｢検察調書の不採用｣は裁判所の正義の演出だったか [世紀の魔女狩り 小沢元秘書裁判の不当]
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2011/10/3　日刊ゲンダイ　：「日々担々」資料ブログ

三権分立を骨抜きにする司法と行政の癒着

｢有罪判決を聞いたとき､やはり7月の供述調書却下は見せかけだったと確信しました｣

こう言うのは､第二東京弁護士会所属の伊東章弁護士だ｡小沢一郎とは高校の同級生でもある｡
｢検察調書の多くが不採用になったことは､裁判所と検察の共同作戦かもしれません｡つまり､裁判所が検察に厳しい態度で臨むﾌﾘをしたのです｡背景には､戦後ずっと続いてきた“判検交流”という悪しき慣習がある｡裁判所と検察庁は盛んに人事交流をしています｡こうした相互乗り入れは､三権分立や司法の独立という観点から見ておかしなことで､邪道です｣

実は､小沢元秘書3人に有罪判決を下した登石裁判長は､判検交流で93年から3年間､刑事局の検事として勤務した経験がある｡人事交流といっても､裁判官は民事局に出向するのが普通だから､異例だ｡あまたの裁判官の中でも､とりわけ検察と近い人物が今回の裁判を担当したのである｡被告側に不利な証拠を退け､検察に対して厳しい姿勢で臨むように見せかけることで､｢公正な判断｣であるかのように演出したのではないか｡そう疑いたくなるほど､3人の元秘書への判決は不当だったということだ｡

｢西松事件でいえば､2つの政治団体が西松建設のﾀﾞﾐｰかどうかが焦点でしたが､政治団体は本来､法的な要件を備えて適法に登録されていれば､裏に誰がいるかは関係ないはずなのです｡政治団体というのは､大なり小なり､政治的な目的を達するために､特定の政党や政治家とつながっているもの｡西松建設だけが違法という暴論は､判決の体をなしていません｡陸山会事件でも､検察が違法な証拠を集めて起訴しようとしたのだから､その時点で裁判官は､立件自体が違法ではないかと棄却を考えなければおかしい｡ところが､確たる証拠もないのに､推論で有罪にしてしまう｡恐ろしいまでのｱﾅｸﾛ判決です｣

伊東弁護士は､これが憲法31条の〈何人も､法律の定める手続きによらなければ､その生命もしくは自由を奪われ､又はその他の刑罰を科せられない〉という適正条項に反していると指摘する｡

｢刑事裁判は､適正な手続きによって有罪と認められたものに対して刑罰を科するという原則があります｡人権を認めるための担保として､憲法31条の規定があるのです｡日本の裁判は自由心証主義に基づき､被告に有利な証拠と不利な証拠のどちらを採用するかは､裁判官の自由な判断に委ねられていますが､これは何でも裁判官の都合のいいように判断していいという意味ではありません｡誰が見ても合理的な判断理由を示さなければならない｡ところが､今回の判決は検察側の筋書きをうのみにしたもので､被告側の言い分はことごとく却下した｡一方的な証拠採用に関する合理的な説明はまったくありませんでした｣
最初から有罪という結論ありきの判決だから､推論を積み重ね､無理なｽﾄｰﾘｰを展開した｡
ﾌﾟﾛが見ておかしな論理展開は山のようにある｡
｢裁判長は､3人の量刑の理由として､『自らの責任をかたくなに否認しており､反省の姿勢を全く示していない』と述べましたが､これもﾋﾄﾞｲ話です｡窃盗や殺人の現行犯と違って､不法行為があったかどうかを争っているのですよ｡検察側の言い分と真っ向から対立しているのだから､否認するのは当たり前じゃないですか｡それで『反省の姿勢がない』と罰せられてしまうのなら､誰も裁判で無罪を主張できなくなってしまいます｣
こんな暗黒裁判に大ﾒﾃﾞｨｱが沈黙しているのも許しがたい｡(おわり)

　

コメント
01. 2011年10月03日 20:24:16: pphEUA8yso ヤな渡世だね。
02. 2011年10月03日 21:22:36: E4rr7SGb1I もっと多くの弁護士が声をだすべきだ。 この判決に異議を唱えることのない弁護士たちは権力側の人たちだ。 法にかかわる人たちに聞きたい。 この判決は見て見ぬ振りでいいのか。 冤罪を作りまくる登石を高裁の裁判官にしておいていいのか。
03. 2011年10月04日 01:43:47: TenhLQw06M 完全に日本は狂いだした。 静かに地響きの様に狂いだした。 国を売り、己の既得利権を死守せんとする、売国政治屋、捏造新聞社、ゴロツキ司法、ヤクザ官僚、、、 これらが、驚愕の悲鳴をあげ、命乞いする日が確実にやってきている。 愚か者め！おごりたかぶる者必ず、消滅する。歴史を舐めたらアカン！
04. 2011年10月04日 02:29:07: 8255udYmdo 司法関係者からの声が少なすぎるのが気がかりだ。 このままでは、司法に対する国民の信頼は根底から崩れてしまうだろう。 最高裁事務総局は、検察に対する国民の信頼を繋ぎ止めるために、判決に働きかけたつもりかも知れないが、 国民が検察に向けた疑念の目を、更に今度は司法にまで向ける可能性を少しは考えたのだろうか？ 検察審査会に対する国民の疑念も未だ燻っている中で、余りにも安易ではないか？ 小沢さんと碁を打つ相手として、余りにも稚拙だ。
05. 2011年10月04日 09:18:48: tzmi4UKous 日弁連が裁判所に抗議するべき事態だと認識しないのでしょうか？ 日弁連自体が司法、検察とのもたれあい（笑） なにせ、検事が辞めて弁護士なんですから所詮はヤクザ稼業か？
06. 2011年10月04日 20:21:06: mp6fw9MOwA 裁判所は検察の供述調書を証拠採用しなかった事から、検察の罪の捏造を認めた事になる。 これを無視した判決では国民の信頼は得られない。 正義の演出の積りが、裁判所は検察の言いなりで有るとの確証に代わってしまったのだ。 正義の演出が事態を更に悪い方向へ導いている。 この事実は遠からず白日の基に晒される。 供述調書の不採用は、正義の演出ではなく、小沢裁判を正当化する為の単なる時間稼ぎの為の演出と考えた方が良い。 何故なら、供述調書を認めないとの事で被告人を安心させ、違法な判決を述べる事による混乱を引き起こし、色々な議論を引き起こすことによる時間稼ぎが可能との判断と考えるのが妥当だ。 単なる期ずれでは時間稼ぎは無理な事を検察・裁判所の双方が理解しており、検察の責任追及が即座に始まり、小沢裁判が空中分解する事をる事を恐れたものと思われる。 検察・裁判所は無理筋の捜査で小沢さんを幽閉することで目的は達成、時間さえ稼げれば誰も責任は取らなくても良いとの確信犯である。
07. 2011年10月04日 20:31:36: vbpo0xLfR2 今「ニュースの深層」で、江川紹さんが朝日新聞オンブズマンでも 今回の判決はおかしいと主張する国民は多いと。

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