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戦う経産官僚、古賀茂明氏はなぜ孤立したのか――官僚に隷属した民主党政権は、古賀氏の直言を今こそ受け止めよ(森永卓郎)
http://www.asyura2.com/11/senkyo119/msg/318.html
投稿者 元引籠り 日時 2011 年 9 月 09 日 21:16:07: dkOnWN./sADdA
 

改革派官僚、古賀茂明氏に退職を迫る政府
 
 松永和夫経済産業事務次官は、同省の古賀茂明氏に対して2011年7月15日付で退職するよう勧奨していたが、古賀氏は拒否する意向を13日に上司に伝えた。これで、1年半続いてきた官房付ポストでの幽閉が、しばらく続くことになる。

 政府が古賀氏を辞めさせようとする理由は、主に二つある。

 一つは、古賀氏が2008年7月に新設された国家公務員制度改革推進本部事務局の審議官に就任して、天下りに厳しい規制をかけるなど、大胆な公務員制度改革案を作り上げ、それを主張し続けていることだ。

 そして、もう一つは東京電力の100%減資を含む法的整理案を主張していることだ。

公務員改革を叫ぶ古賀氏は煙たい存在に
 
 なぜ改革を主張した古賀氏がクビにならなければならないのか。実は、それがいまの民主党政権の本質を表しているのだ。

 古賀氏は、民主党政権が誕生したわずか3カ月後に、仙谷由人行政刷新相(当時)によって更迭された。

 そして官房付として幽閉されるなか、古賀氏は2010年10月に、参議院予算委員会に参考人として呼ばれた。その席で、仙谷官房長官(当時)は古賀氏の出席に関して「彼の将来が傷つき残念だ」と恫喝とも取れる発言をした。

 仙谷氏は、いまの政権を支配する前原グループの重鎮だ。つまり、前原グループは一貫して公務員制度改革を潰しにかかってきたことになる。

東電の破綻処理策は、政府の泣き所を突いた
 
 そもそも、今回古賀氏に行った退職勧奨は、法的には何の根拠もないものだ。それがキャリア官僚に対して有効に作用しているのは、退職勧奨が天下りとセットになっているからだ。だから、野党時代の民主党は、退職勧奨の仕組みを止めるべきだとずっと主張してきた。

 それが、いまやその退職勧奨を古賀氏に突きつけているのだから、ひどい変節だ。それほど、いまの政権は公務員制度改革を妨害し、官僚に迎合しようとしているのだ。

 古賀氏が政府から嫌われたもう一つの理由が、「古賀プラン」と呼ばれる東電の破綻処理策を発表したことだ。

 政府が6月14日に閣議決定した原発賠償支援法案では、新たに原発賠償機構を設置して、原発を保有する電力会社に対して負担金の拠出を義務づけている。

「古賀プラン」は国民本位の提案
 
 この枠組みの下では、最終的に賠償金はすべて電力料金の引き上げという国民負担になり、政府が賠償責任を負わないばかりか、東電に融資した銀行や東電の株主が一切責任を取らないことになってしまう。

 古賀氏は、東電の破綻処理によって株主責任を取らせ、銀行にも債権カットを求めれば、4兆円から5兆円は財源が出てくるうえに、東電のリストラを思い切って行えば、国民負担を大きく減らせると主張している。

 古賀氏は、かつて産業再生機構の執行役員を務めた経験をもとに、会社更生法を適用して事業再生を図った日本航空と同様のことが東電でもできると考えているのだ。

 古賀氏の主張は論理的で実現可能性も高い。それなのに、なぜ政府は古賀プランと違うことをしようとするのか。

なぜ、民主党政権は官僚に隷属してしまったのか
 
 理由は二つだ。一つは、古賀プランでは政府自身に原発事故の賠償責任が生じること。そしてもう一つは、東電を破綻処理したら、官僚が抱えてきた東電利権を失ってしまうからだ。

 つまり、今回の古賀氏への退職勧奨事件は、一官僚の処遇問題ではなく、民主党政権が官僚にすっかり隷属してしまった何よりの証拠になっているのだ。

 古賀氏は、AERAのインタビューで、官僚、なかんずく財務省に民主党政権が屈服してしまった背景をこう語る。

 仙谷さんもねじ伏せられた、とは思っていないでしょう。滑り出しから財務省とぶつかるのは得策ではないと考えたのだと思う。政権が軌道に乗ったらギュッと締める、と。

 しかし相手の方がはるかに上手だった。人材も経験も情報も備えた一枚岩で、動かせる政治家を与野党に持っている。民主党はバラバラで足の引っ張り合い。党内闘争や自民党と対抗するときには財務省を味方につけたい。仙谷さんは公務員改革を捨てて財務省と手をくんだ。天下り禁止が次々骨抜きにされた経緯が、財務省への屈服を物語ります。(AERA 2011年8月29日号)

古賀氏のような劇薬が必要
 
 もっとも、古賀氏の基本思想は小さな政府と構造改革による経済の活性化で、政党で言えば、みんなの党の考え方に近い。だから、正直に言うと、私は古賀氏の論説に全面的に賛成ではない。

 例えば古賀氏が評価している日本航空の再建策は、従業員の3割をリストラし、38万人もの個人株主が保有する日本航空株を紙くずにしてしまうというドラスチックなものだった。私は株主の権利を1%残すといった温情策があってもよかったのだと思っている。

 ただ、ドラスティックなリストラを行ったために、新生日本航空が、いきなり過去最大の営業利益をたたき出したということも事実だ。何か抜本的な改革が必要なときには、古賀氏の主張するような劇薬が必要なのかもしれない。

 その意味で、民主党の新政権が本気で改革を行おうとするのか否かは、古賀氏の処遇をみれば、簡単に明らかになるだろう。本気で改革を行う気であれば、古賀氏を要職に戻すだろうし、菅政権の官僚隷属路線を踏襲するのであれば、古賀氏は幽閉のままか、退職に追い込まれるだろう。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20110826/281945/?P=1  

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コメント
 
01. 2011年9月09日 21:39:16: zDpj6X2gdo
古賀氏の本を購読し、読むことが最高の支援です。
勇気と正義感があるけど、紳士だから、存在が薄いけど
官僚の中でも、誰と誰が良品かが分かるし、政局判断にとても役に
立ちます。

古賀氏の今後は、彼が決めることでしょうが、
田中康夫と亀井静香にプラスするといい味出して
面白い政党になるんじゃないかなと・・・。

いい政治はいい野党がないと出来ないじゃないかな。


02. 2011年9月10日 01:29:01: SEf8F5xGwc
鳩山が長妻の我侭を飲んで、長妻と仙谷のポストを入れ替えたのが諸悪の根源。
そのことで、長妻昭と古賀茂明という2人の可能性を潰してしまったw

03. 2011年9月10日 10:56:20: FFLjVhpHHs
この程度で劇薬とか、チンタラやってるうちにコネ使って囲い込みごときではるかに上手とか、幼稚なバカとアホの喧嘩を大層にいうなあw
こんなつまらん事を大層に言ってる限り官僚幻想は無くならんな、森卓自身元官僚だからその方がありがたいか。

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