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東京電力・調査委員会のメンバーがそのまま支援機構に、こんなお手盛で福島第一原発事故の賠償は国民負担に(長谷川幸洋)
http://www.asyura2.com/11/senkyo120/msg/392.html
投稿者 判官びいき 日時 2011 年 10 月 07 日 11:16:23: wiJQFJOyM8OJo
 

東京電力・福島第一原発事故の賠償はどう進んでいくのか。これは国民の大きな関心事である。10月4日付けのこのコラムで、東電の経営・財務調査委員会が出した報告によれば「東電がリストラすればするほど、被災者や国民ではなく、銀行や株主がほっと一息つける仕組みになっていた」と私は書いた。菅直人前首相のときから民主党政権は「国民負担を極小化するために、東電に徹底したリストラを求める」と説明してきた。ところが、これは真っ赤な嘘だったのだ。

報告書を読んでみれば一目瞭然
ちょっと複雑なので、念のためにもう一度、説明しておく。調査委員会報告は肝心の賠償負担について、こう書いている。長くなるので要約する。「東電が実施する賠償債務の支払いに充てる資金は、支援機構が東電に対して同額の資金交付することで同額の収益があるとの前提をおいたうえで、連結純資産には損害賠償引当金を反映させていない」

つまり賠償金は支援機構が払ってくれるので、東電の財務シミュレーションでは考慮していない。ここが議論の出発点である。では、東電は機構に肩代わりしてもらった賠償金は「全然、返済しなくてもいいのか」といえば、そうではない。原子力損害賠償支援機構法によれば、機構から資金援助を受けた事業者(東電)は「特別負担金」を払って返済する仕組みになっている。だから、いずれ東電は賠償金を返済しなければならない。問題はここからだ。

この特別負担金について、調査委報告がどうなっているかといえば「東電の今後の収支状況に照らし、電気の安定供給等にかかわる事業の円滑な運営に支障がない限度において、主務省令で定める基準に基づき定められることになっているため、また将来にわたって東電が負担する費用であるため、実態純資産の把握にあたって考慮していない」(一部要約)と書いている。

さらに、次のような記述もある。「(東電は)2012年3月期において多額の欠損金が発生する見込みであり、特別負担金の支払い金額および期間がどの程度になるか不確定な状況にあることから、課税所得が分からず、税効果の調整は反映していない」(同)つまり特別負担金の金額は「主務省令で基準を定める」から財務シミュレーションで考慮せず、金額だけでなく支払い期間も分からないと言っている。

「返済は無理しなくても結構」 報告の別の部分では、ずばりこう書いている。「特別負担金の支払いについては、損害賠償の総額が不確定であること、各年における支払額確定のルールが現時点では定まっていないことから、試算では取り込んでいない」以上をまとめれば、ようするに、こういうことだ。・・・東電は支援機構から賠償金を払ってもらう。ところが、賠償額がいくらになるか分からない。だから東電は機構への返済計画も示さない。

これは話を住宅ローンに置き換えたら分かりやすいだろう。住宅がいくらになるか分からないが、資金は全部借ります。でも返済計画は示しません。こんな話でローンに応じる銀行がないのは当たり前である。政府は東日本大震災の復旧・復興にあたって、今後5年間で残り13兆円の支出を予定している。一方で、財源として年金流用分などを含めて総額11兆円余の増税を国民にお願いしている。

復興増税では国民に「財源がない」話をさんざん広めて増税計画をしっかり立てておきながら、東電に支払う賠償金の立て替え払いは返済計画を求めない、という話になっているのだ。経済産業省を退職した元改革派官僚、古賀茂明の表現を借りれば「ある時払いの出世払い」という話である。こんなばかな話があるだろうか。

賠償額がいくらになるか、見通しがついていないが、調査委報告は4兆5000億円余にのぼると一応、試算した。今後、膨大な除染作業や海を汚染したために海外から求められるかもしれない損害賠償などを考えれば、とてもそんな額では済まず、ゼロの桁が違うだろう。この賠償支援枠組みが当初、報道されたころは「(東電の支払いは)10年間の長期返済で年1000億円程度」などという話が広がった。それで総額1兆円である。ところが返済枠組みが決まっていない以上、10年返済どころか100年返済、あるいは1000年返済のようなひどい話にならないとも限らない。

調査委報告が指摘しているように、そもそも特別負担金は「電気の安定供給や原子炉運転にかかわる事業の円滑な運営に必要な資金を確保できるものであること」「収支の状況に照らして経理的基礎を毀損しない範囲である」などの基準が内閣府・文部科学省の省令で定められている。言ってみれば「払える分で払えば、無理しなくても結構」という話なのである。

本当の責任は経産省にある
こうした「ある時払い」の返済計画を認めて資金を出すかどうかは、出す側の原子力損害賠償支援機構が東電の事業計画を承認するかどうかにかかっている。ところが、ここにも問題がある。支援機構の業務を司る運営委員会の委員長には、先の調査委員会の委員長だった下河辺和彦弁護士が就任している。下河辺以外の4人の調査委メンバーも全員、支援機構の運営委員に収まった。どういうことか。

