが、参議院はチェック機能に限定し、さらに参議院を選挙で選ぶ制度には反対されています。

私見ですが戦前のような貴族院の復活や元老院の復活が好ましいでしょう。

御参考
『自由報道協会主催 小沢一郎代議士記者会見要旨 {河上みつえのブログ}』
http://www.asyura2.com/11/senkyo117/msg/407.html


・次の首相は衆参ねじれもあるし、代わってももろくにまとまらないのでは。小沢氏は一院制主義者だったと思うが。


・22年前、自民の幹事長だった時、参議院が少数派でねじれだったがPKOも通した、他も通した。野党も筋道が立って、人間関係があれば理解と信頼は得られる。要は信頼関係。... 一院制論者ではないが、日本はほぼ対等な二院制だからムダだと言われる。... 本来参はチェックだが、選挙すれば政党になる。選挙していたらそうなる。翼賛かとあるマスコミの社長に言われるが、参のチェックとしての仕組みは日本の民主主義が成熟すれば解決する。


02. 2011年8月23日 13:54:39: PgPBMdxElo
明日の朝日新聞社説の予想(一部抜粋)
■民主党代表選にあたり、そろそろ「政治とカネ問題」を持ち出して党首にふさわしいかどうかと言うような議論は卒業してはどうか。
■世論調査で支持率がどんなに高くても「政治とカネ問題」を抱えているだけで、総理大臣にふさわしくないという結論を出すことは短絡すぎないのではないか。
■「政治とカネ問題」にこだわるあまり、国民に人気の高い政治家が総理の席に着くのをみすみす逃すのは、未曾有の国難に見舞われている日本国にとっても大きな損害だと思うのだが、マスコミ関係者以外にそのことに気が付いている者がいないのは心許ない。

マスコミは
国民みんなの
アイマスク


03. 2011年8月23日 14:21:32: PgPBMdxElo
>>02.です
上の文で「短絡すぎないのではないか。」は文としておかしいので「短絡的すぎるのではないか。」に改めます。
なお、想定朝日新聞氏の云わんとするところは「前原氏を民主党代表に」ということでありますが、その論理で行くとこれまでの朝日新聞氏の反小沢キャンペーンの論理が破綻してしまうところが面白いです。

04. 2011年8月23日 15:50:59: 3LluuxRM0w
アメリカもねじれているけど折り合っている
日本は無様なのはゴミが馬鹿を持ち上げ議員にするから
やっぱりモンタやタケシに媚びる議員はろくなもんじゃない
イッタは自分の推薦人なればテレビでれる募った
こんなやつらがゴミを付け上がらせる

05. 2011年8月23日 21:10:26: 3ToHRL9Yuk
官僚の力を弱めて、官僚組織がきちんと内閣を支える組織に変えれば(これが憲法で想定している行政の姿)、短命政権ではなくなる。

労働三権を認められていないはずの官僚が、総理の力を弱めるためにサポタージュするから、政権が行き詰って短命になっているだけだ。


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