つまり、カネを出すかどうかを決める支援機構側の責任者たちが「機構はカネを出せ。返済はある時払いでいい」という報告をまとめた側の人間なのだ。これでは初めから話がまとまるに決まっている。典型的な利益相反ではないか。

調査委報告は先のコラムで指摘したように、廃炉費用も1兆円余と低く見積もっていた。それで厳しいリストラをすれば財務状態は無事、資産超過のピカピカ会社になって、銀行や株主の責任は問えない仕組みになっている。初めから「銀行と株主の救済ありき」で資産超過という結論を導くために、あの手この手で細工したといっても過言ではない。こんなでたらめがまかり通るようでは、普通の民間会社にガバナンスをしっかりせよ、などと言えた話ではない。そういう仕組み作りを主導してきたのが経産省なのだ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/22120?page=4
 

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コメント
 
01. 2011年10月07日 11:24:53: 1bI51T5To6
東京電力・調査委員会のメンバーを引き回してつるしあげたいです。

02. 2011年10月07日 11:52:56: kW5R8llegA

東電原発の体制構造は、軍需経済の詐欺構造と同じものだ。
最後は、国民の血税を食いつぶして行く。
太平洋戦争中の巨艦主義と同じだ。
マスコミや官僚を操る腐り切った財界は、
そういう構造でしか生き残れない汚物なのである。

http://esashib.web.infoseek.co.jp/mitubishi01.htm
日本経済の隅々に軍需経済という醜悪な病原菌が強固な根を張り続けている。
尖閣事件が起きたから潜水艦を16隻から22隻に増やしたのではない。
そうではない!逆なのだ!
血税を毟り取るために、潜水艦建造のために尖閣事件を起こしたのである。
それこそが国家に寄生し、
国民資産を食い破って行く資本というものの絶対の論理なのだ。

http://esashib.web.infoseek.co.jp/kenpo05.htm
人びとが商品が買えなくなったら、もう資本主義はやっていけない。そこでどうしたらいいか。
 武器を国に買わせればいいのだ。
軍需生産に切りかえればいいのだ。

国民の汗である血税をデタラメに盗み出す「軍需経済・防衛費」という究極の詐欺への怒り!
http://blogs.yahoo.co.jp/kmygb853/11593578.html
http://critic6.blog63.fc2.com/blog-entry-40.html
2011年10月1日 新聞都内版
次期戦闘機選び なぜいま   小学校教員 (相模原市 59)

 防衛省は、米・欧のメーカーが売り込む航空自衛隊の次期戦闘機の機種選定を年内を めどに行うという。9月26日の本紙夕刊には、二つの飛行隊の約40機を導入予定で、 総額1兆円規模の商戦になるとみられている―とあった。
 ちょっと待った!
 そんな戦闘機を買う余裕があるのなら、大震災対策の増税を言う前に、それを復興支援に回すべきだろう。直ちに予定を見直すべし、と進言したい。
 そもそも、次期戦闘機選びなどという悠長な発想は、どこから出てくるのか。
非常時には、平時と違った発想で予算を組んでもらいたい。「防空のために」は分かるが、なぜいま、なのか。
 いま、喫緊の課題は、東日本大震災と、それにともなう福島第一原発事故への対応だろう。
東日本の放射能の除染や、がれき撤去など、いま本当に必要なことから優先順位をつけて予算を考えてもらいたい。
 新型の戦闘機を導入すれば被災地の救援などに役立つと、まさか考えているわけではあるまい。
 がれき処理に威力を発揮する機動力が求められているというのに、「目を覚ませ。いまは我慢しろ」と言いたい。


2011年10月5日 新聞東京版
 津波に逃げ遅れる戦闘機では   無職 (東京都大田区 69)

 防衛省が、航空自衛隊松島基地(宮城県)でF2戦闘機18機が津波で被災したとして修理費など1090億円を第3次補正予算で要求した。
あきれた。
 18機のうち12機は処分し、6機は修理に800億円かかるという。
1機110億円で購入した機体の修理費は、新品の購入機を上回り1機130億円もする。
結局、被災で12機分の1320億円が消え、6機の修理費が800億円かかる。
さらに、そのための分解調査費として136億円がかかった。
 M9.0の大地震発生から津波が来るまで最低30分はあったであろう。
その間になぜ、18機は他の航空基地に退避できなかったのか。
津波の情報がなかったとでも言うのだろうか。
 全てにおいてあまりにお粗末ではないか。そんなことで敵の襲来にとても対処できるとは思えない。
当時、基地の幹部たちがどう判断し、行動したのか。どこに問題があったのか。
検証も反省もなく、臆面もなく予算要求する感覚がわからない。
 当時の松島基地の責任者や北沢俊美前防衛相、一川保夫防衛相はどう責任をとるのか。
国の守りを危うくする無能者は直ちに去れ、といいたい。


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